川埜龍三

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川埜 龍三(かわの りゅうぞう、1976年10月25日 - )は、日本の現代美術家。兵庫県神戸市出身。絵画、彫刻、壁画、空間演出(インスタレーション)、音楽、家具製作など、特定のジャンルや素材にとらわれない多様な表現手法を用いた作品制作を行っている。 また、特定の地域の歴史や土地に眠る伝承を掘り起こし、市民を巻き込むプロセスを通じて象徴的な造形作品として可視化するプロジェクト型のパブリックワークを精力的に展開した。2008年からは岡山県倉敷市に公式ギャラリーを開設し、インディペンデント・アーティストとして独自の芸術活動を続けている。

経歴

1976年、兵庫県神戸市生まれ。1995年に岡山県立総社南高等学校、2000年に高知大学教育学部特設美術学科教員養成課程をそれぞれ卒業。

2008年には、岡山県倉敷市に公式ギャラリー「LAGARTO(ラガルト)」がオープン。[1][2]その後、2023年に「LAGARTO PLUS(ラガルトプラス)」へと名称を変更し、リニューアルした。[3]

初期の活動(1998年 - 2010年)

  • 「RYUZO」(1998年、ギャラリーファウスト)[4]
  • 「十中八九ワニ」(2000年、ギャラリーK)[5]
  • 「不滅の標(しるし)」(2001年、ギャラリー・グラフィティ)[6][7]
  • 「川埜龍三の世界」(2001年、笠岡シーサイドモール)[8]
  • 「コロリン・コロラド」(2004年、ギャラリーひらた)[9]
  • 「沈黙にたまる雨」(2005年、スペース甦謳る)[10]
  • 「グラン・ママの葬列」(2007年、星ヶ岡アートヴィレッヂ)[11][12]
  • 「アナクロモノクローム」(2010年、京都万華鏡ミュージアム 姉小路館)[13]
  • 「異形(いけい)の胎動」(2010年、笠岡市立竹喬美術館)[14][15]

パブリックワーク、プロジェクト型作品(2003年 - 現在)

  • 「感覚サレルベキモノ」(2003年、おかやま山陽高等学校校舎外壁) - 約2年を費やして制作された巨大な彫像壁画[16][17]
  • 「ビエンナーレ大作戦」(2009年、「第10回ハバナ・ビエンナーレ」) - どうすれば国際展に正式参加できるのかを実践 [18][19]
  • 「鴉 今は飛ぶ時ではない」(2009年、キューバ国立版画工房) - Ángel Ramírezの連作版画「Dando y Dando」での共同制作[20][21]
  • 「犬島の島犬」(2013年、岡山県岡山市東区・犬島)  - 瀬戸内海や島の歴史を背景とした巨大犬のモニュメント。[22]
  • 「犀の角がもう少し長ければ歴史は変わっていただろう」(2016年、さいたまトリエンナーレ2016)[23]
  • 「おにぽっくる」(2014年、岡山県総社市) - 「温羅伝説」を下敷きに、たたら製鉄を再現し誕生した作品。[24]
  • 「Soul」(2015年、広島県福山市・スペース甦謳る外壁)[25]
  • 「玉島マチヲ」(2017年、岡山県倉敷市玉島) - 架空の人物・玉島マチヲが住んでいる部屋を創作。[26][27]
  • 「幸運児」(2020年、岡山県倉敷市) - 株式会社キッカワ新社屋前に設置された、台座を含め約3.7メートルの純金色の少年彫像[28]

近年の活動(2013年 - 現在)

