シドニー・クロスビー

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シドニー・クロスビー
OC ONS
2017年
本名 シドニー・パトリック・クロスビー
原語名 Sidney Patrick Crosby
愛称 シド、キャプテン・カナダ
生誕 (1987-08-07) 1987年8月7日(39歳)
カナダの旗 カナダ
ノバスコシア州ハリファックス
身長 5 ft 11 in (1.80 m)
体重 200 lb (91 kg; 14 st 4 lb)
ポジション センター
シュート 左打ち
所属チーム ピッツバーグ・ペンギンズ
代表  カナダ
NHLドラフト 1位(2005年)
ピッツバーグ・ペンギンズ[1]
プロ選手期間 2005年 – 現在
獲得メダル

男子 アイスホッケー
 カナダ
オリンピック
金2010 バンクーバー
金2014 ソチ
銀2026 ミラノ・コルティナ
世界選手権
金2015 チェコ
ワールドカップ
優勝 2016 トロント
4ネーションズフェイスオフ
優勝 2025 カナダ/アメリカ
世界ジュニア選手権
金2005 アメリカ
銀2004 フィンランド

シドニー・クロスビー(英語: Sidney Crosby OC ONS, 1987年8月7日 - )は、カナダ連邦ノバスコシア州ハリファックス出身のプロアイスホッケー選手。ポジションはセンター。NHLのピッツバーグ・ペンギンズに所属し、キャプテンを務める。背番号87(生年月日1987.8.7に由来)。ノバスコシア勲章、オーダー・オブ・カナダ受勲者。[2]

NHL史上最年少の19歳でキャプテンに就任するなど若きスーパースターとして注目され、ウェイン・グレツキーが"グレートワン"と称されたのにちなみ、"ネクストワン" (The Next One) の異名を持つ。

デビュー後も二度のMVPを始め数々の賞に輝き、チームを三度のスタンレー・カップ優勝に導くなど、大きな故障を乗り越えてキャリアを通じて、NHLを代表する選手として君臨しており、また国際舞台においても栄誉を手にしている。一貫性のあるリーダーシップで所属チームを数々の栄光に導いてきた。

身長は180cmと高い方では無いが、強靭なフィジカルと卓越したテクニック、さらには広い視野を併せ持ち、欠点らしい欠点の見当たらない選手として知られる。特に下半身の筋肉が発達しており低い重心のスケーティングは安定している上にステップが巧みで、加えてシュートの正確さも持ち合わせ、シュート成功率もリーグでトップクラスである。攻守の細部にまで及ぶ完成度の高いプレーはあらゆる選手の模範となっている。

父トロイ・クロスビーもかつてアイスホッケー選手でゴールテンダー(ゴールキーパー)だった。1984年にモントリオール・カナディアンズからドラフト全体240番目(全体1位はマリオ・ルミュー)で指名されたが、NHLではプレーできなかった。

経歴

プロ入り前

父トロイの影響で2歳でスケートを履き、5歳で組織的なアイスホッケーを始め、7歳の時に最初の新聞インタビューに応じた。子供の頃はスティーブ・アイザーマンがあこがれの選手だった。

カナダ全国ミジェットAAA選手権「エア・カナダ・カップ」で準優勝を果たし、MVPに選出された。名門プレップスクールのシャタック・セント・メリーズ校では、USAホッケー全国選手権で優勝、ケベック・メジャー・ジュニア・ホッケー・リーグ(QMJHL)のリムスキ・オセアニックでは、カナダのメジャー・ジュニア年間最優秀選手に2度選ばれ、2004年と2005年の世界ジュニア選手権では、カナダU20代表として、それぞれ銀メダルと金メダルを獲得した。

NHLにドラフトで指名されるまでに所属していたリーグでの1試合平均得点率(ポイント)はマリオ・ルミューに次ぐそれだという。

プロ入りとペンギンズ時代

2005年のNHLドラフト1巡目 (全体1位) でピッツバーグ・ペンギンズから指名され、入団。ドラフト前から「確実に全体1位指名」といわれ、リーボック、ゲータレード社など数社がすでにスポンサーについていた。

2004-2005年はNHLのオーナー側がロックアウトに踏み切ったので、翌2005-2006年にワシントン・キャピタルズのアレクサンドル・オベチキンと「カルダー・カップ(最優秀新人賞)」を争うことになった。

