カマス科
オニカマス Sphyraena barracuda
分類
界 : 動物界 Animalia
門 : 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 : 条鰭綱 Actinopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
目 : スズキ目 Perciformes
バショウカジキ目 Istiophoriformes
科 : カマス科 Sphyraenidae
Rafinesque, 1815
属 : カマス属 Sphyraena
学名
Sphyraena
Artedi, 1793[1]
英名
Barracuda

カマス(魳、梭子魚、梭魚、魣)は、スズキ目カマス科(学名:Sphyraenidae)に分類される魚類の総称。カマス科はカマス属のみ1属で構成され、オニカマスなど27種が記載される[2]。バラクーダ(Barracuda)という英名でも知られている。秋冬時期のカマスを特に「霜降りカマス」という。

分布・生態

すべて海水魚で、太平洋・インド洋・大西洋の熱帯・亜熱帯域に幅広く分布する。主に沿岸域に生息し、サンゴ礁や岩礁の周囲で群れを形成し、活発に泳ぎ回る。食性は魚食性で、イワシなど他の魚類を貪欲に捕食する[3]。ヒトに対して攻撃性を示す魚類の一つであり、一部の地域ではサメよりも危険な存在と捉えられている[2][4]。

ほとんどの種類が釣魚あるいは食用魚として利用され、定置網・延縄などで漁獲される。肉は白身で淡白だが、生では水っぽく柔らかいため、刺身で食べられることは少ない。ほとんどが干物・塩焼き・から揚げなどに加工される。

形態

細長い円筒形の体型をもち、全長は20-30cmほどの種類から2mに達することもあるオニカマスまでさまざまである[3]。口は大きく、やや突き出た下顎には鋭く強靭な歯を備える。側線がよく発達する一方、鰓耙はないか退化的[2]。

背鰭は2つあり、互いの間隔は広く離れている。前方の背鰭は5本の棘条からなり、後方は1棘9軟条。胸鰭は体側のやや低い位置にある。小離鰭をもたない。椎骨は24個[2]。

分類

Nelson(2016)の体系において1属27種が認められている[2]。本体系はカマス科をサバ亜目で最も原始的なグループとして位置付けていたが[5][6]、分子系統解析ではアジ、カジキ、カレイ等と同じ系統 (Carangiformes) に属し、特にアカメ科、アクタウオ等と近縁であるという結果が得られている[7]。

本稿では、FishBaseに記載される1属29種についてリストする[3]。

タイワンカマス(Sphyraena flavicauda)。インド太平洋に広く分布し、水平方向に長い群れを作る[8]
オオメカマス(Sphyraena forsteri)。和名の通り大きな眼が特徴

主な種類

全長50cm。和名のとおり体が赤っぽく、体側に1本の黒い縦縞がある。腹鰭が背鰭より前にある。鱗はヤマトカマスと比べて大きい[8]。北海道以南から南シナ海まで分布する。
全長35cm。アカカマスに比べて小型で、体色は青味がかり、体側の縦帯を欠く。腹鰭は背鰭と同じか、やや後方に位置する。鱗は小さく剥がれやすい。アカカマスに対して「ミズカマス」とよばれることもある。関東、能登半島以南から南シナ海まで分布する。タチウオの仕掛けに掛かることがある。
全長180cmに達する大型種。世界中の熱帯海域に広く分布する。食用にされていたが、産地によってはシガテラ毒(シガトキシン)を持つため、バラムツ、アブラソコムツ、イシナギ(肝臓のみ)と並び、食品衛生法により販売禁止となっている。

出典・脚注

  1. ↑ "Sphyraena Artedi, 1793". World Register of Marine Species. 2022年12月25日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 Nelson 2016, p. 388.
  3. 1 2 3 “Family Sphyraenidae - Barracudas”. fishbase.se. 2024年2月10日閲覧。
  4. ↑ キャンベル&ドーズ 2007, p. 106.
  5. ↑ 岩井 2005, p. 45-46.
  6. ↑ Helfman et al 2009, p. 306.
  7. ↑ Girard, Matthew G., Matthew P. Davis, and W. Leo Smith (2020). “The phylogeny of carangiform fishes: morphological and genomic investigations of a new fish clade”. Copeia 108 (2): 265-298. doi:10.1643/CI-19-320.
  8. 1 2 岡村&尼岡 1997, p. 652-655.
  9. ↑ “Sphyraena iburiensis Doiuchi & Nakabo, 2005 イブリカマス”. BISMaL. Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology. 2020年12月15日閲覧。
  10. ↑ Miki, Ryohei; Wada, Masaaki (2018). “First Japanese records of the barracuda Sphyraena jello (Teleostei: Sphyraenidae)”. Biogeography 20: 62-66. doi:10.11358/biogeo.20.62.

参考文献

関連項目

外部リンク

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