舞台芸術において背景とは周囲の風景や空を表す書割などの舞台装置のことで、西洋ではルネサンス期から、日本でも歌舞伎の盛況により江戸時代以降徐々に発達した。
人物等の背景にある絵。演劇、映画、テレビドラマなどのセットの一部として用いられたり、アニメのセル画でよく使われる。
風景を描いた板を背景にスタジオ撮影する場合があり、この場合の背景画は書き割りと呼ぶ。背景をスクリーンにし、別に撮影した動画を映写する場合はリアプロジェクションである。比喩的に予め役割が決められた駒のような人間像をも書き割りと呼ぶことがある。
アニメ制作における背景美術は作品世界の風景部分をデザインし描画するセクションである。
背景美術は空間を構築する美術設定、シーンごとに空間を色づける美術ボード、カットごとに実際の絵を描く背景の3つに分かれる。
アニメ制作における
実在する世界をカメラで撮影できる実写作品と異なり、アニメは作品世界を1から構築し視覚化する必要がある。そのために描かれる地形・建物・部屋・小物といった作品世界内の空間のデザインが美術設定である(⇒ #美術設定画)。またこれをデザインする工程・役職も美術設定と呼ばれる[1]。監督のディレクションのもと空間を1から設計しそれを美術設定画としておこすため[4]、知識・構想力・画力を要する[5]。監督のディレクションに基づいて美術設定が描き、この美術設定図は各背景セクションおよび絵コンテ・レイアウトで利用される[6]。
アニメ制作における
美術ボードは各シーンの空間を色付きで表現した見本素材である[9]。またモノクロ線画の美術設定画に着彩して見本素材を描く工程・役職も美術ボードと呼ばれる。美術ボードは色付きであるため、シーンの全体の明るさや時間、オブジェクトの材質や質感を表現している[9][4]。同じ空間(=同じ美術設定図)であってもシーンの季節・天気・時間帯・演出意図等によってカラーは異なるため、各シーンそれぞれに美術ボードが用意される[11]。背景は美術ボードを見本として背景原図に沿った視点・詳細度の背景図を描く[12][13]。美術ボードは美術監督(あるいは専任担当)によって作成される。
アニメ制作における
アニメ素材における
BGは着彩され実際の画面に表示される風景部分の絵である。1枚絵を基本とし[14]、必要に応じてBOOKなどの処理がおこなわれる。各カットに1枚を基本とするため、テレビアニメ1話であれば300枚ほどのBGが作成され[15]、この膨大な背景画があってこそそこで動くキャラクターが生きてくる。
アニメ制作工程における
背景打ち合わせで示された方向性に従い、美術ボードを参照しながら背景原図で指定された構図の BG を作成する[14]。
背景打ちは美術ボードと背景原図をもとにBGの方向性を打ち合わせる工程である[16]。背景打ちは演出・美術監督・設定制作・制作進行によりおこなわれる[17]。打ち合わせは背景へ伝えられ、実際のBGが描画される。
色打ちと一体で色背打ちとしておこなわれる場合が多い[18]。
アニメ制作職における
背景マンは背景美術セクションにおけるキャリアスタートとなることが多い。背景美術が作品全体で一貫したスタイルを保持する必要があるため、背景には絵として高い完成度を実現しかつ個性を主張しすぎないことが求められる。
写真撮影をする際に使用するボードのこと。撮影する作品や商品をより良く見せるための効果として背景ボードを使用する。
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