東京歯科大学

ウィキペディアから、無料の百科事典
東京歯科大学
東京歯科大学水道橋キャンパス本館
大学設置 1946年
創立 1890年
学校種別 私立
設置者 学校法人東京歯科大学
本部所在地 東京都千代田区神田三崎町2-9-18
北緯35度42分3.9秒 東経139度45分17.9秒 / 北緯35.701083度 東経139.754972度 / 35.701083; 139.754972座標: 北緯35度42分3.9秒 東経139度45分17.9秒 / 北緯35.701083度 東経139.754972度 / 35.701083; 139.754972
キャンパス 水道橋(東京都千代田区)
市川(千葉県市川市)
千葉(千葉市美浜区)
学部 歯学部
研究科 歯学研究科
ウェブサイト https://www.tdc.ac.jp/
テンプレートを表示

東京歯科大学(とうきょうしかだいがく、英語: Tokyo Dental College)は、東京都千代田区神田三崎町2-9-18に本部を置く日本の私立大学。1890年創立、1946年大学設置。大学の略称は東歯(とうし)。

概説

1890年(明治23年)に髙山紀齋が創立した髙山歯科医学院を起源とする。大学は同学院を現存する日本最古の歯科医学教育機関と位置づけている。1900年に血脇守之助が東京歯科医学院と改称し、1907年には東京歯科医学専門学校となった。1946年(昭和21年)には旧制東京歯科大学の設置が認可され、日本初の歯科大学となった。1952年には学校教育法に基づく新制東京歯科大学へ移行した[1]。

旧制歯科医学専門学校を前身とし、戦後に大学へ昇格した歯科大学の一つで、いわゆる旧六に数えられる。

建学の精神は「歯科医師たる前に人間たれ」であり、歯学に関する専門的な教育・研究とともに、豊かな教養と高い人格を備えた人材の養成を掲げている[2]。

歴史

「歯科医学教育発祥之地」
明治時代に高山歯科医学院が所在した辺り

東京歯科大学の前身である髙山歯科医学院は、1890年(明治23年)に髙山紀齋によって東京市芝区伊皿子町(現在の東京都港区)に創設された。1899年(明治32年)、髙山は学院の運営を血脇守之助に委譲し、翌1900年に東京歯科医学院へ改称された。1901年には神田三崎町へ移転し、1907年には東京歯科医学専門学校として設置認可された[1]。

血脇のもとからは、奥村鶴吉、佐藤運雄、花澤鼎らが輩出され、その後の日本の歯科医学教育・研究に関わった。1923年には遠藤至六郎によって口腔外科教室が開設され、口腔外科学の教育・研究が開始された[1][3]。

1943年には奥村鶴吉が東京歯科医学専門学校校長に就任し、1946年(昭和21年)の旧制東京歯科大学設置認可に伴って初代学長に就任した。その後、新制大学への移行、大学院歯学研究科の設置、附属医療機関の整備などを経て、歯学教育・研究機関として発展した[1]。

  • 1890年 - 高山紀齋によって現在の港区高輪(「月の岬」上の伊皿子坂)に日本で最初の歯科医学校である高山歯科医学院創立
  • 1899年 - 高山、血脇守之助に学院の運営を委譲
  • 1900年 - 神田小川町に移転し、高山歯科医学院を東京歯科医学院に改称
  • 1901年 - 東京歯科医学院の校舎を神田三崎町に移転
  • 1907年 - 東京歯科医学専門学校の設置認可
  • 1920年 - 財団法人化
  • 1929年 - 水道橋校舎新築落成
  • 1946年 - 東京歯科大学(旧制)設置認可
  • 1949年 - 東京歯科大学歯科衛生士学校開校
  • 1952年 - 新制大学となる
  • 1955年 - 東京歯科大学進学課程設置認可
  • 1958年 - 大学院開設
  • 1981年 - 千葉市真砂に千葉キャンパス設置、学部移転
  • 1989年 - 東京歯科大学歯科衛生士専門学校千葉校開校
  • 2014年 - 東京都千代田区水道橋にキャンパス設置、学部再移転
  • 2017年 - 東京歯科大学短期大学開学
  • 2020年 - 東京歯科大学歯学部の慶應義塾大学への統合および法人の合併(2023年4月)について協議を開始[4]
  • 2021年 - 2023年4月に予定していた、東京歯科大学歯学部の慶應義塾大学への統合および法人の合併の無期延期を発表[5][6](合併計画の事実上凍結[7])
  • 2026年4月30日 - 東京歯科大学と慶応義塾大学の合併等について、各運営法人は合併の合意に至らないまま協議を終了したことを公表[8][9]。

校歌

東京歯科大学の校歌は、前身である東京歯科医学専門学校時代に制定された。作詞は北原白秋、作曲は山田耕筰による。1926年(大正15年)1月に北原へ作詞を依頼し、1927年(昭和2年)9月29日に歌詞が完成、同年10月7日に山田による作曲が完成した。同年11月1日には北原、山田の両名を招いて校歌・校旗発表式が行われた[10]。

