ランボルギーニ・レヴエルト

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ランボルギーニ・レヴエルト
LB744
フロント
リア
ロゴ
概要
製造国 イタリアの旗 イタリア
販売期間 2023年 -
ボディ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドアクーペ
駆動方式 4WD
パワートレイン
エンジン ランボルギーニ L545 自然吸気 6,498cc V型12気筒DOHC 48バルブ
モーター 3基の電気モーター 3.8kWh
最高出力 エンジン+モーター: 746kW(1,029PS/1,015hp)
エンジン: 607kW(825PS/814hp)/9,250rpm
モーター: 110kW(149PS/147hp)
最大トルク 725N·m (73.9kgf·m)/6,750rpm
変速機 8速DCT
車両寸法
ホイールベース 2,779mm
全長 4,947mm
全幅 2,266mm
全高 1,160mm
車両重量 1,772kg(乾燥重量)
その他
0−100加速 約2.5秒
最高速度 350km/h以上
系譜
先代 アヴェンタドール ウルティメ
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レヴエルト(Lamborghini Revuelto)は、イタリアの自動車メーカーのランボルギーニが製造しているハイブリッドパワートレインを搭載したスーパーカーである。

また、本稿では同車をベースにした特別モデルについても記述する。

概要

同車は、2023年3月29日(伊・現地時間)に、ハイブリッドのフラッグシップモデルとして発表された。ランボルギーニ社内の開発コードは「LB744」であり、前年に生産が終了していたアヴェンタドールの後継モデルに位置づけられる。また、同車から「FROM NOW ON (今からすぐに)」という新しいスローガンを掲げている[1][2][3]。

このレヴエルトは、ランボルギーニの掲げる電動化戦略「コル・タウリ(Cor Tauri)」の2段階目であるハイブリッドへの移行にあたる。なお、第1弾は、「内燃機関への賛辞」とされ、「インベンシブレ(Invencible)」、と「オーテンティカ(Auténtica)」のワンオフモデル2台が発表されていた[4][5]。

「Revuelto」という車名は歴代のモデル同様に、闘牛から命名されている。語義としては、スペイン語で「かき混ぜる」を意味する[1][2][6]。

実車の初公開は、発表と同年の4月4日、アメリカで開催されたニューヨークモーターショー2023のプライベートイベントで行われた。また、同年4月18日に、中国で開催の上海モーターショーにてアジア太平洋地域における初公開となった。日本においては、同年6月6日に、東京都江東区にある有明アリーナで発表となった[7][8][9][10]。

生産・販売

生産は、サンタガータに位置する本社のメイン工場にて、アヴェンタドールのラインを撤去して、その場所で行われる。1日あたり7台が生産され、年間1500台が作られるとされている。生産は発表から約4か月後から開始された[1][11]。

レヴエルトの導入により、本社施設の占有面積が172,000㎡に拡大され、本社など拠点のあるサンタガータに1億5000万ユーロの投資を行ったとされている[11][12]。

また、「マニファットゥーラ・ランボルギーニ・ネクストレベル(Manifattura Lamborghini Next Level)」という新しい生産システムが導入された。実際の製造においては、従来の職人による手作業を核にしつつ、先端技術も用いられている。製造工程の統制には、「MES(Manufacturing Executive System)」というシステムが採用され、専用のリストバンドや各種端末でシステムへのアクセスや工程の確認、手動介入などを行っている。エンジンの組み立てや内外装の組み付けなど反復的な動作については、協業ロボットの「コボット(cobots)」が導入されている。モノコックやボディパーツに使用されるカーボンファイバーは、自社のCFK工場で生産される。このCFK工場とメインの組立工場では、500人が同車の制作に携わっている[11][12][13][14]。

価格は、ヨーロッパ市場においては50万ユーロからに設定されている。また、日本市場においては、およそ6600万円からとなっている[2][15]。

デザイン

全体のプロポーションとしては、全長4947×全幅2033×全高1160mm、ホイールベースは2779mmとなっている[16]。

カウンタックからの伝統のシザーズドアを採用している。

レヴエルトのスタイリングは、ランボルギーニのデザイン部門トップのミィティア・ボルケルトと彼の率いるチームが手掛けた。そのスタイリングは、新しいデザイン言語を採用しつつ、今までのフラッグシップモデルから着想を得たものとなっているが、それと同時に、宇宙船やバイクからもインスピレーションを受け、他のモデル(発表当時はウラカンやウルスなど)と差別化を図ったものになっているとボルケルトは説明している[1][17][18]。

