深圳河

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深圳河
Sham Chun River
深圳河は、深圳(右)と香港(左)の境界となっている
水系 珠江デルタ
延長 37キロメートル (23 mi) km
流域面積 312.5平方キロメートル (120.7 sq mi) km2
水源 梧桐山・牛尾嶺
河口・合流先 后海湾
流路 中華人民共和国の旗 中国 広東省深圳市羅湖区
香港の旗 香港
流域 深圳市 / 香港
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深圳と香港の境界。中央に深圳河が流れる(2005年7月)
1898年の『展拓香港界址専条』に記載された深圳河は、かつて中国とイギリスの国境であった

深圳河(しんせんがわ、中国語: 深圳河, 英語: Sham Chun River / Shumchum River / Shenzhen River)は、中国広東省の深圳市および香港を流れる河川。珠江デルタに属する。梧桐山に端を発し、南西方向へと流れて后海湾(深圳湾)、伶仃洋に注ぐ。香港特別行政区と中国本土(深圳市)の境界線を形成している。1997年の香港返還前は、川の南岸以南がイギリス領香港であったが、返還後に川の中央まで境界線が移された[1]。羅湖橋や福田口岸は深圳河の上に置かれている。香港と中国本土の境界は、本河川以外にも、沙頭角河や中英街で構成されている。

深圳河はもともと「明渓」という名前であったが、1898年の展拓香港界址専条締結時に現在の名称へと改められた。同時に深圳河以南の新界はイギリスによって99年間租借され、香港となった。深圳河は香港最長の河川である。冷戦時には、中国本土など共産国家の人々が深圳河を経由して資本主義の香港に逃げた(逃港者)ため、「中国のベルリンの壁」とも揶揄された[2][3][4]。

地理

深圳河は一般的に、沙湾河と蓮塘河の合流地点である「三岔河」より下流を指す。沙湾河は牛尾嶺(沙頭角河とほぼ同じ地点)を、蓮塘河は深圳市内の梧桐山をそれぞれ水源としている。川は南西の方向に向かって流れ、伶仃洋に注ぐ。全長37km、流域面積312.5k㎡、平均勾配は1.1%。流域は、竜崗区の布吉鎮、横崗鎮、平湖鎮や羅湖区を含む深圳側が6割、田園地帯を中心とする香港側が4割を占める。主な支流としては、深圳側に布吉河、福田河、新洲河が、香港側に梧桐河や平原河が存在する[5][6][7]。

気候

深圳河流域は熱帯モンスーン気候であり、降水は4月から10月の雨期に集中している。雨期は4月から6月の前期、7月から9月の後期に二分される。台風や熱帯低気圧の影響を大きく受け、暴風や高潮が発生することがある。高潮によって后海湾の水位が上昇すると、深圳河にも水が遡り、両岸で洪水が起こることもある。また、周囲の都市化に伴い、水が川に流れ込むスピードが速くなっており、流速も増した。

治水

「深圳河治水プロジェクト(深圳河治理工程)」が香港の下水道局と深圳市の水道局の共同で実施された。雨期に香港の北区で発生する洪水を防ぐことと水質改善を目標とする。プロジェクトは三期にわかれ、第一期は1997年に、第二期は2000年に、第三期は2006年にそれぞれ完了している。プロジェクトでは、もともと18kmあった曲がりくねった河道を直線状にし、13.5kmまで短縮したほか、川幅も拡張した。この結果、元朗平原から后海湾に至る深圳河の防災能力が大幅に向上し、元朗区や北区など、両岸の洪水が軽減されるようになった[8]。川の直線化に伴い、皇崗口岸の東側にある旧河道など2カ所において、香港と中国本土の間で土地の交換が行われた[9]。

蓮塘と香園囲の間に、新しい境界(口岸)を開発するため、香港政府は治水プロジェクトの第四期を開始した。第四期では、蓮塘・香園囲を含む深圳河上流の防災機能を向上させるほか、既存の国際道路や警備施設を移転させる[10]。香港政府は、2012年3月にプロジェクトを始動させるため、約4億香港ドルの予算をつけ、河川の改善に対応した4.5kmの口岸移転を実施した。第四期は2017年に完了し、50年に1度の豪雨にも耐えることができる。また、環境にも配慮した改修工事が行われ、自然の河床や河道は可能な限り残され、両岸は緑化されるなど、生態系を壊さないような工夫がなされている[11]。2013年8月30日には、香港政府と深圳市の人民政府との間で、深圳河の管理に関する協定が交わされ、同年末から適用された。

出典

  1. ↑ ウィキソース出典 李鴻章; 許応騤; 竇納楽 (1898-06-09) (中国語), 展拓香港界址專條, 順天府: 大清国; 大英国, ウィキソースより閲覧。
  2. ↑ “任仲夷力挽“中國柏林墻”不倒/余以為” (中国語). 博訊新聞網 (2009年11月22日). 2019年8月28日閲覧。
  3. ↑ “20190619_深圳經濟特區是被大逃港逼出來的?中國柏林墻的故事,逃港的大陸人和無路可逃的香港人”. 江峰時刻. 2019年12月26日閲覧。
  4. ↑ “考古現場 072:大躍進變大飢荒,廣東省委默許災民逃港”. 世代懺悔録:香港前途考古箚記 (2018年3月27日). 2021年2月12日閲覧。
  5. ↑ “深圳河流概況” (中国語). 深圳水務局 (2013年3月26日). Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。[リンク切れ]
  6. ↑ “深圳河治理工程” (中国語). 香港渠務署 (2014年7月23日). 2021年2月12日閲覧。
  7. ↑ 丁時照 (2008年10月6日). “深圳河:彎彎南流向大海” (中国語). 深圳商報. オリジナルの2011年6月24日時点におけるアーカイブ。
  8. ↑ 深圳河治理完工130萬人免水患 アーカイブ 2008年6月7日 - ウェイバックマシン文匯報. 2007-04-25
  9. ↑ http://www.pland.gov.hk/misc/FCA/plan/06.jpg%5B%5D
  10. ↑ 渠務署 治理深圳河第IV期工程 工程項目簡介渠務署
  11. ↑ 深圳河四期工程預計2017年完成星島日報 2012年10月9日