歌詞には「醫はこれ済生 ひとへに仁なり」など、同大学の教育理念に通じる表現が含まれている[10]。

教育および研究

教育・研究の展開

東京歯科大学では、創立以来、歯科医学の専門分化に伴って基礎系・臨床系の教育・研究体制が整備されてきた。現在は解剖学、組織・発生学、病理学、微生物学、法歯学・法人類学などの基礎系講座と、歯内療法学、歯周病学、口腔外科学などの臨床系講座・研究室が置かれている[11]。

20世紀前半には、花澤鼎が病理学・組織学を中心とする教育・研究に携わった。花澤は歯髄や根管治療、歯牙組織などに関する研究を行い、その研究はのちに松宮誠一らへ継承された[12]。

1923年には遠藤至六郎によって口腔外科教室が開設された。同教室を起源とする口腔外科領域は、その後の再編を経て現在の口腔顎顔面外科学講座および口腔病態外科学講座へ継承されている[3]。

1950年に花澤が死去した後は、松宮誠一が病理学研究を継承し、歯髄・根管治療に関する研究に加え、電子顕微鏡を用いた歯牙硬組織の微細構造研究などを進めた。松宮はのちに東京歯科大学学長を務めた[12][1]。

1951年には上條雍彦によって解剖学講座が開設された。同講座では開設以来、臨床の基盤としてのマクロ解剖学を重視し、「臨床に役立つ解剖学」を教育・研究の柱としている[13]。

微生物学分野では、1950年代以降、高添一郎らが口腔内細菌に関する研究に携わった。高添は東京歯科大学微生物学教室において、口腔内嫌気性菌や歯周病原性細菌などの研究を行い、のちに同教室主任教授を務めた[14][15]。

1964年には、日本で最初の法歯学研究機関として法歯学教室が設置された。初代教授には鈴木和男が就任し、歯や顎顔面領域の所見を用いた個人識別など、法歯学の教育・研究が展開された[16]。

1968年12月には、全国で初めて独立した社会歯科学研究室が設置され、高木圭二郎が初代主任教授に就任した。社会歯科学では歯科保健行政、医療倫理、医療安全、社会保障制度、歯科医療管理など、歯科医療と社会との関係を対象とする教育・研究が行われている。2015年には社会歯科学研究室から社会歯科学講座へ改称された[17]。

組織

学部

大学院

短期大学

附属病院

千葉病院
  • 千葉歯科医療センター(2018年4月千葉病院から名称変更)
  • 水道橋病院
    • 東京都千代田区神田三崎町2-9-18

系列校

関係校

対外関係

連携協定

大学関係者・出身者

関連項目

脚注

出典

  1. 1 2 3 4 5 “年表”. 東京歯科大学. 2026年10月14日閲覧。
  2. ↑ “建学の精神と大学の目的”. 東京歯科大学. 2026年10月14日閲覧。
  3. 1 2 “口腔病態外科学講座”. 東京歯科大学. 2026年10月14日閲覧。
  4. ↑ “News & Information | 東京歯科大学”. www.tdc.ac.jp. 2020年11月26日閲覧。
  5. ↑ “ニュース | 慶応義塾大学”. www.keio.ac.jp. 2021年11月25日閲覧。
  6. ↑ “プレスリリース | 慶応義塾大学”. www.keio.ac.jp. 2021年11月25日閲覧。
  7. ↑ “慶應「歯学部」は幻に終わる?東京歯科大との合併、突如延期の深層”. diamond.jp. 2022年8月17日閲覧。
  8. ↑ 前田伸也「慶大と東京歯科大の合併協議が終結 「総合的判断」合意に至らず」『朝日新聞』朝日新聞社、2026年5月1日、夕刊。
  9. ↑ 「歴史的につながり深い慶応大と東京歯科大、「合併」目指した協議を終結 …「環境の変化など総合的にい判断」「交流を維持」」『讀賣新聞』読売新聞東京本社、2026年5月2日、朝刊。
  10. 1 2 “校歌”. 東京歯科大学. 2026年10月15日閲覧。
  11. ↑ “講座・研究室”. 東京歯科大学. 2026年10月14日閲覧。
  12. 1 2 Bibliography for 1906 through 1983 Department of Oral Pathology Tokyo Dental College: In Commemoration of the Work of Dr. Seiichi Matsumiya. Tokyo: Academy H-E. (1983) 2026年10月14日閲覧。
  13. ↑ “解剖学講座”. 東京歯科大学. 2026年10月14日閲覧。
  14. ↑ 米沢和一; 大木忠雄; 青木富士彌; 田村陽; 高添一郎 (1955). “Veillonella gazogenesの純培養について”. 口腔衛生学会雑誌 4 (1): 1-6. doi:10.5834/jdh.4.1.
  15. ↑ 石原和幸ほか (1990). “歯周病原菌の酵素活性を指標とした迅速診断法(SK-013)”. 日本歯周病学会会誌 32 (1): 224-.
  16. ↑ “法歯学・法人類学講座”. 東京歯科大学. 2026年10月14日閲覧。
  17. ↑ “社会歯科学講座”. 東京歯科大学. 2026年10月14日閲覧。

外部リンク