ディラン・シース

ウィキペディアから、無料の百科事典
ディラン・シース
Dylan Cease
トロント・ブルージェイズ #84
シカゴ・ホワイトソックス時代
(2019年1月27日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ジョージア州フルトン郡ミルトン
生年月日 (1995-12-28) 1995年12月28日(30歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2014年 MLBドラフト6巡目
初出場 2019年7月3日
年俸 $13,750,000(2025年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ディラン・エドワード・シース(Dylan Edward Cease, 英語発音: /ˈdɪlən ˈsiːs/[2]; 1995年12月28日 - )は、アメリカ合衆国ジョージア州フルトン郡ミルトン出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。MLBのトロント・ブルージェイズ所属。

経歴

プロ入りとカブス傘下時代

2014年のMLBドラフト6巡目(全体169位)でシカゴ・カブスから指名されプロ入り[3]。契約直後、トミー・ジョン手術を受けた[4]。

ホワイトソックス時代

2017年7月13日にホセ・キンタナとのトレードで、エロイ・ヒメネス、他2名のマイナー選手と共にシカゴ・ホワイトソックスへ移籍した[5]。

2018年はオールスター・フューチャーズゲームに出場。A+級ウィンストン・セイラム・ダッシュ(英語版)とAA級バーミングハム・バロンズでの23試合の先発登板で12勝2敗、防御率2.40を記録した。「MLB Pipeline」による2018年シーズンの最優秀投手にも選出された[6]。オフの11月20日にはルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りした[7]。

2019年は開幕をAAA級シャーロット・ナイツで迎えた。7月3日にメジャー初昇格を果たした。同日のデトロイト・タイガース戦にて先発登板でメジャーデビューすると、5回を3失点の投球でMLB初勝利を挙げた[8]。その後は先発ローテーションを守り、最終的に14試合に先発登板。4勝7敗と負け越し、防御率5.79、81奪三振を記録した[9]。

2020年は60試合の短縮シーズンとなった。この年は12試合の先発登板で5勝4敗と勝ち越した他、防御率4.01を記録した[9]。また奪三振は44で前年よりも減少する結果となった。同年はチームがワイルドカードでポストシーズンに進出すると、オークランド・アスレチックスとの2020年のアメリカンリーグワイルドカードシリーズ(英語版)1試合に登板した[9]。チームは1勝2敗でアスレチックスに敗れ、ワイルドカードシリーズで敗退した[9]。

2021年4月29日のデトロイト・タイガース戦のダブルヘッダー第2試合(ギャランティード・レート・フィールド)では雨の中7イニングを投げて被安打3、無失点と好投してメジャー初となる初完投・初完封勝利を記録した[10]。また、5月4日のレッズ戦(グレート・アメリカン・ボール・パーク)ではMLB初安打を記録した[11]。この年は年間を通して先発ローテーションを守ると自身初の2桁勝利となる13勝(7敗)、防御率3.91、大台の200奪三振を突破する226奪三振を記録した[9]。この年はチームが中地区優勝を達成したため、2年連続でポストシーズンに進出。ポストシーズンでは本拠地で行われたヒューストン・アストロズとの地区シリーズ第3戦に先発登板。この試合では2イニングを投げて被安打2、3失点と役割を果たせなかったものの自身の降板後にチームが勝ち越したため、自身に勝敗は付かなかったもののチームは勝利した[12]。しかし、シリーズ全体ではアストロズに1勝3敗で敗れて地区シリーズで敗退した。

2022年は、5月29日のシカゴ・カブス戦から8月11日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦まで「先発14試合連続自責点1以下」を達成し、MLB史上最長記録を樹立した[13][14]。オフの11月16日、ア・リーグのサイ・ヤング賞投票結果が発表され第2位に選出された[15][16]。12月5日には自身初となるセカンドチームの先発投手の1人としてオールMLBチームに選出された[17]。この年も前年と同じ32試合に先発登板。2年連続の2桁勝利となる14勝(8敗)、防御率2.20、2年連続で大台を突破する227奪三振を記録した[9]。

2023年はキャリアハイとなる33試合に先発登板。3年ぶりの負け越しとなる7勝9敗を記録したほか、防御率も4.58と首脳陣の期待に応えられなかった[9]。その一方で3年連続で大台を突破する214奪三振を記録した[9]。

