デスメタル

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デスメタル
Death Metal
様式的起源 スラッシュメタル
ブラックメタル
ハードコア・パンク
文化的起源 1980年代後半のアメリカ合衆国フロリダ州タンパ
使用楽器 ボーカル
ギター
ベース
ドラム
派生ジャンル メタルコア
デスコア
サブジャンル
メロディックデスメタル
デスラッシュ
ブルータル・デスメタル
テクニカルデスメタル
地域的なスタイル
スウェディッシュ・デスメタル
ローカルシーン
アメリカ合衆国
スウェーデン
イギリス
ブラジル
日本
ポーランド
関連項目
グラインドコア
ハードコア・パンク
デスヴォイス
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デスメタル (Death Metal) は、ヘヴィメタルのジャンルの一種。

概要

現在は特定の音楽性を指した言葉として定着しているが、そもそもは死や死体、地獄などが歌詞のテーマとして多く出てくるスラッシュメタルのバンドを形容した呼称だった。デスメタルのルーツは、スラッシュ・メタルであるとみられている。デスメタル・バンドに大きな影響を与えたのは、ヴェノム(イギリス)と、スレイヤーだった。スレイヤーはスラッシュ・メタル・バンドだが、メタリカ、メガデス、アンスラックスらに大きな影響を与えた。[1]アグレッシブでよりエクストリームなスラッシュメタルと表現されたメタル・サウンドを展開したバンド、デスは「元祖デスメタル」と呼ばれた。

ナパーム・デス、セス・プットナム&アナル・カント[2]らが有名なグラインドコアはデスメタルと音楽的に近い関係にあるが、こちらはハードコア・パンクのサブジャンルであるため、破滅的ではなく社会への不満を表明している点が異なる。ただし、ゴアグラインドは、テーマの点においても(やや指向が異なるものの)デスメタルと似通っている事が多い。アット・ザ・ゲイツやカーカス、ディスメンバーなどはいち早くデスメタルに叙情的なメロディを持ち込み、「メロディックデスメタル」と呼ばれるスタイルを開拓した。また、1990年代後半以降アメリカに出現したダイイング・フィータス、ディーズ・オブ・フレッシュなどの複雑かつキャッチーな音像を特徴とするデスメタルは「ニュースクール」と呼ばれる。これに対して、モービッド・エンジェルやディーサイドなどの古くから活動しているバンドは「オールドスクール」と呼ばれる。

特徴

主なデスメタルの特徴としては、以下のような傾向が挙げられる。

  • グロウリングは、クッキー・モンスター・ボーカルと、セサミストリートの声と皮肉られるが、デスメタルの攻撃的・叙情的な美学にあっている。[3]
  • 歌詞のテーマは主に、死、殺人、反宗教、異教信仰、性的倒錯、社会批判など。
  • ダウンチューニングを施したギター、ベース。
  • 高速のスラッシュビート、ブラストビートなどの特殊なドラムパターンの多用

デスメタルでは各パートが一体となって形成するリフとリズムが特に重要な役割をもつ。ギターは、スラッシュメタルのようにリズムを刻むリフも多くあるが、蠢くような高速の単音リフや不気味なコードワークをジャンル固有の特徴としている。ツインギター/ツインリード編成のバンドが非常に多い。生粋のデスメタルにおいては流麗なギターリフは少ないが、独自の雰囲気を持ったリードを執ることが多い。また、モービッド・エンジェルやオビチュアリーなどギターソロに独自のメロディを盛り込んで個性を持たせているバンドも数多くいる。

ベースはギターの低音域を支えるだけの単純で目立たないものも多いが、カンニバル・コープスのようにテクニカルに動き回るベースリフを入れたり、ツインギターにあわせて高音を弾いてトリプルリードのような進行を作ったりするなど、幅広く用いられている。ドラムスは特に重要な役割をもつパートで、ドラマーの個性と音作りが曲の雰囲気を左右する事もある。デスメタル特有のギターリフは単体では決まったリズムを持たない場合が多く、そういったリフはドラムが全てを牽引することになるためである。メタルシーンにおいて著名な高いテクニックを持つドラマーは、前述のバンドメンバーを含めこのジャンルにも数多く存在している。ヴォーカルは他の音楽ジャンルと異なり、メロディをほとんどもたず、『歌詞をともなったリズム楽器』としての役割が強い。叫ぶといってもスタイルは様々で、太い低音、掠れた低音、中音域の絶叫、嗚咽のような咆哮、超低音(グロウル/ガテラルなどと呼ばれる)など多岐に渡る。

歴史

1980年代

デスメタルは1980年代後半頃、スラッシュメタルの影響下に登場した。中でもカリフォルニアのポゼストは、デスメタルの成立に大きな影響をあたえている。[4]。悪魔的な歌詞は、後にデスメタルと呼ばれる音楽の原点になっている。ポゼストの1stアルバムには、「Death Metal」というタイトルの曲も入っている。スラッシュメタルとデスメタルの架け橋となったバンドは他に、セルティック・フロスト、スローター、マスターなどがいる。また、デスメタルと直接の関係は無いものの、ソドムやスレイヤーもデスメタルのルーツとして挙げることができる。

1980年代後半に入ると、アメリカフロリダ州のタンパを中心にデス、オビチュアリーなど、第一世代のデスメタルバンドが続々と出現する。 また、最初期のデスメタルはハードコア色の強いスラッシュメタルが多かったが、この時期になるとデスメタルの独自のサウンドが確立されるようになる。

