愛すべきものすべてに

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『愛すべきものすべてに
(FOR ALL MY LOVES)』
尾崎豊 の ベスト・アルバム
リリース
録音 1983年 - 1992年
ジャンル
時間
レーベル ソニー・ミュージックレコーズ
プロデュース 須藤晃
チャート最高順位
尾崎豊 アルバム 年表
『無題』
(1996年)
『愛すべきものすべてに』
(1996年)
『Before the Seventeen's Map』
(1997年)
EANコード
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『愛すべきものすべてに』(あいすべきものすべてに)は、日本のシンガーソングライターである尾崎豊の1作目のベスト・アルバム。英題は『FOR ALL MY LOVES』(フォー・オール・マイ・ラブズ)。

1996年9月30日にソニー・ミュージックレコーズからリリースされた。1992年に急逝した尾崎初のベスト・アルバムであり、尾崎関連のリリースとしてはボックス・セット『TEENBEAT BOX』(1995年)よりおよそ1年5か月ぶりとなった。

尾崎の代表曲である「卒業」(1985年)や「I LOVE YOU」(1991年)を始めとして、『街路樹』(1988年)以外の全アルバムからバランス良く選曲されている。オリコンチャートでは最高位2位となり、最終的な売り上げ枚数は170万枚となった。

構成

尾崎豊の代表曲である「I LOVE YOU」(1991年)や「卒業」(1985年)を始めとして、全アルバムからバランス良く選曲されている。しかし、レコード会社の権利の関係で他レーベルで発売したシングル曲や、アルバム『街路樹』(1988年)の曲は1曲も収録されていない。タイトルである『愛すべきものすべてに』はアルバム『回帰線』(1985年)収録曲「シェリー」の歌詞からの引用であるが[3]、同曲は未収録となっている。

書籍『地球音楽ライブラリー 尾崎豊』においてライターの落合昇平は、シングルヒット主導型のアーティストであればヒット曲を組み合わせることで容易にベスト・アルバムリリースの目玉にしやすいが、尾崎の場合はアルバムごとに小説のような作風であり、オリジナル・アルバムとコンサート・ツアーによって時代やテーマを表現しているアーティストであったがためにベスト・アルバムとしての構成が困難であると主張、それが故に尾崎のベスト・アルバムは本作以前にリリースされなかったと述べている[3]。

リリース

1996年9月30日にソニー・ミュージックレコーズより、CDおよびCT、MDの3形態でリリースされた。CD版にはCDエクストラとしてコンプリート・データおよび未公開映像が収録されている[4]。また、初回限定版には52ページの写真集が封入されている。CT版はCDおよびMD版と曲順が一部異なっている。

2009年4月22日には限定生産品として24ビット・デジタルリマスタリングされブルースペックCDで[5][6]、2013年9月11日にはブルースペックCD2として再リリースされた。

批評

専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典評価
CDジャーナル肯定的[7]
TOWER RECORDS ONLINE肯定的[8]
音楽誌が書かないJポップ批評35否定的[9]
尾崎豊 Forget Me Not肯定的[10]

本作の存在意義に対する批評家たちの評価は賛否両論となっており、音楽情報サイト『CDジャーナル』では「各人各様に感じ入るところはあると思う」と前置きした上で、「私はヴォーカリストとしての稀有な才能を再確認」と肯定的に評価[7]、音楽情報サイト『TOWER RECORDS ONLINE』では、代表曲を網羅した作品であると指摘した上で「ベストでありながらも単なるベストではない感動を与えてくれる珠玉の1枚」と絶賛[8]、音楽誌『別冊宝島2559 尾崎豊 Forget Me Not』においてライターの安部薫は、シングル曲を中心に時代的にもバランスが取れているとした上で「常連も一見も納得の最大公約数的な選曲といえる」と肯定的に評価したほか、前半にバラードがあり後半にロックンロールの楽曲を配置した全体の構成が後のコンセプチュアルなベスト・アルバムへの布石になっていると主張した[10]。

一方で、音楽誌『別冊宝島1009 音楽誌が書かないJポップ批評35 尾崎豊 FOREVER YOUNG』においてライターの宮城正樹は、ベスト・アルバムがアーティストへの入門編という側面があることを認めながらも、「尾崎の6枚のスタジオ・アルバムを所有している人の場合、果たしてこれを聴きたいとい思うだろうか」と否定的に評価した[9]。

チャート成績

本作はオリコンアルバムチャートにおいて最高位2位を獲得、登場週数は26回とロングセラーになり、売り上げ枚数は72.9万枚となった[2]。この売り上げ枚数は尾崎のアルバム売上ランキングにおいて第3位となった[11]。その後も売上を伸ばしていき、ソニー・ミュージックレコーズによると、2007年時点で年間10万枚程度、累計約170万枚を売り上げている[12]。2009年の再リリース盤は最高位123位の登場回数5回となった[13]。