パドレス時代

2024年3月13日にスティーブン・ウィルソン、ドリュー・ソープ、サミュエル・ザバラ、ハイロ・イリアルテとのトレードで、サンディエゴ・パドレスへ移籍した[18]。3月20日に開幕戦となるソウルシリーズのロースターには入らないことが発表された[19]。7月25日の対ワシントン・ナショナルズ戦では、 9イニングを投げて114球で無安打、無失点、9奪三振(3四球)の快投で、球団史上2度目となるノーヒットノーランを達成した[20]。この年は2年連続のキャリアハイとなる33試合に先発登板して189.1イニングを投げ、14勝11敗、防御率3.47、4年連続で大台を突破する224奪三振を記録した[21]。サイ・ヤング賞投票では4位に入り[21]、2度目となるオールMLBチームのセカンドチームに選出された[22]。また、チームがワイルドカードでポストシーズンに進出したため、自身3年ぶりに地区シリーズからポストシーズンのロースターに入った[9]。ポストシーズンでは10月9日に本拠地ペトコ・パークで行われたロサンゼルス・ドジャースとの地区シリーズでは2試合に先発登板。第1戦では味方の援護もあり、勝敗は付かなかった(チームは後を受けた投手が打ち込まれて逆転負け)。しかし、続く第4戦ではドジャースのムーキー・ベッツにソロ本塁打を浴びるなど1.2イニングを投げて被安打4、3失点の内容で敗戦投手となった[23]。チームもドジャースに2勝3敗で敗れ、地区シリーズで敗退した。

2025年3月27日に開幕ロースター入りした[24]。この年は32試合に先発登板したものの8勝12敗と2年ぶりの負け越しとなり、防御率も4.55と前年より悪化する結果となった。奪三振数は5年連続で大台を突破する215奪三振を記録した[9]。この年も2年連続でポストシーズンのロースター入りを果たすと地区シリーズ第2戦(リグレー・フィールド)に先発登板すると3.2イニングを投げて被安打3、無失点の内容だったが勝敗は付かなかった(チームは勝利)[25]。チームは1勝2敗でシカゴ・カブスに敗れ、ワイルドカードシリーズ敗退[9]。オフの11月6日にクオリファイング・オファーを拒否してFAとなった[9][26]。

ブルージェイズ時代

2025年11月26日にトロント・ブルージェイズと7年総額2億1000万ドルで契約を結んだことが報じられ[27]、12月2日に正式に契約を結んだことが発表された[28]。

選手としての特徴

投球データ 2022年[29]
球種割合平均球速最高球速
%mphkm/hmphkm/h
スライダー 42.987.4140.7
フォーシーム 39.896.8155.899.6160.3
ナックルカーブ 13.981.1130.5
チェンジアップ 2.477.8125.2
シンカー 1.096.5155.3

最速100.5mph[30](約161.7km/h)のフォーシームとナックルカーブで打者を蹂躙する[31]。変化球で一番多投しているのはスライダーであり、2022年頃からはフォーシームを抜いて、持ち球で最も多く投げている。そのため、ナックルカーブやチェンジアップの割合は以前よりも減少している[32]。

家族

高校でともにプレーしたアレクという双子の兄弟がおり、現在はパイロットとなっている[33]。

詳細情報

年度別投手成績

年

度
球

団
登

板
先

発
完

投
完

封
無
四
球
勝

利
敗

戦
セ
丨
ブ
ホ
丨
ル
ド
勝

率
打

者
投
球
回
被
安
打
被
本
塁
打
与
四
球
敬

遠
与
死
球
奪
三
振
暴

投
ボ
丨
ク
失

点
自
責
点
防
御
率
W
H
I
P
2019 CWS 14140004700.36432673.078153512814051475.791.55
2020 12120005400.55625558.150123415441030264.011.44
2021 323211113700.650708165.213920680922613277723.911.25
2022 323211014800.636747184.01261678232277155452.201.11
2023 33330007900.438784177.017219793921414098904.581.42
2024 SD 3333110141100.560762189.113718650222412080733.471.07
2025 323200081200.400722168.01522171252155091854.551.33
2026 TOR 292911011600.647685169.01081178032395154452.401.10
MLB:8年 217217441766400.54349891184.196213250893814706145364833.671.24
  • 2026年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

ポストシーズン投手成績

年

度
球

団
シ
リ
|
ズ
登

板
先

発
勝

利
敗

戦
セ
|
ブ
打

者
投
球
回
被
安
打
被
本
塁
打
与
四
球
敬

遠
与
死
球
奪
三
振
暴

投
ボ
|
ク
失

点
自
責
点
防
御
率
2020 CWS ALWC 1000031.000000000000.00
2021 ALDS 11000101.2203002003316.20
2024 SD NLDS 22010285.01023006008814.40
2025 NLWC 11000153.230110510000.00
出場:4回 540105611.1152710131011118.74
  • 2026年度シーズン終了時

年度別守備成績

年
度
球
団
投手(P)
試

合
刺

殺
補

殺
失

策
併

殺
守
備
率
2019 CWS 148612.933
2020 1263001.000
2021 325831.813
2022 322820.833
2023 3351610.955
2024 SD 331017001.000
2025 3291611.962
2026 TOR 2991330.880
MLB 2175487114.928
  • 2026年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

記録

背番号

  • 84(2019年 - )

