バビット

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バビット[1]
2022年産経賞オールカマー
欧字表記 Babbitt[1]
香港表記 巴氏金屬
品種 サラブレッド[1]
性別 牡[1]
毛色 栗毛(尾花栗毛)[1]
生誕 2017年5月1日(8歳)[1]
父 ナカヤマフェスタ[1]
母 アートリョウコ[1]
母の父 タイキシャトル[1]
生国 日本の旗 日本(北海道浦河町)[1]
生産者 大北牧場[1]
馬主 宮田直也[1]
調教師 浜田多実雄(栗東)[1]
厩務員 竹下一登[2]
競走成績
生涯成績 22戦4勝[1]
獲得賞金 1億4910万円[1]
(2025年2月16日現在)
勝ち鞍
GIIセントライト記念2020年
GIIIラジオNIKKEI賞2020年
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バビット(欧字名:Babbitt、2017年5月1日 - )は、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍は2020年のラジオNIKKEI賞、セントライト記念[3]。恋多き男と呼ばれる[4]。

馬名の意味は、「人名(アイザック・バビット(英語版))より。合金名(バビットメタル)」[5]。

経歴

出生の背景

母アートリョウコは門別競馬場、大井競馬場にて6戦1勝という成績を残し[6]、北海道日高郡新ひだか町の聖心台牧場にて繁殖牝馬となった[7]。初年度はアサクサキングスを種付けたが産駒に恵まれず、2年目に再びアサクサキングスを配合し初仔を出産(アンナージュ)[7]、後に競走馬としてデビューを果たしている。3年目はナカヤマフェスタが種付けされ、同じ新ひだか町の大典牧場に移動[8]。さらに大典牧場と親戚関係にある、浦河町の大北牧場に受胎した状態で譲渡された[7][8]。2017年5月1日、大北牧場にてアートリョウコの2017(後にバビット)が誕生する。なお、アートリョウコは以後2年間でエスポワールシチー、ヴァンセンヌとの仔を出産し[9]、2019年、8歳で結腸捻転により死亡した[8]。

幼駒時代

映像外部リンク
落札時(4時間20分7秒頃)
2018北海道オータムセール 生中継 1日目(JBIS-Search×ふるさと案内所チャンネル)による動画

牧場では、「とても柔らかい動きをする馬で、素直な気性」であったという[7]。大きい体ではなかったことから[7]、2018年10月1日のオータムセールに上場、グランデファームに150万円(税込:162万円)で取引された[8][10]。素直な気性であるにもかかわらず、落札後、馬房へ帰るのを嫌がり放馬、雨に濡れた芝を滑ったりするなど[8]、気の強い一面を見せるなど、関係者を驚かせたという[8]。(オータムセールの様子については、右(上)の動画リンク4時間20分7秒を参照。)

映像外部リンク
2019年5月18日の試走
2019TrainingSale hip61(JBIS-Search×ふるさと案内所チャンネル)による動画

グランデファームにて育成が行われたのち[8]、2019年5月21日の北海道トレーニングセールに上場[11]。公開調教では22秒31のパフォーマンスを見せ[12]、宮田直也に500万円で落札された[8][12]。「バビット」と名付けられ、栗東トレーニングセンターの浜田多実雄厩舎に預けられた。

競走馬時代

馬名の由来となったアイザック・バビット(英語版)

2019年11月24日、京都競馬場の新馬戦(芝1800メートル)に菱田裕二を鞍上に出走[13]。単勝オッズ59.7倍の11番人気の評価ながら、逃げの手を打ち2着に食い込む[14]。続いて阪神競馬場の未勝利戦(芝2000メートル)に古川吉洋を背に出走し、再び2着となる。

間隔を空けて3歳となり、春の福島競馬場開催の未勝利戦(芝2000メートル)に単勝オッズ2.9倍の1番人気に推されて出走[15]。逃げの手を打ち、後方に2馬身2分の1で離して勝利、3戦目で勝ち上がりを果たすとともに、騎乗した和田竜二にJRA通算1300勝目の節目の勝利をもたらした[15][16]。

続いて、新潟競馬場の早苗賞(1勝クラス)に団野大成の騎乗で出走、このレースでも逃げの手を打ち、藤田菜七子騎乗のロータスランドとの競り合いをクビ差制して2勝目を挙げた[17]。

