旧磯野家住宅
| 旧磯野家住宅 | |
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旧磯野家住宅の表門 (2015年5月16日撮影) | |
| 情報 | |
| 設計者 | 北見米造 |
| 施工 | 北見米造 |
| 管理運営 | 公益財団法人大谷美術館 |
| 構造形式 | 木造 |
| 敷地面積 | 3,086.20 m² |
| 建築面積 | 547.08 m² |
| 階数 | 地上2階(一部3階) |
| 竣工 | 1912年(大正元年) |
| 所在地 | 東京都文京区小石川五丁目19番4号 |
| 座標 | 北緯35度43分08秒 東経139度44分18秒 / 北緯35.719006度 東経139.738267度座標: 北緯35度43分08秒 東経139度44分18秒 / 北緯35.719006度 東経139.738267度 |
| 文化財 | 重要文化財 |
| 指定・登録等日 | 2005年(平成17年)12月27日 |
旧磯野家住宅(きゅういそのけじゅうたく)は、東京都文京区小石川に所在する歴史的建造物(民家)。国の重要文化財に指定されている。通称「銅(あかがね)御殿」。明治時代の実業家磯野敬が贅を尽くして建てた住宅で、近代和風建築の傑作とも言われる[1]。
概要
東京府東京市小石川区大塚窪町に、実業家で政治家の磯野敬(いそのけい)によって建てられた近代和風建築の住宅である。主屋は1909年(明治42年)に着工し、1912年(大正元年)に竣工した。明治末期から大正初期にかけての和風建築の粋を凝らし、材料・意匠・技法において伝統的な木造建築の技術と、明治以降の大工技術を見ることができる。中野貫一の所有を経て、現在[いつ?]の所有者は、ホテルニューオータニの創業者大谷米太郎の子孫が運営する、公益財団法人大谷美術館である[2]。
主屋の屋根と外壁に銅板が張りめぐらされている外観から「銅(あかがね)御殿」とも呼ばれている[誰によって?]。施主の磯野敬は千葉県夷隅郡出身の造林業者で「山林王」と渾名され、衆議院議員も務めた。建築に際して、磯野は若いながらも優れた棟梁であった北見米造を自ら選び、その下に100名超の優れた職人を集めて作業に当たらせた。磯野が大工側に要望した条件は、寺院風で地震に強く、耐火性のある住宅を建てることという3点のみであり、建築費用や工事工期には制限を設けなかった。そのため、室内の天井、欄間、建具、棚等の造作には、木曽の檜、屋久島の杉、御蔵島の桑等、国内の吟味された木材が、ガラスには当時最高級とされたベルギーからの輸入品が用いられるなど厳選された建築材料が揃えられ、それらをもとに名人技の職人により建てられた。幸い、後の関東大震災や太平洋戦争の空襲の被害が及ぶこともなく、現在[いつ?]も竣工当時のままの姿を保っている。
住宅は磯野敬の死去後、新潟の石油王・中野貫一が譲り受け、さらに戦後、大谷米太郎の長男・大谷哲平の所有を経て大谷美術館(哲平の長男・大谷利勝が初代理事長、利勝の長女・大谷光陽子が現理事長)に移管された。
正面玄関前に立つ2本の石柱は、京都・五条大橋の親柱を移設したもの。移設の経緯や時期、一方の柱の擬宝珠が失われた理由は不明だが、磯野家所有時に配置されたとみられる。
- 主屋
- 主屋は敷地北寄りに建つ。木造一部3階建、銅板葺で、外壁にも銅板を張りめぐらしている。平面はL字形を呈し、書院棟、応接棟、旧台所棟、北棟の4部分からなる。ただし、これら4部分は相互に接続しており、建物の棟数としては1棟である(主屋の玄関は南西に面しているが、以下の解説では便宜上、玄関の面している側を「西」として記述する)。書院棟は東西棟の入母屋造、平屋建、銅板葺で、西端に玄関を設ける。玄関の南に8畳、その東に8畳の仏間を設ける。仏間の東には畳廊下を挟んで12畳、12畳、12畳半の室が一列に並ぶ。東端の12畳半は床(とこ)、棚、付書院を設けた座敷である。書院棟の北側から東側にかけて畳廊下と濡縁をめぐらし、南側には板廊下をめぐらす。書院棟西端の北側に接して矩折(かねおり)に南北棟、入母屋造、3階建、銅板葺の応接棟が建つ。前述の玄関の北には内玄関と階段室があり、その北に8畳を設ける。応接棟の2階は12.5畳、3階は10畳の座敷とする。応接棟の北に接して南北棟、入母屋造、平屋建、銅板葺の旧台所棟があり、さらに北に接して東西棟、切妻造、平屋建、鉄板葺の北棟がある[3]。
保存
大谷家はこの住宅の保存と維持継承を考え、愛着を持って丁寧に使いながら、保存のために技術的に万全を期した。都心の中で、隣接地でのマンション建設[4]等、周辺環境が大きく変わって行く中でもこの建物を守りたいと考えた。そして、建物自体も銅御殿と言われるようにユニークな建物であったこと、技術的、意匠的にもしっかり造られていることなどが今日に生かされている。
建築概要
文化財
- 国の重要文化財、2005年(平成17年)12月27日指定。指定対象は以下のとおり(土地を含めての指定)[5]。
- 旧磯野家住宅 2棟
- 主屋
- 表門 南北屋根塀・脇門附属
- 土地3,086.20 m2
銅御殿(旧磯野家住宅)内部見学会
- 開催月日 - 2026年9月25日(金)・26日(土)、10月2日(金)・3日(土)、9日(金)・10日(土)
- 開催時間 - 各日3回、① 午前10時、② 午前11時30分、③ 午後2時
- 所要時間 - 約1時間
- 定員 - 各回 8名限定
- 申込方法 - Peatix(ピーティックス)で受付[6]
- 見学費用 - 1名 3000円
交通
表門ギャラリー
脚注
- ↑ 銅御殿マンション問題 「文化財を守れ」住民が提訴. 東京MX公式チャンネル、2010年5月20日
- ↑ 銅御殿. 日本銅センター.
- ↑ 「新指定の文化財」『月刊文化財』507号、第一法規、2005、pp.21-24
- ↑ 「銅御殿」隣接地のマンション建設、住民側が敗訴. IM, 2011年9月23日.
- ↑ 平成17年12月27日文部科学省告示第180号
- ↑ 「《 銅御殿 内部見学会 》2026.8.6 9月10月の見学会」銅御殿からのお知らせ、大谷美術館
関連文献
- 鈴木博之著『保存言論-日本の伝統建築を守る-』澤崎明治、市ヶ谷出版社、2013年5月30日
- 『東京人』 - 都市出版、特集国宝、文化財-建築を見に行こう「銅御殿-旧磯野家住宅」2010年7月。国立国会図書館書誌ID:10725141
関連項目
外部リンク
- 旧磯野家住宅(主屋) - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- 旧磯野家住宅(表門) - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- 文京区 国指定文化財