収録曲

全作詞・作曲: 尾崎豊[14]。

CD・MD版

#タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
1.「I LOVE YOU」  西本明
2.「OH MY LITTLE GIRL」  西本明
3.「Forget-me-not」  西本明
4.「黄昏ゆく街で」(57TH STREET)  尾崎豊、星勝
5.「路上のルール」(RULES ON THE STREET)  西本明
6.「LOVE WAY」  尾崎豊、星勝
7.「汚れた絆」(BOND)  尾崎豊、西本明
8.「15の夜」(THE NIGHT)  町支寛二
9.「Scrambling Rock'n'Roll」  西本明
10.「ふたつの心」(TWO HEARTS)  尾崎豊、今泉洋
11.「卒業」(GRADUATION)  西本明
合計時間:

CT版

Side A
#タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
1.「I LOVE YOU」  西本明
2.「OH MY LITTLE GIRL」  西本明
3.「Forget-me-not」  西本明
4.「黄昏ゆく街で」(57TH STREET)  尾崎豊、星勝
5.「路上のルール」(RULES ON THE STREET)  西本明
6.「ふたつの心」(TWO HEARTS)  尾崎豊、今泉洋
合計時間:
Side B
#タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
1.「LOVE WAY」  尾崎豊、星勝
2.「汚れた絆」(BOND)  尾崎豊、西本明
3.「15の夜」(THE NIGHT)  町支寛二
4.「Scrambling Rock'n'Roll」  西本明
5.「卒業」(GRADUATION)  西本明
合計時間:

スタッフ・クレジット

CDブックレットに記載されたクレジットを参照[14]。

リリース日一覧

No. リリース日 レーベル 規格 カタログ番号 最高順位 備考 出典
1 1996年9月30日 ソニー・ミュージックレコーズ CD SRCL-3672 2位 初回限定BOX仕様、CDエクストラ付き [15][7][8]
2 CT MJKS-3672
3 MD SRYL-7259 [16]
4 2009年4月22日 BSCD SRCL20001 123位 24ビット・デジタル・リマスタリング(限定生産品) [17][18]
3 2010年4月1日 AAC-LC - - デジタル・ダウンロード [19]
3 2013年9月11日 BSCD2 SRCL-30007 - [20][21]

脚注

  1. ↑ “尾崎豊/愛すべきものすべてに (ソニーレコード): 1996”. 国立国会図書館サーチ. 国立国会図書館. 2023年6月24日閲覧。
  2. 1 2 オリコンチャート・ブック アルバムチャート編 1999, p. 28.
  3. 1 2 地球音楽ライブラリー 1999, p. 71- 落合昇平「YUTAKA OZAKI ALBUM GUIDE」より
  4. ↑ 地球音楽ライブラリー 1999, p. 73- 落合昇平「YUTAKA OZAKI ALBUM GUIDE」より
  5. ↑ “尾崎豊の名作群がリマスターBlu-spec CD仕様で再登場!ラスト・ライヴの初DVD化も決定”. CDジャーナル. 音楽出版社 (2009年4月2日). 2021年9月4日閲覧。
  6. ↑ “尾崎豊、命日に着うたフル解禁&貴重映像初配信”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2009年4月17日). 2021年8月29日閲覧。
  7. 1 2 3 “尾崎豊 / 愛すべきものすべてに”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2022年9月19日閲覧。
  8. 1 2 3 “尾崎豊/愛すべきものすべてに -YUTAKA OZAKI BEST”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2009年4月8日). 2022年9月19日閲覧。
  9. 1 2 別冊宝島 2004, p. 89- 宮城正樹「[特別編]死後リリース・アイテム総まくり」より
  10. 1 2 別冊宝島 2017, p. 118- 安部薫「Chapter3 尾崎豊主要作品 完全保存版レビュー」より
  11. ↑ “尾崎豊のアルバム売上TOP20作品”. オリコンニュース. オリコン. 2023年5月21日閲覧。
  12. ↑ “没後15年尾崎はどこへ 消えた反抗心”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社 (2007年4月24日). 2017年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年1月26日閲覧。
  13. ↑ “愛すべきものすべてに -YUTAKA OZAKI BEST”. オリコンニュース. オリコン. 2022年9月19日閲覧。
  14. 1 2 愛すべきものすべてに 1996, p. 9.
  15. ↑ 地球音楽ライブラリー 1999, p. 70- 落合昇平「YUTAKA OZAKI ALBUM GUIDE」より
  16. ↑ “尾崎豊/愛すべきものすべてに”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2023年6月24日閲覧。
  17. ↑ “尾崎豊 / 愛すべきものすべてに [Blu-spec CD] [限定]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2023年6月24日閲覧。
  18. ↑ “尾崎豊/愛すべきものすべてに -YUTAKA OZAKI BEST<完全生産限定盤>”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2023年6月24日閲覧。
  19. ↑ “愛すべきものすべてに -YUTAKA OZAKI BEST/尾崎 豊|音楽ダウンロード・音楽配信サイト”. mora. ソニー・ミュージックソリューションズ. 2023年6月24日閲覧。
  20. ↑ “尾崎豊 / 尾崎豊 / 愛すべきものすべてに-YUTAKA OZAKI BEST [Blu-spec CD2]”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2023年6月24日閲覧。
  21. ↑ “尾崎豊/尾崎豊ベスト 愛すべきものすべてに”. TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード. 2023年6月24日閲覧。

参考文献

外部リンク