
上昇婚(じょうしょうこん)(英:hypergamy)は、自分又は自分の両親・家柄よりも高い階級・社会的地位・高学歴、あるいは高収入の異性の者と結婚・結婚希望する行為や傾向を示す言葉である。主に女性の多数派に見られるため、基本的に女性が自分の両親よりも高い社会的地位や経済力のある男性と結婚しようとする通婚上の慣行を意味する用語[1][2][3]。「上方婚」・「ハイパーガミー」とも言われ[4][5][1][6]、口語で「玉の輿にのる」とも言われる。「ハイパーガミー」という英語は、インド亜大陸でサンスクリット語の 「アヌロマ(高位結婚)」 と 「プラティロマ(低位結婚)」 が記述されていた古典的なヒンドゥー教の法律書を19世紀に翻訳した際に造語された[7]。
現代では上昇婚は本来の学術的用語としての意味を離れて、自分(や親)の学歴あるいは収入よりも高い異性と結婚するという意味で使われることもある[2]。
家族社会学者の山田昌弘によると、自分の父越えの社会的・経済的地位を持つ男性と結婚出来た女性にとっては、ハイパーガミーでの結婚が「生まれ変わり」に相当すると述べている[8]。社会学者の赤川学はハイパーガミー(女性の上昇婚指向)を「結婚相手となるべき女性が、自分よりも経済的・社会的に有利な地位を持つと期待される男性との結婚を求める傾向」と定義している[9]。
なお、同じ不等婚であるが、対義語である「下方婚」又は「下降婚」は逆に自分や両親よりも社会的階級や地位が低い人、低学歴、あるいは低収入の異性と結婚することを意味し、ハイポガミー(英hypogamy[10])とも言われる[4][1][11][2]。
赤川の定義のように、女性が自分よりも経済的・社会的に有利な地位を持つと期待される男性との結婚を求める傾向を上昇婚指向とすると、一般に配偶者選択の際に男性よりも選り好みを行う女性の性質[12]が関係していると考えられ、実際に女性が男性よりも選り好みをすることはいくつかの調査から明らかになっている。
比較的に男女平等な社会では、若い女性は時に権力のある年配の男性とパートナーを組むことがあるというのが一般的に受け入れられている[21]。一般的な原則では、高齢の男性は若い男性よりも富と地位を獲得する時間が長く、平均して富裕で地位も高いためである。
経済力や学歴に関して下降婚忌避もしくは上昇婚指向となる事例がいくつか見られる。
上方婚しない女性を男性が不快に感じる事もいくつかの調査から明らかになっている。
人間には自分と似た性質をもった人と繋がりやすい傾向であるホモフィリーが存在する[33]。実際に恋人たちは教育水準や政治的意見が近いという調査結果がある[34]。更には、収入、各種身体的魅力(身長、体重、美醜)についてでさえ、当人とよく似た相手と収まっていることを示す論文は多くある[35]。
学歴や経済力で同類婚が生じると、高収入同士のカップルであるパワーカップルと低収入同士のカップルであるウィークカップルとの間で世帯間格差ができ、社会の格差が広がるという指摘がある[54][55]。
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