スコット・マクガフ

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スコット・マクガフ
Scott McGough
アリゾナ・ダイヤモンドバックス(マイナー)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ペンシルベニア州ピッツバーグ
生年月日 (1989-10-31) 1989年10月31日(35歳)
身長
体重
180 cm
86 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2011年 MLBドラフト5巡目(全体164位)
初出場 MLB / 2015年8月20日
NPB / 2019年3月30日
最終出場 NPB / 2022年10月29日(日本シリーズ第6戦)
年俸 $2,500,000(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
五輪 2021年
獲得メダル
男子 野球
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
オリンピック
銀2020野球

スコット・トーマス・マクガフ(Scott Thomas McGough、1989年10月31日 - )は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグ出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。MLBのアリゾナ・ダイヤモンドバックス傘下所属。

経歴

プロ入り前

en:Plum High School出身で、2008年のMLBドラフト46巡目(全体1371位)で地元のピッツバーグ・パイレーツから遊撃手として指名されたが、これを拒否してオレゴン大学に進学した。

2010年にはアメリカ合衆国大学代表入りし[2]、日本で開催された第5回世界大学野球選手権大会にアメリカ合衆国代表として参加した[3]。

プロ入りとドジャース傘下時代

2011年のMLBドラフト5巡目(全体164位)でロサンゼルス・ドジャースから投手として指名され、プロ入り。契約後、傘下のパイオニアリーグのルーキー級オグデン・ラプターズ(英語版)とA級グレートレイクス・ルーンズでプレー。

2012年はA+級ランチョクカモンガ・クエークスでプレーした。

マーリンズ時代

2012年7月25日にハンリー・ラミレスとランディ・チョートとのトレードで、ネイサン・イオバルディと共にマイアミ・マーリンズへ移籍した。

AA級ジャクソンビル・サンズ 時代
(2013年)

2013年は、メジャーに昇格できず。

2014年にはトミー・ジョン手術を受けたため、全休した[4]。

2015年8月20日にメジャー初昇格。同日のフィラデルフィア・フィリーズ戦でメジャー初登板を果たし、2/3回3失点という内容だった。この年メジャーでは6試合に登板して防御率9.45、4奪三振を記録した。

オリオールズ傘下時代

2016年4月15日にウェイバー公示を経てボルチモア・オリオールズへ移籍したが、メジャーに昇格できず。

2017年は主に傘下のAAA級ノーフォーク・タイズでプレーした。

ロッキーズ傘下時代

2017年11月23日にコロラド・ロッキーズとマイナー契約を結ぶ。

2018年シーズンは傘下AAA級アルバカーキ・アイソトープスで43試合に登板し7勝3敗、防御率5.55の成績を残した。オフの11月3日にFAとなった。11月9日に再契約したが、12月18日に再びFAとなった。

ヤクルト時代

2018年12月25日、アルバート・スアレスと共に東京ヤクルトスワローズが獲得したことを発表した[5]。背番号は37。

2019年4月10日の広島東洋カープ戦で9回裏を無失点に抑えると、10回表に打線が12得点を挙げたためNPB初勝利を記録[6][7]。その後は主に勝ちパターンを務めていたが、7月4日の広島戦で石山泰稚の代役として初セーブを挙げると[8]それ以降は抑えに定着した。オールスターにも石山の代役で出場した[9]。終盤は打ち込まれる試合もあり一時デビッド・ハフに抑えを譲った時期もあったものの、シーズン通じて登録抹消されることなく65試合に登板し、6勝3敗18ホールド11セーブを記録した。

2020年は、序盤は打ち込まれるも徐々に調子を取り戻した。防御率は3.91と前年より悪化したが、50試合に登板してリーグ4位の27ホールドポイントを記録してチームを支えた。オフに、推定年俸100万ドルで2年契約を結んだ[10]。

2021年は開幕よりセットアッパーとして起用されていたが、ストッパーを務める石山の不振により、5月下旬より抑えに配置転換された。6月には月間10セーブの球団新記録を記録した[11]。シーズン中の7月2日に東京オリンピックの野球アメリカ合衆国代表に選出された[12]、同大会では銀メダルを獲得した[13]。シーズンを通じても66試合の登板で3勝2敗31セーブ14ホールド、防御率2.52とNPB移籍以降最高の成績を残し、シーズンホールド記録を打ち立てた清水昇と共に優勝したヤクルトの中継ぎ陣の主柱として牽引した。読売ジャイアンツと対戦したクライマックスシリーズでは2試合に登板し、胴上げ投手となった。オリックス・バファローズと対戦した日本シリーズでは、第1戦は2点リードを守れず敗戦投手[14]、第3戦、第4戦はともに1点リードを守りセーブを記録、第5戦は同点の場面で登板したが決勝点を取られ敗戦投手[15]、第6戦は10回途中から2回1/3を無安打無失点に抑え、勝利投手と胴上げ投手になった[16]。

