実数に対する符号関数

符号関数(ふごうかんすう、英: sign function, signum function)は、実数に対しその符号に応じて1、−1、0のいずれかを返す関数。

およびそれを拡張した複素関数。

記号は sgn x のほかに、sgn(x), Sgn x, sign x なども使われる。記号としての sgn はレオポルト・クロネッカーが導入した[1]。

英語から「サイン関数」とも呼ぶが、この名は正弦関数 sin と非常に紛らわしい。区別するために sign のラテン語形の signum(シグヌム、英語読みはシグナム)から「シグナム関数」(signum function) と呼ぶことがある。英語以外でもドイツ語などいくつかの言語で signum 系の名前で呼ばれる。

複素数への拡張

実数に対する符号関数は絶対値を用いて

と書くこともできる。符号関数の複素数への拡張は、この式を複素数へも適用することで得られる。複素数に対する符号関数は、複素数平面上でベクトルに対し同方向の単位ベクトルを求める操作と同等である(ただし零ベクトル以外のとき)。

なおこのほかに、gnuplotでは、複素数に対し符号関数を

と定義している。またMaple Vでは

という関数を定義している( と はそれぞれ複素数の実部と虚部)。しかしこれ以降は、これらの定義は使わず、最初の定義の符号関数について述べる。

性質

符号関数は、以下のような性質を持つ(これらは複素数に対し成り立つ)。

極形式との関係:

符号の演算:

実数に対しては、加えて次のような性質を持つ。

脚注

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  1. ↑ 黒木哲徳『なっとくする数学記号』講談社〈ブルーバックス〉、2021年、147頁。ISBN 9784065225509。
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