二宮博

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にのみや ひろし
二宮 博
講演中の二宮
生誕 (1962-02-04) 1962年2月4日(64歳)
愛媛県西予市
出身校 中京大学体育学部
職業 バリュエンスホールディングス社長室シニアスペシャリスト
神戸国際大学客員教授
(元サッカースカウト)
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二宮 博(にのみや ひろし、1962年〈昭和37年〉2月4日 - )は、日本のプロサッカースカウト。元ガンバ大阪スカウト部長・アカデミー本部長。バリュエンスホールディングス社長室シニアスペシャリスト、神戸国際大学客員教授。多くの日本代表選手の発掘や育成に関わり、「伝説のスカウト」と呼ばれる[1][2]。

来歴

教員時代

愛媛県西予市(旧三瓶町)の出身[3][4]。愛媛県立三瓶高校(現・宇和高校三瓶分校)から中京大学に進んだ[5]。卒業後は郷里に戻り、公立中学校で保健体育科教諭を10年間務めた[6][7]。

愛媛新聞は2022年11月30日から12月6日にかけて、連載「壬生川工高の波紋 サッカーW杯へと続く物語」の第3部「中学教員からJリーグへ」(全7回)で、二宮の歩みを取り上げた[8][9]。

ガンバ大阪

1994年、32歳のとき、サッカー部顧問だった愛媛の公立中学校教員から、関係者に誘われてガンバ大阪のスカウトに転じ[1][10]、選手の発掘・獲得に携わった。のちに強化部スカウト部長、アカデミー本部長、普及部部長などを歴任した[6][5]。バリュエンスホールディングスの発表によれば、スカウトおよびアカデミー部門で約27年間にわたり選手と関わった[11]。

ガンバ大阪では、当初はトップチームのスカウトとして、播戸竜二(琴丘高校)や中山悟志(鵬翔高校)といった無名の高校生・大学生を獲得した。その後はアカデミーのスカウトとして、当時小学生だった宇佐美貴史、昌子源、鎌田大地、堂安律らをジュニアユースに迎え、アカデミー本部長としては、遠隔地の選手を受け入れるための学校提携や選手寮の整備を進めた。ガンバ大阪が2016年にJリーグ最優秀育成クラブ賞を受けた際の中心人物とも評されている[1]。

スカウト時代

播戸竜二は、琴丘高校3年の1997年春、大阪の強豪校の近畿大会を視察した際に対戦相手として目に止まり、練習生としてガンバ大阪に入団した。技術は高くなかったが、気迫と瞬発力が印象に残ったと、二宮は述べている[1]。

嵜本晋輔(元ガンバ大阪、のちバリュエンスホールディングス代表)は、2001年に二宮がスカウトし、ガンバ大阪で3年間プロ生活を送った[1][5]。本田圭佑がガンバ大阪ジュニアユースからユースへ昇格できなかった際、その決定を本人に伝えたのは二宮だったと報じられている[10][12]。本田が希望した石川の星稜高校への進学も、二宮が段取りしたという[12]。

鎌田大地は、小学6年のとき愛媛から呼ばれてジュニアユースの練習に参加し、入団した。ユースには昇格できず京都の東山高校に進んだ[1]。二宮は、父と一緒に東山高校を進学先に選んだことや、環境を変えながら競争に身を置き続けたことが成長につながったと述べている[5][13]。2026年のW杯期間中には、時事通信の取材に対し、鎌田の中学時代を「不遇の3年間」だったと振り返り、日本代表に欠かせない選手だと評価した[14]。二宮は鎌田や堂安の育成年代にも携わったとされる[12]。

アカデミーの環境づくり

ガンバ大阪アカデミーは、通信制高校と提携して選手が練習に専念できる環境を早くから整えた。その第1号である稲本潤一が大阪府茨木市の向陽台高校に転校した際には、二宮が指定の登校日に車で送迎したという[2]。

