ヴァニシング

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「ヴァニシング」
マライア・キャリーの楽曲
初出アルバム『マライア』
リリース1990年6月12日
ジャンル
時間4:11
レーベルColumbia
作詞・作曲
  • Mariah Carey
  • Ben Margulies
プロデュースMariah Carey
視聴音源
"Vanishing" - YouTube

『ヴァニシング』(Vanishing)は、アメリカ合衆国のシンガーソングライターであるマライア・キャリーがデビューアルバム『マライア』の為に録音しプロデュースした曲。

マライアはこのトーチ・ソングをドラマーのベン・マルグリーズとともにデビュー前の1988年に制作した。歌詞は恋愛関係の終焉についてであり、恋人が徐々に自分の人生から消えていく様を歌っている。楽曲はゴスペル、トラディショナル・ポップに分類され、ブルースにインスパイアされたこのバラードで、マライアはリチャード・ティーによるアコースティック・ピアノ一本で歌い上げている。

デビューアルバムが発売されると本楽曲は音楽評論家達からアルバムの中でも最高の楽曲と評された。1990年にはニューヨークのクラブや『サタデー・ナイト・ライブ』で披露、1993年にはミュージック・ボックス・ツアーのセットリストにも加えられた。

シーシャ・メルカド(英語版)とケリー・クラークソンは本楽曲のカバーを発表している。

背景とリリース

1980年代中盤から後半、ティーンエイジャーだったマライアはドラマーのベン・マルグリーズと楽曲制作を始めた[1]。本楽曲はその中で生まれ[2] 、レコード会社の契約を得るためのデモテープの中にも含まれていた[3]。デビューアルバムは二人がほとんどの楽曲を手掛け[4]、1990年6月12日に発売された[5]。本楽曲はアルバムの他の曲と比較してもシンプルなサウンドであった[6]。本楽曲はマライアがプロデュースを手掛けた初めての曲で[7]、アルバムの中で唯一だった[8]。

マライアは本楽曲をアルバムの中で最も好きな曲に挙げており、「歌う上でも自由があって、私にとって非常にパーソナルな曲でもあったからとても楽しかった」と語っている[9]。シングルとしては発売されなかったが[10]、代わりに「ラヴ・テイクス・タイム」[11]や「エモーションズ」[12]のB面として収録された。更に「アイル・ビー・ゼア」のマキシ・シングルにも収録された[13]。

2010年、コロムビア・レコードとレガシー・レコーディングスは『エッセンシャル・マライア・キャリー』と『プレイリスト:ヴェリー・ベスト・オブ・マライア・キャリー』の2つのベスト・アルバムに本楽曲を収録した[14]。広く知られている曲ではないが[15]、隠れた名曲としてファンから非常に愛されている曲である [16]。

批評家からの反応

本楽曲はアルバムの中でも最高の曲として批評家から名を挙げられた[17]。ニューヨーク・タイムズのスティーヴン・ホールデンによると、この曲は他のどの曲よりもゴスペルに対して敬意を払った曲だと解説されている[18]。多くの批評家がマライアの抑制と腕前を生かした歌唱を評価した[19][20]。同様にマライアの歌唱力や曲の芸術性についてもアルバムを振り返る多くのレビューの中で高評価を集めている[21]。

批評家達は本楽曲をマライアの作品の中でも過小評価されている一曲だとみなした[22] [23]。クーリエ・ポストのジェフ・ホールは1993年に本楽曲をマライアの最も優れた仕事だと評価し[24]、ヴィンセント・スティーヴンズは2000年のレビューの中でマライアの最も優れたアルバム曲だと学術誌 "Popular Music And Society" の中で評価した[25]。2020年、ビルボードのスタッフはマライア・キャリーのキャリアの中で最も素晴らしい曲のランキングで本楽曲を7位に挙げた、スタッフのチャンによれば本楽曲は初期の楽曲の中でも最も美しいバラードであり、歌詞の面で「キャント・レット・ゴー」などの曲と比べて進んでいると述べた[26]。

ライヴ・パフォーマンス

1990年のアルバムのプロモーションを目的としたタトゥー・クラブでのライヴの中で本楽曲は歌われ[27]、好意的な評価を集めた[28]。この時の様子は1991年の映像作品『ザ・ファースト・ヴィジョン』に収録され[29]、音源は2020年のデジタルEP『ザ・ライヴ・デビュー 1990』の中に収録された[27]。

同年10月29日には『サタデー・ナイト・ライブ』の中で「ヴィジョン・オブ・ラヴ」とともに再び披露された[30]。ローリング・ストーンのクリストファー・ヴァインガルテンはこのパフォーマンスを番組の歴史史上最も優れた音楽パフォーマンスの19位に選んだ[30]。1993年のミュージック・ボックス・ツアーでのパフォーマンスはコンサート・ツアーの前に亡くなったリチャード・ティーに捧げられた[31]、音楽評論家の多くはコンサートの中で最も良かったパフォーマンスに本楽曲を挙げた[32]。

クレジット

出典

参考文献