篠栗線
シンボルマーク
九郎原駅に停車中の813系電車(2007年11月)
九郎原駅に停車中の813系電車(2007年11月)
基本情報
通称 福北ゆたか線
国 日本の旗 日本
所在地 福岡県
種類 普通鉄道(在来線・幹線)
起点 桂川駅
終点 吉塚駅
(線路名称上は起終点が逆転)
駅数 11駅
電報略号 ササセ[1]
路線記号 JC(福北ゆたか線)
開業 1904年6月19日
所有者 九州旅客鉄道(JR九州)
運営者 九州旅客鉄道
使用車両 使用車両を参照
路線諸元
路線距離 25.1 km
軌間 1,067 mm(狭軌)
線路数 全線単線
電化方式 交流20,000 V・60Hz,
架空電車線方式
閉塞方式 単線自動閉塞式
保安装置 ATS-DK
最高速度 100 km/h[2]
路線図
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停車場・施設・接続路線
BHF
0.0 JC11 桂川駅 筑豊本線
hKRZWae
穂波川
ABZgl
筑豊本線(原田線)
BHF
3.2 JC10 筑前大分駅
BHF
5.2 JC09 九郎原駅
tSTRa
篠栗トンネル 4550m
tSTRe
WASSERl hKRZWae WASSER+r
多々良川
WASSER+l hKRZWae WASSERr
WASSER BHF
10.2 JC08 城戸南蔵院前駅
hKRZWvae vWWSLeq
WASSER TUNNEL2
WASSERl hKRZWae WASSER+r
BHF WASSER
11.7 JC07 筑前山手駅
TUNNEL2 WASSER
TUNNEL2 WASSER
WASSER+l hKRZWa WASSERr
WASSERl hKRZWe WASSER+r
WASSER+l hKRZWae WASSERr
多々良川
BHF
14.8 JC06 篠栗駅
BHF
17.4 JC05 門松駅
SKRZ-Au
九州自動車道
TBHFu
19.4 JC04 長者原駅
STR
香椎線
BHF
20.1 JC03 原町駅
hKRZWae
須恵川
eABZg+l
勝田線
BHF
22.6 JC02 柚須駅
hKRZWae
綿打川
KRZu STR+r
山陽新幹線
hKRZWae hKRZWae
宇美川
ABZg+r STR
鹿児島本線
STR
25.1 JC01 吉塚駅 西鉄:福岡市内線
uexLSTR
STR
鹿児島本線
00 博多駅

篠栗線(ささぐりせん)は、福岡県嘉穂郡桂川町の桂川駅から福岡県福岡市博多区の吉塚駅に至る九州旅客鉄道(JR九州)の鉄道路線(幹線)である。

三郡山地を篠栗トンネルで貫き筑豊地域と福岡市を直結する路線である。2001年(平成13年)10月6日に電化され、本路線の全線と鹿児島本線および筑豊本線のそれぞれ一部を合わせた黒崎駅 - 折尾駅 - 桂川駅 - 吉塚駅 - 博多駅間には「福北ゆたか線」の愛称が付けられた。

路線データ

全線が本社鉄道事業本部直轄となっており、旅客営業規則の定める大都市近郊区間の「福岡近郊区間」、およびIC乗車カード「SUGOCA」の利用エリアに含まれている。また、一般向けリアルタイム列車位置情報システム「どれどれ」対応路線であり、「福北ゆたか線・若松線」として一括提供されている[4]。

駅ナンバリングが実施されており[5]、篠栗線は福北ゆたか線としてJCの路線記号が付けられている。

利用状況

各年度の平均通過人員(人/日)および旅客運輸収入は以下のとおりである。

年度 平均通過人員(人/日) 旅客運輸収入
(百万円/年)
出典
全区間 吉塚 - 篠栗 篠栗 - 桂川
1987年度(昭和62年度) 10,755 13,712 8,698   [6]
2016年度(平成28年度) 21,550 31,962 14,303 2,178 [6][7]
2017年度(平成29年度) 21,866 32,538 14,439 2,231 [8]
2018年度(平成30年度) 22,049 32,975 14,445 2,240 [9]
2019年度(令和元年度) 22,234 33,971 14,484 2,270 [10]
2020年度(令和2年度) 16,042 24,740 9,988 1,518 [11]
2021年度(令和3年度) 17,357 26,569 10,947 1,673 [12]
2022年度(令和4年度) 19,563 29,744 12,477 1,939 [13]

運行形態

全列車が吉塚駅から篠栗線列車専用の線路を経由して、鹿児島本線の博多駅を始発・終着としている。また、筑豊本線との境界駅である桂川駅を発着とする列車は存在せず、桂川駅においては全列車が筑豊本線の新飯塚・直方方面と直通運転を行う。

優等列車

優等列車として早朝・夜間に直方 - 博多間で通勤客向け特急「かいおう」が1往復運転されている。線内の停車駅は両端の桂川・吉塚のみで途中の駅は通過する。線内で先行の普通列車を追い抜くことはない。