2005年10月5日のニュージャージー・デビルスとのデビュー戦では、チームのシーズン最初のゴールをアシストしたが、1対5で敗れた。 シーズン途中に、チームのオルタネイト・キャプテンに任命された。[3] 2005-2006年は102ポイント(ゴール39・アシスト63)を記録し、最年少100ポイント記録を更新した。ルーキーイヤーでの100ポイントは史上7人目。また110分のペナルティーを取られていたため、「100ポイントをあげた年に100分のペナルティー」という史上初の記録を達成した。カルダー記念賞は106ポイントを挙げたオベチキンが受賞した。

2006-2007年は120ポイント(得点36・アシスト84)を挙げてアート・ロス記念賞、さらにはリーグMVPとしてハート記念賞とレスター・B・ピアソン賞を受賞し、ファーストNHLオールスターチームにも選出された。NHLオールスターゲームにも初出場したが、ポイントは挙げられなかった(2005-2006年はトリノオリンピックでオールスターが無かったため、2007年が自身初のオールスターになった)。オフの5月31日にキャプテンに指名された。19歳297日でのキャプテン就任は史上最年少の快挙である。2007年7月、2012-2013年までの契約延長を結んだ。契約金は5年4350万ドル(生年月日にちなみ1年あたり870万ドル)。

2007-2008年も好調ではあったが、怪我での離脱で2年連続100得点とはいかなかった(離脱がなければ110得点のペースだった)。同年12月、カナダの年間最優秀スポーツ選手に与えられるルー・マーシュ賞を受賞した。チームがプレーオフに進み、スタンレーカップ決勝に上り詰める中、プレーオフではチーム1位の得点数を上げた。

2008-2009年は、前年のような長期離脱はなく、2年ぶりに100得点を突破した(103得点)。しかし、エヴゲニー・マルキンの活躍もあり、チーム得点王にはなれなかった(1チームに100得点が二人もいるのは2年ぶりの出来事である)。プレーオフでは、スタンレーカップを獲得したチームの中でゴール王。ポイントではマルキンに5つの差をつけられたが、前年を上回る31ポイントをマークした。21歳のクロスビーは、NHL史上最年少でカップ優勝チームのキャプテンを務めた選手となった。

2009-2010シーズンは最多ゴール賞を受賞し、翌シーズンも前半は最多ポイントを独走するなど絶好調だったが、二度の脳震盪で長期離脱。一時は引退かと心配された。2011-2012シーズン終盤に復帰すると順調にポイントを重ね、チームをプレイオフに導いた。

2012年6月29日、2024-25シーズンまでの12年総額1億440万ドルで契約延長[4]。

ロックアウトによりスタートの遅れた2012-2013年も最多ポイントを争っていたが、シーズン終盤にパックを顔面に受けて顎を骨折する。これによる欠場でまたも得点王を逃したが、プレイオフには復帰している。

2013-14年はようやく怪我のないシーズンを送ると、7年ぶりにポイント王とリーグMVPにも輝き、2年連続でファーストオールスターチームに選出された。

2015-16年のシーズンの開幕から29試合でわずか6ゴールと長い不振が続いたものの、最終的にはスランプを脱してチームを7季ぶりの優勝に貢献。スタンレー・カッププレーオフの最優秀選手に贈られるコーン・スマイス賞を初めて受賞し、[5]4回目のファーストオールスターチームに選出された。

2016年9月に開催されたアイスホッケー・ワールドカップで大会最優秀選手に選ばれ、NHLが主催する大会の最優秀選手賞であるハート記念賞、コーン・スマイス賞、ワールドカップMVPの3つを受賞した唯一のプレーヤー(前身のカナダカップを含めると、ボビー・オア、ウェイン・グレツキーに次ぐ3人目)となった。[6]

2016-17シーズンは2月16日に1000ポイント達成、7年ぶりに最多ゴールとなり、チームを連覇に導く。史上3人目となる2年連続でコーン・スマイス賞を受賞[7]。

2019年1月3日に出場した8度目のNHLオールスターゲームで4ゴール4アシストを記録し、初のオールスター最優秀選手賞を受賞した。[8]

