2025年J2最終節

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2025年J2最終節

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2025年のJ2リーグ > 2025年J2最終節

本項目では、2025年11月29日に行われた2025 明治安田J2リーグ第38節(最終節)について記す。

この年のJ2リーグは最終節の時点で10クラブが優勝争い・J1昇格プレーオフ進出争い・残留争いに絡む大混戦となり、最終節に行われた10試合のうち8試合までがこれらに絡む重要な試合となった[1]ことから、本項目では特にこれら8試合の試合結果並びに最終節直前の昇格争い・残留争いの経緯について記す。

第36節までの経緯

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この年のJ2リーグで序盤に抜け出したのは、11試合で開幕6連勝を含む10勝1敗とスタートダッシュを決めたジェフユナイテッド千葉(千葉)と10試合で開幕4連勝を含む6勝2分2敗のRB大宮アルディージャ(大宮)、さらには中盤からの8連勝で急浮上してきた水戸ホーリーホック(水戸)、これをベガルタ仙台(仙台)、徳島ヴォルティス(徳島)、ジュビロ磐田(磐田)の各クラブが追走する展開で前半を折り返す[2]。折り返し時点で2位だった水戸は無敗記録を15まで伸ばして首位を奪い[3]、そのまま独走態勢に入るかと思われたが、シーズン前に大型補強を敢行し優勝争いの本命と目されていたが、序盤からなかなか調子が上がらず、第19節終了後に監督の下平隆宏を解任し、3年ぶりの現場復帰となる高木琢也を迎えて[4]一気に勝ち星を重ねた長崎が急浮上し、水戸をも捉えて首位に浮上[5]、水戸を超える16戦無敗で優勝戦線に食い込む。その後の上位直接対決を経た結果、第36節終了時点では1位水戸・2位長崎・3位大宮・4位千葉・5位徳島・6位仙台までに優勝の可能性を残し、さらに7位磐田までに自動昇格の可能性、8位サガン鳥栖(鳥栖)までにプレーオフ進出の可能性を残した[6]。

一方の残留争いでは、シーズンを通じて愛媛FC(愛媛)が低迷し、第34節で磐田に敗戦したことで18位以下となることが決定[7]。第36節終了時点で、15位藤枝MYFC(藤枝)、16位大分トリニータ(大分)、17位ロアッソ熊本(熊本)、18位レノファ山口FC(山口)、19位カターレ富山(富山)に降格の可能性が残る状態となった[6]。

第36節終了時点での順位表(一部)
順 チーム 試 勝 分 敗 得 失 差 点 昇格または降格
1 水戸ホーリーホック 36 19 10 7 52 32 +20 67 J1 2026/27へ昇格
2 V・ファーレン長崎 36 18 12 6 60 42 +18 66
3 RB大宮アルディージャ 36 18 9 9 57 34 +23 63 J1昇格プレーオフ進出
4 ジェフユナイテッド千葉 36 18 9 9 50 34 +16 63
5 徳島ヴォルティス 36 17 10 9 42 22 +20 61
6 ベガルタ仙台 36 16 13 7 47 35 +12 61
7 ジュビロ磐田 36 18 6 12 55 48 +7 60
8 サガン鳥栖 36 16 9 11 45 41 +4 57
9 いわきFC 36 14 10 12 54 44 +10 52 J2残留
14 ブラウブリッツ秋田 36 11 9 16 42 55 −13 42 J2残留
15 藤枝MYFC 36 9 11 16 40 48 −8 38
16 大分トリニータ 36 8 14 14 27 41 −14 38
17 ロアッソ熊本 36 9 8 19 40 56 −16 35
18 レノファ山口FC 36 6 14 16 33 45 −12 32 J3 2026/27へ降格
19 カターレ富山 36 7 10 19 29 48 −19 31
20 愛媛FC (R) 36 3 12 21 34 67 −33 21
最終更新は2025年11月9日の試合終了時。出典: J.LEAGUE Data Site
順位の決定基準: 1) 勝点、2) 得失点差、3) 総得点、4)直接対決の勝点、5) 直接対決の得失点差、6) 直接対決の得点数、7) 抽選
(R) 降格

第37節

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11月23日に迎えた第37節は2位長崎対首位水戸という首位攻防直接対決の他、大宮対徳島というプレーオフ圏内同士の直接対決も組まれた[8]。

