未来のイヴ

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『未来のイヴ』(みらいのイヴ、原題:L'Ève future)は、1886年に発表された、フランスの作家ヴィリエ・ド・リラダンによるSF小説で、作中に登場する人造人間に対して「アンドロイド」という呼称を最初に用いた作品と言われる。ギリシア神話の「ピュグマリオーン」を下敷きにした作品でもある。

概要

ヴィーナスの化身のごとき美貌をもちながら、卑俗な魂をもった歌姫アリシヤ。青年貴族エワルドはアリシヤを恋人にしながら、彼女の知性の欠如に絶望し、苦悩した。エディソン博士はエワルドのために、アリシヤの美を写した人造人間ハダリーを創造する。

本作は後の多くのSF作品に影響を与え、2000年代では押井守監督のアニメ映画『攻殻機動隊』の続編『イノセンス』に多く引用された。

主題にあるイヴは、神が人であるアダムの肉体から創造した存在である。また、人造人間の「ハダリー」という名前はペルシア語で「理想」を意味する。なお、人造人間を創造する博士の名は、同時代の人物ながら、その活躍がすでに伝説的であるとして、実在のトーマス・エジソンから名前をとった(ゲーテがファウストを描いたのと同質のもの)。

主な日本語訳

  • 『未來のイヴ』 渡辺一夫訳、白水社、1937年
  • 『未来のイヴ』 渡辺一夫訳、岩波文庫(上・下)、初版1938年(復刊1985年、1997年、2020年)
上巻:ISBN 978-4003254110、下巻:ISBN 978-4003254127