2021–22シーズンの2022年2月15日、ホームのPPGペインツ・アリーナでNHL通算500ゴール目を挙げた。クロスビーのキャプテンの下でチームは16シーズン連続のプレーオフ出場権を獲得し、これは北米のプロスポーツリーグの全チームの中で現役のポストシーズン最長記録である。[9]イースタン・カンファレンス第1ラウンド第4戦で、史上6人目となるNHLポストシーズン200ポイントを記録した。

2022年12月29日、クロスビーは「史上最高のアイスホッケー選手の一人であり、青少年のための地域奉仕活動を支援したことで」カナダ勲章オフィサーに任命された。

2023年4月8日のデトロイト・レッドウィングス戦で2ゴール1アシストを記録し、NHL通算1,500ポイントを達成した。

2024年9月16日、ペンギンズと2年総額1740万ドルの新たな契約を締結した。ピッツバーグで行われた11月23日のユタ・ホッケークラブ戦で、ペンギンズの選手としてはマリオ・ルミューに次いで2人目となるNHL通算600ゴールを達成した。

2025年3月27日のバッファロー・セイバーズ戦で、クロズビーは「1シーズン平均1ポイント以上」を記録したシーズン数が20回に達し、グレツキーが保持していたNHL記録(19回)を更新した。10月28日のセントルイス・ブルース戦で、NHL史上9人目となる通算1,700ポイントに到達し、12月21日のモントリオール・カナディアンズ戦で1ゴール1アシストを記録して、通算ポイント数でルミュー(1,723ポイント)を抜いてペンギンズの史上最多記録を更新した。

代表歴

カナダU20代表として2004、2005年の世界ジュニア選手権に出場した。2005年のカナダチームは6試合で相手を41-7と圧倒して無敗で金メダルを獲得し、世界ジュニアトーナメント史上最高のチームと評価されている。[10]翌2006年アイスホッケー世界選手権にカナダ代表としてシニア初出場を果たした。

地元開催となった2010年バンクーバーオリンピックのアイスホッケー競技ではオルタネイト・キャプテンの1人を務め、決勝のアメリカ戦で2-2で迎えたサドンデスの延長7分40秒に劇的なゴールデンゴールを決め金メダルを獲得した。[11]

カナダ代表キャプテンとして2014年冬季オリンピックと2015年の世界選手権で優勝したため、26人目のトリプル・ゴールド・クラブ入りを、3大会すべてキャプテンとして達成した初のプレーヤーとなった。[12]またカナダ代表キャプテンとしてワールドカップ・オブ・ホッケー2016年大会を制し、大会の最優秀選手に選ばれた。[13]

2025年2月に開催された4ネーションズ・フェイスオフでカナダ代表キャプテンとして優勝し、ウェイン・グレツキーに続き、NHL主催の国際大会において複数の優勝チームでキャプテンを務めた史上2人目の選手となった。[14]その後、2025年の世界選手権に出場した。

2026年2月8日、クロスビーが2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピックでカナダ代表チームのキャプテンを務めることが発表された。[15]クロスビーは準々決勝のチェコ戦で負傷し、チームは銀メダルを獲得した。[16]

詳細情報

レギュラーシーズンとプレーオフでの成績

太字 はリーグトップ

レギュラーシーズン プレーオフ
シーズン クラブ リーグ 試合ゴールアシストポイントペナルティ GPGAPtsPIM
2000–01 Cole Harbour Red Wings Bantam AAA 638696182— 510616—
2001–02 Dartmouth Subways Midget AAA 749598193114 71113240
2001–02 Truro Bearcats MJAHL 20110 —————
2002–03 シャタック=セントメリーズ Midget AAA 577290162104 —————
2003–04 リムスキ・オセアニック QMJHL 59548113574 9791610
2004–05 リムスキ・オセアニック QMJHL 626610216884 1314173116
2005–06 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 813963102110 —————
2006–07 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 79368412060 53254
2007–08 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 5324487239 206212712
2008–09 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 77337010376 2415163114
2009–10 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 81515810969 13613196
2010–11 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 4132346631 —————
2011–12 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 228293714 63589
2012–13 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 3615415616 1478158
2013–14 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 80366810446 131894
2014–15 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 7728568447 52240
2015–16 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 8036498542 24613194
2016–17 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 7544458924 248192710
2017–18 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 8229608946 12912216
2018–19 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 79356510036 40112
2019–20 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 4116314715 42130
2020–21 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 5524386226 61122
2021–22 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 6931538432 628102
2022–23 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 8233609352 —————
2023–24 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 8242529440 —————
2024–25 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 8033589131 —————
2025–26 ピッツバーグ・ペンギンズ NHL 6829457444 61456
NHL 合計 1,4206541,1071,761898 1867213420689

