管理社会(かんりしゃかい)とは社会の形態を表す言葉の一つ。社会統制により個人が抑圧・否定される社会。

意味

情報技術が発達することで、社会の多岐にわたる事柄に関して徹底した情報収集と集中管理が技術的に可能となる。これを社会で包括的かつ積極的に導入し、社会のなかの個人や組織を統一管理しようとする社会またはその概念や風潮をいう。

古くは各々の物々交換であったやりとりを、通貨を介する方法に統一管理されたこと、さらには銀行で決済を行ったりするようになったことも、経済(経国済民)の面での管理社会化といえる。さらに現在は、プリペイドカードなどの仮想通貨も普及しつつある。

運用次第では、人間に関しても病歴[1]などの個人情報や、移動場所[2]や購買履歴などの生活・行動に関する様々な情報が収集され、それらが特定個人の情報として(横方向にも)関連付けられる。個人の行動様式も把握可能になる。

一方で、便利さの裏返しとして個人の情報を特定機関(多くは政府)に預けることになり、アクセスできる者の不正窃視・改ざん、情報漏えい、また個人の行動が監視・記録されることで個人の信条や趣向などが解析され、政府などが個人の自由や権利を抑圧したり、特定組織人のみが利するような極めて不平等・不自由な社会となっていく。

この言葉は、1960年代より日本の学会やマスコミで用いられるようになった。個人の信条や行動が監視され、抑圧・統制されるようになる社会といった否定的な意味合いで用いられることが多い。「1984年 (小説)」では、特定政党が牛耳る管理社会・監視社会で、情報操作により一般市民が愚民化・奴隷化し、それに対する抵抗も無に帰すフィクションが描かれている。

特性

運用次第であるが、管理社会化がすすめられる場合は次のような利点と難点が考えられる。

利点

難点

脚注

  1. ↑ 病院の通院・投薬記録と健康保険証の利用履歴
  2. ↑ 個人の特定日時に携帯電話が接続しているアンテナ位置、公共機関その他でのICカード利用記録など
  3. ↑ 従来、運転免許証に記載されていた本籍が、免許証のICカード化により印字されなくなった例がある。
  4. ↑ 機器(IDカードやリーダー)の改ざん・なりすまし、情報盗聴や窃取(ハッキング)、不正な情報閲覧と横流しなど
  5. ↑ 管理装置の故障・システムバグ、通信障害など

関連情報

外部リンク

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