  • 「身体に潜る詩」(2013年、MU東心斎橋画廊)
  • 「常夜海」(2014年、Gallery Saitou Fine Arts)[29][30][31]
  • 「神話の運命」(2014年、ギャラリー I)[32]
  • 「廃材創作」(2016年、ギャラリーラガルト)
  • 「あるがままの私の現実を見てはいけない」(2018年、ギャラリーラガルト)[33]
  • 「マカロニスタン」「想像の鳥」(2018年、macaroni)[34]
  • 「モノラル・ユートピア」(2022年、ポート アート&デザイン津山)[35]
  • 「漂泊 / WANDERING」(2024年、きび美ミュージアム)[36]
  • 「Drawings 1」(2024年、ラガルトプラス)[37]
  • 「homeroom」(2026年、ラガルトプラス)[38][39]

など、現在に至るまで国内外で精力的に作品を発表し続けている。

音楽活動

美術制作と並行して音楽活動も行っており、自身が主宰する音楽プロジェクト「The 惑星トラベラーズ」などにおいて、楽曲の制作や配信を行っている。

  • 「 惑星トラベラーズ」(2022年)[40]
  • 「モノラルユートピア」(2022年)[41]
  • 「Wandering」(2024年)[42]

出演

インターネットラジオ

  • 「ヨコミチラジオ」(2026年 - 、YouTube・Spotify) - パーソナリティ(大吾と共同)

作品集

  • 『RYUZO三ARTBOOK 1994〜2003』 (2005年)- 初期の活動や作品を網羅した、初の本格的なアートブック。[43]
  • 『La vida y muerte de la Gran mama』(2007年) - 個展「グラン・ママの葬列」会場にて発表された大判冊子。[44]
  • 『ビエンナーレ大作戦』(2009年、ラガルト出版)長期プロジェクトの全貌を記録した公式ドキュメントブック。[45]
  • 『異形の胎動』(2010年、国立国会図書館所蔵)川埜龍三・笠岡市立竹喬美術館編[46]
  • 『さいたま埴輪研究ノート』(2016年、ラガルト出版) - 架空のハニワ研究資料として発行されたアートブック。[47]
  • 『マチヲ式レンブラント』(2019、ラガルト出版) - 倉敷市玉島でのプロジェクト「玉島マチヲ」の作品集第一弾。[48]
  • 『あるがままの私の現実を見てはいけない』(2019、ラガルト出版、国立国会図書館所蔵、JAN: 9784600002251)
  • 『白昼夢』(2020年、ラガルト出版、国立国会図書館所蔵、JAN: 9784991168208)
  • 『モノラルユートピア』(2022、ラガルト出版、JAN: 9784991168215) - 同名個展にあわせて刊行された展覧会カタログ。
  • 『漂泊/Wandering』(2024年、ラガルト出版、国立国会図書館所蔵、JAN: 9784991168222)

主な作品収蔵先

  • 現代企業社「メフィストフェレス」(高知県高知市) - カフェ店外壁に立体壁画が設置されているほか、店内にも初期作品を収蔵。
  • おかやま山陽高等学校(岡山県浅口市) - 校舎外壁に巨大彫像壁画「感覚サレルベキモノ」が設置されている。
  • 在日キューバ大使館(東京都港区) - 2009年の「ビエンナーレ大作戦」にともない制作された彫刻作品を収蔵。
  • アジアの家(キューバ・ハバナ) - 第10回ハバナ・ビエンナーレの際に寄贈された彫刻作品を収蔵。
  • 笠岡市立竹喬美術館(岡山県笠岡市) - 立体作品「風車の理論」、平面作品「我ハ王ナリ」を収蔵。
  • ベルナール・ビュフェ美術館 (静岡県長泉町)- コラージュ作品「富嶽山脈図」を収蔵。

