一穂ミチ

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一穂 ミチ
(いちほ みち)
生誕 1978年(47 - 48歳)
日本の旗 日本・大阪府
職業 小説家
ボーイズラブ小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
活動期間 2007年-
代表作 『イエスかノーか半分か』
『スモールワールズ』
主な受賞歴 第9回静岡書店大賞
第43回吉川英治文学新人賞
第171回直木三十五賞
第30回島清恋愛文学賞
デビュー作 『雪よ林檎の香のごとく』
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一穂ミチ(いちほ みち、1978年[1] - )は日本の小説家。BL(ボーイズラブ)小説家。大阪府出身[2]。代表作は『イエスかノーか半分か』『スモールワールズ』。

経歴

関西大学社会学部卒業[1]後、同人誌で二次創作の小説を書く中で編集者から声がかかり[3]、2007年に『雪よ林檎の香のごとく』(タイトルの由来は北原白秋の短歌)で雑誌デビュー[4]。2008年に書籍化。以後BLジャンルを中心に活躍する[5]。代表作『イエスかノーか半分か』は2020年にアニメ映画化されている[6]。

2021年、『スモールワールズ』で一般小説デビュー[5]。直木三十五賞や本屋大賞など多くの文学賞の候補となり、注目を集める[7]。『スモールワールズ』で第9回静岡書店大賞、第43回吉川英治文学新人賞を受賞[8][9]。

2022年度咲くやこの花賞受賞[10]。

2024年、『ツミデミック』で第171回直木三十五賞を受賞[11]。『光のとこにいてね』で第30回島清恋愛文学賞を受賞[12]。

人物

会社員の傍ら執筆活動をしており[4]、原稿を書いているのは平日では多くて3〜5時間程度だという。土日は休みのため出歩かずのんびりしている[13]。

濃く好きなのは小説では川上弘美、三浦しをん、村上春樹。漫画では谷川史子、いくえみ綾、志村貴子。その他にはスピッツとCoccoの歌、ナンシー関のコラム、ダウンタウン、80年代後半〜90年代の週刊少年ジャンプ、ファンロード、昔の藤子不二雄アニメ[13]。

"一穂ミチ"というペンネームについては「"穂"という字が、字面も響きも好きなので、それは入れたいなと思いました。実りを連想させる字ですが、とりあえず一冊出してもらえたらいいなの意を込めて"一穂"。"ミチ"は本当に何の由来もなく適当です。こんなに長く使い続ける予定がなかったので、たまに後悔します。たまにね」[13]と語っている。

作風

登場人物を書くときには「誰も否定しないようにしよう」と思ってるという。男性が好きでも兄弟姉妹が好きでも、その気持ちは否定できない大切なもの。どんな人にもその人なりの主張や信念、生きてきた人生がある。それを伝えられればと語っている[14]。

BLについては基本的に濡れ場ありきで書いている。BLは"萌え"という情動が大きな柱だと考えており、ベッドでの彼らを覗き見ることは大切な要素だと語っている[15]。また、BLはハーレクインに近いものがあり、幸せな恋愛、裏切らなさを保証するものだとも思っている。そのため片方が死んだり、ふたりが別れたりは基本的にNG、濡れ場も「受」(挿入される側)の目線から書くことが多いため、相手のことにフォーカスして書く必要があると感じている[16]。

大阪出身で現在も大阪に住むことから「かなしみの中にも笑いがあり、笑いの中にもかなしみがある、という感覚が自分に根付いているように思う」とも語る[4]。

作品

小説

()内は出版年度、挿絵と出版社。

アンソロジー収録作品

「」内が一穂の作品

雑誌など掲載作品

  • 「ひらいて」(『小説Dear+』2020年2月号)
  • 「ネオンテトラ」(『小説現代』2020年7月号)
  • 「初恋のマチエール 前篇」(『小説Dear+』2020年8月号)
  • 「魔王の帰還」(『小説現代』2020年10月号)
  • 「初恋のマチエール 後篇」(『小説Dear+』2020年11月号)
  • 「ピクニック」(『小説現代』2020年11月号)
  • 「花うた」(『小説現代』2020年12月号)
  • 「愛を適量」(『小説現代』2021年1月号)
  • 「式日」(『小説現代』2021年3月号)
  • 「回転晩餐会」(『スモールワールズ』刊行記念フリーペーパー/電子書籍 2021年3月)
  • 「違う羽の鳥」(『小説宝石』2021年11月号)
  • 「希望の子」(『小説幻冬』2022年2月号)
  • 「BL」(『S-Fマガジン』2022年4月号)
  • 「レモンの目」(Mephisto Readers Club 2022年3月21日)
  • 「ホンサイホンベー」(『小説推理』2022年6月号)
  • 「ハイランド美星ヶ丘」(『スピン』第1号 - 第16号、『文藝』2022年秋季号増刊 - 連載中)
  • 「青い雛」(『光のとこにいてね』初版分附録、2022年11月)
  • 「カーマンライン」(『オール讀物』2023年2月号)
  • 「わたしたちは平穏」(『小説新潮』2023年9月号)
  • 「クローズド・クローズ」(『オール讀物』2024年5月号)
  • 「もう忘れます」(『怪と幽』 vol.018 2025年1月)
  • 「あなた」(『小説新潮』2025年3月号)
  • 「おやすみなさい、小羊ちゃん」(『GOAT』Summer 2025)
  • 「プレゼント」(『小説トリッパー』2025年夏季号)
  • 「すげえ泣くじゃん」(『小説新潮』2025年9月号)
  • 「ホタル」(『週刊文春』2025年10月9日号)
  • 「汽水域〈前・後編〉反希望クラブ」(『オール讀物』2026年5・6月号 - 7・8月号)
  • 「I know.」(『小説すばる』2026年7月号)
  • 「舌残りのレシピ」(『小説すばる』2026年11月号)

