アメリカワニ

ウィキペディアから、無料の百科事典
アメリカワニ
保全状況評価[1][2]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 : 爬虫綱 Reptilia
目 : ワニ目 Crocodilia
科 : クロコダイル科 Crocodylidae
属 : クロコダイル属 Crocodylus
種 : アメリカワニ C. acutus
学名
Crocodylus acutus (Cuvier, 1807)
英名
American crocodile
分布

アメリカワニ(亜米利加鰐、Crocodylus acutus)はクロコダイル属に分類されるワニの一種。

分布

アメリカ合衆国(フロリダ州南部)、エルサルバドル、キューバ、グアテマラ、コスタリカ、コロンビア北部から西部、ジャマイカ、ドミニカ共和国、ニカラグア、ハイチ、パナマ、ベネズエラ北部、ベリーズ、ペルー、ホンジュラス、メキシコ南部から西部[3][4][5][6][7]

形態

最大全長6.5m[4]。口吻は細長く[4]、基部の1.75-2.5倍[3]。口吻の基部は瘤状に盛りあがる[4]。頚部に並ぶ鱗(頸鱗板)は4枚で、背鱗板とは離れている[3]。背面に並ぶ大型の鱗(背鱗板)は2-4列に不規則に並び、鱗板が発達し突起状になる。体色は青みがかった灰褐色で、黒褐色の横縞が入る[4]。

虹彩は青緑色[4]。

生態

汽水域[4]や海岸、河川の下流域、湖沼などに生息する[5][7]。

食性は動物食で、魚類、爬虫類、鳥類、小型哺乳類、甲殻類などを食べる[4][6][7]。稀に家畜や人間を襲うこともある[4][7]。

繁殖形態は卵生。水辺の地面に穴を掘ったり[6]、土や砂を積み上げた塚状の巣を作り[5]1回に20-60個の卵を産む[4][7]。卵は3か月で孵化する[7]。

人間との関係

「カイマン」は本来はカリブ海の原住民が本種に対して用いた呼称だったとされる[4]。またケイマン諸島は本種が多く生息していたことが名前の由来とする説がある[4]。

人を襲うと思われがちだが、性質は臆病で、人を見ると逃げてしまうことのほうが圧倒的に多い[8]。

皮は革製品として利用される[4][7]。

開発による生息地の破壊や皮目的の乱獲、害獣としての駆除などにより生息数が激減している[4][7]。そのため生息地では法的に保護の対象とされていることもある[5]。一方でキューバでは本種とキューバワニを同所に囲いを設けて保護した結果、交雑し遺伝子汚染を引き起こすという問題も発生している[5]。

脚注

  1. ↑ キューバの個体群はワシントン条約附属書II。

参考文献

  1. ↑ “CITES Appendices I, II and III”. 2015年2月21日閲覧。
  2. ↑ Ponce-Campos, P., Thorbjarnarson, J. & Velasco, A. (IUCN SSC Crocodile Specialist Group) (2012). "Crocodylus acutus". IUCN Red List of Threatened Species. Version 2014.3. International Union for Conservation of Nature.
  3. 1 2 3 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、151、181頁。
  4. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ3 中央・南アメリカ』、講談社、2001年、116、257頁。
  5. 1 2 3 4 5 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、158-159頁。
  6. 1 2 3 『小学館の図鑑NEO 両生類はちゅう類』、小学館、2004年、141頁。
  7. 1 2 3 4 5 6 7 8 『絶滅危惧動物百科1 アイアイ―ウサギ(アラゲウサギ)』 財団法人自然環境研究センター監訳、朝倉書店、2008年、34-35頁。
  8. ↑ 動物 - アメリカワニ - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト

外部リンク