ノルン語
Norn
話される国 オークニー諸島、シェトランド諸島、ケイスネス
消滅時期 18世紀、遅くとも19世紀
言語系統
言語コード
ISO 639-3 nrn
Linguist List nrn
Linguasphere 52-AAA-ac
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ノルン語(ノルンご、Norn)は、スコットランドの北に位置するオークニー諸島、シェトランド諸島、ケイスネスでかつて話されていたインド・ヨーロッパ語族ゲルマン語派北ゲルマン語群西スカンジナビア諸語に属する言語である。後に、これらの地域の言語はスコットランド低地語諸島部方言に置き換わる。

歴史

15世紀初頭のスコットランドの言語分布図(地名を根拠としている)。橙がノルン語、黄色が英語、またはスコットランド低地語、青がスコットランド・ゲール語

オークニー諸島、シェトランド諸島は、ピクト人によりブリソン諸語が用いられていた地域であり、その後ゲール人の影響下にあり、古アイルランド語も存在した[1]。しかし、古ノルド語を話すヴァイキングのノース人が8世紀から9世紀にかけて侵略し、875年にノルウェー王国に併合され[2]、用いられる言語は古西ノルド語となり、これがノルン語となる。しかし、1468年にこれらの地域がスコットランドの貴族に貸し出されてスコットランド王国の領土となり、ノルン語の地位は低下していき、ついに18世紀にはほとんど用いられなくなり、遅くとも19世紀頃には消滅を迎えることとなった。そしてスコットランド低地語諸島部方言が用いられていることとなる[3]。

文法

ノルン語はほかの北ゲルマン語群の言語と非常に類似している。二つの数や三つの性、四つの格(主格、属格、与格、対格)が存在する。現在、過去における動詞の活用が存在していて、ほかの北ゲルマン語群の言語と同様である。また、現代のスカンディナヴィアの言語のように、明確性をあらわすときには、前におく冠詞の代わりに接尾辞を用いる。たとえば、man(n) ("man")やmannen ("the man")といった具合である。ノルン語の文法の多くの相を確かにするのは難しいが、ほかの西スカンジナビア諸語と共通している。

例文

ヤクプ・ヤコブセン はフェロー諸島の言語学者でノルン語の研究者

主の祈り[4]

以下は、1890年代、ヤクプ・ヤコブセンがシェトランド諸島極北の島ウンスト島で聞いた、シェトランド諸島のノルン語のなぞなぞ“guddick”である。同様のなぞなぞはフェロー諸島やアイスランドにもあり、イングランドにも派生している。

ノルン語シェトランド諸島方言 (ヤクプ・ヤコブセン)
Fira honga, fira gonga,
Fira staad upo "skø"
Twa veestra vaig a bee
And een comes atta driljandi.
フェロー語
Fýra hanga, fýra ganga,
Fýra standa uppí ský
Tvey vísa veg á bø
Og ein darlar aftast
アイスランド語
Fjórir hanga, fjórir ganga,
Fjórir veg vísa,
Tveir fyrir hundum verja
Einn eftir drallar,
sá er oftast saurugur
スコットランド低地語オークニー諸島方言[5]
Foweer hing-hangers,
An’fower ching-changers,
An’ een comes dinglan efter
英語に翻訳されたもの
Four hang, four walk,
Four stand skyward,
Two show the way to the field
And one comes shaking behind
日本語に訳すと
4つはぶら下がり、4つが歩き
4つは空に向かって立って
2つは野原への方向に見せて
それから1つは後ろで揺れながらやってくる
イングランドの伝統的なもの
Four dilly danders
Four upstanders
Two lookers
Two crookers
And a wig-wag

その答えは牛。4つの乳頭、4足歩行, 2本の角と耳は空に向かって立っていて、二つの耳は野原への道に見せて、それから1本の尻尾は後ろでゆれながら(懸垂しながら)やってくる。

脚注

  1. ↑ Forsyth, Katherine (1995). “The ogham-inscribed spindle-whorl from Buckquoy: evidence for the Irish language in pre-Viking Orkney?” (PDF). The Proceedings of the Society of Antiquaries of Scotland (ARCHway) 125: 677–96 27 July 2007閲覧。.
  2. ↑ Thomson (2008) p. 24
  3. ↑ "Velkomen!" nornlanguage.com. Retrieved 8 Mar 2011.
  4. ↑
  5. ↑ The Orkney Norn Hugh Marwick 1926.

参考文献

外部リンク

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