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記号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

(きごう、英: sign)とは、ある事物・事象を代理するものである[1]。

概説

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言語をはじめ、文字やマーク、絵、ファッション、など、意味を付された事物全般を指す。例えば信号機の青色(緑色)の電球そのものに「進め」の意味はないが、その規則を解釈することで「進め」の意味が理解される。

記号それ自体は、紙の上のインクや造形された物体、空気の振動などでしかないが、人間がこれらを何らかの意味と結び付けることにより、記号として成立する。そして記号は、他の記号と共にまとまった集合体となったり、あるいは相互に作用し合ったりして、何かを指し示す。

記号により指し示されるものを所記 (signified)、指し示すものを能記 (signifier) と呼ぶ。記号(sign)とは両者の複合体である、詳細はシニフィアンとシニフィエを参照。

19世紀後半から20世紀にかけて、人類は、科学や技術、政治・経済、思想などの面で大きな飛躍を遂げたが、その中で記号の使用は重要な役割を果たした。とりわけ自然科学においては、自然現象を記号化し操作できるようにすることが、新たな認識を深めることにつながった。

これにより、あらゆる認識は記号によってのみ実現するとまで言われた。今日に通じる記号論も同時期に研究が始まった。記号論は言語学の中から出てきたものであるが、単に言語における記号の働きを研究しただけでなく、記号(sign)が人類にもたらす諸作用をも研究対象としていき、哲学における大きな柱の一つとなった。

分類

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チャールズ・サンダース・パースは、記号を次のように分類した。[2]

  • 象徴 (symbol)
    • 能記が所記に似ておらず、恣意的、慣習的に両者が結びつけられているもの。言語、文字、数、モールス信号、交通信号、国旗など。
  • 類像 (icon)
    • 能記が所記に似ているもの。肖像画、風刺画、縮尺モデル、擬声、隠喩など。
  • 指標 (index)
    • 能記と所記が直接的に結びついているもの。自然記号(煙、雷、足跡、エコー、非人造的な匂いと味)、医学的な徴候(痛み、発疹、脈拍)、測定機器(風見鶏、温度計、時計、アルコール水準器)、信号(ドアのノック、電話のベルの音)、指示器(人差し指、方向を指示する道標)、記録写真、映画、ビデオまたはテレビの場面、録音された音声)、個人的商標(トレードマーク)(筆跡、標語)、指示語など。

記号の例

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具体的な記号の例としては、次のものがある。

図像・アニメ・漫画などでの記号

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同一の主題を元に類似した作品が多数作成された宗教画などでは、約束事に従って書き込まれたアトリビュートによって作品を読み解く。図像学や図像解釈学は伝統化された絵画や図像の中から記号を読み解く学問である[3]。

アニメや漫画などの評論では登場人物の象徴的なものを記号と呼ぶことがある。また、作品が違ってもキャラクターデザインが似たり寄ったりになる状況を「記号化が進んだ」と言うことがある。1980年代の現代思想ブームの影響を受けた評論家が使うことが多い(大塚英志、岡田斗司夫など)。またアニメ監督や作品などでもこの言葉は使われるようになってきている(谷口悟朗など)。

出典

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  1. ↑ 改訂新版 世界大百科事典 https://kotobank.jp/word/%E8%A8%98%E5%8F%B7-2627
  2. ↑ 初心者のための記号論 http://www.visual-memory.co.uk/daniel/Documents/S4B/japanese/sem02_japanese.html
  3. ↑ ジョシュア・モストウ;島尾新、彬子女王、亀田和子(編)「図像と写し」『写しの力:創造と継承のマトリクス』 思文閣出版 2013 ISBN 9784784217113 pp.113-116.

関連項目

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外部リンク

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