バタアシ金魚

ウィキペディアから、無料の百科事典

『バタアシ金魚』(バタアシきんぎょ)は『週刊ヤングマガジン』で1985年から1988年まで連載されていた望月峯太郎の漫画作品。

1990年に松岡錠司監督によって映画化された。

ストーリー

映画

バタアシ金魚
監督 松岡錠司
脚本 松岡錠司
原作 望月峯太郎
製作 長谷川誠
出演者 筒井道隆
高岡早紀
東幹久
浅野忠信
音楽 茂野雅道
撮影 笠松則通
編集 岸眞理
製作会社 日本ビクター[1]
配給 シネセゾン[1]
公開 日本の旗 1990年6月2日[2]
上映時間 95分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

1990年6月2日公開[2]。松岡錠司第1回監督作品[3][4][5]。筒井道隆、高岡早紀主演[4][6]。筒井は俳優デビュー作で[4][5]、声変わりする前の15歳時の浅野忠信も主人公のライバル役として映画初出演している[6]。長く活躍を続ける役者たちの若く初々しい姿を観ることができる[3][5]。ヒロイン役の高岡がセーラー服姿でプールに飛び込むシーンが有名である。

ストーリー

高校生のカオル(筒井道隆)は水泳部のソノコ(高岡早紀)に一目惚れし、カナヅチであるにもかかわらず水泳部に入部して猛烈にアタックし始める。ソノコにいいところを見せようとスイミングスクールに入ったカオルは、コーチのババア(白川和子)の家に泊まり込んで必死の特訓を行うがソノコは相手にしない。

ライバル校である牛川工業高校水泳部の主将ウシ(浅野忠信)もソノコに一目惚れしてカオルと張り合う。

一方ソノコはカオルの強引なアプローチの連続に耐えられず、次第に心のバランスを崩して食欲が止まらなくなってしまう。

ソノコからはつれなくされ、新人戦にも惨敗して意気消沈したカオルは、学校を休んでいるソノコの様子を見に行くが、そこにいたのは別人のように太ってしまったソノコだった。自分がソノコをそこまで追い込んでいたことに気づいたカオルは身を引くことにする。しかしある日の夕方、ひとりぼんやり座っていたソノコは、カオルへの愛に気づいて心の整理がついたかのように唐突にもとの姿にもどる。

街で偶然出会ったカオルとソノコは、誰もいない高校のプールでそれぞれの気持ちをぶつけあい、大喧嘩をしたのち、不意に抱き合うのだった。

キャスト

スタッフ

製作

キャスティング

主演の高岡早紀は撮影同時17才[4][6]。オーディションで大きな地震が起きたのに平然と喋り続けていた度胸を買われ、松岡錠司監督に抜擢された[6]。カオル役はその後で、同じくオーディションがあり、高岡も参加し、最終的に3人に絞られ筒井道隆が選ばれた[6]。

撮影

高岡は松岡監督から原作のソノコのようにショートカットを要求されたが、完全拒否し、腰まであるロングヘアで出演している[6]。また用意された衣装も拒否し、私服の「HOLLYWOOD RANCH MARKET (ハリウッド ランチ マーケット)」のTシャツとデニムのホットパンツで出演した[6]。高岡はスイミング教室に通っていたため、水泳は得意だったという[6]。撮影は順撮りでプールサイドで筒井がバイクに水をかけられたと高岡と言い合うシーンがクランクインだったという[6]。高岡が夏休みに撮ったと言っているため[6]、撮影は1989年夏と見られる。

クレジットではロケ協力等は表記されないが、映画の中で主人公達が通う高校は千葉県立市原緑高校を使用しており、他にも千葉都市モノレール車内を撮影するなど千葉県各地で撮影された場面が多く見受けられる[7]。エンディング近くのヒザ下40センチ程度の水を張ったプールでの筒井との格闘シーンの長回しは高岡は「死ぬかと思った」と述べている[6]。

高校生の単車通学や喫煙、キャンプファイヤーで高校生がみんなでビールを飲みまくるシーンは今ではアウト[6]。このシーンでみんなで爆風スランプの「Runner」を替え歌で合唱する[6](ノンクレジット)。ソノコ(高岡)が「あいつはねえ、女のくさった奴のふく紙よ」とカオル(筒井)を表現するシーンはキャッチコピーとして使われている[3]。ソノコ(高岡)がカオル(筒井)を諦めさせようと永井(東幹久)と付き合っていると嘘をつくシーンは、影もない広い野原で暑かったと見られ、高岡は倒れ、緊急搬送されたという[6]。

作品の評価

受賞歴

ソフト

ビデオは1990年11月23日にCIC・ビクタービデオ(発売元)、日本AVC(販売元)から価格1万4830円で発売された[2][3]。DVDとBDも2022年5月にオデッサ・エンタテインメントから発売されている[4]。

脚注

  1. 1 2 3 4 バタアシ金魚 - 国立映画アーカイブ
  2. 1 2 3 「ビデオ・データファイル〔日本映画篇〕」『AVジャーナル』1990年10月号、文化通信社、44–45頁。
  3. 1 2 3 4 『ぴあシネマクラブ 日本映画編 2004-2005』ぴあ、2004年、544頁。ISBN 978-4835606170。バタアシ金魚
  4. 1 2 3 4 5 バタアシ金魚 (HDリマスター版) – オデッサ・エンタテインメント
  5. 1 2 3 バタアシ金魚 – WOWOW
  6. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 【思い出の主演作】17歳時の『バタアシ金魚』を振り返って…当時のエピソードを語ってみました!【筒井道隆・東幹久・浅野忠信共演】 – 高岡早紀 -Saki Takaoka-
  7. ↑ “高岡早紀 映画「バタアシ金魚」のカード”. みんカラ. LINEヤフー (2020年8月16日). 2026年4月20日閲覧。
  8. ↑ 『キネマ旬報ベスト・テン95回全史1924→2021』キネマ旬報社、2022年5月26日、504頁。ISBN 978-4-87376-873-1。
  9. ↑ “第14回日本アカデミー賞 優秀賞”. 日本アカデミー賞公式サイト. 日本アカデミー賞協会 (1991年3月22日). 2025年6月8日閲覧。

関連項目

外部リンク