可変式リアスポイラーを装備する。

外装に関して、フロントにおいては、新デザインのY字型のデイタイムライトティングが組み合わさったLEDヘッドライトやランボルギーニ特有の「シャークノーズ」のボンネットなどが特徴となっている。サイドについては、前側のホイールアーチ後方のサイドフィンから伝統のシザーズドアおよびエアインテークへと気流が流れるようなデザインが採用された。また、リアにおいてもY字型のリアコンビネーションランプや六角形のエキゾーストが採用されている。さらに、3段階の可変式リアスポイラーを装備していることやリアウィンドウはなくエンジンがむき出しになっている点も同車の特徴となっている[1][2][10][16]。

内装

インテリアは、「feel like a pilot」というコンセプトに基づき、エクステリア同様に宇宙船のようなコックピットデザインとなっている。素材には、カーボンファイバーやレザー、軽量素材の「Corsa-Tex」などが使用されているほか、外装にあるようにY字や六角形のモチーフも多用されている。運転席のメーターには、12.3インチのモニターが配されている。センターや助手席にもモニターが配置されている。ハンドルは、エッセンツァ SCV12などのレースの経験をもとにした新デザインのものが採用された。キャビンに関しては、先代のアヴェンタドールと比較して、頭上スペースが26mm、足元が84mm広くなっており、室内空間が確保されている[2][9][16]。

メカニズム

レヴエルトは、同社にとって初のプラグインハイブリッド車(PHEV)であるが、ランボルギーニでは「HPEV(ハイパフォーマンスEV)」として開発された。空力設計と最先端のシャーシ設計を特長とし、モノコックは従来の製造プロセスよりも遥かに持続可能性の高い鍛造複合材料の中央モノコックを備えた革新的なシャーシを実現し、環境問題に対するブランドイメージを向上させた[1][2][19]。

基本骨格として同車には、航空工学から着想を得た「モノフューズレージ(Monofuselage)」という名称の新型のモノコック構造を採用している。複数の成型方法による炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が使用され、その大部分にフォージドカーボンが使われている。また、これに、同じくCFRP製のフロントサブフレームとアルミニウム製のリアサブフレームが組み合わさる。さらに、サスペンションは前後にダブルウィッシュボーン式を採用し、LMRダンパーが配されている[1][2][17][19]。

新しい「L545」という型式の新開発の6498.5cc・V型12気筒DOHCエンジンはリアに搭載され、これがフロントに2基、リアに1基配された電気モーターと組み合わさり、同車のPHEVパワートレインを構成している[1][2]。

エンジンは、シリンダーへとつながるエアインテークダクトが再設計などされ、吸気量が増加したほか、エアフローが最適化されている。また、このエンジンはアヴェンタドールと比べて約17kg軽く、それ単体で最高出力825PS/9,250rpm・最大トルク725Nm/6,750rpmを発揮する[2][16][17]。

フロントには、油冷式アキシャルフラックス(軸方向磁束)モーター(英語版)が、2基搭載されている。また、リアモーターは新開発の8速DCTと一体設計されており、エンジン後方に横向きに搭載される。前のモーターは、前輪を駆動するほかトルクベクタリングや回生ブレーキとして機能し、それぞれ最高出力110kW・最大トルク350Nm、リアのモーターは、最高出力110kW・最大トルク150Nmを発揮する。トランスミッショントンネルには、蓄電容量3.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、これによりアヴェンタドールまで採用していた出力をセンタートンネルに置かれたトランスミッションを介して後輪に伝達する方式が変更され、他のスポーツカーと同じレイアウトになった[1][2][16]。

エンジンと3基の電気モーターを組み合わせたPHEVシステム全体では1,015hpのパワーを引き出し、0-100km/h加速約2.5秒、最高速350km/h以上のパフォーマンスを発揮する[1]。

タイヤは、「ポテンザ・スポーツ」が採用され、ブリヂストンが専用開発したものである[17]。

ヴァリエーション

以上で記述した通常モデルのほかに、それをベースにして特別に開発・製造されたワンオフや限定モデルなどが存在する。

レヴエルト オペラ ウニカ

レヴエルト オペラ ウニカ(「ランボルギーニ・エスペリエンツァ・アルテ」発表モデル)