アカデミー本部長時代には、大阪の追手門学院高校との提携に携わった。それまでユースチームの選手は進学先の学校を各自で選ぶ方式で、終業時間が異なるため練習開始が遅く夜型の生活になりがちだったが、提携により午後3時半ごろからの練習が可能になったと、二宮は述べている[5]。堂安律は、この提携後にユースに加わった選手の一人だという[5]。

退社後

2021年1月に27年間務めたガンバ大阪を退職し、2月にバリュエンスホールディングスに入社した[5]。社長室シニアスペシャリストとしてスポーツ関連事業に携わった[11][7]。2025年12月時点でも同職にあり、講演活動を行っている[12]。

2023年4月から神戸国際大学客員教授を務める[6]。

人物

スポーツ紙などでは「伝説のスカウト」として紹介されている[1][2]。選手の獲得にあたっては、肩書や経歴よりも「頭と心と脚(実力)」の3つがそろっているかを基準にしていたと述べている[1]。一流の選手に共通するものとして「人間力」を挙げ、講演[10][12]や著書[11]でもこのテーマを取り上げている。

著作

連載・寄稿

  • 「道標 ふるさと伝言」(愛媛新聞、2025年1月12日から12月28日の最終回まで、愛媛ゆかりの5人が週替わりで執筆)[6][15]
  • 「サッカーW杯'26 愛媛から世界へ 二宮博氏 観戦記」(愛媛新聞、全6回、2026年6月4日 - 7月4日)[16]

講演活動

ガンバ大阪退社後は、学校・大学・地域で講演や講義を行っている。2023年7月11日には大阪電気通信大学(大阪府四條畷市)でスポーツマネジメント論の特別講義を行った[2]。2023年9月17日には神戸国際大学で特別講演会を開き[17]、同年11月には兵庫県西宮市の報徳学園高校で「考え方で、大きく羽ばたけ」をテーマに約600人の生徒に講演した[10]。2024年6月4日には元日本代表の橋本英郎とのトークライブに登壇し[18]、2025年12月19日には京都産業大学で「スポーツと人間形成」の講義を行った[12][19]。郷里の愛媛県でも、西予市や愛南町などで講演している[20][21]。

出演

  • 「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」#149前編・後編(YouTube、さらば青春のテレビ大阪チャンネル、2025年2月25日配信)[22][23]
  • 嵜本晋輔との対談(Footballcoach、2025年12月8日掲載)[24]