地域輸送

ラッシュ時間帯を除き、ワンマン運転を実施しており、快速列車が全線でおおむね毎時1本、夕ラッシュは毎時2本運転されている。普通列車は全線でおおむね毎時2本、ラッシュ時は篠栗 - 博多間の区間便も運転されており、筑豊本線の桂川 - 折尾を経て鹿児島本線の黒崎以東へ直通する小倉行きが朝に1本のみある。

ワンマン運転の列車(普通・快速、いずれも2両編成)は、2006年3月18日のダイヤ改正後より全駅でホーム側のすべてのドアから乗降できる都市型ワンマンに変更された。また、2007年3月18日のダイヤ改正より、直方所属の813系においても直方 - 博多間に限りワンマン化され、2016年3月26日のダイヤ改正より817系の4両編成の列車もワンマン化された。5両編成以上では車掌が乗務している。2022年9月23日のダイヤ改正より、車側カメラ搭載車(821系電車)に限って、黒崎駅 - 直方駅間での3両編成のワンマン運転が開始された。

非電化時代の1991年までは、博多発着と吉塚発着が混在しており、乗客には不便が強いられた。上り方面は、新飯塚・飯塚・直方・田川後藤寺・若松行の合間に区間運行的な篠栗行が入り、毎時1本程度の運行であった。

使用車両

電化後、使用車両はすべて電車となっている。

787系
南福岡車両区所属で、特急「かいおう」に運用される。
813系
筑豊篠栗鉄道事業部直方運輸センターに福北ゆたか線用として3両編成9本(100番台6本、200番台1本、1000番台2本)が所属し、普通・快速列車に使用される。いずれも鹿児島本線などで使用されていた編成を転用したもので、転用にあたり前面やドアなどが赤色から灰色に塗り替えられ、2両編成であった100番台については中間にオールロングシートのサハ813形500番台を組み込んで3両編成とされた。ワンマン運転に対応する。
また、2015年3月14日のダイヤ改正から1000番台2本が福北ゆたか線仕様になり運転を開始した。
なお2023年6月頃より一部編成に車外カメラが取り付けられている。
817系
筑豊篠栗鉄道事業部直方運輸センターに福北ゆたか線用として2両編成14本(1500番台3本、1600番台4本、2000番台7本)が所属し、普通・快速列車に使用される。各番台ともワンマン運転に対応する。電化にあたり0番台19本が新製配置されたが、2003年から順次1000番台(現在はロングシートの1500番台に改造済)・1100番台(現在はロングシートの1600番台に改造済)に置き換えられ、0番台(2012年の2000番台投入による1000番台の一部も含む)はすべて他線に転出した。2022年9月のダイヤ改正前までは、朝夕のラッシュ時には南福岡車両区の817系3000番台も運用されていた。
BEC819系
筑豊篠栗鉄道事業部直方運輸センターに2両編成18本(0番台5本、5100番台2本、5300番台11本)が所属し、福北ゆたか線では0番台のみが定期運用で普通・快速列車に使用される。0番台以外は基本的に香椎線で使用されているが、検査等で0番台が不足している際は代走することがある。2017年3月4日より福北ゆたか線(篠栗線)での運転を開始した。JR九州初の交流蓄電池電車であるが、福北ゆたか線区間では蓄電池を使用せずにパンタグラフを上げて架線集電で走行するほか、一部電力で充電走行を行う。朝ラッシュ時には博多側に増結され、817系との混結による6両編成で運転する場合がある。ワンマン運転対応。
821系
3両編成10本が存在する。ワンマン運転対応。夕ラッシュ時に博多 - 篠栗間を往復する運用がある。福岡地区での運用が残るが、2022年9月23日のダイヤ改正より全編成が熊本車両センターの所属となっている。

過去の使用車両

電車

  • 415系
    • 主に朝夕ラッシュ時の普通列車に運用された。
  • 783系
    • 特急「かいおう」で使用された。

気動車

国鉄非電化路線としては最多形式の走行路線であり、実に多彩な編成で運行されていた。筑豊各線から合流した列車を増結し、最大10両を組成して博多口のラッシュ輸送に対応していた。主なものは以下の通り。

歴史

筑前山手駅 - 篠栗駅間を走る817系2000番台電車

篠栗線は、歴史的に九州鉄道が明治時代に石炭輸送のために建設した吉塚 - 篠栗間と、筑豊地区と福岡市を結ぶ短絡線として1960年代に建設された篠栗 - 桂川間に分かれる。

吉塚 - 篠栗間は、九州鉄道により1904年(明治37年)に開業した。当初は箱崎駅で本線に接続させる予定だったが住民の反対により新設の吉塚駅接続となった。九州鉄道は、1907年(明治40年)に制定された鉄道国有法により買収、国有化され、1909年(明治42年)に篠栗線の名称が制定された。