外部リンク

参考文献

  • 川埜龍三,笠岡市立竹喬美術館編、『異形の胎動 : 川埜龍三展 : works 1994→2009』、笠岡市立竹喬美術館、2010年、143頁。
  • 岡山県生活環境部文化振興課編『I氏賞選考作品展:岡山県新進美術家育成 第1回』岡山県生活環境部文化振興課、2008年(岡山県立図書館所蔵)。
  • 古川文子、石原亜弓編『Ryuzo Kawano』岡山県立美術館、2011年。
  • 在本桂子『アートの島犬島へ』(吉備人選書 ; 15)吉備人出版、2018年。
  • さいたまトリエンナーレ実行委員会事務局監修『さいたまトリエンナーレ2016公式カタログ』凸版印刷、2016年(国立国会図書館所蔵、ISBN 978-4-8021-3046-2)。
  1. ↑ “笠岡の川埜さんギャラリー開設 造形作品発表の場に 美観地区近く”. 山陽新聞. 2008年8月23日.
  2. ↑ “芸術家・川埜龍三さんの公式ギャラリー10周年 地元会社社長の支援に「感謝」”. 倉敷経済新聞. 2026年10月23日閲覧。
  3. ↑ “倉敷のアート施設「ラガルトプラス」1周年「長く続けていきたい」”. 2024年4月1日.
  4. ↑ “人物の際立つ存在感 彫刻と平面の「RYUZO展」”. 高知新聞. 1998年5月26日.
  5. ↑ “独自の物語の世界作る 川埜さん個展 立体、平面作品で”. 毎日新聞. 2000年8月11日.
  6. ↑ “話題 彫刻の人”. 高知新聞. 2001年8月3日.
  7. ↑ “りんとした人物像作る”. 高知新聞. 2001年7月20日.
  8. ↑ 『備後美術』アート印刷株式会社、2002年5月、6-11頁。
  9. ↑ “人・動物 平面がで初の個展 岡山芸術文化賞グランプリの川埜さん”. 朝日新聞. 2004年5月22日.
  10. ↑ 『経済リポート』株式会社経済リポート、2005年6月20日。
  11. ↑ “壮大な生命のドラマ 亡き祖母モデルに新作”. 山陽新聞. 2007年7月25日.
  12. ↑ “祈りに満ちた奇妙な空間 川埜龍三個展「グラン・ママの葬列」”. 高知新聞. 2007年8月1日.
  13. ↑ “I氏賞受賞者 中京で作品展”. 読売新聞. 2010年7月10日.
  14. ↑ “笠岡拠点に独自の造形 現代美術家 川埜龍三 ~竹喬美術館で28日まで特別展~”. 岡山日日新聞. 2010年11月10日. p. 5.
  15. ↑ “熱を秘めた静謐な詩情 17歳からの移植の歩み”. 山陽新聞. 2010年11月21日.
  16. ↑ “天風録”. 中国新聞. 2003年10月16日. p. 1.
  17. ↑ “立体壁画 広がる夢幻 2年かけ創作”. 中国新聞. 2003年12月30日.
  18. ↑ “Dona artista japonés obra a Cuba”. 『グランマ』(スペイン語: Granma)キューバ共産党中央委員会の機関紙. 2009年3月25日.
  19. ↑ “直談判でハバナ独自展 地方作家の活躍世界に”. 中国新聞. 2009年3月5日.
  20. ↑ 『友の会便り 尋牛』井原市立田中美術館、2009年9月。
  21. ↑ “地方から破天荒な挑戦 国際的美術家と共同制作”. 山陽新聞. 2009年7月24日. p. 13.
  22. ↑ 岡山県観光連盟, 公益社団法人. “犬島の島犬(犬島ハウスプロジェクト)|スポット|岡山観光WEB【公式】- 岡山県の観光・旅行情報ならココ!”. 岡山県観光公式サイト. 2026年10月23日閲覧。
  23. ↑ “川埜龍三”. さいたまトリエンナーレ2016. 2026年10月23日閲覧。
  24. ↑ “鬼の像がお目見え 笠岡の造形作家・川埜さん制作「温羅伝説で活性化を」”. 山陽新聞. 2014年3月5日.
  25. ↑ “アーティスト”. gallery-spacesoul. 2026年10月23日閲覧。
