ケン・ランバートン

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ケン・ランバートン
Ken Lamberton
住居 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国・アリゾナ州ビズビー近郊[1]
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
教育 生物学(学士)、創作(修士)
出身校 アリゾナ大学
職業 作家、博物学者、イラストレーター、元教員
活動期間 1990年代後半 -
著名な実績 刑務所内での自然観察を綴った随筆
代表作 Wilderness and Razor Wire(2000年)
影響を受けたもの リチャード・シェルトン
活動拠点 アリゾナ州
肩書き 『Rain Shadow Review』編集長
配偶者 カレン・ランバートン
受賞 ジョン・バロウズ賞(2002年)、ソロス・ジャスティス・フェローシップ(2007年)
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ケン・ランバートン(Ken Lamberton)は、アメリカ合衆国の作家、博物学者、イラストレーター。アリゾナ州の砂漠を主な舞台に、博物誌と回想録を織り交ぜたノンフィクションの随筆を発表している[2]。

元は理科教員で、アリゾナ州の刑務所で12年間服役した経験を持つ。服役中に執筆した随筆をまとめた処女作『Wilderness and Razor Wire』(2000年)は、2002年にネイチャーライティングの優れた作品に贈られるジョン・バロウズ賞(John Burroughs Medal)を受賞した[2]。

生涯

教員時代と服役

1980年にアリゾナ大学で生物学の学士号を取得した[3]。のちに同大学で創作の修士号も取得している[2]。1985年、27歳でアリゾナ州メサの理科教員として地区の「年間最優秀教員」(Teacher of the Year)に選ばれた[4]。

その後、10代の教え子との関係により、児童に対する性的虐待(child molestation)で有罪判決を受け、懲役12年を言い渡された[4][5]。服役したのはアリゾナ州立刑務所複合施設タクソン(ASPC-Tucson)内のサンタリタ棟である[4]。

獄中での執筆活動

服役中、詩人リチャード・シェルトン(Richard Shelton)が主宰する創作ワークショップに参加し、執筆を始めた[2]。刑務所周辺の動植物や昆虫、気象の観察を随筆に綴り、文芸誌などに発表した[5]。1996年から1997年にかけては『ソノラ・レビュー』(Sonora Review)の編集者を務めた[2]。

出所後

2000年1月にマーキュリー・ハウス(Mercury House)から処女作が刊行され[2]、同年に出所した[4]。以後も、アリゾナ大学出版局(University of Arizona Press)から南西部の自然や刑罰をめぐる著作を刊行している[3]。

2001年から2010年まで『Walking Rain Review』の編集者を務め、2010年からは、アリゾナ州の刑務所に現在収容されている、または過去に収容されていた人々の作品を紹介する『Rain Shadow Review』の編集長を務めている[2]。現在は妻とともに、ビズビー近郊の1890年代築の石造りの家に暮らしている[1]。

学術的業績

著作の多くは、博物誌と回想録を融合させたもので、著者自身によるペン画の挿絵が添えられることも多い[2]。『Wilderness and Razor Wire』は、刑務所の敷地に現れる鳥や植物、昆虫の観察と、収容者や刑務所の運営に関する記述を組み合わせた作品として評された[5]。2002年にジョン・バロウズ賞を受賞した[2]。

2作目のChiricahua Mountains(2003年)はアリゾナ州南東部のチリカウア山脈を扱う[3]。Wilderness and Razor Wire、Beyond Desert Walls(2005年)、Time of Grace(2007年)は、12年間の獄中生活を扱う三部作とされる[6]。

Time of Graceは2007年にソロス・ジャスティス・フェローシップを受け、全米図書賞の候補になったとされる[3]。また、エッセイが2編、プッシュカート賞(Pushcart Prize)に推薦され、『Best American Essays』の「Notable Essays」にも1998年版と1999年版で選ばれた[2]。

主な著作・論文

著書

  1. Wilderness and Razor Wire: A Naturalist's Observations from Prison. Mercury House, 2000.
  2. Chiricahua Mountains: Bridging the Borders of Wildness. University of Arizona Press, 2003.
  3. Beyond Desert Walls: Essays from Prison. University of Arizona Press, 2005.
  4. Time of Grace: Thoughts on Nature, Family, and the Politics of Crime and Punishment. University of Arizona Press, 2007.
  5. Dry River: Stories of Life, Death, and Redemption on the Santa Cruz. University of Arizona Press, 2011.
  6. Chasing Arizona: One Man's Yearlong Obsession with the Grand Canyon State. University of Arizona Press.

[7][8]


アンソロジー収録

  1. The Best American Science and Nature Writing 2000. Houghton Mifflin, 2000.
  2. Getting Over the Color Green. University of Arizona Press, 2002.
  3. Let There Be Night. University of Nevada Press, 2008.
  4. The Way of Natural History. Trinity University Press, 2011.

[8]

受賞・栄誉

思想・考え方

ランバートンは、限られた空間であっても自然との結びつきは失われないという。刑務所という閉環境で、同じ土地を繰り返し観察することで、むしろ多くを学べるという姿勢が、Wilderness and Razor Wireの随筆から読み取れる[5]。

また、Time of Graceでは、自然界の営みが人間関係を映し、あるいはそれに逆らう様子を通して、自身の人生や家族との関係を省みている[6]。この著作には、犯罪と刑罰をめぐる政治的な問題への関心も表れており、副題にもそれが示されている[6]。

後年のChasing Arizonaでは、一年間にわたってアリゾナ州各地を訪ね歩き、人々が自分の暮らす土地を肯定的に捉えられるような書物を意図したと語っている[3]。

発言

ランバートンの思想の理解を助けるため、キーワードごとに分類した彼自身の説明等の発言を以下に引用する。

自然・季節
「ツバメ類の暮らしで自分の人生を測っています。」
(原文:"I gauge my life by the swallows.")[2]
観察
「同じ地点でも何度も何度も歩くことで、多くを学べます。」
(原文:"I learn more by walking across this same plot of ground again and again")[5]

脚注

  1. 1 2 “Ken Lamberton” (英語). The University of Arizona Press. The University of Arizona Press. 2026年10月12日閲覧。
  2. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 “BIO” (英語). Ken Lamberton. 2026年10月12日閲覧。
  3. 1 2 3 4 5 6 “Q&A with Ken Lamberton” (英語). Tucson Weekly. 2026年10月12日閲覧。
  4. 1 2 3 4 “Profile: Ken Lamberton” (英語). Sierra Club. Sierra Club. 2026年10月12日閲覧。
  5. 1 2 3 4 5 “Wilderness and Razor Wire: A Naturalist's Observations from Prison” (英語). Publishers Weekly. PWxyz LLC. 2026年10月12日閲覧。
  6. 1 2 3 “Time of Grace: Thoughts on Nature, Family, and the Politics of Crime and Punishment” (英語). Project MUSE. 2026年10月12日閲覧。
  7. ↑ “Ken Lamberton” (英語). The University of Arizona Press. 2026年10月12日閲覧。
  8. 1 2 “Ken Lamberton” (英語). Poets & Writers. 2026年10月12日閲覧。

外部リンク