どちらも勝てば自動昇格確定の可能性が生じる長崎対水戸の試合は、前半6分にMFディエゴ・ピトゥカのフリーキックの流れからDF新井一耀がボレーシュートを叩き込んで長崎が先制。34分に左からのグラウンダークロスに合わせたMF山本隼大のゴールで水戸が追いつく。後半に入って63分に長崎MF米田隼也がペナルティエリア内でファウルをもらってPKを獲得すると、マテウス・ジェズスがこれを決めて長崎が勝ち越し。そのまま勝利を収めて長崎が首位に立つ[9]。

2025明治安田J2リーグ 第37節第1日
V・ファーレン長崎2 - 1水戸ホーリーホック
レポート

3位大宮と5位徳島の直接対決では、前半14分に大宮MF小島幹敏の浮き球パスに反応したFWオリオラ・サンデーがボレーシュートを決めて先制するも、前半30分に徳島MF高木友也のパスを受けたFW渡大生がシュートを決めて同点に追いつき、その4分後には中盤でMF児玉駿斗がカットしたボールをFW渡、FWトニー・アンデルソンと渡ったボールをMFルーカス・バルセロスがゴールを決めて逆転。堅守の徳島が大宮の再逆転を許さず、2-1で勝利を収めて徳島が4位に浮上、大宮は5位に後退して自動昇格の可能性が消滅する[10]。

2025明治安田J2リーグ 第37節第1日
RB大宮アルディージャ1 - 2徳島ヴォルティス
レポート

この他、アウェイで大分と対戦した千葉はDF河野貴志のゴールを守り切って勝利し、優勝・自動昇格の可能性を残す。仙台はブラウブリッツ秋田とスコアレスドローに終わり自動昇格の可能性が消滅[11]。磐田はモンテディオ山形との対戦で試合終了間際にDFヤン・ファンデンベルフのゴールで引き分けに持ち込みプレーオフ進出の可能性を残す[12]一方、鳥栖は藤枝と引き分けた結果プレーオフ進出の可能性が消滅。残留争いでは、富山が90+5分のDF香川勇気の決勝弾でヴァンフォーレ甲府に勝利し、いわきFCと引き分けた山口を上回って18位に浮上(この時点で藤枝と大分の残留が決定)。他の試合より遅れて始まり、勝てば残留が決まる熊本だったが、愛媛と痛恨のドローで残留を確定できなかった[13]。

2025年11月23日 (2025-11-23) 藤枝MYFC 0 - 0 サガン鳥栖 藤枝市
14:03 レポート 競技場: 藤枝総合運動公園サッカー場
観客数: 8,380 人
主審: 上田益也
2025年11月23日 (2025-11-23) 愛媛FC 1 - 1 ロアッソ熊本 松山市
16:03 村上悠緋 45分にゴール 45分 レポート 神代慶人 2分にゴール 2分 競技場: ニンジニアスタジアム
観客数: 6,173 人
主審: 俵元希

この結果、最終節を前にして優勝・J1自動昇格・プレーオフ出場・J3降格(2枠)が確定しないという混戦模様となった[13][14]。

第37節終了時点での順位表(一部)
順 チーム 試 勝 分 敗 得 失 差 点 昇格または降格
1 V・ファーレン長崎 37 19 12 6 62 43 +19 69 J1 2026/27へ昇格
2 水戸ホーリーホック 37 19 10 8 53 34 +19 67
3 ジェフユナイテッド千葉 37 19 9 9 51 34 +17 66 J1昇格プレーオフ進出
4 徳島ヴォルティス 37 18 10 9 44 23 +21 64
5 RB大宮アルディージャ 37 18 9 10 58 36 +22 63
6 ベガルタ仙台 37 16 14 7 47 35 +12 62
7 ジュビロ磐田 37 18 7 12 57 50 +7 61
8 サガン鳥栖 37 16 10 11 45 41 +4 58 J2残留
15 藤枝MYFC 37 9 12 16 40 48 −8 39 J2残留
16 大分トリニータ 37 8 14 15 27 42 −15 38
17 ロアッソ熊本 37 9 9 19 41 57 −16 36
18 カターレ富山 37 8 10 19 30 48 −18 34 J3 2026/27へ降格
19 レノファ山口FC 37 6 15 16 33 45 −12 33
20 愛媛FC (R) 37 3 13 21 35 68 −33 22
最終更新は2025年11月23日の試合終了時。出典: J.LEAGUE Data Site
順位の決定基準: 1) 勝点、2) 得失点差、3) 総得点、4)直接対決の勝点、5) 直接対決の得失点差、6) 直接対決の得点数、7) 抽選
(R) 降格

