ロミ(Romi, 1905年11月14日[1][2] - 1995年11月25日[3])は、フランスの著述家である。娼館、乳房、屁など、通常は歴史学の対象とはなりにくい事物を主題とした史書を多数著した。蒐集家としても知られる。本名はロベール・ミケル(Robert Miquel)であり、筆名のロミは本名を短縮したものである[4]。

北フランスのリールで生まれる[4]。若年時はパリで画廊を兼ねた骨董屋を経営したり、居酒屋を兼ねたホテルで毎夜コンサートを開いたりして生計を立てていた[5]。この時期にはデザイナーや雑誌寄稿者・編集者としても活動していた[6]。後の著作の源泉となった蒐集家としての側面もこの頃から既に持ち合わせており、風俗ポスター2万5千枚を集めていた[5]。

本格的な著作活動を始めたのは遅く、1950年にカフェ・コンセールの歴史を綴った『Petite histoire des cafés concerts parisiens』を刊行したのが最初である[7]。続いて1952年に娼館を主題とした『Maisons closes』を自費で出版、同書は改訂版や決定版として何度も再版された[6]。1960年代には新聞の三面記事(faits divers)、乳房、悪魔といった事物に対し歴史的考察を加えた作品群を発表[8]、突飛な主題を扱う史家としての評価を確立した。1970年代にはアンジェの地方紙に小説を送り、ゴンクール賞中短篇賞を受賞した[9]。

80歳を過ぎても執筆意欲は旺盛で、1992年に発表したジャン・フェクサスとの共著で発表した『おなら大全』ではラブレー賞を受賞した。晩年はギャンブルで財産を失い、膨大な蒐集物はオークションに出されて売却された[10]。

著作

以下の著作がある。部数の少ない限定本や豪華本が多く、入手は困難である[11]。

脚注

  1. ↑ Musée de l'érotisme, des enchères pour toutes les bourses
  2. ↑ 1906年とする資料あり。高遠弘美は『おなら大全』では1906年、『突飛なるものの歴史 完全版』では1905年としている。
  3. ↑ “DISPARTIONS”. Le Monde (Paris): p. 12. (1995年11月29日)
  4. 1 2 『突飛なるものの歴史 完全版』334ページ。
  5. 1 2 『突飛なるものの歴史 完全版』341ページ。
  6. 1 2 『おなら大全』427ページ。
  7. ↑ 『おなら大全』426ページ。
  8. ↑ 『おなら大全』427-428ページ。
  9. ↑ 『突飛なるものの歴史 完全版』348-349ページ。
  10. ↑ 『おなら大全』428ページ。
  11. ↑ 高遠弘美「「突飛なるもの(アンソリット) 」とは何か」『ユリイカ』4月臨時増刊号 総特集*悪趣味大全、1995年4月、青土社、34-35ページ。
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