スズキ・K
K(ケイ)とは、スズキが製造していたオートバイであり、シリーズ車種として排気量別に数車種生産されていた。同社製のオートバイであるAの後継車種にあたる。
同シリーズの派生車種であるKS50やコレダスポーツおよびコレダスクランブラー、GTシリーズのGA50、スクランブラーACおよびスポーツASについても、本記事内で詳述する。
標準仕様モデル一覧
K125 /K100/ K90/ K50
過去の車種は以下の通り。
国内仕様(K125/K90/K50)のキャッチコピーは「仕事はK!」。
尚、K125を「コレダ125」、K50を「コレダK50」や「コレダ50」など表記されることがあるが、「コレダ125」は別の車種である。
K50は大手サイトも間違えることがあるが、K50の名前に「コレダ」がについていたことが無い。その結果、販売店でさえも戸惑う形になってしまった。
K90に関しても同じことがしばしばあるが、K90はコレダとのつながりが全く無い。
K50/ K90の主な違い
K90(初代/2代目)やK50(初代/2代目)はシングルマフラーであり、K50は一貫して最高出力が4,5ps、K90は初代が8,4ps、2代目が7,3psで、それぞれも2代目の燃料タンク容量は同じ6,5リッターとなる。K50とK90には世代問わずタイヤサイズの違いがあり、規定やタイヤサイズの違いからメーターの目盛りや実際に表示される値に誤差がある。また、K90(2代目)とK50(2代目)は同社製の70K30のフレームを流用したモデルである。
K125/ K100
K125
- K125はスズキのオートバイ商標が「コレダ」であった頃に発売された車両であり、初期の名前は「コレダS10」。特にエンジンはロータリーディスクバルブの2ストロークエンジンで、123cc・12ps/7,000rpm・1.3kgfm/5,500rpmと当時のレース用だったものを流用して製造されており、単気筒でありながら2本出しマフラーが特徴であったが、車両のデザインからビジネスバイクとしての性格が強くなっていた。アフリカの地方で近年までタブルシート仕様含むK125の生産がされていた。
- 名前こそ変わったものの、後述のK50やK90とは違い、唯一モデルチェンジや、リアフェンダーがフレームから完全に独立することが無かった。
K100
K90
- K90は1967年にA90の後継モデルとしてエンジンやフレームがそのまま発売されたが、K50と同じく1969年に2代目へモデルが以降された。
- K90の初代は、スズキデジタルライブラリーに掲載されている。
- 前述のように70K30のフレームや独自のエンジンに変更をされたため、リアフェンダーがフレームから独立した。
- 初期のエンジンはA90のものを採用していたが、2代目からK50と互換性のある独自のエンジンへ変更された。初代と2代目での互換性は不明。
- 70K30が1966年以外の年式が確認されないため、K90へ吸収される結果となったとされるが、悪魔で2代目の話であるため、公式からはセルペット80K10の後継モデルとされている。
- 交番や駐在所など警察で使われていたケースが多いため、未だに中古品や未使用品の警察専用のリアボックスが流通している
- 11型にヘッドライトを以前のかまぼこのような形状から丸型に変更した。
K50
- K50は1967年に初代が販売開始された。スズキデジタルライブラリーには写真やページが2代目の情報のみであるため、後述の兄弟車であるスポーツKS50のデジタルライブラリのページや文面に基づき記述する。
- スポーツKS50と同じパーツリスト掲載されたほか、「昭和42年7月発行」であり、上記のように写真こそ掲載はないが、文面には1967年から2年間のみ、前のモデルが存在していたことが明らかとなっている。
- エンジンはスペックこそ2代目とは変わりないものの、2サイクルオイルをコンロッド大端部、クランクベアリング、シリンダーなどエンジン主要部分に直接給油するCCI方式を採用した。2代目に移行後も途中まで採用され、改良を加えられたCCIS方式に変更された。
- また、初代のみ「K50D」というセル付きモデルがあった。
- 1969年に2型(1969年)にモデルチェンジをした。前述のように70K30のフレームに変更された。
- 1970年に3型(1970年)である大型リアキャリアモデル「K50G(デラックス)」を発売。以降の仕様はこの外観を引き継ぐ形となった。また、G仕様には他にもウインカーブザーが追加されている。そのためか、G以降はY型(2000年)まで商標登録が「A-K50-3」となった。
- G仕様はパーツリストには3型(1970年)モデルという扱いでタイトルに記載されていた。前年モデルの2型(1969年)との違いのみ記載される形となった。
- G仕様のリアキャリアには、外枠部品を足しただけのものもある。具体的なコンセプトは後に出た純正オプションの大型キャリアに近い。後に出たこちらに関しては荷台の上面が共通であるバーディーやモレにも展開された。
- 一時的に3速ミッションになっていたが、利便性の観点で1973年には通常の4速ミッションに戻された。
