加藤伸吉
かとう しんきち 加藤 伸吉 | |
|---|---|
| 活動期間 | 1990年 - |
| ジャンル | 青年漫画 |
| 代表作 |
『国民クイズ』 『バカとゴッホ』 『惑星スタコラ』 |
| 受賞 | ちばてつや賞一般部門大賞 |
加藤 伸吉(かとう しんきち)は、日本の漫画家。1990年、『嗚呼!うげげ人生』でデビューした[1]。代表作に『国民クイズ』『バカとゴッホ』『惑星スタコラ』がある[2]。
人物
生年・出身地については、現行の漫画家一覧欄に1966年生まれ・東京都出身とする記載がある一方、講談社およびマンガペディアの著者紹介・人物情報には千葉県出身とする記載がある[1][2]。信頼できる一次資料による照合が必要であるため、本稿では生年・出身地を断定しない。
略歴
小学生の頃から漫画家を志していたという[3]。
1990年、『嗚呼!うげげ人生』で『モーニング』誌上からデビューした[1]。同作は第18回ちばてつや賞一般部門の大賞を受賞した[3]。
1993年、杉元伶一原作の『国民クイズ』の作画を担当した[4][2]。同作は『モーニング』で連載され、近未来の日本を舞台にした作品として紹介されている[2]。講談社の単行本第1巻には、同誌1993年41号から50号までの連載分が収録された[5]。
『国民クイズ』の企画は、デビュー作の担当編集者から交代した新しい担当者が、杉元の原作を加藤に持ち込んだことから始まったという。加藤は、政治や社会派SFの物語を自ら構成することには苦手意識があった一方、杉元の原作によって自分が描きたいディストピア的な世界や造形を表現できると考え、作画を引き受けたと語っている[6]。連載中は杉元と直接会わず、連載終了後に初めて対面した。編集者は、原作者と作画担当者が直接結びついて原作から離れた展開を始めることを避ける意図から、両者を会わせないようにしていたのではないかと加藤は推測している[6]。
1997年、『バカとゴッホ』を『モーニング』で発表し、その後『モーニング新マグナム増刊』へ移籍した[2]。2006年からは『惑星スタコラ』を『モーニング・ツー』で不定期連載し、2015年に完結した[2]。
2022年、加藤伸吉商店の企画として、未単行本化作品の単行本化プロジェクトを実施した。第一弾として、小学館の『月刊IKKI』に掲載された短編『少女マンガ』と、集英社の『別冊YOU』に白船屋名義で発表した『ミミとハネタ』を中心に、自費出版を目指したものである[7]。プロジェクトは72人から456,425円の支援を集め、同年5月31日に終了した[7]。8月には返礼品の発送完了が報告された[8]。
作風・創作論
講談社は、加藤について「独特なタッチと、感性あふれるストーリー」で読者を魅了する漫画家と紹介している[1]。
本人のインタビューによれば、作品制作では物語を先に構築するよりも、描きたい造形や画面が物語を動かす場合があるという。『バカとゴッホ』では、学園の場面からおかまバーの場面へ移った理由について、後者の造形を描きたかったためだと説明し、「絵が先」であると語っている。また、創作する人間であれば自分を重ねて描けるが、自分の知らない世界を描くことには慎重であるとも述べている[9]。
『国民クイズ』の造形については、葛飾北斎や歌川国芳、シュールレアリスム、横尾忠則、澁澤龍彦の紹介した美術などからイメージを得たと語っている。原作付き作品だったことから、登場する街や機械、武器などを自分でデザインする自由があったとも説明している[6]。
作画では、映画のスチール写真集のように構図を組み、寄り・引き・煽り・俯瞰を切り替えることを意識しているという。『国民クイズ』の連載時には、モノクロ原稿でありながらカラー原稿をモノクロ印刷したような階調を目指し、スクリーントーンによる中間色を重ねていたと振り返っている[10]。
作品
漫画
- 『嗚呼!うげげ人生』 - 『モーニング』、1990年。初期短編集『OBRIGADO!』収録[1][3]
- 『国民クイズ』(原作:杉元伶一) - 『モーニング』で1993年に連載開始、講談社モーニングKC全4巻。第1巻には同誌1993年41号から50号までの掲載分を収録[2][5][11]
- 『流浪青年シシオ』 - 『モーニング』、講談社モーニングKC全2巻。単行本は1996年6月から8月に刊行[12][13]
- 『バカとゴッホ』 - 『モーニング』、のち『モーニング新マグナム増刊』。講談社モーニングKC全2巻[2][14]
- 『惑星スタコラ』 - 『モーニング・ツー』、2006年から2015年まで不定期連載、講談社モーニングKC全5巻[2][15][16]
短編・短編集
- 『乱漫』 - 『小説現代』2002年1月号から2005年12月号まで(連載時タイトルは「混読乱画」「無次元画報」)、ほか『エソラ』掲載作を収録した単行本[17]
- 『OBRIGADO!』
絵を担当した作品
再刊・映像化
『国民クイズ』は1993年の連載後、2001年に太田出版から上下巻の新装版が刊行され、2023年には原画のカラーページを再現した大判の愛蔵版が刊行された[4]。同愛蔵版下巻には、杉元によるあとがきが増量掲載された[4]。2026年には同作の実写映像化企画が発表され、原作・杉元伶一、作画・加藤伸吉として紹介された[19]。
脚注
- 1 2 3 4 5 “惑星スタコラ(3)”. 講談社. 2026年10月12日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 “加藤 伸吉(漫画家)”. マンガペディア. 2026年10月12日閲覧。
- 1 2 3 “ザ・加藤伸吉・アンソロジー(1)漫画家デビューの巻”. note (2020年9月2日). 2026年10月12日閲覧。
- 1 2 3 “伝説のディストピア漫画『国民クイズ』が大画面で復刻発売決定! 特設Instagramも開設”. OHTABOOKSTAND (2023年4月28日). 2026年10月12日閲覧。
- 1 2 “国民クイズ(1)”. 講談社. 2026年10月12日閲覧。
- 1 2 3 “ザ・加藤伸吉・アンソロジー(4)国民クイズ始まる、の巻”. note (2021年1月6日). 2026年10月12日閲覧。
- 1 2 “漫画家加藤伸吉 未単行本化作品 単行本化プロジェクト”. CAMPFIRE (2022年4月28日). 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “活動報告一覧”. CAMPFIRE. 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “ザ・加藤伸吉アンソロジー(9)「バカとゴッホ」について完結編、の巻”. note (2022年1月28日). 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “ザ・加藤伸吉・アンソロジー(5)国民クイズの頃~自分の絵とは?の巻”. note (2021年1月19日). 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “加藤伸吉”. TOWER RECORDS ONLINE. 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “新刊コミック一覧”. 講談社. 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “レーベル:モーニングKCの検索結果”. 楽天ブックス. 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “バカとゴッホ(2)”. 講談社マンガIPサーチ. 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “「惑星スタコラ」9年の時を経て完結!4巻と最終5巻で計486ページ描き下ろし”. コミックナタリー (2015年12月22日). 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “惑星スタコラ(5)<完>”. 講談社. 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “乱漫”. 講談社 (2006年6月23日). 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “超人騎士団リーパーズ”. 講談社 (2003年11月16日). 2026年10月12日閲覧。
- ↑ “国民クイズ”. THE SEVEN. 2026年10月12日閲覧。
外部リンク
- 加藤伸吉 - Instagram
- 加藤伸吉 - Facebook
- 加藤伸吉 - X(旧Twitter)
- 漫画家・イラストレーター 加藤伸吉 ~ 加藤伸吉商店 - pixivFANBOX