一方、篠栗 - 桂川間は日本鉄道建設公団が工事を行い、1968年(昭和43年)に開業した新しい路線だが、予定線としては、すでに1922年(大正11年)制定の改正鉄道敷設法別表第110号に規定されていたものである。開業が比較的遅くなったのは、途中の八木山峠に長大トンネルを掘削する必要があったためである。また、かつては西日本鉄道も北九州市と福岡市を結ぶ路線の構想を持っていて、福岡市と飯塚市の間のルートは現在の篠栗線のルートに沿っていた(「筑豊電気鉄道線#歴史」も参照)。

桂川延長後は福岡の近郊路線、また福岡と筑豊を従来の鹿児島本線・筑豊本線経由に比べ短距離で結ぶ路線として発展した。

九郎原駅前にある篠栗線開通記念碑。1968年開業当時の福岡県知事亀井光の揮毫。
篠栗トンネル(九郎原駅側)

2001年には全線が筑豊本線の折尾 - 桂川間とともに電化され、福北ゆたか線の一部となっている[14]。電化と同時に交換施設を増設しており、列車本数も増加している。なお電化計画当初は第三セクター会社を事業主体として電化とともに吉塚 - 篠栗間の複線化を行うことも計画されたが、財源の問題から中止され、その後JR九州の単独事業として電化は行われたものの、複線化は行われていない。

年表

駅一覧

駅番号 駅名 駅間
営業キロ
累計
営業キロ
接続路線 線路 所在地
JC11 桂川駅 - 0.0 九州旅客鉄道:JC 筑豊本線(折尾方面)・JG 筑豊本線(原田線:JG01) ◇ 嘉穂郡
桂川町
JC10 筑前大分駅 3.2 3.2   ◇ 飯塚市
JC09 九郎原駅 2.0 5.2   ◇
JC08 城戸南蔵院前駅 5.0 10.2   ◇ 糟屋郡 篠栗町
JC07 筑前山手駅 1.5 11.7   |
JC06 篠栗駅 3.1 14.8   ◇
JC05 門松駅 2.6 17.4   ◇ 粕屋町
JC04 長者原駅 2.0 19.4 九州旅客鉄道:JD 香椎線(JD11) ◇
JC03 原町駅 0.7 20.1   ◇
JC02 柚須駅 2.5 22.6   ◇
JC01 吉塚駅 福 2.5 25.1 九州旅客鉄道:JA 鹿児島本線(JA01) ◇ 福岡市
博多区

上記以外の駅はJR九州鉄道営業の業務委託駅である。線内に直営駅は存在しない。

過去の接続路線

赤線.篠栗線、桃線.篠栗トンネル、0.博多駅、1 - 11.吉塚駅 - 桂川駅

脚注

[脚注の使い方]
  1. ↑ 日本国有鉄道電気局『鉄道電報略号』1959年9月17日、24頁。
  2. 1 2 FACt SHEETS 2017 - JR九州
  3. ↑ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
  4. ↑ 〜 運行情報のご案内を充実 〜 「JR九州アプリ」で列車位置情報を表示します! (PDF) - 九州旅客鉄道、2016年12月20日
  5. 1 2 “訪日外国人のお客さまに、安心してご利用いただけるご案内を目指します!北部九州エリア157駅に「駅ナンバリング」を導入します” (PDF). 九州旅客鉄道. 2018年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年9月28日閲覧。
  6. 1 2 “路線別ご利用状況(2016年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2017年8月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  7. ↑ JR九州、区間別の利用状況を初公表 路線維持へ地元議論促す - 日本経済新聞(2017年7月31日 23:30配信)
  8. ↑ “路線別ご利用状況(2017年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2018年7月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  9. ↑ “線区別ご利用状況(2018年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2023年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  10. ↑ “線区別ご利用状況(2019年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2023年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  11. ↑ “線区別ご利用状況(2020年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2023年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  12. ↑ “線区別ご利用状況(2021年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2024年1月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  13. ↑ “線区別ご利用状況(2022年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2024年2月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
  14. 1 2 3 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '02年版』ジェー・アール・アール、2002年7月1日、191頁。ISBN 4-88283-123-6。
  15. ↑ 「鉄道院告示第54号」『官報』1909年10月12日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. ↑ 『鉄道院年報. 大正2年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  17. ↑ 『鉄道省年報. 昭和10年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  18. ↑ “日本鉄道建設公団30年略史”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 8. (1993年3月23日)
  19. ↑ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '92年版』ジェー・アール・アール、1992年7月1日、186頁。ISBN 4-88283-113-9。
  20. ↑ JR九州 20年史
  21. ↑ 「JRワンマン運転線区一覧表」『JR気動車客車編成表 '99年版』ジェー・アール・アール、1999年7月1日、197頁。ISBN 4-88283-120-1。
  22. ↑ 、2001、「RAILWAY TOPICS - 筑豊・篠栗線電化開業は10月6日に決定」、『鉄道ジャーナル』(通巻414号)、鉄道ジャーナル社、2001年4月 p. 92
  23. ↑ “電車内で男がドア蹴り、はさみをなめた後にライターで紙に火付ける…乗客が非常ボタン”. 読売新聞オンライン (読売新聞社). (2022年7月12日) 2022年7月13日閲覧。

関連項目

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