『鬼武者3』(おにむしゃ3、英:Onimusha 3: Demon Siege)は2004年2月26日にカプコンからPlayStation 2用タイトルとして発売された戦国サバイバルアクションゲーム。
信長三部作の完結編[1]。本作では主人公・明智左馬之助とその宿敵・織田信長との永きに渡る因縁の決着が描かれている。
オープニングムービーは山崎貴が監督し、アクション監督は香港のアクション俳優であるドニー・イェンが担当した[1]。またジャン・レノは自らモーションキャプチャでジャック・ブランを演じた[2]。
全世界累計販売本数は152万本[3]。
時代設定は本能寺の変が起こる天正10年(1582年)と2004年のフランス・パリ。物語は明智左馬介が明智光秀と共に本能寺で織田信長を討とうとする所から始まる。左馬介は本能寺で信長と対峙するが、突如時のねじれが起き、左馬介は2004年のパリへと飛ばされる。2004年のパリでは突如として幻魔が出現し、市民に襲いかかる。フランス軍の特殊部隊に所属する本作のもう1人の主人公ジャック・ブランは幻魔に立ち向かうが、突如時のねじれが起き、左馬介と入れ代わるように本能寺の変前の日本・比叡山へ飛ばされる。左馬介とジャック、双方共に違う時代に飛ばされ、その原因となった織田信長を討つために立ち向かう。
幻魔に改造され復活した蘭丸が未来の左馬介の前に、左馬介に敗れる以前の蘭丸が戦国時代のジャックの前に現れるなど、「時の交錯」を意識したストーリーとなっている。そのお互いに違う時間を烏天狗の少女・阿児が行き来することによりストーリーが進行していく。一部フランス語の会話シーンがあるが、阿児の能力で言葉の壁が無くなり、日本語が共通言語となっている。
シリーズ恒例の交代パートではジャックの婚約者でフランス陸軍所属のミシェル・オベールを操作する。また、物語中盤には徳川家康の家臣である本多平八郎忠勝が登場。本編をクリアした後は「鬼特典」という項目で本多平八郎忠勝を操作するミニゲームをプレイできる。
また、必殺技として「戦術殻」の呼び名が再び登場。ジャックの場合は「戦術輪」となっている。呼び名が異なるのは、鬼の篭手に装着する鬼の力を封じ込めたものが左馬介は「珠」、ジャックでは「輪」とそれぞれ異なることに由来する。
『鬼武者』の時代より23年後の時代設定となっており、左馬介は40代後半でありながら1作目の時とほぼ変わらない容貌をしているが、それは鬼の力によって若々しさを保たれているからだとされている。
稲船敬二は本作でタイムスリップする発想は『鬼武者』の開発が終わった段階で考えていて、「侍が戦うゲーム」という枠では表現が縛られるため、本作でタイムスリップが受け入れられるよう、『鬼武者2』のストーリーを展開させていた[4]。また強大な力を持った最終ボスの信長を倒すには1作目・2作目の主人公だけでは足りないだろうと発想して、世界中から力を集める観点から日本国外のキャラクターを登場させ[4]、稲船は作品の舞台が現代のパリになったのは、誰もが想像しないものを作ろうと考えた結果であると語っている[5]。
前2作では背景がレンダリングの1枚絵であったが、日本国外からフルポリゴンを望む声が多く、稲船もフルポリゴンでないことが欠点であることが分かっていた点や、フルポリゴンにすることにより、プレイヤーに違和感なくキャラクターを動かしてもらうことも考慮してゲームエンジンを作り直した[4]。稲船は第1作からフルポリゴンにしようと思えばできたが、クオリティの面から見合わせていたことを制作発表会で語っている[5]。
CGムービーを担当した倉澤幹隆と山崎貴に対して、稲船は2人の仕事の質を信頼していたことから、指示は最小限で大半は2人に任せていた[4]。山崎は写実的なCGにこだわるため、ミニチュアを用いて巨大なセットを構築し、そのセットとCGキャラクターの合成を行ったことで、それだけで映像作品として完結するほどの出来映えとなった[6]。
アクションディレクターにはドニー・イェンが起用されたが、その理由として、稲船はアクションにこだわるためと語っている[5][7]。ドニー・イェンは配下のスタッフとともに日本に世界最大規模のモーションキャプチャのスタジオを作ったが、それでもモーションキャプチャをするには狭いほどだった[6]。
なお作品の難易度に関しては、前2作までを体験したプレイヤーが楽しめるように高めに設定され、プレイ時間も「短い」という評価が多かったため、前2作よりは長めになった[4]。
第1作に続き、本作で主人公のモデルを務めた金城武は、本作にもう一人の主人公がいることに関して、「ゲームでも映画でもない、それらを超えたエンターテイメントとしての一つの新しい形だと思う」と評した[5]。
2005年11月25日にソースネクストからパソコン版が発売された[8]。パッケージ版のほかダウンロード販売もされた[9]。発売後、アップデートにてPentium Dに対応した[10]。
また以下のパソコン本体および付属品発売時にPC版が同梱された。
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PQS C53