星めぐりの歌
「星めぐりの歌」(ほしめぐりのうた)は、宮沢賢治の作詞・作曲による歌[1]。賢治の著作『双子の星』にて歌詞が用いられるほか、『銀河鉄道の夜』にも「星めぐりの口笛」として登場する。また、『よだかの星』では、よだかがオリオンの星や大熊星をめぐるという歌詞に似たストーリーが展開される。下の歌詞は一番のみ。
概要
歌に登場する「あかいめだまのさそり」とはさそり座の心臓アンタレス、「あをいめだまの小いぬ」とはこいぬ座のプロキオンであり、「へびのとぐろ」とはへび座のことである[注釈 1][2]。また「小熊のひたいのうへは そらのめぐりのめあて」とは北極星のことを指していると思われるが、北極星は本来こぐま座の尾の先の星である[2]。アンタレスを「めだま」と表現するなど、星座の一般的な解釈とは異なる部分もあるが[2]、歌詞は夜の天空の幻想的なイメージに満ちている。
主旋律は親しみやすい五音音階で構成されており[3]、BGMや様々な派生作品中のテーマ曲に採用されている。
2020年東京オリンピックの閉会式で、大竹しのぶと杉並児童合唱団が歌唱したことでも知られる[4]。
本曲が使用・編用された主な作品
- 『セロひきのゴーシュ』(1982年、アニメ映画)オープニングテーマ:児童合唱団トマト
- 『銀河鉄道の夜』(1985年、アニメ映画)挿入歌:オルゴール
- 『ふるさとチャイム』東北新幹線・新花巻駅到着時の車内チャイム(1991年まで使用)
- 『銀河ぽっぽ』花巻駅のからくり時計の正午のチャイム
- 『アカルイミライ』(2003年、映画)挿入歌 歌:藤竜也
- 『planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜』(2004年、ゲーム)エンディングテーマ (2016、WEBアニメ)第5話のエンディングテーマ 歌:MELL
- 『銀河鉄道の夜 -Fantasy Railroad in the Stars-』(2006年、KAGAYAによるプラネタリウム上映用作品) 挿入歌・エンディングテーマ
- 『あなたへ』(2012年、映画)挿入歌 歌:田中裕子
- 『イーハトーヴ交響曲』(2012年、楽曲) - 第2楽章 剣舞/星めぐりの歌で引用。
- 『あまちゃん』(2013、テレビドラマ) - 挿入曲として器楽演奏で使用されている。
- 『ケンジ先生』(舞台)演劇集団キャラメルボックスの作品。ZABADAKが「双子の星」のタイトルで作曲した。
- 『賢治島探検記』(2006年再演、舞台)演劇集団キャラメルボックスの作品。サヌカイト(讃岐岩)で演奏した。
- 新花巻駅の発車メロディ
- 『放課後のプレアデス』(2015、テレビアニメ) - 第2話の挿入曲として使用。歌:すばる(高森奈津美)、あおい(大橋歩夕)
- 『バジャのスタジオ』(2017、自主アニメ)挿入歌 歌:rino
- 『新日本風土記』(2019、テレビ番組)石垣島の回で、石垣島天文台の紹介の箇所で使われた。
- 『ムジカ・ピッコリーノ』(2019 NHKEテレ)最終回「旅人たち」ラストにて本作キャラクター、フローラ(高沢英)、ピッピ(西條妃華)が歌った。
- 2020年東京オリンピック閉会式
- まちだガールズ・クワイアのアルバム『オリオン座流星群』に収録。
- EPOのシングル「星の舟歌」、アルバム『UVΛ』に収録。
- 『夏目友人帳 漆』(2024年、テレビアニメ)第8話「月夜の夏目」で劇中歌として使用。
- 『死亡遊戯で飯を食う。 44:CLOUDY BEACH』(2026年、劇場アニメ)挿入歌 歌:藍里(宮本侑芽)
他人による作曲
賢治の歌詞を用いて新たに曲を付けたものがいくつか発表されており、丸山亜季、鈴木輝昭、瑞木薫、ZABADAK(「双子の星」のタイトルで)などによる「星めぐりの歌」が出版されている。
脚注
注釈
出典
- ↑ 宮沢賢治の世界(国立音楽大学附属図書館 2010年)( 2026年6月16日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
- 1 2 3 草下英明『宮沢賢治と星』甲文社、1953年、142-143頁。NDLJP:1341809/79
- ↑ 中村節也「賢治作品にみる音楽的特徴について」『宮沢賢治研究annual』第3巻、宮沢賢治学会イーハトーブセンター、1993年、175頁。NDLJP:4426425/93
- ↑ “宮沢賢治「星めぐりの歌」でフィナーレ 東京五輪閉会式”. 河北新報オンラインニュース (2021年8月9日). 2022年9月23日閲覧。
- ↑ 『新花巻駅の発車メロディを変更します』(pdf)(プレスリリース)東日本旅客鉄道盛岡支社、2023年2月17日。2023年2月17日閲覧。