モンストロポリス
モンストロポリス(英: Monstropolis)は、アメリカ合衆国フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート内にあるディズニー・ハリウッド・スタジオで建設中のテーマランドである。ピクサー・アニメーション・スタジオ製作の長編アニメーション映画『モンスターズ・インク』(2001年)を題材とし、同作に登場するモンスターたちの都市「モンストロポリス」を再現する[1]。
2024年8月のD23: The Ultimate Disney Fan Eventで開発計画が発表され、既存の「マペッツ・コートヤード」(Muppets Courtyard)周辺の施設を再開発する形で建設が進められている[2]。
2026年8月15日のD23では、2027年にエリアの一部を先行開業することが発表された。シアターショー、2つの飲食施設、ショップが先行して開業し、映画に登場するドア保管庫を題材とした吊り下げ式ローラーコースターは、その後に開業する予定である[3]。
概要
モンストロポリスは、ディズニー・ハリウッド・スタジオに設けられる、『モンスターズ・インク』を題材としたテーマランドである。
映画に登場する架空の都市を再現し、ゲストがモンスターたちの暮らす街を訪れるという設定が採用されている。エリアには、街路や店舗、飲食施設、シアターなどが設けられ、モンスターたちの日常生活を体験できる構成となる[4]。
テーマランドの開発は、ウォルト・ディズニー・イマジニアリングとピクサー・アニメーション・スタジオの協力によって進められている。映画の建築物や街並みを参考に、モンスターの身体的特徴に合わせた独特の建築意匠が取り入れられる[5]。
2026年8月の発表では、2027年に先行開業する施設として、シアターショー「ウェルカム・トゥ・モンストロポリス」、レストラン「ハリーハウゼンズ」、軽食施設「アーチーズ・スケア・ピッグ・ピザ」、ショップ「スケアポリウム」が公表された[3]。
ストーリー
映画『モンスターズ・インク』の事件を経て、人間の子供の悲鳴よりも笑い声の方が多くのエネルギーを生み出すことが発見され、モンストロポリスの社会は大きく変化した。これまで危険な存在と考えられていた人間に対しても、モンスターたちの意識が変わり始める。
モンストロポリスでは、人間とモンスターが互いを理解するため、新たに「人間交流部門」(Department of Human Relations)を設立する。この部門は、モンスターの世界を初めて訪れる人間たちを迎える準備を進めている。
そして、人間とモンスターの交流を祝う特別な催しとして「H.U.M.A.N.デー」が企画される。これは人間にモンスターたちが友好的な存在であることを理解してもらうための記念日であり、人間をモンストロポリスへ正式に招待する初めての機会となる。
ゲストはH.U.M.A.N.デーに招待された人間としてモンストロポリスを訪れ、街を散策したり、モンスターたちと交流したり、独特の料理やエンターテイメントを体験したりすることができる[4]。
施設
アトラクション・エンターテイメント
吊り下げ式ローラーコースター
本テーマランドの中心的な施設として、『モンスターズ・インク』のドア保管庫を題材としたローラーコースターの建設が計画されている。
映画の終盤に登場する無数のドアが保管された空間を再現し、ゲストがドアとともに運搬されるような体験を提供する予定である。
本施設は、ディズニーテーマパークで初めての吊り下げ式ローラーコースターとして発表された[1]。
ライドでは、映画でドアが上方へ持ち上げられる動きを再現するため、車両を垂直に持ち上げる特殊な機構も導入される計画である。
2026年8月のD23では、コースターの建設が継続中であることが説明された。2027年に先行開業する施設には含まれておらず、2026年10月時点で正式名称や開業日は発表されていない[6]。
ウェルカム・トゥ・モンストロポリス
「ウェルカム・トゥ・モンストロポリス」(Welcome to Monstropolis)は、グロブ・シアター(Glob Theater)で上演される予定のシアターショーである。
マイク・ワゾウスキとジェームズ・P・サリバン(サリー)が司会を務め、人間のゲストにモンスターたちの世界を紹介する。
サリーは人間を歓迎するためのショーを準備するが、マイクが独自の演出を加えようとすることで、予想外の騒動が起こるという内容が発表されている[5]。
ショーでは、映画『モンスターズ・インク』の音楽を担当したランディ・ニューマンが作曲した新曲「Welcome to Monstropolis」が使用される。これはニューマンがディズニーテーマパークのために初めて書き下ろした楽曲とされている[5]。