レヴエルトをベースに製作される「オペラ・ウニカ(Opera Unica)」は、自社のデザイン部門「チェントロ・スティーレ(Centro Stile)」とビスポーク部門の「アド・ペルソナム(Ad Personam)」が協力して製作するワンオフのアートカーに冠される。2023年8月に発表された「ウラカン・ステラート オペラ ウニカ」に続き、複数のワンオフ車両が同一の「オペラ・ウニカ」名称で世界各国のイベントにて公開されている[20][21][22]。

オペラ ウニカ(アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ2023[注釈 1])

本モデルは、2023年12月、米国のマイアミビーチで開催された「アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ2023(Art Basel in Miami Beach2023)」にて発表された。レヴエルト初のオペラ・ウニカで、ランボルギーニ創立60周年を記念したモデルである[20][23]。

エクステリアには、「ヴィオラ・パシファエ(Viola Pasifae)」から「ネロ・ヘレーネ(Nero Helene)」へと変化するグラデーションをベースに、暖色と寒色のブラシストロークが重ねられている。これらは手作業で塗装され、それに435時間を要したとしている。また、ボンネットには60周年ロゴが配されている。インテリアには「ネロ・アデ(Nero Ade)」と「ヴィオラ・アクータス(Viola Acutus)」の2トーンレザーを用いた非対称レイアウトが採用された。シートバックなどに外装と同様の暖色と寒色を用いた60周年記念ロゴ刺繍が施されたほか、スタート・ストップボタンのカバーにもブラシストローク塗装がされており、内装には追加で220時間を要したとされている[20][23][24]。

オペラ ウニカ(カラ・ディ・ヴォルペ[注釈 1])

本モデルは、2024年8月、イタリア・サルディーニャ島の高級リゾート地のカラ・ディ・ヴォルペで開催されたイベントで公開された2作目である。サルデーニャの海や波、海中の洞窟の色彩をテーマにしている[25][26]。

エクステリアに関しては、「ブル・タワレット(Blu Tawaret)」「ブル・ケフェウス(Blu Cepheus)」「ブル・オケアノス(Blu Okeanos)」という明度の異なる3種類の青色が使用され、この外装塗装には、475時間が費やされた。インテリアには「ブル・デルフィヌス(Blu Delphinus)」と「ブル・アモン(Blu Amon)」のレザーに、白の「ビアンコ・レダ(Bianco Leda)」のパイピングやステッチが組み合わされている。また、波紋を表現する3色刺繍のために専用ツールが新規開発され、計85時間をかけてシートやドアパネル、ルーフラインに刺繍が施されたほか、リアバルクヘッドには「ブル・ミラ(Blu Mira)」カラーのカーボン製「Opera Unica」プレートが装着されている[25][26][27]。

オペラ ウニカ(エスペリエンツァ・アルテ[注釈 1])

本モデルは、2024年11月、中国の上海に位置する「U-TANK No.5(TANK Shanghai内)」にて開催されたイベント「ランボルギーニ・エスペリエンツァ・アルテ(Lamborghini Esperienza Arte)」で公開された3作目である。同社は中国市場向けのワンオフモデルでもある。電動化戦略「ディレツィオーネ・コル・タウリ」の象徴であるおうし座の最も明るい恒星へ向かう宇宙の航行をテーマとしている[22][28]。

エクステリアは「ネロ・ペガソ(Nero Pegaso)」から「ロッソ・エフェスト(Rosso Efesto)」へのフェード塗装をベースにし、「ロッソ・マルス(Rosso Mars)」「アランチョ・ダック(Arancio Dac)」「アランチョ・アポディス(Arancio Apodis)」の3色を用いた手描きのペイントが施されており、リアディフューザーも先述の「ロッソ・エフェスト」で塗装された。この外装の塗装には480時間が費やされている。インテリアには「ネロ・アデ(Nero Ade)」のユニカラーレザーとディナミカ社製マイクロファイバー「コルサテックス(Corsatex)」を採用し、「ロッソ・エフェスト」のアクセントとロゴを際立たせる「インバーテッド・ステッチ」およびパイピングを追加で53時間かけて施工している。同車にも、カーボン製の「Opera Unica」プレートが装備されている[28][29][30]。

フェノメノ

フェノメノ

フェノメノ(Fenomeno)は、レヴエルトをベースにした少量生産(「フューオフ(Few Off)」)の限定モデルである。2025年8月にモントレー・カー・ウィークにてクーペ版を、2026年5月にイタリアのイモラで開催のイベント「ランボルギーニアリーナ」にてオープン版をそれぞれ発表している[31][32]。同車の詳細は以下の項目を参照されたい。