脚注

  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 横田和幸 (2021年2月7日). “宇佐美ら発掘したG大阪の伝説スカウトが語る極意”. 日刊スポーツ. 2026年10月19日閲覧.
  2. 1 2 3 4 北川信行 (2023年7月18日). “ガンバ大阪アカデミーの軌跡 堂安、鎌田らW杯戦士を輩出 飛び級、海外移籍…個性伸ばす指導”. 産経WEST. 産経ニュース. 2026年10月19日閲覧.
  3. ↑ “[クローズアップ]元サッカーJリーグガンバ大阪スカウト・神戸国際大学客員教授 二宮博さん”. 愛媛経済レポート. 愛媛新聞. 2025年10月30日. 2026年10月19日閲覧.
  4. ↑ “ガンバ大阪の元スカウト二宮さん(西予出身) 地元で講演”. 愛媛新聞. 2022年12月28日. 2026年10月19日閲覧.
  5. 1 2 3 4 5 6 7 邨田直人 (2021年6月25日). “本田、家長から堂安まで…G大阪アカデミーの人を育てる極意”. 産経WEST・サンケイスポーツ. 産経ニュース. 2026年10月19日閲覧.
  6. 1 2 3 4 “【メディア掲載】愛媛新聞で客員教授・二宮博氏のコラムが始まります” (Press release). 神戸国際大学. 2025年1月10日. 2026年10月19日閲覧.
  7. 1 2 二宮博 (2023年10月19日). “元スカウトマンが見た「本田圭佑」成功呼ぶ人間力 高校生でピッチの中で監督のような存在だった”. 東洋経済オンライン. 2026年10月19日閲覧。
  8. ↑ “壬生川工高の波紋 サッカーW杯へと続く物語 第3部 中学教員からJリーグへ<1>出会い 青年監督 最高の教科書に”. 愛媛新聞. 2022年11月30日. 2026年10月19日閲覧.
  9. ↑ “壬生川工高の波紋 サッカーW杯へと続く物語 第3部 中学教員からJリーグへ<7>新たな道 経験を次世代の教育へ”. 愛媛新聞. 2022年12月6日. 2026年10月19日閲覧.
  10. 1 2 3 4 村上貴浩 (2023年11月25日). “一流選手は「人間力」重要 本田圭佑さんらの逸話紹介 Jリーグ・ガンバ大阪の元スカウト二宮さん、西宮で講演”. 神戸新聞. 2026年10月19日閲覧.
  11. 1 2 3 4 “社長室 シニアスペシャリスト二宮博が著書「一流の共通点」を出版” (Press release). バリュエンスホールディングス. 2023年7月18日. 2026年10月19日閲覧.
  12. 1 2 3 4 5 6 “G大阪伝説のスカウトが明かした本田圭佑との知られざるエピソード 京産大で講義”. デイリースポーツ. 2025年12月19日. 2026年10月19日閲覧.
  13. ↑ 中野吉之伴 (2022年12月16日). “鎌田大地の“エリートではない”強さ 元スカウトが証言、豊かな人間性を育んだ父の教え”. THE ANSWER. 2026年10月19日閲覧。
  14. ↑ “中学時代「急成長」で挫折 ユース進めず、高校で開花―オランダ戦同点ゴールの鎌田大地選手・W杯サッカー”. 時事ドットコム. 時事通信社. 2026年6月17日. 2026年10月19日閲覧.
  15. ↑ 二宮博 (2025年12月28日). “古里愛媛県に感謝”. 道標 ふるさと伝言. 愛媛新聞.
  16. ↑ 二宮博 (2026年6月4日). “サッカーW杯'26 愛媛から世界へ 二宮博氏 観戦記<1>北中米への幕開け 壮行試合 日本対アイスランド”. 愛媛新聞. 2026年10月19日閲覧.
  17. ↑ “【特別講演会】9.17(日) “Jリーグ伝説のスカウト”二宮博氏講演会のお知らせ”. 神戸国際大学. 2026年10月19日閲覧。
  18. ↑ 安藤智郎 (2025年1月6日). “《講演録》ガンバ大阪 伝説のスカウトとサッカー元日本代表が考える『成功に導く人間力』とは”. Bplatz. 大阪産業創造館. 2026年10月19日閲覧。
  19. ↑ “堂安律・本田圭佑を育てた“伝説のスカウト”二宮博が語る、一流に共通する人間力とは”. SUNLOGUE (2025年12月22日). 2026年10月19日閲覧。
  20. ↑ “一流サッカー選手の共通点は 愛南で元G大阪スカウト二宮さん講演”. 愛媛新聞. 2024年12月2日. 2026年10月19日閲覧.
  21. ↑ “「古里のおかげで今がある」 Jリーグ・ガンバ大阪元スカウト二宮さん、西予・三瓶で講演”. 愛媛新聞. 2025年11月15日. 2026年10月19日閲覧.
  22. ↑ “「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」#149前編 ゲスト:二宮博さん”. YouTube. さらば青春のテレビ大阪チャンネル (2025年2月25日). 2026年10月19日閲覧。
  23. ↑ “「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」#149後編 ゲスト:二宮博さん”. YouTube. さらば青春のテレビ大阪チャンネル (2025年2月25日). 2026年10月19日閲覧。
  24. ↑ “スポーツが育む“人間力” バリュエンスCEO 嵜本晋輔×ガンバ大阪レジェンドスカウト二宮博が語る『成長の方程式』”. Footballcoach (2025年12月8日). 2026年10月19日閲覧。