農村図書館

農村図書館(のうそんとしょかん)は農村の文化の向上のために創設された図書館のこと。特に浪江虔(なみえ・けん1910-1999 )・八重子夫妻が1939年(昭和14年)に開いた「私立南多摩農村図書館」を言う。東京都南多摩郡鶴川村大蔵(現、町田市大蔵町1760番地)にあった。
1935年(昭和10年)の発案から数年の準備期間を経て、1939年9月に開館[注 1]。開館時の蔵書数は1900冊で、その多くは支援者や寄付によるものであり、寄贈者には旧友の埴谷雄高、鶴見俊輔、亀井勝一郎、飯沢匡がいた。また朝日新聞社、岩波書店、アルス社、平凡社などからも寄贈本が寄せられた[1]。
しかし同年に共産党の活動によって浪江が検挙され、図書館活動は中断した。その後、曲折を経て戦時下に細々と図書館を再開する。
1968年(昭和43年)には「私立鶴川図書館」へと改称し、1989年(平成元年)の閉館まで50年にわたって活動した。閉館は浪江が市民とともに行政に訴えて実現した「町田中央図書館」の開館に伴ってのものであった。閉館にあたって蔵書の多くは町田市立図書館に寄贈された。但し、452冊は「農文協図書館」 [2]に寄贈されている。
脚注
注釈
- ↑ 東京府知事が正式に認めた開館年は昭和15年1月
出典
- ↑ 安食文雄『三田村鳶魚の時代』鳥影社、2004年、17-19頁。ISBN 4-88629-849-4。
- ↑ 農文協図書館へのリンク