瞬断(しゅんだん)とは、電源や、通信などの信号が、一瞬途切れる現象。瞬電(しゅんでん)、瞬停(しゅんてい)とも呼ばれる[1]。
通信業界で通信回線の接続が短い時間切れてしまう現象を指すほか、動画・音声についても、一瞬途切れることを瞬断と指すことがある。
完全には停電しないが数サイクル程度の短い時間だけ電圧が低下する現象は「瞬時電圧低下」[3][4]、「瞬低[5]」と呼ばれる。
日本工業規格(JIS)では、「電力系統のある地点における1⁄2周期から数秒の期間(1分を越えない)、継続する突然の電圧低下」と定義し[2]、「電圧ディップ」の用語を用いる[2]。
電力の瞬断は、主に次の原因がある。
通信の瞬断は、通信機器への電力供給に何らかの問題が生じた場合や、幹線における通信経路の切替の際に信号の周波数・位相などにずれが生じ波形が乱れた場合などに起きることが多い。
映像・音声の瞬断は、上記のほか、外乱によるデータ受信障害などが原因で起こることもある。
瞬断によりちらつきが発生する。
コンピュータの誤動作、障害の原因となる。瞬断を含む電源供給の不安定さを原因として、データ破損、システム障害など様々な障害が発生しうる。
障害が発生する要因としては、通電中のみ記憶しつづけるメモリ(揮発性メモリ)にデータを保持しているため、電源障害によりデータが消失したり、ハードディスクなど不揮発性の補助記憶装置においても記録の不整合や破損が起きることにより、オペレーティングシステムを含めたデータ、システムの破損を招くことがある。まれに、電源障害によりハードウェア障害を引き起こすこともある。
未記録のデータは消失または破損する。システムの再起動により復旧できない場合など、ディザスタリカバリに長時間を要することがある。
通信の瞬断の場合、その時点である二点間のコネクションが切断され、通信を再開するためには再びハンドシェイク手続きから接続をやり直さなければならないことが多い。自動でそのような再接続処理を行わないシステムの場合、瞬断の時点でコネクションが切れたまま再接続が行われないため、データ交換などに大きな影響が出る。
特に金融機関の勘定系システムなどはリアルタイム性が重要な要素であり、瞬断であってもその間に重要なデータをやり取りしていた場合最終的な決済に大きな影響が出る。そのようなシステムの場合、あらかじめ定められたメンテナンス時間以外での瞬断は事実上許されない。
半導体など、長期間にわたり複雑かつ精密な工程を要する製造においては、微妙な制御状況が確認できなくなり、製品の品質保証が困難となるため多数の不良品が生じるおそれがある[7]。2010年に中部電力四日市火力発電所で発生した瞬時電圧低下事故では、半導体工場や製油所に操業停止の影響が生じた。
開閉器の切り替えに伴う瞬時電圧低下の場合、どうしてもサージ電圧・サージ電流が発生する。対策は進んでいるものの、配電線のインダクタンスや切り替え時の電力需要の関係上、0になるまでにはいたっていない。サージ電圧は、定格電圧の2倍から7倍にのぼる[8]。
最近の電気用品安全法や内線規程では、これらを見越して耐圧を設定しているものの、サージに弱いコンピュータなどでは、このサージの影響を受けることがある。
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