生殺与奪の権利

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生殺与奪の権利(せいさつよだつのけんり、(ラテン語: ius vitae necisque)とは、他人に対して「生かす」か「殺す」かを選択できる権利のこと。「相殺(そうさい)」と同じ読み方と類推して「せいさいよだつ」と慣用的に読まれることもある[1][注釈 1]。「生殺与奪の権」と使われることが多い。

概説

国王や統治者が臣民や奴隷に対し、罰則や懲戒として裁判などを経ずに死刑を実施する様子や、その権利を掌握している影響力のこと。通常は、権力を掌握したものに同調する側近などがいる。

生殺与奪の権利を掌握するということは、特定の人物の職業上もしくは活動上の人生を成功もしくは失敗させる強い影響力を掌握していることを意味する[2]。具体的には、特定の人物を自分の形式的もしくは実質的な支配下に置く事により、その特定の人物の将来の人生に対して強烈な影響力を及ぼす。また、生殺与奪の権利を掌握されるということは、自分自身の将来の人生が、自分自身の自己実現に向けた努力よりもある特定の人物の意図的な意向から強い影響力を受けることを意味する[3]。

また、歴史的には文字通り生物学的な生殺まで掌握することがあった[4]。たとえば西晋の大貴族石崇(中国語版)は来客があると美人の召使に酒を勧めさせ、客が飲まなければ召使を斬ったという[注釈 2]。

脚注

注釈

  1. ↑ 「殺」は、「そぐ、省く、小さくなる」の意味ではサイ、「ころす、死ぬ、そこなう」の意味ではセチ、セツ、サツ、という読み方に分かれ、生殺与奪は「ころす」意味なのでサツがふさわしい[1]。
  2. ↑ この話は当時「贅沢競争」として知られていたという[5]。

出典

  1. 1 2 “「せいさいよだつじゃないの?」鬼滅で割れた校閲記者の〝見解〟「よく知られた漢字」だから起きた珍現象”. ウィズニュース. (2021年2月12日)
  2. ↑ “生殺与奪とは”. コトバンク. 2021年2月12日閲覧。
  3. ↑ 御輿久美子『アカデミック・ハラスメント環境評価基準の策定とそれを用いた点検評価方法の確立』日本学術振興会 平成19-21年度科学研究費補助金(基盤研究C)による研究
  4. ↑ “家父長制”. 小学館. 2021年2月12日閲覧。
  5. ↑ 興膳宏 編『六朝詩人群像』大修館書店、2001年11月1日、61頁。

関連項目