最終節の対戦カード

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最終節の対戦カードのうち、昇格争い・残留争いに関わるカードは以下のとおり[1]。太字が昇降格に関わるクラブ。全てのカードが14時キックオフの同時開催となった。

徳島対長崎と山口対大宮のゲームは昇格争い・残留争いに関わるクラブ同士の対戦となった。

優勝条件

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優勝の可能性は長崎・水戸・千葉の3クラブに残されており、各クラブの優勝条件は以下のとおり[15]。

  • 長崎:勝利で無条件、引き分けの場合は水戸が引き分け以下、敗戦の場合は水戸と千葉が共に引き分け以下もしくは水戸が引き分け以下で千葉に得失点差で上回られないこと
  • 水戸:勝利の上で長崎が引き分け以下(引き分け以下の場合優勝可能性が消滅)
  • 千葉:2点差以上の勝利で長崎が敗戦(もしくは1点差勝利で長崎が2点差以上で敗戦)かつ水戸が引き分け以下(引き分け以下の場合優勝可能性が消滅)

長崎のみが自力で優勝を決められる一方、勝てなかった場合には水戸と千葉に優勝の可能性が生じることになった。

自動昇格条件

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自動昇格の可能性は長崎・水戸・千葉・徳島の4クラブに残されており、各クラブの自動昇格条件は以下のとおり[15]。

  • 長崎:引き分け以上で無条件、敗戦の場合は「水戸が引き分け以下」「千葉が引き分け以下」「千葉が1点差勝利(長崎が1点差敗戦の場合)」のいずれかを満たすこと
  • 水戸:勝利で無条件、引き分けの場合は千葉が引き分け以下、敗戦の場合は千葉が敗戦かつ徳島が引き分け以下
  • 千葉:勝利の場合は「長崎が2点差以上の敗戦」「水戸が引き分け以下」のいずれかを満たすこと、引き分けの場合は水戸が敗戦かつ徳島が引き分け以下(敗戦の場合は自動昇格消滅)
  • 徳島:勝利の上で水戸が敗戦かつ千葉が引き分け以下(引き分け以下の場合は自動昇格消滅)

長崎と水戸のみが自力での自動昇格を決められる状況に合った。

プレーオフ進出条件

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最終節を前に、長崎・水戸・千葉の3クラブは少なくともプレーオフ進出を確定させており、徳島も7位磐田と勝ち点が3、得失点差が14離れているためプレーオフ進出以上はほぼ決定的になっていた。残る大宮・仙台・磐田のプレーオフ進出条件は得失点差を踏まえると実質的に以下のとおり[16]。

  • 大宮:引き分け以上で無条件、敗戦の場合は「仙台が引き分け以下」「磐田が引き分け以下」のいずれかを満たすこと
  • 仙台:勝利で無条件、引き分け以下の場合は磐田が引き分け以下(仙台が5点差以上で敗戦の場合には磐田が敗戦)
  • 磐田:勝利の上で「大宮が敗戦」「仙台が引き分け以下」のいずれかを満たすこと、引き分けの場合は仙台が大敗して得失点差を逆転すること

大宮・仙台の2クラブが自力でプレーオフ進出を決められる一方、磐田は勝利の上で他チームの結果待ちという厳しい条件となった。

残留条件

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熊本・富山・山口の残留条件は以下のとおり[17]。

  • 熊本:勝利で無条件、引き分けの場合は「富山が引き分け以下」「富山が2点差以下での勝利」のいずれかを満たすこと、敗戦の場合は富山と山口が共に引き分け以下
  • 富山:勝利の上で熊本が敗戦、もしくは3点差以上で勝利の上で熊本が引き分け以下(引き分け以下の場合は降格)
  • 山口:勝利の上で熊本が敗戦かつ富山が引き分け以下(引き分け以下の場合は降格)

