『妻は、くノ一』(つまは くノいち)は、風野真知雄による日本の時代小説のシリーズ。2008年から2011年にかけて角川文庫より書き下ろしで全10巻が刊行され、2013年に新章として「蛇之巻(へびのまき)」全3巻が刊行された。シリーズ累計発行部数は100万部を超えている[1]。
NHK BSプレミアムのBS時代劇枠にて市川染五郎主演でテレビドラマ化され、2013年4月5日から8回シリーズで放送(NHK総合では2013年6月20日から放送)。2014年には完結編『妻は、くの一〜最終章〜』が5月23日から5回、BSプレミアムのBS時代劇枠にて放送された。
漫画化もされ、黒百合姫の作画で『サムライエース』Vol.4から同誌の休刊となるVol.10まで連載され、単行本が単巻で発売されている。
また、『妻は、くノ一』の姉妹シリーズとして、平戸藩江戸屋敷の清湖姫を主人公とした『姫は、三十一』シリーズ全7巻が2011年から2014年にかけて角川文庫より刊行されている。
平戸藩の御船手方(おふなてかた)書物天文係の雙星彦馬(ふたぼし ひこま)は三度の飯より星が好きで、先祖伝来の田畑を売ってまで望遠鏡を手に入れた、藩内きっての変わり者だった。そんな彦馬の下に、上司の紹介で美しい妻・織江(おりえ)が嫁いでくる。彼女を一生涯大切にしようと心に誓う彦馬だったが、幸せな生活は織江の失踪によってわずか1か月で終わってしまう。織江は平戸藩の密貿易疑惑を探る幕府の密偵だったのではないかとの情報が寄せられながらも、もう一度織江に会いたいと強く願う彦馬は隠居し、商家の養子となり江戸店を取り仕切っている親友を頼って江戸で暮らし始める。
星好きで変わり者とされていた彦馬だったが、鎖国を解き国を開きたいとの開明的な思想を持つ元平戸藩主の松浦静山(まつら せいざん)にその知識の広さを見込まれ、彦馬もまた静山の考えに同調していく。自身が経験したことや人から聞いた不思議な出来事や怪奇事件について『甲子夜話』という書物を執筆中の静山は、彦馬に謎解きを求めるようになり、広く深い知識を有する彦馬は、織江探しと並行して巷間に起こる謎を解いていく。
一方、織江もまた彦馬のことを忘れられずにいた。彦馬が江戸へ出てきたことを知った織江は、時に手助けをしながら密かに彦馬の暮らしを見守る。やがて平戸藩下屋敷への潜入に成功し、静山の密貿易と野心の証拠を掴んだ織江だったが、提出すれば彦馬の人生をも奪いかねず、妻の立場とくノ一の立場の間で葛藤する。母の後押しもあり、彦馬と生きる道を選び抜け忍となった織江の下へ、次々と刺客が送り込まれる。
刺客との死闘を終え、渡米した雙星彦馬と妻の織江は、ヒコ・ツインスターとオリエ・ツインスターと名乗り、数々の苦難を乗り越えて3人の息子にも恵まれ、ロサンゼルス郊外で評判の馬車屋を営みながら、幸せに暮らしていた。夫妻が友人の結婚式に出席するため外出し、三男のサミーが留守宅を守っていたある日、オリエを訪ねてきた男がいたという。庭にアメリカにいるはずのないマムシを見つけた瞬間、サミーから聞いた訪ねてきた男の人相と、かつて彦馬と出会う前に潜入していた長州で戦った「いちばん嫌な敵・蛇文」とを結びつけるのはたやすかった。
蛇文がエイブラハム・リンカーン暗殺計画に関わっていることを知らされた彦馬と織江は、知り合いの保安官とピンカートン探偵社の仲間らと計画阻止のために動き出す。
| # | タイトル | 発売日 | ISBN | タイトルの由来 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 妻は、くノ一 | 2008年12月25日 | ISBN 978-4-04-393101-9 | - |
| 2 | 星影の女 妻は、くノ一 2 | 2009年1月25日 | ISBN 978-4-04-393102-6 | 星影のステラ |
| 3 | 身も心も 妻は、くノ一 3 | 2009年2月25日 | ISBN 978-4-04-393103-3 | ボディ・アンド・ソウル |
| 4 | 風の囁き 妻は、くノ一 4 | 2009年5月25日 | ISBN 978-4-04-393104-0 | 風のささやき |
| 5 | 月光値千両 妻は、くノ一 5 | 2009年8月25日 | ISBN 978-4-04-393105-7 | 月光値千金 |
| 6 | 宵闇迫れば 妻は、くノ一 6 | 2009年12月25日 | ISBN 978-4-04-393106-4 | 宵闇迫れば |
| 7 | 美姫の夢 妻は、くノ一 7 | 2010年4月25日 | ISBN 978-4-04-393107-1 | クレオパトラの夢 |
| 8 | 胸の振子 妻は、くノ一 8 | 2010年8月25日 | ISBN 978-4-04-393108-8 | 胸の振子 |
| 9 | 国境の南 妻は、くノ一 9 | 2010年12月25日 | ISBN 978-4-04-393109-5 | 国境の南 |
| 10 | 濤(なみ)の彼方 妻は、くノ一 10 | 2011年8月25日 | ISBN 978-4-04-393113-2 | ビヨンド・ザ・シー |
| # | タイトル | 発売日 | ISBN |
|---|---|---|---|
| 1 | いちばん嫌な敵 妻は、くノ一 蛇之巻1 | 2013年3月23日 | ISBN 978-4-04-100747-1 |
| 2 | 幽霊の町 妻は、くノ一 蛇之巻2 | 2013年4月25日 | ISBN 978-4-04-100785-3 |
| 3 | 大統領の首 妻は、くノ一 蛇之巻3 | 2013年8月24日 | ISBN 978-4-04-100992-5 |
| 妻は、くノ一 | |
