マスター・ヘア
| フランス語: Master Hare 英語: Master Hare | |
| 作者 | ジョシュア・レノルズ |
|---|---|
| 製作年 | 1778-1789年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 77 cm × 64 cm (30 in × 25 in) |
| 所蔵 | ルーヴル美術館、パリ |
『マスター・ヘア』(仏: Master Hare、英: Self-Portrait)[1] [2]、または『フランシス・ジョージ・ヘアの肖像』(フランシス・ジョージ・ヘアのしょうぞう、仏: Portrait de Francis George Hare)[1]、または『幼年時代』(ようねんじだい、英: Infancy)[1][2]は、18世紀イギリスの巨匠ジョシュア・レノルズが1788-1789年にキャンバス上に油彩で制作した肖像画である。レノルズの叔母 (母の一番上の姉) アン・マリア・レイディ・ジョーンズ (Anne Maria Lady Jones) のために描かれた[1][2]。作品はアルフォンス・ド・ロチルド男爵から1905年に寄贈されて以来[1][2]、パリのルーヴル美術館に所蔵されている[1][2][3]。
作品
レノルズは数多くの肖像画を手掛けたが、中でも子供の肖像画は、魅力あふれる活気と人物の鮮やかな描写によって高い評価を得ている。そのよい例が本作である[2]。1789年に盲目になった画家が最晩年の時期にあたる1788年か1789年に描いたもので、親しみやすい雰囲気を持っている[2]。レノルズ自身が本作を気に入ったようで、同構図の複製 (個人蔵) がある[1][3]。
モデルのフランシス・ジョージ・ヘア (1786-1842年) は、レノルズの叔母レイディ・ジョーンズの養子であった。絵画の題名『マスター・ヘア』の「マスター」とは貴族の息子に対する敬称である[3]。本作が描かれた当時、2歳であった[1]彼は子供用のドレスと長い巻き毛のために少女に見える[2][3]が、自然な子供らしい無邪気さを示している[2]。流れるような自由な筆遣いで描かれた風景の中に、片手を挙げて何かを指し示す愛らしい姿[3]のフランシスは画家のためにポーズをとっているというより、公園で生き生きと遊ぶ一瞬が捉えられているという印象を与える[2]。
1790年にこの絵画にもとづく版画が『幼年時代』という題名で流通するようになると、絵画は最も有名な子供の肖像画として歴史に残ることとなった[2]。
脚注
参考文献
- ヴァンサン・ポマレッド監修・解説『ルーヴル美術館 収蔵絵画のすべて』、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2011年刊行、ISBN 978-4-7993-1048-9
- 坂本満 責任編集『NHKルーブル美術館VI フランス芸術の華』、日本放送出版協会、1986年刊行 ISBN 4-14-008426-X