熊本は引き分けても自力で残留を決められる可能性がある一方で、富山と山口は勝利した上で上位の結果次第となる厳しい条件が突きつけられていた。

前半

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ほぼ同時刻のキックオフとなった最終節で最初に試合を動かしたのは2点差以上での勝利の欲しい千葉だった。フクアリでは前半11分にFWカルリーニョス・ジュニオが今治DF加藤徹也にペナルティエリア内で倒されてPKを獲得すると、自らこれを決めて先制に成功[18]、暫定2位に浮上する[19]。前半18分にはみらスタで右サイドから持ち上がった大宮DF村上陽介がFWカプリーニに送ると、カプリーニのスルーパスに反応したDF関口凱心がGKとの1対1を制して大宮が先制に成功し[20]暫定4位に浮上[19]。千葉では前半31分に右サイドで得たフリーキックでMF田口泰士がクロスを上げると、DF鈴木大輔が頭で押し込んで2点目を挙げる[18]。

前半終了間際になると鳴門でも動きがあり、前半41分に徳島MFエウシーニョのクロスをMF鹿沼直生が頭で折り返し、これをMF渡大生が右足ボレーで蹴り込み徳島が先制[21]、この瞬間に千葉が暫定首位に浮上する[19]。一方みらスタでは前半42分に山口MF奥山洋平が左サイドを突破、折り返しを受けたMF山本桜大がカットインから豪快なミドルシュートを決めて同点に追いつき[20]、大宮は試合前と同じ暫定5位に後退[19]。

その他の5会場でスコアに動きは無く、前半を終了。このまま終わると千葉と長崎が自動昇格、水戸がプレーオフに回るという状況となった[19]。

2025年J2第38節 前半終了時点の試合経過
順位クラブ名スコア勝点[† 1]得失点昇降
首位 ジェフユナイテッド千葉2-069+19上昇2
2位 V・ファーレン長崎0-169+18下降1
3位 水戸ホーリーホック0-068+19下降1
4位 徳島ヴォルティス1-067+22-
5位 RB大宮アルディージャ1-164+22-
6位 ベガルタ仙台0-063+12-
7位 ジュビロ磐田0-062+7-
17位 ロアッソ熊本0-037-16-
18位 カターレ富山0-035-18-
19位 レノファ山口FC1-134-12-
  1. ↑ この時点でのスコアでそのまま試合終了すると仮定したもの

後半

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後半15分まで

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後半開始早々、Ksスタとフクアリで試合が動く。Ksスタでは水戸MF齋藤俊輔が右サイドを突破しクロスを上げると、これに反応したFW多田圭佑が体ごと押し込むようなヘディングシュートを決めて水戸が待望の先制点を挙げる[22]。フクアリでは千葉FWカルリーニョス・ジュニオのスルーパスに反応したMF杉山直宏が速いクロスを上げると、これが今治DF大森理生のオウンゴールを誘発、3点目を挙げる[18]。この瞬間、水戸が暫定首位に立ち、このまま終わると水戸と千葉が自動昇格、長崎がプレーオフに回る状況となる[19]。

みらスタでは後半9分に連続攻撃から山口MF輪笠祐士の落としたボールをDF小澤亮太がリーグ戦初ゴールとなるボレーシュートを決めて山口が逆転するも、その4分後には大宮FWオリオラ・サンデーのポストプレーからゴール前でフリーになったFWカプリーニがボレーシュートを決めてすかさず大宮が追いつく[20]。

一方富山では後半8分にMF椎名伸志が倒されて得たPKをFW古川真人が決めて富山が先制し、後半15分にはMF松岡大智のクロスボールにMF布施谷翔が頭で合わせて2点差とし熊本と得失点差で並ぶが、総得点で劣っていたため熊本を上回るためには後1点が必要な状況となっていた[23]。

2025年J2第38節 後半15分時点の試合経過
順位クラブ名スコア勝点[† 1]得失点昇降
首位 水戸ホーリーホック1-070+20上昇2
2位 ジェフユナイテッド千葉3-069+20下降1
3位 V・ファーレン長崎0-169+18下降1
4位 徳島ヴォルティス1-067+22-
5位 RB大宮アルディージャ2-264+22-
6位 ベガルタ仙台0-063+12-
7位 ジュビロ磐田0-062+7-
17位 ロアッソ熊本0-037-16-[† 2]
18位 カターレ富山2-037-16-[† 2]
19位 レノファ山口FC2-234-12-
  1. ↑ この時点でのスコアでそのまま試合終了すると仮定したもの
  2. 1 2 総得点の比較(熊本41、富山30)で熊本が上位。