- 4型(年式不明)には、エンジンをCCI方式からCCIS方式に変更するとともに、パーツリストに全部品を記載し、前年式のものを必要としない形に変更された。リアキャリアがこの年式から変わらなくなった。
- エンジンが細かく変更されたため、3型(1970年)は4型(年式不明)以降のパーツリストに記載されることはなかった。
- 基本的に4型(年式不明)から7型(年式不明)までパーツリストでひっくるめられているものの、後に8型(年式不明)も追加された。
- 8型(年式不明)にフューエルタンクやのサイドカバーのデザインがテープ化された。初期型形状のフューエルタンクでテープ模様のモデルは8型のみである。また、テールライトが同社製のホッパーと同じおむすび型のものに変更された。サイドカバーがこの型式専用のデザインである。
- 10型(1979年)にシートやフューエルタンクやサイドカバーもといキーシリンダーの場所が変更され、K5型(2005年-2006年)まで装着された。珍しくも赤ラインのテープデザインのためかGSX400Eに酷似しており、俗に言う「ゴキ」のようなデザインであった。
- 11型(1980年)は、パーツリストによるとステーターコイル以外の仕様変更はない。前述のテープデザインがこのモデルまで採用された。
- 12型(1982年式)に「CDI方式」に変更された。また、ヘッドライトを以前のかまぼこのような形状から丸型に変更した。ちなみに以前はスピードメーターとの一体型であった。これ以降のモデルのテープデザインは全て金銀2色の仕様になる。マフラーと一体型だった取り付けステーが別になった。
- 13型(1983年)には、シリンダーヘッドに振動の抑制としてゴムパーツが追加された。そのため、6Vでは13型のみ装着された。
- M型(1991年)に12V化をされ、アルファベットによる型式の表記や常時点灯に変更された。また、サイドカバーがこの型式専用のデザインである。
- P型(1993年)からはテープ類の模様のデザインが変化しない。
- 1996年(型式は1993年式のP型)にはテープ類の装飾がない無地の車体もバリエーションの一つとして販売された。
- Y型(2000年)以降生産された車両の型式が「A-K50-3」から「BB-BA15A-」となっていたり、マフラーの形状が太くシンプルデザインへと変更されている(後述のコレダスポーツ含む)。
- 最終的に代表的な物で言えば、2代目のリアキャリアなどのデザインは初期に変更されてからは最後まで変わることがなかった。
- 同社製GA50の欧州輸出仕様車の名前に「K50」が使われた。
- 中古市場からは年数的に初期型(~8型)以外では、12型の流通が少なく、13型が多い。また、Y型以降の解体数が少ない上、K50に対してコレダ2車種の流通が増えた。
スポーツKS50/ スクランブラーAC/ スポーツAS/ GA
スポーツKS50
1967年、K50(初代)をベースにロングシートやマフラーなどの変更を加えられたスポーツモデルとして、スポーツKS50が販売を開始された[1]。
- スポーツKS50 - K50(初代)にロングシートやメッキフェンダーをした、2代目で言えばコレダスポーツ(後述)に近い存在の車種である。
- スズキ公式のパーツリストには「スズキKS50型はスズキK50型を基本にしてシリンダー、マフラー、ギヤーシフテイングレバー、フロントフェンダー、リヤーフェンダー等を別設計したスポーツ車です。」と記されている。そのため、それらの箇所に違いがあると思われる。
スポーツAS50/ スクランブラーAC50/ GA50
これらはK50(2代目/以降「K50」)のフレームに、ロータリー式5速マニュアルミッション、最高出力6馬力、最高出力回転数9000の2ストローク空冷縦型エンジンを搭載。エンジン取付部などの基本的な設計はK50と同一である。また、独自のテールライトやタコメーター、それぞれ別のフューエルタンクの装着によって、キーシリンダーはサイドカウルにある。
1968年、スポーツAS50もといスクランブラーAC50を発売
1973年、免許制度の改定に基づき、若者をターゲットにGA50が販売を開始された。
スポーツAS50
- アッパーマフラーとダブルシート、タコメーターを装着。AC50とは兄弟車であり、当時としては高性能のスポーツモデルである。
- GA50が出るよりも前に生産終了をした。
スクランブラーAC50
- アッパーマフラーとダブルシート、タコメーターを装着。AS50とは兄弟車であり、当時としては高性能のオフロードモデルである。
- 当時の路面などの環境的な観点からスポーツAS50よりも長く販売された。
GA50
前書きの通り、同社のGTシリーズの車種である。名前が「GA」であることには、同社のAシリーズやヤマハ・GT50が関係している。エンブレムは2文字目の「A」が赤文字である。
- チェーンカバー、フェンダー、ロングシート等は後に出たコレダとは似ていつつも独自のものである。
- これらの中で唯一フレームに加工がされたモデルであり、シート取り付け部のフックがリア寄りであるため、長いタンクを装備している。
