学者

概説
[編集]「学問にすぐれた者や学問研究を職業とする者」という意味での「学者」への言及としては、深井志道軒伝の談義本に「味噌のみそくさきと、学者の学者くさきは、さんざんのものなりとて」 〔五代史‐史匡翰伝〕や、菅家文草中に「学者誰家異二杏壇一、紅花好是雨中看」などの例がある[1]。
「博識な人やもの知り」という意味での使用では、三代目三遊亭円遊の落語「阿七」(1890)の「乃公(おれ)の伯母さんてェ人は〈略〉大変な学者で」の例がある[1]。
学者の種類
[編集]物理学者、政治学者、言語学者というように、学問ごとに細分化され呼称されることがある。例えば物理学者は、一般に大学や研究所などに所属し、「物理学」の研究を専門的に行っている人を指す。「物理学」はさらに力学、量子力学、統計力学、熱力学、電磁気学など細かく分かれるが、それらを総称し物理学者と呼ぶ。物理学者は、実験と論理的推論を繰り返し、物質の本質と特性を究明する。
学者のキャリアは幅広く、学者になるには大学を卒業、大学院を修了して修士や博士の学位を取得することが一般的であるが、これに限られない。例えば、物理学者になるには大学の物理系学部・学科へに進学し物理学の基礎知識を身につけたのち、大学院へ進み、さらに研究分野を究め、博士号取得を目指すのが一般的である[2]。専攻分野に関しては内部進学で同一の研究室で学部から博士まで同じ研究を深める者もいれば、近隣分野の学部、修士課程から進学して分野横断的な研究を行う者もいる。学問の種類ごとの研究の内容については学問の一覧を参照のこと。
大学卒業後や修士課程修了後にすぐ民間企業へ就職し、研究・開発職に就き、会社員としていて働く者もいる。企業等への勤務を経てから再び大学院へ進むことも可能である。企業に在籍しながら大学院でも研究する社会人博士制度のある大学院も多く、社会人博士課程での研究活動を支援する企業もある[3]。
博士号を取得して学者としてのキャリアを始める場合、大学で「ポスドク」と呼ばれる非常勤、任期制の職に就き、低賃金や厳しい環境で研究を続けなければならないこともあり[2]、社会問題となっている。