|---|---|
| ジャンル | 時代劇 |
| 原作 | 風野真知雄 |
| 脚本 | 金子成人 |
| 演出 |
山下智彦 服部大二 |
| 出演者 |
市川染五郎 瀧本美織 和田聰宏 堀部圭亮 梶原善 若村麻由美 田中泯 |
| ナレーター | 原田美枝子 |
| 音楽 |
西山宏幸 小笠原肇(最終章) |
| 国・地域 |
|
| 言語 | 日本語 |
| シリーズ数 | 2 |
| 製作 | |
| 制作統括 |
海辺潔 鹿島由晴(第1シリーズ) 原林麻奈(最終章) |
| プロデューサー |
永井準哉(第1シリーズ) 齋藤寛之(最終章) 中島等(最終章) |
| 制作 |
NHKエンタープライズ 松竹(制作協力) |
| 製作 | NHK |
| 放送 | |
| 放送国・地域 | |
| 妻は、くノ一 | |
| 出演者 | 中村靖日 黒川智花 梨本謙次郎 |
| エンディング | 山崎まさよし「アルタイルの涙」 |
| 放送チャンネル | NHK BSプレミアム |
| 放送期間 | 2013年4月5日 - 5月24日 |
| 放送時間 | 金曜 20:00 - 20:43 |
| 放送枠 | BS時代劇 |
| 放送分 | 43分 |
| 回数 | 8 |
| 公式ウェブサイト | |
| 妻は、くノ一 | |
| 放送チャンネル | NHK総合 |
| 放送期間 | 2013年6月20日 - 8月22日 |
| 放送時間 | 木曜 20:00 - 20:43(総合) |
| 放送分 | 43分 |
| 回数 | 8 |
| 妻は、くノ一 〜最終章〜 | |
| 出演者 | マイコ 松尾れい子 瀬川亮 宅間孝行 中島ひろ子 |
| エンディング | 山崎まさよし「青いタペストリー」 |
| 放送チャンネル | NHK BSプレミアム |
| 放送期間 | 2014年5月23日 - 6月20日 |
| 放送時間 | 金曜 20:00 - 20:43 |
| 放送枠 | BS時代劇 |
| 放送分 | 43分 |
| 回数 | 5 |
| 公式ウェブサイト | |
『妻は、くノ一』(つまは くノいち)がNHK BSプレミアムの「BS時代劇」枠にて2013年4月5日から5月24日まで[3]、またNHK総合にて同年6月20日から8月22日まで毎週木曜日20時から20時43分に全8回で放送された。主演は七代目 市川染五郎[4]。妻・織江役を演じた瀧本美織は本作が時代劇ならびにアクションに初挑戦となる[5]。市川染五郎の長男・松本金太郎が第5話に寺子屋の教え子・藤松役で出演し、初の映像作品での親子共演を果たしている[6]。撮影は2012年12月より京都にて開始[4]、3月上旬に終了[7]。
NHK BSプレミアムの「BS時代劇」枠にて2016年9月16日から11月4日まで[8]、また2020年5月15日から7月3日まで再放送された[9]。
完結編となる『妻は、くノ一〜最終章〜』(つまは、くノいち〜さいしゅうしょう〜)がNHK BSプレミアムの「BS時代劇」枠にて2014年5月23日から6月20日まで全5回で放送された[10]。同枠にて2020年7月12日から8月16日まで日曜18時45分から[注 1] 再放送された[9]
| 各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2013年4月5日 | 織姫と彦星 | 山下智彦 |
| 第2回 | 2013年4月12日 | あやかし | |
| 第3回 | 2013年4月19日 | 歩く人形 | |
| 第4回 | 2013年4月26日 | 忍びの宿命 | 服部大二 |
| 第5回 | 2013年5月3日 | いのちのお守り | |
| 第6回 | 2013年5月10日 | つぐない | 山下智彦 |
| 第7回 | 2013年5月17日 | 身も心も | |
| 最終回 | 2013年5月24日 | いつの日か |
| 各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2014年5月23日 | 彦星の涙 | 服部大二 |
| 第2回 | 2014年5月30日 | 織姫の行方 | |
| 第3回 | 2014年6月6日 | 届かぬ想い | |
| 第4回 | 2014年6月13日 | 運命の奔流 | 山下智彦 |
| 最終回 | 2014年6月20日 | 海の彼方 |
| NHK BSプレミアム BS時代劇 | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
妻は、くノ一
|
||
妻は、くノ一 〜最終章〜
|
秘太刀 馬の骨(アンコール)
|
|
妻は、くノ一(アンコール)
|
||
鳴門秘帖(アンコール)
(2020年2月28日 - 5月1日) |
妻は、くノ一(アンコール)
(2020年5月15日 - 7月3日) |
妻は、くノ一 〜最終章〜(アンコール)
(2020年7月12日 - 8月16日) |
妻は、くノ一(アンコール)
(2020年5月15日 - 7月3日) |
妻は、くノ一 〜最終章〜(アンコール)
(2020年7月12日 - 8月16日) |
鞍馬天狗(アンコール)
(2020年8月28日 - 10月16日〈予定〉) |
| NHK総合 木曜20時台(娯楽時代劇(ゾーン名なし・BS時代劇アンコール)の枠) | ||
妻は、くノ一
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あさきゆめみし 〜八百屋お七異聞
【ここから木曜時代劇枠】 |
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