- K50や上記二車種とは違い、サブフレーム(エンジンカバー)の装着が大きな違いである。また、マフラーはK50同様にシングルの直線的なデザインだが、シリンダーヘッドの位置も違うため、K50とは共通ではない。
- マイナーチェンジは一度だけしか行われていない(後期型はGA50-2)。
- 海外にも販売されており(K50で前述)、K50という名前で売られていた。フレームはGA50と同様である。AS50やAC50のように復刻されることはなく、コレダと顔を合わせるよりもはるか先に生産を終了し、時代こそ違うもののヤマハYB-1のようなボジションながらも珍しい車種となった。
- GTシリーズについては「スズキ・GT」を参照。
スポーツAS90/ スクランブラーAC90
1968年、A90のスペシャルモデルとしてスポーツAS90とスクランブラーAC90が発売された。基本的にはAS50やAC50とはそれぞれ排気量の違いだが、本来このフレームは70K30が大元であるため構造は同じではあるもののK90ではなくA90をベースに作られたとされている。尚、50ccシリーズについてはK50のフレームと同じではあるものの、国内のAシリーズにA50はないため、「どの車種のどういう位置に当たるモデルか」が記載されなかった。尚、欧州にGA50がK50の名前で呼ばれていたほか、A50が販売されていた。
コレダスポーツ/ コレダスクランブラー
1996年3月、K50(2代目)をベースにレトロ調スポーツモデルとしてコレダスポーツが発売され、同年9月にはレトロオフロードモデル風に仕上げられた派生車種コレダスクランブラーが発売された。
- コレダスポーツ - K50(2代目)をベースにスピードメーター変更、オリジナルカラーの採用、荷台を外してロングシート、より細いウインカーを前後に装着。サイドカバーには「Colleda」のエンブレムを装着。
- スポーツAS50のデザインをややオマージュして現代に復刻したモデル。
- コレダスクランブラー - コレダスポーツをベースに左出しアップマフラーを装備、ブロックパターンのタイヤを装着。燃料タンクにゴム製のニーパッドを装着。サイドカバーは全てブラック塗装で「Colleda」のエンブレムを装着。
- 前述のCCIS方式やアッパーマフラーも相まって、スズキ製のCCISオイルを使用しないとマフラー内で詰まりが起こる。
- エンジン型式名はA185。コレダスポーツやK50(2代目)のA199とは異なり、2台の最高出力回転数が6500rpmなのに対し、コレダスクランブラーは6000rpmである。
- 型式表記にも違いがあり、K50(2代目)とコレダスポーツは「A-K50-」または「BB-BA15A-」表記であるが、コレダスクランブラーは後年モデルであるため「A-LA13A-」表記である。「LA」の型式表記はギャグ以来である。
- コレダスポーツと同様に、こちらはスクランブラーAC50をオマージュして現代に復刻したモデル。
標準装備されていたロングシートは2人乗りも可能な構造であったが、実際には50cc(原付一種)モデルであるため、法律上2人乗りは出来ない。なお、現在では両車種とも生産を終了している。
生産終了後
- 販売されている間に、車名の変更やたった2年でモデルチェンジなどはあったが、K50やK90は2代目の生産年数で見ても「本物のレトロバイク」として稀有な存在であった。
- エンジンが2サイクルであったため環境規制に対応できず、ヤマハ発動機(ヤマハ)YB50のように4サイクルに転換することもなく、K125とK90は2000年に販売を終了し、K50も2006年(K5型/2005年モデル)に販売終了となった。
- 尚、ヤマハ・YB-1Fourへの移行後はGS50が対抗馬となり、コレダの4ストローク世代版として位置づく形となった。
- 販売歴ではホンダ・カブに次ぐロングセラーモデルであったKシリーズも約40年、K125は35年、K90は33年、K50は最も長い39年の歴史に終止符を打った。
- 50ccビジネスクラスではK50が初代では1967年発売。ホンダ・ベンリィ・CD50は1968年発売であり、ヤマハ・YB50は1973年発売。他の2車種が上記のように4サイクル採用や移行で環境対策をしたものの、結果的に1年程の差であったため、モデルチェンジに目をつぶれば、Kシリーズは最も長く生産された。
外部リンク
- ウェビック - スズキ K50の総合情報 ※「1996年式・2005年式K50」記載
- ウェビック - スズキ コレダスクランブラーの総合情報 ※「1996年式コレダスクランブラー50」記載
- バイクブロス - スズキ(SUZUKI) K50の型式・スペックならバイクブロス
- バイクブロス - スズキ(SUZUKI)K90の型式・スペックならバイクブロス
- バイクブロス - スズキ(SUZUKI)K125の型式・スペックならバイクブロス
- バイクブロス - スズキ(SUZUKI)70K30の型式・スペックならバイクブロス
- SUZUKI DIGITAL LIBRARY
- ↑ “SUZUKI DIGITAL LIBRARY|二輪車”. www.suzuki.co.jp. 2025年3月8日閲覧。