7月5日、福島競馬場のラジオNIKKEI賞(GIII)で重賞初出走。ところが、団野が当日他のレースで落馬負傷[18][19](後日骨盤骨折の診断を受けた)[18][20]ため、急遽内田博幸に乗り替わった[19][21]。1枠1番から好スタートを切って逃げ、前半1000メートル59.6秒の平均的なペースを刻み[5][21]、先頭のまま最後の直線に進入した。上がり3ハロン(600メートル)を出走メンバー中最速の35.8秒の脚を見せて後続を突き放し、勝利[5]。2位入線のパンサラッサに5馬身離しての重賞初制覇[22]、3連勝を達成した[5][21][22]。「団野騎手が育ててきた馬なので、いい競馬をしてバトンタッチしたいと思っていた。またいい馬に乗れると思うし、これをバネにしてもらって頑張ってほしい」と団野を気遣った内田は「いいスタートを切ったのでわざわざ下げる必要はないと思った。直線でも手応えは良く走っていた。スピードがあってスタミナも持ち合わせているので、多少ペースが速くても大丈夫だということが分かった」「まさかこんなにいいパフォーマンスができるとはね」と振り返っている[5][23]。

9月21日、重賞2勝目を狙いセントライト記念に出走、前走と同じく好スタートから先手を取ると、サトノフラッグ以下の追撃を1馬身半差で振り切り重賞2勝目を挙げた。

10月25日、初のGI出走となった菊花賞はキメラヴェリテが逃げ、離れた2番手でレースを進め、4コーナーで先頭に立つも直線力尽き10着に敗れ、初めて連対を外す。(詳細は第81回菊花賞を参照)次走、初の古馬との対戦となった有馬記念は逃げるも13着と大敗(詳細は第65回有馬記念を参照)。

2021年2月28日、4歳初戦となった中山記念は2番人気で出走、道中逃げるも早めに後続に捕まり離れた最下位に敗れる。

その後、5月19日に右前浅屈腱炎で全治9ヶ月以上の休養を要することが発表された[24]。

競走成績

以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[25]。

競走日競馬場競走名格距離(馬場)頭
数
枠
番
馬
番
オッズ
(人気)
着順タイム
(上がり3F)
着差騎手斤量

[kg]

1着馬(2着馬) 馬体重

[kg]

2019.11.24 京都 2歳新馬 芝1800m(良) 15 4 7 59.7(11人) 2着 1:49.4(36.6) 0.7 菱田裕二 55 レッドフラヴィア 452
12.14 阪神 2歳未勝利 芝2000m(良) 16 1 2 12.9(5人) 2着 2:01.4(35.9) 0.0 古川吉洋 55 ディープハーモニー 456
2020.4.26 福島 3歳未勝利 芝2000m(良) 16 6 12 2.9(1人) 1着 2:01.2(36.0) -0.4 和田竜二 56 (ロードライトニング) 452
5.23 新潟 早苗賞 1勝 芝1800m(良) 14 3 4 16.8(5人) 1着 1:47.8(33.8) -0.0 団野大成 56 (ロータスランド) 454
7.5 福島 ラジオNIKKEI賞 GIII 芝1800m(稍) 12 1 1 20.2(8人) 1着 1:47.3(35.8) -0.8 内田博幸 53 (パンサラッサ) 454
9.21 中山 セントライト記念 GII 芝2200m(良) 12 5 6 5.9(4人) 1着 2:15.0(37.0) -0.3 内田博幸 56 (サトノフラッグ) 462
10.25 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 6 11 12.5(3人) 10着 3:07.6(37.7) 2.1 内田博幸 57 コントレイル 450
12.27 中山 有馬記念 GI 芝2500m(良) 16 1 1 36.2(10人) 13着 2:36.8(38.4) 1.8 内田博幸 55 クロノジェネシス 458
2021.2.28 中山 中山記念 GII 芝1800m(良) 14 5 7 3.7(2人) 14着 1:48.1(38.5) 3.2 内田博幸 56 ヒシイグアス 460
2022.9.25 中山 オールカマー GII 芝2200m(良) 13 8 13 73.1(9人) 4着 2:13.2(36.1) 0.5 横山典弘 56 ジェラルディーナ 474
10.30 東京 天皇賞(秋) GI 芝2000m(良) 15 7 12 173.4(12人) 15着 1:58.7(34.6) 1.2 横山典弘 58 イクイノックス 462
2023.1.22 中山 AJCC GII 芝2200m(良) 14 4 5 14.1(6人) 8着 2:14.5(36.0) 1.0 横山典弘 57 ノースブリッジ 476
10.8 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(良) 12 5 5 83.8(9人) 10着 1:46.3(35.0) 1.0 内田博幸 57 エルトンバローズ 464
11.12 福島 福島記念 GIII 芝2000m(良) 16 7 14 24.2(11人) 14着 2:03.4(39.2) 2.5 内田博幸 58 ホウオウエミーズ 458
2024.1.21 京都 東海S GII ダ1800m(重) 16 6 12 61.8(11人) 16着 1:54.4(41.1) 5.2 団野大成 57 ウィリアムバローズ 468
2.11 京都 京都記念 GII 芝2200m(良) 12 1 1 82.9(9人) 3着 2:12.5(35.5) 0.4 団野大成 57 プラダリア 460
4.14 福島 福島民報杯 L 芝2000m(良) 16 6 12 9.9(7人) 16着 2:01.1(37.4) 2.2 永島まなみ 57 リフレーミング 464
6.1 京都 鳴尾記念 GIII 芝2000m(良) 13 3 3 42.7(7人) 7着 1:57.9(35.1) 0.7 和田竜二 57 ヨーホーレイク 458
7.7 福島 七夕賞 GIII 芝2000m(良) 15 5 9 28.6(10人) 11着 1:59.1(37.8) 1.2 内田博幸 57 レッドラディエンス 460
10.6 京都 京都大賞典 GII 芝2400m(良) 11 8 10 57.1(10人) 8着 2:23.4(35.5) 0.5 団野大成 57 シュヴァリエローズ 470
11.30 京都 チャレンジC GIII 芝2000m(良) 15 2 3 24.2(10人) 14着 2:01.8(39.0) 3.6 団野大成 57 ラヴェル 466
2025.2.16 京都 京都記念 GII 芝2200m(稍) 12 2 2 54.3(8人) 4着 2:16.0(34.9) 0.3 高杉吏麒 57 ヨーホーレイク 476
  • 競走成績は2025年2月16日現在