後半30分まで

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後半22分には駅スタでも動きがあり、磐田MF井上詩音の右コーナーキックからニアで構えていたFW渡邉りょうがコースを変え、ファーでフリーとなっていたMF松原后が頭で押し込んで待望の先制点を挙げ[24]、暫定6位に浮上[19]。更にその直後の後半23分には鳴門で左オープンスペースに出されたボールに長崎MF笠柳翼が反応してエリア内に侵入、グラウンダーのクロスに走り込んできたMF翁長聖が押し込んで長崎が同点に追いつき[21]、自動昇格圏の暫定2位に浮上する[19]。

後半26分には富山で秋田MF石田凌太郎がダイレクトに上げたクロスをDF岡﨑亮平がヘディングで叩き込んで2-1となり、富山は逆転のために更に2点追加する必要に迫られた[23]。後半29分にはフクアリで千葉がパスワークで今治DF陣を翻弄すると最後はゴール正面で待ち構えていた千葉FW石川大地が決めて4点目を挙げる[18]。さらにKsスタでは後半30分、カウンターからの攻撃チャンスに水戸FW山本隼大がミドルシュートを突き刺し、自動昇格を決定づける2点目を挙げる[22]。

2025年J2第38節 後半30分時点の試合経過
順位クラブ名スコア勝点[† 1]得失点昇降
首位 水戸ホーリーホック2-070+21-
2位 V・ファーレン長崎1-170+19上昇1
3位 ジェフユナイテッド千葉4-069+21下降1
4位 徳島ヴォルティス1-165+21-
5位 RB大宮アルディージャ2-264+22-
6位 ジュビロ磐田1-064+8上昇1
7位 ベガルタ仙台0-063+12下降1
17位 ロアッソ熊本0-037-16-
18位 カターレ富山2-137-17-
19位 レノファ山口FC2-234-12-
  1. ↑ この時点でのスコアでそのまま試合終了すると仮定したもの

後半40分まで

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残り15分となり、ここから各地の試合が一気に動き出す。

後半36分、みらスタでは山口がカウンターから途中出場のFW河野孝汰がゴール前に迫り、シュートのこぼれ球をDF小澤がクロスを上げ、ゴール前に走り込んだFW山本がこの日2点目を頭で叩き込んで再び山口が勝ち越し[20]、大宮は磐田と入れ替わって6位に後退[19]。その直後の後半37分にはユアスタでいわきMF加瀬直輝の右クロスが流れたところにMF五十嵐聖己がダイレクトでゴールに蹴り込み、それまで試合を優位に進めていた仙台が痛恨の先制点を許す[25]。

後半40分には千葉でMFエドゥアルドがセンターライン付近から今治GK立川小太郎の意表を突くロングシュートを決め、ダメ押しとなる5点目を挙げる[18]。

一方、えがおSでは熊本ベンチが富山とみらスタの試合展開を睨みつつ、無理に勝ち越しを狙わず引き分けで逃げ切る検討を始め、選手に指示していた[26]。

2025年J2第38節 後半40分時点の試合経過
順位クラブ名スコア勝点[† 1]得失点昇降
首位 水戸ホーリーホック2-070+21-
2位 V・ファーレン長崎1-170+19-
3位 ジェフユナイテッド千葉5-069+22-
4位 徳島ヴォルティス1-165+21-
5位 ジュビロ磐田1-064+8上昇1
6位 RB大宮アルディージャ2-363+21下降1
7位 ベガルタ仙台0-162+11
17位 ロアッソ熊本0-037-16-
18位 カターレ富山2-137-17-
19位 レノファ山口FC3-236-11-
  1. ↑ この時点でのスコアでそのまま試合終了すると仮定したもの

後半40分以降

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各会場とも、試合はこのまま終わるかに思われたが、ここから駅スタと富山、さらに鳴門で試合は劇的な展開を見せる。

後半43分、ホーム最終戦で意地を見せたい鳥栖が反撃、MFヴィキンタス・スリヴカの横パスを受けたFW鈴木大馳が体を上手く反転させ豪快なミドルシュートを決め同点に追いつき[24]、この瞬間に磐田はプレーオフ圏外の暫定7位に後退[19]。後半44分には富山で右サイドからのクロスボールを秋田GK山田元気がパンチングで跳ね返したところを富山MF椎名がダイレクトボレーを叩き込み3-1として、再び熊本と得失点差で並ぶ[23]。