ショーは2027年に先行開業する施設の一つとして発表されている[3]。
レストラン
ハリーハウゼンズ
「ハリーハウゼンズ」(Harryhausen's Restaurant)は、映画『モンスターズ・インク』に登場する日本料理店を再現したレストランである。
映画ではマイクとセリアが訪れる店として登場しており、本テーマランドではテーブルサービス形式の飲食施設として再現される。
店内には、多数の触手を持つ寿司職人のオーディオ・アニマトロニクスが設置され、料理を調理する様子を再現する予定である。寿司だけでなく、さまざまな料理を提供することも発表されている[5]。
2027年に開業予定である[3]。
アーチーズ・スケア・ピッグ・ピザ
「アーチーズ・スケア・ピッグ・ピザ」(Archie's Scare Pig Pizza)は、ピザを中心としたクイックサービス形式の飲食施設である。
店名に用いられているアーチーは、映画『モンスターズ・ユニバーシティ』に登場する、ライバル校フィアーテック大学のマスコットである。
施設には「モンスターズ・ユニバーシティ・アルムナイ・クラブ」(Monsters University Alumni Club)が併設される。この場所は、モンスターズ・ユニバーシティの卒業生や学生クラブの歴史を紹介する施設として設定されている。
アルムナイ・クラブには、過去の著名な怖がらせ屋を顕彰する「スケアラーズ・クラブ」(Scarer's Club)も設けられる予定である[5]。
2027年に開業予定である[3]。
ショップ
スケアポリウム
「スケアポリウム」(Scareporium)は、モンストロポリスを訪れる人間の観光客向けに設けられるショップである。
モンスターの世界を訪れた記念となる商品などを販売する施設として計画されている[5]。
2027年に開業予定である[3]。
開発の歴史
2024年の計画発表
2024年8月10日、カリフォルニア州アナハイムで開催されたD23: The Ultimate Disney Fan Eventのディズニー・エクスペリエンス部門による発表で、『モンスターズ・インク』を題材とした新たなテーマランドの建設計画が明らかにされた。
発表にはディズニー・エクスペリエンス部門の会長ジョシュ・ダマロと、映画でマイクの声を担当したビリー・クリスタルが登壇した。
当初から、映画のドア保管庫を舞台とした吊り下げ式ローラーコースターが目玉施設として計画されていた[1]。
建設地の決定と既存施設の閉鎖
2024年11月、ディズニーは新テーマランドを「マペッツ・コートヤード」の跡地を中心とするエリアに建設する方針を公表した。
2025年1月24日には、既存施設の具体的な営業終了日が発表された。
飲食施設「ママ・メルローズ・リストランテ・イタリアーノ」は2025年5月10日、シアター型アトラクション「マペット・ビジョン3D」および飲食施設「ピゼリッツォ」は同年6月7日を最終営業日として閉鎖された[2]。
一方、マペッツのキャラクターについては、同じパーク内の「ロックンローラー・コースター」を改装し、新たなアトラクションへ登場させる計画も同時に発表された[2]。
2026年のストーリー発表
2026年6月4日、ディズニーはテーマランドの物語設定を公表した。
映画の結末から続く世界を舞台に、モンスターたちが人間を初めて公式に迎え入れるという内容であり、都市の「人間交流部門」と「H.U.M.A.N.デー」が新たに設定された[4]。
2026年のD23での追加発表
2026年8月15日に開催されたD23のディズニー・エクスペリエンス部門による発表では、モンストロポリスの施設構成と開業予定が詳しく紹介された。
エリアの一部を2027年に先行開業することが明らかになり、シアターショー、飲食施設、ショップの名称が発表された。
また、ランディ・ニューマンによる新曲「Welcome to Monstropolis」が初披露された[5]。
同発表では、ドア保管庫を舞台としたローラーコースターの工事を継続しながら、その他の施設を2027年に開業する方針が示された[3]。
建設状況
2026年には既存施設の改装と新施設の建設工事が進められている。
2026年9月には、旧マペッツ・コートヤード周辺の建物にモンスターの世界を表現した建築装飾が取り付けられるなど、外観の工事が進行していることが報じられた[7]。
また、ローラーコースターの建設現場では、ドア保管庫を再現する大型の建物の鉄骨や走行設備の設置が進められている[8]。
開業予定
2026年10月時点で、ディズニーは2027年にテーマランドの一部を先行開業することを発表している。
| 施設 | 種類 | 開業予定 |
|---|---|---|
| ウェルカム・トゥ・モンストロポリス | シアターショー | 2027年 |