エピソード

  • 馬主の宮田直也は、自身初のJRA重賞制覇であるラジオNIKKEI賞優勝当時[26]、2015年生のバイオスパーク[27](2020年函館記念(GIII)3着[28])とバビットの2頭のみの所有で、共にオープンクラスへ昇格を果たしている[29]。
  • 2022年に天皇賞・秋に出走した際には、記者にバビットの出走を記念したチロルチョコが配られた[30]。
  • あだ名は「バ」[31]。
  • バビットがいる浜田多実雄厩舎の向かいにある田中克典厩舎に、好きな馬がいるのではないかとSNS上で話題になったことがある。大恵陽子はその候補としてピンハイを挙げ、田中克典は、バビットが頻繁に鳴いていたことから、気になる馬がいるのではと思っていたと語った[31]。

血統表

バビットの血統(血統表の出典)[§ 1]
父系サンデーサイレンス系/ヘイロー系
[§ 2]
父

ナカヤマフェスタ
2006鹿毛
父の父
ステイゴールド
1994黒鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
ゴールデンサッシュ *ディクタス
ダイナサッシュ
父の母
ディアウィンク
1998鹿毛
*タイトスポット His Majesty
Premium Win
セイレイ *デインヒル
*センスオブリズム
母

アートリョウコ
2011 栗毛
*タイキシャトル
1994 栗毛
Devil's Bag Halo
Ballade
*ウェルシュマフィン Caerleon
Muffitys
母の母
*グランスオークス
Granse Oaks
1990 鹿毛
Nureyev Northern Dancer
Special
Dry Fly Mill Reef
Gay Missile
母系(F-No.) (FN:f3-l) [§ 3]
5代内の近親交配 Halo 4x4=12.50%、Thatch・Special 5x4=9.38% [§ 4]
出典
  1. ↑ [32]
  2. ↑ [33][34]
  3. ↑ [32]
  4. ↑ [34]