脚注

  1. ↑ “Dylan Cease Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2025年6月17日閲覧。
  2. ↑ “英語のIPA発音記号変換”. tophonetics.com. 2022年5月2日閲覧。
  3. ↑ “Date set for 2014 First-Year Player Draft” (英語). MLB.com. 2018年12月16日閲覧。
  4. ↑ “Cubs sign sixth-round pick Cease” (英語). MLB.com. 2018年12月16日閲覧。
  5. ↑ “Crosstown shocker: Cubs acquire José Quintana from Sox in blockbuster” (英語). Chicago Sun-Times (2017年7月13日). 2018年12月16日閲覧。
  6. ↑ “Vlad Jr. runs away with Pipeline Hitter of the Year” (英語). MLB.com. 2018年12月16日閲覧。
  7. ↑ White Sox add Dylan Cease to 40-man roster ahead of Rule 5 Draft
  8. ↑ “Detroit Tigers at Chicago White Sox Box Score, July 3, 2019” (英語). Baseball-Reference.com. 2019年7月6日閲覧。
  9. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 MLB公式プロフィール参照。2025年12月3日閲覧。
  10. ↑ “Detroit Tigers vs Chicago White Sox Box Score: April 29, 2021” (英語). Baseball-Reference.com. 2025年12月3日閲覧。
  11. ↑ “Cease goes 3-for-3, spins 11-K gem vs. Reds” (英語). MLB.com (2021年5月5日). 2021年5月6日閲覧。
  12. ↑ “2021 American League Division Seres(ALDS)Game 3, Astros at White Sox, October 10” (英語). Baseball-Reference.com. 2025年12月3日閲覧。
  13. ↑ 一部の球団において試合開始から何人もの救援投手で1~2イニング程度を継投していく方式が一時期流行したが、仮にその方式を記録的に認めたとしても「先発14試合連続自責点1以下」はタイ記録であり、MLB史上最長記録に変わりはない。
  14. ↑ “Dylan Cease extends record streak to 14 games, but White Sox lose series to Royals” (英語). Chicago Sun-Times. 2022年12月17日閲覧。
  15. ↑ 全米野球記者協会(BBWAA)から2位票が14、3位票が10、4位票が5、5位票が1の計97ポイントを獲得。
  16. ↑ “Astros’ Justin Verlander wins his third AL Cy Young” (英語). BBWAA – Baseball Writers' Association of America (2022年11月16日). 2022年11月17日閲覧。
  17. ↑ Paul Casella (2022年12月5日). “Here is the star-studded 2022 All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2022年12月6日閲覧。
  18. ↑ FriarWire (2024年3月14日). “Padres Acquire RHP Dylan Cease From White Sox” (英語). Medium. 2024年3月14日閲覧。
  19. ↑ “Padres announce 2024 Opening Day roster” (英語). MLB.com (2024年3月20日). 2024年3月21日閲覧。
  20. ↑ 「シースがノーヒッター達成 最近3試合すべて6回以上投げ1安打、1安打、0安打の快投は20世紀以降初」『スポーツ報知』2024年7月26日。2024年7月26日閲覧。
  21. 1 2 “パドレス・シース 「サンディエゴが大好きだから残りたい」”. MLB.JP | MLB日本語公式サイト (2025年2月2日). 2025年5月7日閲覧。
  22. ↑ Cassavell, AJ (2024年11月15日). “Club-record 4 Padres named to All-MLB Second Team” (英語). MLB.com. 2025年5月7日閲覧。
  23. ↑ “2024 National League Division Seres(NLDS)Game 4, Dodgers at Padres, October 9” (英語). Baseball-Reference.com. 2025年12月3日閲覧。
  24. ↑ “Padres Announce 2025 Opening Day Roster” (英語). MLB.com (2025年3月28日). 2025年4月3日閲覧。
  25. ↑ “2025 National League Wild Card Seres(NLWC)Game 2, Padres at Cubs, October 1” (英語). Baseball-Reference.com. 2025年12月3日閲覧。
  26. ↑ Steve Adams (2025年11月6日). “13 Players Receive Qualifying Offers” (英語). MLB Trade Rumors. 2025年12月3日閲覧。
  27. ↑ Darragh McDonald (2025年12月2日). “Blue Jays Sign Dylan Cease To Seven-Year Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2025年12月3日閲覧。
  28. ↑ Keegan Matheson (2025年12月2日). “Cease signs largest free-agent contract in Blue Jays franchise history” (英語). MLB.com. 2025年12月3日閲覧。
  29. ↑ “Dylan Cease Statcast, Visuals & Advanced Metrics | MLB.com” (英語). baseballsavant.com. 2022年10月10日閲覧。
  30. ↑ 2021年に計測
  31. ↑ 「2019 プロスペクト・ランキング100」『隔月刊スラッガー』2019年5月号 日本スポーツ企画出版社 42頁
  32. ↑ Dylan Cease - Stats - Pitching FanGraphs
  33. ↑ 「シカゴ・ホワイトソックス」『2020MLB選手名鑑全30球団コンプリートガイド』 日本スポーツ企画出版社 31頁
  34. ↑ “All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2022年12月7日閲覧。

関連項目

外部リンク