追いつかれて後のなくなった磐田だったが、後半45分、磐田自陣ゴール前からのロングフィードが前線で待ち構えていたFWマテウス・ペイショットに通り、ゴール前で左サイドを駆け上がったDFリカルド・グラッサにスルーパス、グラッサがそのまま左足で流し込んで土壇場で再度勝ち越しに成功し[24]、磐田が再び暫定5位に浮上する[19]。

後半アディショナルタイムに入り、Ksスタの試合が一足早く終了、水戸が勝利し他会場の結果に関係なく自動昇格を決める。一方鳴門では後半アディショナルタイム6分に長崎のゴールキックを納めた徳島が左サイドを突破、FWローレンス・デイビッドが深い位置からグラウンダーのクロスを送るとファーサイドでフリーになっていたFWトニー・アンデルソンに通りシュートを放つも、長崎GK後藤雅明が顔面でこれを防ぎ、リバウンドを受けた徳島DFモヨ・マルコム強志のシュートはクロスバーの上へ飛び、失点すれば自動昇格が絶望となる場面で長崎が絶体絶命のピンチを防ぐ[27]。そのまま試合は終了して長崎は勝ち点1を積み上げ、長崎の自動昇格と水戸のJ2優勝が決定する[21][19]。千葉は大勝しながらも水戸・長崎が勝ち点を積み上げたことにより3位でプレーオフに回ることとなった。また、徳島は4位でプレーオフ進出となった。

一方、富山では後半アディショナルタイム3分にピッチ中央付近でパスを受けた途中出場の高卒ルーキーである富山MF亀田歩夢がドリブルで秋田守備陣を躱してペナルティーエリア内に侵入、そのままサイドネットに突き刺すシュートを挙げて4-1とし、得失点差で熊本を逆転して土壇場で暫定17位に浮上[23]。この報は熊本ベンチにもすぐに届き、慌てて選手を攻撃に向かわせるが、残された時間は30秒ほどしか無く時既に遅し。そのままスコアレスで終了し勝ち点を37に積み上げるに留まった[26]。この結果、山口は試合終了を待たずにJ3降格が決定するが、試合終了間際にFW古川大悟がこの日2枚目のイエローカードで退場となり、数的不利となりながらも大宮の追撃を許さず3-2で勝利し、最後の最後に意地を見せた[20]。富山の試合も程なく終了し、17位を確定させて大逆転でJ2残留を果たす一方、熊本は試合終盤の引き分け狙いが結果的に裏目に出て最後の最後に18位に転落しJ3降格となった[23]。

プレーオフ進出争いでは土壇場で勝ち越した磐田がそのまま勝利し5位で逆転のプレーオフ進出を決め[24]、山口に敗れた大宮は仙台の結果次第ではプレーオフ進出を逃すところだったが、仙台の敗戦により辛うじて6位でプレーオフ進出に滑り込む[20]一方、仙台は終始攻め込む展開を作りながら最後の最後まで決定力不足に泣き、最終節でプレーオフ進出を逃す結果となった[25]。

2025 明治安田J2リーグ 最終順位表(一部)
順 チーム 試 勝 分 敗 得 失 差 点 昇格または降格
1 水戸ホーリーホック (C, P) 38 20 10 8 55 34 +21 70 J1 2026/27へ昇格
2 V・ファーレン長崎 (P) 38 19 13 6 63 44 +19 70
3 ジェフユナイテッド千葉 38 20 9 9 56 34 +22 69 J1昇格プレーオフ進出
4 徳島ヴォルティス 38 18 11 9 45 24 +21 65
5 ジュビロ磐田 38 19 7 12 59 51 +8 64
6 RB大宮アルディージャ 38 18 9 11 60 39 +21 63
7 ベガルタ仙台 38 16 14 8 47 36 +11 62 J2残留
17 カターレ富山 38 9 10 19 34 49 −15 37 J2残留
18 ロアッソ熊本 (R) 38 9 10 19 41 57 −16 37 J3 2026/27へ降格
19 レノファ山口FC (R) 38 7 15 16 36 47 −11 36
20 愛媛FC (R) 38 3 13 22 35 71 −36 22
出典: J.LEAGUE Data Site
順位の決定基準: 1) 勝点、2) 得失点差、3) 総得点、4)直接対決の勝点、5) 直接対決の得失点差、6) 直接対決の得点数、7) 抽選
(C) 優勝; (P) 昇格; (R) 降格

