夕霧 (箏曲家)

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夕霧(ゆうぎり、生没年不詳)は、平安時代後期の女性箏曲家。雅楽家・笛の名手として知られた大神基政の娘で、箏や笛の演奏に秀でた人物として伝えられる。歌人の建礼門院右京大夫の母としても知られる。[1][2]

人物

夕霧は、石清水八幡宮の楽人であり、堀河天皇・鳥羽天皇の笛の師範を務めた大神基政の娘である。父から音楽の手ほどきを受け、箏と笛の双方に通じていた。京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センターは、夕霧を平安時代の宮廷社会において笛の演奏に秀でた女性音楽家の一人として紹介している。[3]

演奏法

夕霧の箏の演奏法については、箏の伝承書『絲竹口伝』に関連する記述がある。同書に伝えられるところによれば、父の基政は笛の演奏法を応用した独自の箏の技法を娘に教え、藤原師長のもとへ連れて行ってその演奏を披露させたという。夕霧の演奏は、笛の奏法を箏に取り入れた点に特徴があったとされる。[2]

根本千聡は、藤原孝道の楽書『残夜抄』『雑秘別録』などに見える「中拍子」「早弾き」と夕霧流の関係を検討し、箏譜『類箏治要』に記された「早様」の奏法が、夕霧流の「早弾き」に対応する可能性を論じている。古楽譜の比較を通じて、夕霧の演奏法が後世の音楽資料に伝えられていることが指摘されている。[2]

家族

娘に歌人の建礼門院右京大夫がいる。右京大夫は藤原伊行の娘で、高倉天皇の中宮建礼門院(平徳子)に仕えた女房であり、『建礼門院右京大夫集』の作者として知られる。[1]

参考文献

  • 根本千聡「藤原孝道楽書にあらわれる大神基政女夕霧流の演奏法」『東洋音楽研究』第84号、2019年、45–65頁。
  • 京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター「平安朝の笛吹く女性 ―“虫めづる姫君”の音楽―」。
  • 小学館『日本大百科全書』「建礼門院右京大夫集」。
  1. 1 2 “建礼門院右京大夫集”. 日本大百科全書. 小学館. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。
  2. 1 2 3 根本, 千聡「藤原孝道楽書にあらわれる大神基政女夕霧流の演奏法」『東洋音楽研究』第84巻、2019年、45–65頁、doi:10.11446/toyoongakukenkyu.2019.84_45。
  3. ↑ “平安朝の笛吹く女性 ―“虫めづる姫君”の音楽―”. 京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター (2024年10月31日). Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。