BEAF (Bowers Exploding Array Function) とは、Jonathan Bowersによって考案された、巨大数を表すための表記法の一つである[1]。クヌースの矢印表記を拡張して配列表記を作り、更にその配列表記を拡張して作られている。

現代[いつ?]の巨大数界のかなりの範囲をカバーできる巨大数表記法であることが想定されている。ただし2021年現在、BEAFの定義が数学的に意味を持つように定式化されているのはテトレーション配列のレベルまでであり、テトレーション配列を超えるレベルを表すことが想定されている記号や表記法も考案されているが、これは定義が未完成である。

定義[2]

ルール[2]

  1. プライムルール: もし p=1 であれば、u(A)=b  とする。
  2. 初期ルール: もしパイロットがなければ、u(A)=b^p  とする。
  3. 破滅ルール: 1 も 2 もあてはまらない場合には、次のようにする。
    1. パイロットの値を 1 減らす。
    2. 副操縦士の値を元の配列のプライムを1減らしたものに置き換える。
    3. すべての乗客を b にする。
    4. 配列のそれ以外の要素は変化しない。

解説

ハイパー演算子

まず、BEAFの元になった、ハイパー演算子について記す。詳細はハイパー演算子を参照。

指数表記

乗算は、加算の反復によって定義できる。

同様に、冪乗は、乗算の反復によって定義できる。

拡張

クヌースは、を、冪乗の繰り返しを表す演算子として再帰的に定義した。

ここで、である。これを、テトレーション、またはその見た目からタワー(power tower[3])とも呼ぶ。同様に、も次のように定義できる。

ここで、である。さらに、n本の上向き矢印に対して再帰的に定義すると、次のようになる。

ここで、a, b, n は整数であり、a ≥ 1, b ≥ 0, n ≥ 1である。また、 は をn本並べたものを表す。

計算例

このように、矢印の本数を増やすと、値が爆発的に増加することがわかる。これにより、非常に大きな自然数を表現する事が可能である。

注意点

からもわかるように、複数の演算子が並んでいるときは、右から順に計算していく。すなわち、

であって、

ではない。

括弧を使った演算子表記

Jonathan Bowersは、まず矢印表記を一般化した、括弧を使った演算子表記を開発した。


例えば、である。この表記法は、単に矢印表記を書き換えたに過ぎないが、Bowersは{}を1重から2重に増やすことで、拡張した。

Bowersはこれを、aのb重膨張と呼んだ。

{{}}の中を増やしていくと、次のようになる。

{}を二重から三重にすると、aのb重爆発となる。

{}を四重にすると爆轟、五重にするとペントネーションと続く。また、

と書いて圧縮することができる。すなわち、

である。

配列表記

と書き換えることが可能である。この表記を多変数へ一般化したものは配列表記と呼ばれ、クヌースの矢印表記やコンウェイのチェーン表記や拡張チェーン表記や回転矢印表記よりも強力な表記である。

配列表記は以下のように定義される。

[4]

配列表記は、急成長階層でに近似され、多変数アッカーマン関数と同じくらいの強さである。

拡張配列表記

Bowersは配列表記をさらに多次元へ一般化し、拡張配列表記を作った。[5]

出典

  1. ↑ フィッシュ『巨大数論 第2版』インプレス R&D、東京、2017年。ISBN 9784802093194。
  2. 1 2 “BEAF”. 巨大数研究 Wiki. 2023年4月19日閲覧。
  3. ↑ Galidakis, Ioannis and Weisstein, Eric W. “Power Tower”. Wolfram MathWorld. 2021年3月28日閲覧。
  4. ↑ “配列表記”. 巨大数研究 Wiki. 2021年6月15日閲覧。
  5. ↑ “拡張配列表記”. 巨大数研究 Wiki. 2021年6月15日閲覧。

関連項目

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