尾端骨

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ハトの骨格図。17番が尾端骨を示している。

尾端骨(びたんこつ)は、鳥類などに存在する最後位尾椎[1]。個体発生段階において胚の段階で尾椎のうち複数の椎骨が癒合して形成される[1]。現生鳥類では三角形あるいは平行四辺形の板状構造をとり、前側ほど左右に広く、また後側ほど突出する形状となる[2]。尾端骨は前側で可動尾椎と関節し、後側は尾羽の運動に寄与する多数の尾筋が付着する[2]。

鳥類が持つ尾端骨は、系統発生的には非鳥類型獣脚類から鳥類への進化の過程で獲得されている[3]。尾端骨はアンキオルニスやアーケオプテリクスのような初期の鳥群で獲得されておらず[4][5]、コンフキウソルニス形類(英語版)と新鳥類との最近接共通祖先とその全ての子孫として定義される尾端骨類において獲得されている[3]。コンフキウソルニス形類や多くのエナンティオルニス類の尾端骨は細長く、棒状と説明される[3][6]。なおエナンティオルニス類の中でも例外的にクルラリスペンニア(英語版)は真鳥形類(Ornithuromorpha)のものに類似する短い楔状の尾端骨を持つ[6]。クルラリスペンニアは扇状の尾羽を持たないが、真鳥形類は扇状の尾羽を持つ[6]。

なお非鳥類型獣脚類には、鳥類とは別に尾端骨を獲得したものが知られている[7][8]。オヴィラプトロサウルス類のカウディプテリクスは尾端骨を持たないものの扇状の尾羽を持ったと考えられており[9]、またその近縁属であるシミリカウディプテリクス(英語版)は尾椎末端の椎骨が癒合して小型の尾端骨を確立していた[8]。テリジノサウルス上科のベイピアオサウルスも尾端骨を有した[7]。

脚注

  1. 1 2 “尾端骨(びたんこつ)”. 小鳥のセンター病院. 2026年10月10日閲覧。
  2. 1 2 ホルスト・エーリッヒ・クーニッヒ、ハンス=ゲオルグ・リービッヒ 著、カラーアトラス獣医解剖学編集委員会 訳『カラーアトラス獣医解剖学 増補改訂版(第2版)下巻』緑書房、2016年、862-863頁。ISBN 978-4-89531-252-3。
  3. 1 2 3 小林 (2025), p. 153.
  4. ↑ 小林 (2025), p. 147.
  5. ↑ 小林 (2025), p. 151.
  6. 1 2 3 小林 (2025), p. 158.
  7. 1 2 ポール (2020), p. 176.
  8. 1 2 ポール (2020), p. 187.
  9. ↑ ポール (2020), p. 185.

出典