  26. ↑ “vol25 廃材がつなぐコミニュティ P3”. クラシキ文華. 2026年10月23日閲覧。
  27. ↑ “IDEA R LAB プロジェクト”. タルト不動産|岡山県総社市・倉敷市・岡山市の不動産(賃貸・売買)リノベーション. 2026年10月23日閲覧。
  28. ↑ “川埜龍三の新作、金色の子供像『幸運児』を設置します(プレスリリース) | 株式会社キッカワ | 「人ありき」の理念と共に、倉敷から世界へ。”. kikkawa-japan.com. 2026年10月23日閲覧。
  29. ↑ “黄金町で現代芸術家の川埜龍三さんが個展ー漆黒の空間に漂う小舟「常夜海」”. ヨコハマ経済新聞. 2026年10月23日閲覧。
  30. ↑ 『仮想のコミュニティアジアー黄金町バザール2014 ドキュメント』認定特定非営利活動法人黄金町エリアマネージメントセンター、2016年4月30日、67頁。
  31. ↑ “川埜龍三 2014.09”. YUKIKOKIKUCHI. 2026年10月23日閲覧。
  32. ↑ “催し アートスクエア”. 京都新聞. 2014年10月11日.
  33. ↑ “倉敷で芸術家・川埜龍三さん個展 名画をキャンバスに、絵画25点”. 倉敷経済新聞. 2026年10月23日閲覧。
  34. ↑ 倉敷市の注文住宅ならユーリン・ホームにお任せください. “マカロニとRyuzo Kawano(川埜龍三)|倉敷市の注文住宅ならユーリン・ホームにお任せください”. 倉敷市の注文住宅ならユーリン・ホームにお任せください. 2026年10月23日閲覧。
  35. ↑ “川埜龍三展「モノラル・ユートピア」 ~次世代おかやまアーティスト活動促進事業~ - 岡山県ホームページ(文化振興課)”. www.pref.okayama.jp. 2026年10月23日閲覧。
  36. ↑ “倉敷「きび美ミュージアム」で川埜龍三さん個展 作品とのコラボメニューも”. 倉敷経済新聞. 2026年10月23日閲覧。
  37. ↑ “倉敷「きび美ミュージアム」で川埜龍三さん個展 作品とのコラボメニューも”. 倉敷経済新聞. 2026年10月23日閲覧。
  38. ↑ “アートとの距離縮める小品 笠岡の美術家川埜龍三 倉敷で個展:山陽新聞デジタル|さんデジ”. 山陽新聞デジタル|さんデジ. 2026年10月23日閲覧。
  39. ↑ “倉敷で川埜龍三さんの新作個展 小さな作品中心に80点展示販売”. 倉敷経済新聞. 2026年10月23日閲覧。
  40. ↑ “Client Challenge”. wakutora.bandcamp.com. 2026年10月23日閲覧。
  41. ↑ “Client Challenge”. wakutora.bandcamp.com. 2026年10月23日閲覧。
  42. ↑ “Client Challenge”. wakutora.bandcamp.com. 2026年10月23日閲覧。
  43. ↑ “造形作家・川埜龍三さん 10年間の活動まとめる”. 山陽新聞. 2005年7月3日.
  44. ↑ “Instagram”. www.instagram.com. 2026年10月23日閲覧。
  45. ↑ 川埜 竜三、滝口 西夏(共編)『ビエンナーレ大作戦全記録 : 2008.11.11-2009.4.30』ラガルト出版、2009年8月。
  46. ↑ 川埜龍三、笠岡市立竹喬美術館編『異形の胎動:川埜龍三展 : works 1994→2009』笠岡市立竹喬美術館、2010年、143頁。
  47. ↑ “『さいたまBハニワ研究ノート』 | ラガルト / lagarto powered by BASE”. ラガルト / lagarto. 2026年10月23日閲覧。
  48. ↑ “『マチヲ式レンブラント』 | ラガルト / lagarto powered by BASE”. ラガルト / lagarto. 2026年10月23日閲覧。