試合結果

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水戸ホーリーホック2 - 0大分トリニータ
レポート

ジェフユナイテッド千葉5 - 0FC今治
レポート
観客数: 19,103 人
主審: 上田益也

レノファ山口FC3 - 2RB大宮アルディージャ
レポート

ベガルタ仙台0 - 1いわきFC
レポート 五十嵐聖己 82分にゴール 82分

サガン鳥栖1 - 2ジュビロ磐田
レポート

ロアッソ熊本0 - 0ヴァンフォーレ甲府
レポート

カターレ富山4 - 1ブラウブリッツ秋田
レポート

挿話

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  • 磐田は第36節の山口との試合で終盤までリードを許す展開から相手のオウンゴールと試合終了直前のMF金子大毅のゴールで逆転勝ちを収めており[28]、37節の山形戦、最終節の鳥栖戦と3試合続けて試合最終盤でのゴールで局面をひっくり返してのプレーオフ進出であった。
  • 富山は第34節の山口との残留争い直接対決に敗れて以降は試合結果次第で降格の可能性が生じ、第35節は最下位愛媛とリードを許す展開から後半アディショナルタイムのDF深澤壯太のゴールで追いつく[29]もこの試合終了時点で17位との勝ち点差が7あり、残留に向けて崖っぷちに立たされていた。しかし、第36節で鳥栖に勝利すると、第37節は後半アディショナルタイムのゴールで甲府に勝利し(前述)、最終節も土壇場で熊本との得失点差2をひっくり返す勝利となり、結果的に3連勝で奇跡的に残留を決めた[30]。