国際大会での成績

年 チーム 大会 結果 試合ゴールアシストポイントペナルティ分
2003 U18カナダ U18世界選手権 4位 542610
2004 U20カナダ 世界ジュニア 2位 62354
2005 U20カナダ 世界ジュニア 1位 66394
2006 カナダ 世界選手権 4位 9881610
2010 カナダ オリンピック 1位 74374
2014 カナダ オリンピック 1位 61230
2015 カナダ 世界選手権 1位 947112
2016 カナダ ワールドカップ 1位 637100
2025 カナダ 4ネーションズ 1位 41452
2025 カナダ 世界選手権 5位 848126
2026 カナダ オリンピック 2位 42460
2026 カナダ 世界選手権 4位 1019102
ジュニア 合計 171282018
シニア 合計 6328528026

表彰

背番号

  • 87(2005年 - )

代表歴

  • 2003年世界U-18アイスホッケー選手権カナダ代表
  • 2004年世界ジュニアアイスホッケー選手権カナダ代表
  • 2005年世界ジュニアアイスホッケー選手権カナダ代表
  • 2006年アイスホッケー世界選手権カナダ代表
  • 2010年オリンピックアイスホッケーカナダ代表
  • 2014年オリンピックアイスホッケーカナダ代表
  • 2015年アイスホッケー世界選手権カナダ代表
  • 2016 ワールドカップ・オブ・ホッケー カナダ代表
  • 2025年4ネーションズフェイスオフカナダ代表
  • 2025年アイスホッケー世界選手権カナダ代表
  • 2026年オリンピックアイスホッケーカナダ代表
  • 2026年アイスホッケー世界選手権カナダ代表

脚注

  1. ↑ “NHL Entry Draft Year by Year Results”. National Hockey League. 2014年4月6日閲覧。
  2. ↑ Mr. Sidney Patrick Crosby
  3. ↑ Crosby comes to Canada, Penguins face Leafs
  4. ↑ “Pens Agree To Terms With Sidney Crosby On 12-Year, $104.4 Million Contract Extension” (英語). NHL.com (2012年6月29日). 2018年2月10日閲覧。
  5. ↑ “ペンギンズ、クロスビーの活躍で4度目V スタンレー杯”. フランス通信社 (2016年6月13日). 2018年2月10日閲覧。
  6. ↑ 「MVP puts Sidney Crosby in rare company」Dan Rosen 2016年9月30日
  7. ↑ “ペンギンズがスタンレー杯連覇、シリーズMVPはクロスビー”. フランス通信社 (2017年6月12日). 2018年2月10日閲覧。
  8. ↑ 「NHL All-Star Game 2019: Metro wins final, Crosby lands MVP」James O’Brien 2019年1月26日
  9. ↑ 「Sidney Crosby, Penguins see their historic 16-year NHL Playoffs run come to an end」Quinn Allen 2023年4月12日
  10. ↑ 「World Juniors: Remembering the 2005 “All-Star” team」Mark Nadolny,Canadian Olympic Committee December 17, 2014 2026年8月27日閲覧
  11. ↑ 「The story of Sidney Crosby’s golden goal」IOC Grace Goulding 2025年4月11日
  12. ↑ 「Crosby Aims for Rare Double Triple Gold Club」Michelle Crechiolo 2025年5月22日
  13. ↑ 「Sidney Crosby named World Cup of Hockey MVP」AP通信 2016年9月29日
  14. ↑ 「2025 4 Nations Face-Off Champion」NHL.com Records 2026年6月26日閲覧
  15. ↑ 「Sidney Crosby named Team Canada captain for Milano Cortina 2026」IOC Will Imbo 2026年2月9日
  16. ↑ 「Sidney Crosby Gets Silver in Return to Olympics」Michelle Crechiol 2026年2月23日
  17. ↑ 「Sidney Crosby: 100 Greatest NHL Players」Stu Hackel 2017年1月2日
  18. ↑ 「All-Time Canada Team」IIHF Andrew Podnieks 2020年5月9日

外部リンク