ワジ

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イスラエルのネゲヴ地方にあるワジ

ワジ、ワディ、ワーディー、ワーディ(英語: wadi、アラビア語: وادي、wādī)は、主にアラビア半島や北アフリカなどの乾燥地域にみられる、平常時には水流がないか、限られた期間にのみ水が流れる河谷・河道である。雨季の降雨時に一時的な河川となることが多く、豪雨の際には鉄砲水が発生することもある[1][2][3]。

「ワジ」は、アラビア語の「وادي(wādī)」に由来し、川や河谷などを意味する[1][2]。地域や文脈によって、河谷そのものを指す場合と、そこを流れる季節的な河川を指す場合がある。

アメリカ合衆国南西部やメキシコでは、これに類似する地形や水路がアロヨ(英語版)(スペイン語: arroyo)と呼ばれる。

概説

ワジは、降水量が少なく、蒸発量が降水量を上回ることの多い乾燥地域に広く分布する。普段は河床が乾燥しているが、雨季の降雨や突発的な豪雨によって一時的に水流が生じる。流路の規模や形状、流水の頻度は、地域の地形や気候、降雨の状況などによって異なる。

ワジの河床や周辺には、流水によって運ばれた砂礫などが堆積することがある。また、周辺の地形や地質によっては、河床の下に地下水が蓄えられ、乾燥地域における水資源として利用される。

利用と災害

ワジは、平常時に水流がないことから、人や車両の通行路として利用されることがある。また、河床やその周辺で地下水を利用できる場合には、農耕地や集落が形成されることもある。こうした集落は、砂漠のオアシスと同様に、乾燥地域における重要な居住地となっている。

一方、ワジでは、上流域に降った雨によって急激に水位が上昇し、短時間で大量の水が流れ込むことがある。このような鉄砲水は、河床を通行している人や車両にとって大きな危険となる。晴天時であっても、上流域の降雨によって突然増水する可能性があるため、ワジを横断する際には注意が必要である。

主なワジ

脚注

  1. 1 2 末尾 至行「ワジ」『改訂新版 世界大百科事典』平凡社。コトバンクより2026年2月11日閲覧。
  2. 1 2 「ワディ」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』。コトバンクより2026年2月11日閲覧。
  3. ↑ 水野一晴『気候変動で読む地球史 限界地帯の自然と植生から』NHK出版、2016年、171頁。ISBN 978-4-14-091240-9。

関連項目

外部リンク

『ワジ』 - コトバンク