脚注

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  1. 1 2 “首位の長崎は優勝&昇格をかけて4位の徳島と激突。足踏みを強いられる水戸は悲願のJ1昇格なるか【プレビュー:明治安田J2 第38節】”. J.LEAGUE.jp (2025年11月28日). 2025年12月1日閲覧。
  2. ↑ “【J2順位表】千葉が首位ターン 2位水戸が7連勝でピタリ 3位大宮&4位仙台も射程圏内”. 日テレNEWS NNN (2025年6月16日). 2025年12月1日閲覧。
  3. ↑ “絶好調のJ2水戸が“15戦無敗” 3発快勝で2位と7差へ ハーフウェイライン付近から超スーパーゴールも”. 日テレNEWS NNN (2025年7月12日). 2025年12月1日閲覧。
  4. ↑ “J2・8位の長崎が下平隆宏監督の解任を発表…後任は高木琢也代表取締役兼C.R.O、3年ぶりの現場復帰へ”. ゲキサカ (2025年6月16日). 2025年12月1日閲覧。
  5. ↑ “長崎がJ2暫定首位に浮上! 甲府に4-0快勝で15戦無敗”. ゲキサカ (2025年10月18日). 2025年12月1日閲覧。
  6. 1 2 “【週末J2まとめ|第36節】混沌とする自動昇格をかけた争い。首位・水戸を破った大宮が3位に浮上 | Jリーグ”. DAZN news (2025年11月10日). 2025年12月1日閲覧。
  7. ↑ “愛媛FC、4試合を残してJ3降格が決定…開幕9戦未勝利など不振、わずか3勝止まりに”. サッカーキング (2025年10月26日). 2025年12月1日閲覧。
  8. ↑ “水戸は優勝&昇格をかけて2位の長崎との大一番に挑む。3位浮上の大宮は5位の徳島と激突【プレビュー:明治安田J2 第37節】”. J.LEAGUE.jp (2025年11月22日). 2025年12月1日閲覧。
  9. ↑ “長崎が水戸との天王山を制す! 首位浮上も千葉の勝利でJ1昇格は決まらず…運命の最終節へ”. サッカーキング (2025年11月23日). 2025年12月1日閲覧。
  10. ↑ “4位浮上の徳島が自動昇格の可能性残す! 上位対決で敗れた大宮は3位から5位転落、自動昇格逃す”. ゲキサカ (2025年11月23日). 2025年12月1日閲覧。
  11. ↑ “【仙台】ドローで自動昇格圏内消滅、PO進出も持ち越し 森山佳郎監督「勝ち点3を取るだけ」”. 日刊スポーツ (2025年11月23日). 2025年12月2日閲覧。
  12. ↑ “逆転昇格を目指す磐田、横内昭展監督率いる山形と劇的ドロー! ファンデンベルフが後半ATに同点ヘッド”. ゲキサカ (2025年11月23日). 2025年12月2日閲覧。
  13. 1 2 “水戸との直接対決を制した長崎が首位に浮上!自動昇格争いは上位4チームに絞られる【サマリー:明治安田J2 第37節】”. J.LEAGUE.jp (2025年11月23日). 2025年12月1日閲覧。
  14. ↑ “「1つも決まらないなんて...」大混戦のJ2が話題 J1自動昇格の“2枠”が決まらず最終節へ 長崎が水戸破り首位交代”. 日テレNEWS NNN (2025年11月23日). 2025年12月1日閲覧。
  15. 1 2 “第38節(11/29開催)での優勝・昇格決定条件【明治安田J2】”. J.LEAGUE.jp (2025年11月28日). 2025年12月1日閲覧。
  16. ↑ “第38節(11/29開催)での徳島、大宮、仙台、磐田のプレーオフ進出決定条件【明治安田J2】”. J.LEAGUE.jp (2025年11月28日). 2025年12月1日閲覧。
  17. ↑ “第38節(11/29開催)での熊本、富山、山口の残留(17位以上)決定条件【明治安田J2】”. J.LEAGUE.jp (2025年11月28日). 2025年12月1日閲覧。
  18. 1 2 3 4 5 “千葉が最終節で衝撃のゴールラッシュ!! 今治に5-0大勝&3位でJ1昇格POへ”. ゲキサカ (2025年11月29日). 2025年12月2日閲覧。
  19. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 “【J2最終節】目まぐるしく入れ替わった順位変動 “天国と地獄”は紙一重”. 日テレNEWS NNN (2025年11月30日). 2025年12月2日閲覧。
  20. 1 2 3 4 5 6 “山口、意地の最終節勝利もJ3降格決定…大宮は連敗も6位でJ1昇格プレーオフへ”. ゲキサカ (2025年11月29日). 2025年12月2日閲覧。
  21. 1 2 3 “長崎V逸も8年ぶりJ1昇格決定!徳島に先制許して一時“W逸危機”も翁長が起死回生のドロー弾”. ゲキサカ (2025年11月29日). 2025年12月2日閲覧。
  22. 1 2 “水戸が悲願のJ1初昇格!! J2“最古参”26年目で優勝フィニッシュ”. ゲキサカ (2025年11月29日). 2025年12月2日閲覧。
  23. 1 2 3 4 5 “富山が劇的すぎる!後半ATの高卒ルーキー亀田弾で“奇跡”の逆転J2残留!!”. ゲキサカ (2025年11月29日). 2025年12月2日閲覧。
  24. 1 2 3 4 “磐田がJ1復帰に望みをつなぐ! 鳥栖に劇的勝利で7位→昇格PO圏5位でフィニッシュ”. ゲキサカ (2025年11月29日). 2025年12月2日閲覧。
  25. 1 2 “仙台は最終節敗戦でPO圏外に転落…森山監督「決定力だけが足りなかった」”. ゲキサカ (2025年11月29日). 2025年12月2日閲覧。
  26. 1 2 “ロアッソ熊本 富山と1点差でJ3降格へ 運命を分けた「熊本vs甲府」「富山vs秋田」の2試合 ラスト5分で何が起きたのか”. TBS NEWS DIG(熊本放送取材) (2025年12月1日). 2025年12月2日閲覧。
  27. ↑ “長崎GK後藤雅明「本能」で顔面ブロック!失点すれば自動昇格消滅の試合終了直前、捨て身の流血セーブ”. スポーツニッポン (2025年11月29日). 2025年12月3日閲覧。
  28. ↑ “ジュビロ磐田、レノファ山口にアディショナルタイムに逆転弾を決め2-1で勝利し3連勝。安間貴義監督がコメント”. 静岡新聞 (2025年11月9日). 2025年12月4日閲覧。
  29. ↑ “富山が降格決定の愛媛と1-1ドロー…残留へわずかに望みをつなぐ”. ゲキサカ (2025年11月2日). 2025年12月4日閲覧。
  30. ↑ “【富山】ミラクル大逆転残留 崖っぷちから新人MF亀田歩夢が大仕事 得失点差で熊本上回る”. 日刊スポーツ (2025年11月29日). 2025年12月4日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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