漫画原作

受賞・候補歴

太字は受賞

  • 2021年
  • 2022年
    • 『スモールワールズ』で第19回本屋大賞第3位[24]、第9回高校生直木賞候補[25]
    • 『砂嵐に星屑』で第35回山本周五郎賞候補[26]
    • 『光のとこにいてね』で第168回直木三十五賞候補[27]、第20回キノベス!2023第2位[28]
    • 2022年度(令和4年度)咲くやこの花賞 文芸その他部門受賞[29]
  • 2023年 - 『光のとこにいてね』で第20回本屋大賞第3位[30]、第30回島清恋愛文学賞受賞[31]
  • 2024年 - 『ツミデミック』で第171回直木三十五賞受賞[11]
  • 2025年
    • 『恋とか愛とかやさしさなら』で第22回キノベス!2025第6位[32]、第22回本屋大賞第7位[33]
    • 『ツミデミック』で第12回高校生直木賞候補[34]

メディア・ミックス

漫画

映画

テレビドラマ

その他

  • 愛を適量(2021年、実写PV)[37]
  • パラソルでパラシュート(2021年、実写PV)[38]

出演

舞台

脚注

  1. 1 2 “【速報】第168回直木三十五賞候補作が発表されました。”. 文藝春秋 (2022年12月16日). 2022年12月16日閲覧。
  2. ↑ “Book つまずいても、先が見えなくても自分で自分に“星”をあげたくなる希望に満ちた短編集 一穂ミチ『砂嵐に星屑』幻冬舎”. pumpkin: pp.108. (2022-5).
  3. ↑ “[究]「BL作家」 文芸作品でも注目 本屋大賞や直木賞候補”. 読売新聞 東京朝刊: 13. (2021-6-22).
  4. 1 2 3 山田麻未 (2021-9-4). “一穂ミチさん:個々人の孤独、卓越した文章力で 直木賞候補、一穂ミチさん『スモールワールズ』”. 毎日新聞 大阪夕刊: 6.
  5. 1 2 “一穂ミチ。本好きなら、見過ごすわけにはいかない。直木賞候補作の衝撃 (2021年6月21日)”. エキサイトニュース. 2022年8月8日閲覧。
  6. 1 2 “劇場版BLアニメ『イエスかノーか半分か』、一穂ミチに注目!”. www.moviecollection.jp (2020年10月19日). 2022年9月6日閲覧。
  7. ↑ “浮気、不妊治療…「第一線のBL作家」が直木賞&本屋大賞候補に選ばれた理由(三宅 香帆)”. FRaU. 講談社. 2022年8月8日閲覧。
  8. 1 2 “小説大賞に「スモールワールズ」 第9回静岡書店大賞 2年ぶり開催”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社 (2021年12月8日). 2022年9月6日閲覧。
  9. 1 2 “吉川英治文学新人賞 : 講談社”. www.kodansha.co.jp. 2022年9月6日閲覧。
  10. ↑ “令和4年度「咲くやこの花賞」贈呈式”. 咲くやこの花賞. 2022年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  11. 1 2 “直木賞受賞者一覧”. 公益財団法人日本文学振興会. 2024年7月17日閲覧。
  12. ↑ “第30回島清恋愛文学賞上田岳弘さん「最愛の」一穂ミチさん「光のとこにいてね」金沢学院大学で選考会”. 金沢学院大学. 2024年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  13. 1 2 3 “一問一答 一穂ミチを大解剖!その創作の裏側にせまる。”. 小説幻冬: pp.122-123. (2022-2-27).
  14. ↑ 三浦しをん/一穂ミチ (2013-12). “BLだから描ける愛と心の真実 対談 三浦しをん×一穂ミチ ※一穂ミチ『ふったらどしゃぶり When it rains,it pours』フルール文庫”. ダ・ヴィンチ: pp.144-145.
  15. ↑ “それは、とっておきのご褒美!ボーイズラブとエロス 読者を虜にする甘エロ極上ヒューマンドラマの名手 一穂ミチ・インタビュー ※書き下ろし小説『STILL LOVE ME?』”. ダ・ヴィンチ: pp.222-227. (2018-11).
  16. ↑ 一穂ミチ/新川帆立/蝉谷めぐ実 (2021-7-14). “心も体ももっと深く…。愛とSEX 文学における性愛の悦楽 三人が語る、小説世界における「性愛」の秘密 ※官能を書く喜び、読む楽しみ 記憶に残る性愛シーン”. an・an: pp.84-86.
  17. ↑ “電子BL雑誌ハニーミルクが5周年、一穂ミチが初の書き下ろしマンガ原作務める新連載”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年6月5日). 2026年1月9日閲覧。