レヴエルト インパヴィド

レヴエルト インパヴィド[注釈 2](Revuelto Impavido)は、2026年7月21日に発表された、ランボルギーニ・ジャパンの25周年を記念した日本限定モデルである。日本国内で25台限定で販売される[33][34]。

車名に冠される「インパヴィド」は、イタリア語で「恐れを知らない」、「勇敢な」を意味している。モデル・車名は、これにあるとおり武士道精神から着想を得たものとなっている。外装は、他の特別モデルなどと同様に「アド・ペルソナム」によるもので、武士の甲冑の主な要素をランボルギーニが再解釈したものとされており、それぞれ武士道に由来するテーマで4種類のラインナップが存在する[33][34]。

レヴエルト・ミウラ60°オマージュ

レヴエルト ミウラ60°オマージュ(Revuelto Miura 60° Homage)は、2026年8月3日に発表された、ミウラのデビュー60周年を記念したモデルである。初公開は、モントレー・カー・ウィーク開催中のイベント「ランボルギーニ・ラウンジ・モントレー」(ランボルギーニ・ヴィラ)にて行われた[35][36][37]。

同車は「チェントロ・スティーレ」と「アド・ペルソナム」により共同開発され、世界99台限定で生産される。ボディカラーには、ミウラから着想を得た9色が用意される。また、車体下部のカラーも2種類から選択可能となっている。さらに、サイドシルには専用の「Miura 60」のロゴが、リアにはミウラを想起させるグロスブラックの「Lamborghini」ロゴがそれぞれ配される。インテリアには、「カネローニ(cannelloni)」パターンが現代風に再解釈されて採用されているほか、専用の「Miura 60」の刺繍や「Miura 60° – Serie Speciale 1 di 99」と書かれたプレートが装備される[35][36][38]。

レヴエルトSV

レヴエルトSV(Revuelto SV)は、2026年8月14日(米国・現地時間)に、モントレー・カー・ウィークのザ・クエイル・ア・モータースポーツ・ギャザリング[注釈 3]にてワールドプレミアとなった。生産については、ランボルギーニの創業年にちなみ、1963台が限定で行われる。車名にある「SV」は、ミウラから始まったパフォーマンスモデルに冠される伝統の「スーパー・ヴェローチェ」を意味している[39][40]。

公開前には、ドイツのホッケンハイムリンクにて、量産車の最速タイムを記録したことが発表されていた。ラップタイムは、1分41秒6であった[41]。

エンジンに変更はないが、電気モーターのパフォーマンスが大きく向上している。これは、新たに開発され、容量が2倍の7.3kWhになった高電圧バッテリによるもので、3基のモーターは、通常モデル比で出力が50PS、トルクが25N・mそれぞれ向上している。また、全体として、システム最高出力は1065PS、最大トルクは1425N・mを発揮する。さらに、0-100km/h加速は2.4秒と従来よりも短い値となっている[39][40][42]。

また、これに加え、シャシーやドライブトレインのパフォーマンスも向上しており、従来より変速時間が30%短縮された8速DCTやGT3のレースで培った技術を応用した手動調整式パッシブダンパー、「CCM-R Plus」というブレンボ社製のカーボンセラミックブレーキが採用されている。また、タイヤには「ブリヂストン・ポテンザ レースR」というセミスリックタイヤを装着している[39][42][43]。

デザイン面では、フロントスプリッターやアンダーカウルのデザインが変更されている。また、リアにおいては、固定式の大型リヤウイングが採用された。これらの刷新により、ダウンフォースが80%向上している。しかし、これと同時にドラッグが増加したため最高速度はやや減少している[39][40][42][43]。

脚注

注釈

  1. 1 2 3 この括弧内には、各モデルを峻別するため便宜的に発表地を記載しているにとどまる。実際のモデル名は、3台とも「レヴエルト オペラ ウニカ」である。
  2. ↑ この「インパヴィド」は、媒体によっては「インパヴィード」とされることもある。
  3. ↑ 同イベントの名称は、2026年から、正式には運営元の名前を新たに追加し「ザ・クエイル・バイ・ザ・ペニンシュラ・ア・モータースポーツ・ギャザリング」となっている。

出典

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  43. 1 2 原 アキラ (2026年8月15日). “ランボルギーニ史上最速モデル「レヴェルトSV」登場 1065PSまで最高出力アップ”. Car Watch. 株式会社インプレス. 2026年10月22日閲覧。

関連項目

外部リンク