オキナワスズムシソウ

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オキナワスズムシソウ
オキナワスズムシソウの花
(2025年2月 沖縄県名護市 名護城公園)
分類(APG IV)
界 : 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類
core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
目 : シソ目 Lamiales
科 : キツネノマゴ科 Acanthaceae
亜科 : ハアザミ亜科 Acanthoideae
連 : ルイラソウ連 Ruellieae
属 : イセハナビ属 Strobilanthes
種 : オキナワスズムシソウ
S. tashiroi
学名
Strobilanthes tashiroi Hayata
シノニム
和名
オキナワスズムシソウ、タシロアイ
草姿(2025年2月 沖縄県名護市 名護城公園)
茎は稜があり有毛(2025年2月 沖縄県名護市 名護城公園)
葉裏は有毛(2025年2月 沖縄県名護市 名護城公園)
萼は長く、基部近くまで切れ込む(2025年2月 沖縄県名護市 名護城公園)
6裂する花もある(2025年2月 沖縄県名護市 名護城公園)

オキナワスズムシソウ(別名タシロアイ、学名:Strobilanthes tashiroi)はキツネノマゴ科イセハナビ属の多年性草本。鹿児島県絶滅危惧I類[1]。

特徴

高さ30–100 cm。茎は方形で稜があり有毛。茎の下部は倒伏し、節から根を下ろす。葉はやや細長く、長楕円形~披針形で粗い鋸歯縁[2]、対生するが、一方の葉が小さい[3]。葉裏は毛がやや密生する。花序は頂生または腋生し、花冠は漏斗状で筒部がねじれ、径2.5–3 cmほどの淡紫色で網目模様はやや不明瞭。花期は1–3月で毎年開花する。萼は花冠の1/3より長く、基部近くまで切れ込む[3][4][5][6][7]。

同属のコダチスズムシソウと類似するが、コダチスズムシソウは葉が幅広く、茎や葉裏がほぼ無毛である点でオキナワスズムシソウと異なる[4][6][7]。コノハチョウ幼虫の食草として知られる[7]。

分布と生育環境

鹿児島県奄美群島(喜界島および沖永良部島)と沖縄諸島(沖縄本島および久米島)に分布する[6]。常緑樹林の林縁や林下に生育する[5][6]。

分類について

オキナワスズムシソウはコダチスズムシソウS. glanduliferaやアリサンアイS. flexicaulisと形態が類似し、違いは毛の有無だけであり同一種内の変種扱い(S. flexicaulis var. tashiroi)が妥当[8]とされたこともあったが、萼長等の形態の違いに加え、コダチスズムシソウは6年に1度一斉開花する1回繁殖型多年生植物であること等の生態的差異から、現在では別種とされる[6]。

オキナワスズムシソウの学名については、YListではS. tashiroiを標準、S. flexicaulis var. tashiroiおよびParachampionella tashiroiの2つをシノニムとしているが、POWOでは山崎(1991)[8]と同様の見解をとり、S. tashiroiをS. flexicaulis var. tashiroiのシノニム(アリサンアイS. flexicaulisの変種)としている。本稿におけるオキナワスズムシソウの学名表記はYListなど[4][6][7]に従った。

脚注

  1. ↑ (鈴木ほか 2022, p. 413)
  2. ↑ (池原 1979, p. 189)
  3. 1 2 (邑田 1997, pp. 118–119)
  4. 1 2 3 (大川 & 林 2016, p. 415)
  5. 1 2 (片野田 2019, p. 177)
  6. 1 2 3 4 5 6 (邑田 2021, p. 449)
  7. 1 2 3 4 (林 & 名嘉 2023, p. 121)
  8. 1 2 (山崎 1991, pp. 303–306)

参考文献

  • 池原直樹「オキナワスズムシソウ」『沖縄植物野外活用図鑑 第6巻 山地の植物』新星図書出版、1979年。 
  • 山崎敬「アリサンアイ,オキナワスズムシソウ,セイタカスズムシソウについて」『植物研究雑誌』第66巻、第5号、303–306頁、1991年。https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjapbot/66/5/66_66_5_8628/_pdf/-char/ja。 
  • 邑田仁 著「オキナワスズムシソウ」、岩槻邦男ら監修 編『朝日百科 植物の世界』 2巻、朝日新聞社、東京、1997年、118–119頁。ISBN 9784023800106。 
  • 大川智史; 林将之「アリサンアイ」『ネイチャーガイド 琉球の樹木 奄美・沖縄~八重山の亜熱帯植物図鑑』文一総合出版、東京都新宿区、2016年。ISBN 9784829984024。  ※ アリサンアイの項に記述あり
  • 片野田逸郎「オキナワスズムシソウ」『琉球弧・植物図鑑 from AMAMI』南方新社、2019年。ISBN 9784861244056。 
  • 邑田仁 著「オキナワスズムシソウ」、大橋広好・門田裕一・木原浩・邑田仁・米倉浩司 編『フィールド版改訂新版 日本の野生植物』 2巻、平凡社、2021年、449頁。ISBN 9784582535396。 
  • 鈴木英治; 丸野勝敏; 田金秀一郎; 寺田竜太; 久保紘史郎; 平城達哉; 大西亘オキナワスズムシソウ「鹿児島県の維管束植物分布図集-全県版-」『鹿児島大学総合研究博物館研究報告』第17巻、鹿児島大学総合研究博物館、413頁、2022年。ISSN 2188-9074。https://www.museum.kagoshima-u.ac.jp/publications/plants/map_Kagoshima_all.pdf。 
  • 林将之; 名嘉初美「オキナワスズムシソウ」『沖縄の身近な植物図鑑』(第2版)ボーダーインク、2023年。ISBN 9784899824350。 

外部リンク