  18. ↑ 岩本恵美 (2025年4月22日). “「オンリー・トーク」一穂ミチさん×志村貴子さん対談 漫才の先輩、後輩の恋をBL漫画に 感情のニュアンス、絶妙に表現”. 好書好日. 朝日新聞社. 2026年1月9日閲覧。
  19. ↑ “一穂ミチ×志村貴子のお笑いBL「オンリー・トーク」完結、on BLUEで対談や往復書簡”. コミックナタリー. ナターシャ (2025年2月25日). 2026年1月9日閲覧。
  20. ↑ “2021年 第74回 日本推理作家協会賞”. 日本推理作家協会. 2022年9月6日閲覧。
  21. ↑ 『オール讀物』2021年9・10月合併号
  22. ↑ “第12回山田風太郎賞 米澤穂信著『黒牢城』に決定!”. KADOKAWAオフィシャルサイト. KADOKAWA. 2022年9月6日閲覧。
  23. ↑ “発表!【キノベス!2022】紀伊國屋書店スタッフが全力でおすすめするベスト30”. 紀伊國屋書店. 2025年4月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  24. ↑ “「2022年本屋大賞」決定!! 大賞は逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』 全ノミネート作の順位を発表!”. ダ・ヴィンチWeb. 2022年9月6日閲覧。
  25. ↑ “第9回「高校生直木賞」候補作決定!”. 本の話 (2022年2月1日). 2025年5月21日閲覧。
  26. ↑ “第35回 山本周五郎賞 受賞作品”. 新潮社コーポレートサイト. 新潮社. 2025年3月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  27. ↑ “芥川賞・直木賞2022年下半期 あなたへの一冊”. 日本経済新聞. 2025年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  28. ↑ “決定!キノベス! 2023”. 紀伊國屋書店Kinoppy. 紀伊國屋書店. 2024年6月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  29. ↑ “報道発表資料 令和4年度「咲くやこの花賞」の受賞者を決定しました 〜 贈呈式に700名を無料招待します 〜”. 大阪市 (2022年12月27日). 2022年12月28日閲覧。
  30. ↑ “「2023年本屋大賞」決定!! 大賞は凪良ゆう『汝、星のごとく』 全ノミネート作の順位を発表!”. ダ・ヴィンチWeb. 2023年5月16日閲覧。
  31. ↑ “島清恋愛文学賞に2作品同時受賞「恋愛が不可能な時代の、新たな恋愛の形」”. 日テレNEWS NNN (2024年7月12日). 2025年5月21日閲覧。
  32. ↑ “キノベス!2025”. 紀伊國屋書店Kinoppy. 紀伊國屋書店. 2025年1月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月21日閲覧。
  33. ↑ “2025年 第22回本屋大賞”. 本屋大賞. 2025年5月21日閲覧。
  34. ↑ 『月村了衛『虚の伽藍』が第12回高校生直木賞を受賞しました!』(プレスリリース)新潮社、2025年5月20日。2026年1月9日閲覧。
  35. ↑ “人付き合いが苦手な会社員と宇宙人のSF&一穂ミチ「魔王の帰還」コミカライズがアフタで”. コミックナタリー. ナターシャ (2021年4月24日). 2026年1月9日閲覧。
  36. ↑ “伊藤あさひ・武藤潤W主演、間違いメールから始まる恋愛ドラマ「ふったらどしゃぶり」放送”. 映画ナタリー. ナターシャ (2024年12月13日). 2024年12月13日閲覧。
  37. ↑ 『【For youが制作を担当】第165回直木賞候補作品「スモールワールズ」の実写PVが公開されました!』(プレスリリース)ContentAge、2021年7月5日。2026年1月9日閲覧。
  38. ↑ 『【For youがPV製作を担当】直木賞ノミネート作『スモールワールズ』の著者、一穂ミチさんの長編『パラソルでパラシュート』の実写PVが本日公開!』(プレスリリース)ContentAge、2021年11月25日。2026年1月9日閲覧。
  39. ↑ “作家16名が学生服に身を包む、なにげに文士劇「放課後」ビジュアル&配役発表”. ステージナタリー. ナターシャ (2024年8月2日). 2024年8月4日閲覧。

関連項目

外部リンク