日本ではHellchildがスラッシュメタルのサウンドで活動していたが、Deathからの影響を受け徐々にデスメタルへと移行[5]。同時期に活動していたグラインドコアバンドMULTIPLEXと共に、当時の日本のデスメタル/グラインドコアシーンを作り上げていった。他にもVoidd、BELETH、NECROPHILEなどのバンドが存在した。

1990年以降

1980年代の終わりから1990年代の初め、デスやオビチュアリー、モービッド・エンジェルはアンダーグラウンドのメタル・ファンの間で人気を集めた。[6]。この時期のアルバムには、アメリカフロリダ州のタンパにあるレコーディングスタジオ「モリサウンド」で録音された物が多く、フロリダはUSデスメタル・シーンの中心だった。また、ジャケットのアートワークの多くは、新進気鋭のダン・シーグレイヴがつとめていた。スコット・バーンズも、数々のデスメタルバンドのプロデュースを手掛けた人物だった。

前述のバンドに加え、ディーサイド、カンニバル・コープスなどはアンダーグラウンドに留まらない商業的成功を収めた。[7]サンライト・スタジオのあったスウェーデンもデスメタルの人気が高く、エントゥームドやディスメンバーが代表的なバンドに挙げられる。ただし、その後のスウェーデンのシーンはイエテボリのメロディックデスメタルが中核を担うようになり、純粋なデスメタルは衰退の道をたどる。ヨーロッパのデスメタルは全体的に見て、アメリカよりもディスチャージやセルティック・フロストの影響が強い。1990年代中頃になると、大手のレコード会社(特にロードランナー・レコード)がデスメタルバンドとの契約を取らないようになり、デスメタルのブームは収束の方向に向かう。

この時期はデスメタルの一般的なスタイルが定着すると共に、デスメタルのスタイルの分化も認められる。デスは4thアルバム『ヒューマン-Human』以降、変拍子や複雑なリフを主体とした曲を書くようになるが、デスやダン・スワノらのこのメタル・スタイルはテクニカルデスメタルもしくはプログレッシヴデスメタルと呼ばれている。[8]。他ジャンルの要素を取り入れたエイシストやシニックもこのジャンルに含まれる。また、オートプシーはスロウパートの多さが特徴のドゥーミーなデスメタルを展開した。サフォケイションやクリプトプシー[9]はフロリダのデスメタルより複雑なリフを特徴とし、1990年代後半のアメリカのシーンに大きな影響力を持つことになる。

1990年代後半のシーンは、1990年代前半と比べて全体的にアンダーグラウンドの役割が大きかった。独自のスタイルが確立されたテキサスやニューヨークでは、多くのデスメタルバンドが誕生した。日本ではDEFILED、VOMIT REMNANTSらが活躍した。アメリカでは、ブラストビートを主軸とし、次々とリフを変える複雑な演奏を特徴とするバンドが多く現れた[注 1]。また、ファストパートからグルーヴィなミドルパートになだれ込む、ビートダウンも多くのバンドが使うようになる。サフォケイションなどは早くからビートダウンを使っていたが、1990年代後半に入りダイイング・フィータスやディバウメントのように影響力のあるバンドがビートダウンを取り入れたことで、多くのバンドが曲中にビートダウンを入れるようになった。

2000年代に入ってからは、アメリカ以外の国でもこれらニュースクールのバンドが出現し、今では主流のサウンドになっている。アメリカ以外では、ブラジルやメキシコなどのラテン・アメリカのバンドが独特のメタル・サウンドを持っている。また、ポーランドなどの東欧諸国も多くのデスメタルバンドを輩出している。アジアでは、日本や韓国でデスメタルバンドが活動した。日本ではGOREVENTやINFERNAL REVULSION、INFECTED MALIGNITY、WOUNDEEP、DISCONFORMITYなどが登場してシーンを盛り上げた。

主なレーベル

主なバンド一覧

※メロディックデスメタルのバンドについては、メロディックデスメタルの記事を参照。

アメリカ

ウクライナ

イギリス

カナダ

オーストラリア

ニュージーランド

ドイツ

フランス

ベルギー

イタリア

スウェーデン

ノルウェー

フィンランド

デンマーク

オーストリア

オランダ

スペイン

ポーランド

チェコ

メキシコ

ブラジル

日本

関連ジャンル

関連項目

脚注

注釈

  1. ↑ ディーズ・オブ・フレッシュ、ダイイング・フィータス、アメリカのディスゴージなど。
  2. ↑ 作中のバンドはスタイルや価値観などが正統なデスメタルとはかなり異なる。殊にコープス・ペイントや悪魔主義は、どちらかといえばブラックメタルの方に属する。

出典

  1. ↑ Into The Lungs of Hell Metal Hammer Empty Words 3 February 2025
  2. ↑ セス・パットナム 2025年2月4日閲覧
  3. ↑ Sharpe-Young, Garry. Death MetalISBN 0-9582684-4-4
  4. ↑ “ポゼスト 伝説的バンドの復活劇”. Barks. 2025年3月6日閲覧。
  5. ↑ “それぞれのメタル元年 その2 ~デス・メタル~”. Extreme the DOJO. 2014年6月20日閲覧。[リンク切れ]
  6. ↑ モービッド・エンジェル CDJournal 音楽出版社  2025-03-07閲覧
  7. ↑ Death metal 1990s Albumoftheyear.org 2025年3月12日閲覧
  8. ↑ Dan Swano date 17 March 2025
  9. ↑ カナダのデスメタル・バンド

洋書

外部リンク

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