| ハリーハウゼンズ | テーブルサービスレストラン | 2027年 |
| アーチーズ・スケア・ピッグ・ピザ | クイックサービスレストラン | 2027年 |
| スケアポリウム | ショップ | 2027年 |
| 吊り下げ式ローラーコースター | ローラーコースター | 未発表 |
ローラーコースター以外の施設は2027年に開業する予定であるが、具体的な開業日については発表されていない。また、ローラーコースターは後日開業する計画であり、開業年も明らかにされていない[3]。
関連作品
モンスターズ・インク
『モンスターズ・インク』(2001年)は、本テーマランドの基本となる長編アニメーション映画である。
モンスターたちが暮らす都市や、モンスターズ・インクの工場、レストラン「ハリーハウゼンズ」などが、本テーマランドの施設や建築のモチーフとなっている。
モンスターズ・ユニバーシティ
『モンスターズ・ユニバーシティ』(2013年)は、マイクとサリーの大学時代を描く長編アニメーション映画である。
本テーマランドでは、アーチーやモンスターズ・ユニバーシティの学生クラブに関連する設定が、飲食施設などに取り入れられる。
脚注
- 1 2 3 Chris Beatty (2024年8月11日). “Monsters, Inc. Land Announced for Hollywood Studios” (英語). Disney Parks Blog. The Walt Disney Company. 2026年10月24日閲覧。
- 1 2 3 “New Doors Open for Monsters and Muppets at Hollywood Studios” (英語). Disney Parks Blog. The Walt Disney Company (2025年1月24日). 2026年10月24日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 “Walt Disney World Builds on Unprecedented Growth with New Experiences Taking Shape” (英語). Disney World Press Room. Disney Experiences (2026年8月16日). 2026年10月24日閲覧。
- 1 2 3 “First Story Details Revealed for Monstropolis, A New Land Coming to Disney's Hollywood Studios” (英語). Disney World Press Room. Disney Experiences (2026年6月4日). 2026年10月24日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 “Monstropolis at Disney World: News from D23 2026” (英語). Disney Parks Blog. The Walt Disney Company (2026年8月16日). 2026年10月24日閲覧。
- ↑ Morgan Flaherty (2026年8月16日). “Parts of Monstropolis to Open Next Year at Disney World” (英語). WDW Magazine. 2026年10月24日閲覧。
- ↑ Austin Haughton (2026年9月2日). “Monstropolis Transformation Advances with More Monster Architectural Details at Disney's Hollywood Studios” (英語). WDW News Today. 2026年10月24日閲覧。
- ↑ “Monsters Inc door coaster: new aerials, and no 2028 date from Disney” (英語). WDW.one (2026年9月20日). 2026年10月24日閲覧。
外部リンク
- Monstropolis at Disney World: News from D23 2026 - Disney Parks Blog
- First Story Details Revealed for Monstropolis - Disney Experiences
- Walt Disney World Builds on Unprecedented Growth with New Experiences Taking Shape - Disney Experiences