脚注

注釈

    出典

    1. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 “バビット”. JBISサーチ. 2022年10月30日閲覧。
    2. ↑ “【有馬記念】バビット担当の竹下厩務員 先輩の夢、ファンの夢…思い乗せ挑む初舞台”. スポーツニッポン. 2022年7月23日閲覧。
    3. ↑ 「【セントライト記念】バビット逃げ切りで4連勝」『デイリースポーツ』。2020年9月21日閲覧。
    4. ↑ “赤城記者による2024年10月2日のX(旧Twitter)のツイート”. 株式会社東京スポーツ新聞社の記者. 2024年10月2日閲覧。
    5. 1 2 3 4 5 「【ラジオNIKKEI賞】バビット圧逃!5馬身差V」『サンケイスポーツ』2020年7月6日。2020年9月9日閲覧。
    6. ↑ “アートリョウコの競走成績”. netkeiba.com. 2020年9月10日閲覧。
    7. 1 2 3 4 5 “ラジオNIKKEI賞 GIII 重賞ウイナーレポート”. 競走馬のふるさと案内所. 2020年9月10日閲覧。
    8. 1 2 3 4 5 6 7 8 “重賞制覇レポート『バビット』大北牧場編(ラジオNIKKEI賞)”. Pacalla(パカラ). 2020年9月10日閲覧。
    9. ↑ “繁殖牝馬情報:牝系情報|アートリョウコ”. JBISサーチ. 2020年9月10日閲覧。
    10. ↑ “日高軽種馬農協 - 取引成績速報”. www.hba.or.jp. 2020年9月10日閲覧。
    11. ↑ “61 アートリョウコ2017”. 日高軽種馬農業協同組合. 2020年9月9日閲覧。
    12. 1 2 “2019年度トレーニングセール上場馬一覧(3開催分)”. 馬市ドットコム. 2020年9月10日閲覧。
    13. ↑ 「【メイクデビュー】(京都5R)~レッドフラヴィアが勝利」『競馬実況web』ラジオNIKKEI。2020年9月11日閲覧。
    14. ↑ 「【2歳新馬】京都5R 1番人気レッドフラヴィアが4馬身差の圧勝V」『サンケイスポーツ』2019年11月24日。2020年9月11日閲覧。
    15. 1 2 “3歳未勝利|2020年04月26日”. netkeiba.com. 2020年9月11日閲覧。
    16. ↑ 「【福島6R】和田 バビットでJRA通算1300勝!現役11人目「周りの方々に感謝」」 『スポーツニッポン』、2020年4月26日、2020年9月13日閲覧
    17. ↑ “【早苗賞】ナカヤマフェスタ産駒 バビットが未勝利から連勝”. 競馬のおはなし. 2020年9月11日閲覧。
    18. 1 2 「レーン2日間騎乗停止処分」『中日スポーツ・東京中日スポーツ』。2020年9月11日閲覧。
    19. 1 2 “先週の制裁 |”. 競馬ブック. 2020年9月11日閲覧。
    20. ↑ 「福島7、10Rで落馬…団野大成、津村明秀騎手が骨折」『サンケイスポーツ』2020年7月6日。2020年9月11日閲覧。
    21. 1 2 3 「【ラジオNIKKEI賞】バビット 代打内田で3連勝!直前乗り替わり何の「どんどん加速」5馬身差」『スポーツニッポン』。2020年9月11日閲覧。
    22. 1 2 「バビット5馬身差で快勝、重賞初V ラジオNIKKEI賞」『日本経済新聞』。2020年9月11日閲覧。
    23. ↑ 【ラジオNIKKEI賞】バビットが5馬身差逃げ切りで重賞初V 内田「団野騎手が育ててきた馬。いい競馬をしてバトンタッチしたいと思っていた」 スポーツ報知、2020年7月5日、2020年9月13日閲覧
    24. ↑ 「【JRA】バビットが右前浅屈腱炎で全治9ヶ月以上 昨年のセントライト記念など重賞2勝」『netkeiba.com』。2021年5月19日閲覧。
    25. ↑ “バビットの競走成績”. netkeiba.com. 2020年9月10日閲覧。
    26. ↑ “抽出[2020年度 重賞出走レース|宮田直也の馬主成績]”. netkeiba.com. 2020年9月11日閲覧。
    27. ↑ “バイオスパーク”. netkeiba.com. 2020年9月11日閲覧。
    28. ↑ “函館記念|2020年07月19日”. netkeiba.com. 2020年9月11日閲覧。
    29. ↑ “週末の出走馬確定”. 日刊スポーツ 2020年9月11日閲覧。
    30. ↑ 日刊ゲンダイ 競馬 (2022年10月29日). “これを記者席で消費するには勿体なく──。浜田調教師より「バビット秋天出走」チロルチョコを頂戴しました。確かに、屈腱炎を克服し、中4週での2戦目。無事に大舞台へと立てる喜びは人一倍かと。 これを見た横山典弘騎手。「こんなのあるの!? いいねぇ」#バビット #チロルチョコ #天皇賞・秋”. @gendai_keiba. 2023年2月23日閲覧。
    31. 1 2 “【田中克典調教師】根性娘・ピンハイが“大人っぽく”変化? クラシックの経験を糧に牝馬の頂点を目指す”. netkeiba. 2023年2月23日閲覧。
    32. 1 2 “血統情報:5代血統表|バビット”. JBISサーチ. 2020年8月19日閲覧。
    33. ↑ “バビット - Babbitt - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2021年11月20日閲覧。
    34. 1 2 “バビットの血統表”. netkeiba.com. 2020年9月10日閲覧。

    外部リンク