2022年は開幕から抑えとして起用されると、5月26日の対北海道日本ハムファイターズ戦(神宮)で万波中正、アリスメンディ・アルカンタラに被弾するまで、開幕から18試合連続無失点と好調な滑り出しを見せた[17]。中盤は成績を落としたもののシーズンを通じて抑えの座を守り抜き、最多セーブを獲得したライデル・マルティネス(中日ドラゴンズ)に次ぐ38セーブを挙げ2年連続リーグ優勝に貢献した。オリックスと2年連続での対戦となった日本シリーズでは、第1戦でセーブを挙げたものの、1点リードで登板した第5戦では自身の悪送球から同点とされ吉田正尚にサヨナラ2点本塁打を打たれ敗戦投手となった[18]。救援登板で通算3敗を記録したのはシリーズ史上初である[19]。オフの11月30日にMLB復帰を目指し、退団することが発表され[20]、12月2日に自由契約公示された[21]。

ダイヤモンドバックス時代

2022年12月15日にアリゾナ・ダイヤモンドバックスと2年総額625万ドルの契約を結んだ。この契約は2025年シーズン後の球団側・選手側とも行使権のあるオプション付きで、契約解除となった場合は75万ドルのバイアウトが発生する[22][23]。背番号は30。

2023年4月2日のロサンゼルス・ドジャース戦でメジャー初セーブを記録した[24]。8月19日のサンディエゴ・パドレス戦では、急遽ダブルヘッダーとなった影響で第2試合にオープナーとしてメジャー初先発登板した[25]。

2024年はメジャーで開幕を迎えたが、5月6日にAAA級リノ・エーシズに降格した[26]。それ以降はメジャーとマイナーを往復することとなった。9月16日にこの年4度目となるメジャー昇格を果たすと、以降は最終戦までメジャーに帯同した。オフの11月4日に球団側に相互オプションを破棄されて一度はFAとなるも[27]、翌2025年2月11日にマイナー契約で契約を結び直した[28]。ジョン・カーティスと共に同年のスプリングトレーニングには招待選手として参加する[28]。また、その日のうちにAAA級リノに配属された[28]。

プレースタイル

最速158km/hの直球と[29]、変化球はスプリット、カットボール、稀にシュート(ツーシーム)を投げる。

タフネスさが強みで、ヤクルト時代は4シーズン全て50試合以上に登板した。2022年に2年連続で30セーブを記録した際には、監督の高津臣吾も「スコットは嫌な顔一つせずにね。しんどいときも、日本風にいうと心を込めて投げてくれるので、この数字はついてきて当然だと思います。(中略)ベンチを外れることなく、シーズン当初から最後を任せられている投球は感謝しています」と評価している[30]。

人物

謙虚かつフレンドリーな性格であり、人格者として知られる[31]。ヤクルトでチームメイトであった中村悠平は、マクガフの人柄について「ナイスガイは何人もいたけど、あそこまで気遣いができる外国人(選手)は初めて」と語っている[31]。また、清水昇は「スコットは本当にナイスガイ。普段は陽気で明るくてみんなを盛り上げてくれるけど、試合ではスイッチが入るとすごい集中力で熱い姿を見せてくれる」と語っている[32]。

遠征の際にチームメイトと一緒に夕食に出かけ、野球やプライベートのことを話すことが大好きだと語っている[33]。

2019年にヤクルト入団で来日した際、当初は1年限りのプレーのつもりで「メジャーへ戻るための勢いを付けられれば」といった思いだった。しかし、日本でプレーするうちに、野球の質が予想以上だったこと、スワローズファンが素晴らしかったことなどを理由に家族ともども日本のことを気に入り、野球選手としての残りのキャリアを日本で過ごすことまで検討したとピッツバーグ・トリビューン・レビュー(英語版)のインタビューで語っている。結果、4年もの間NPBでプレーし、2023年からアメリカ球界に復帰している[34]。

父トム・マクガフは投手としてマイナーリーグでプレーしており、1977年にはクリーブランド・インディアンズで背番号45を与えられメジャーリーグ昇格を果たしたが試合での登板は果たせずに終わった[35]。

詳細情報

年度別投手成績

年

度
球

団
登

板
先

発
完

投
完

封
無
四
球
勝

利
敗

戦
セ
丨
ブ
ホ
丨
ル
ド
勝

率
打

者
投
球
回
被
安
打
被
本
塁
打
与
四
球
敬

遠
与
死
球
奪
三
振
暴

投
ボ
丨
ク
失

点
自
責
点
防
御
率
W
H
I
P
2015 MIA 600000000.000356.2120400400779.452.40
2019 ヤクルト 650000631118.66729668.27122242642025243.151.35
2020 50000041023.80019546.04241513522120203.911.24
2021 660000323114.60025964.14372323763019182.521.03
2022 55000022384.50021553.23951321592016142.350.97
2023 ARI 63100027914.22230170.160143022863040374.731.28
2024 2620001301.25015032.23462101251130277.441.68
MLB:3年 953000310915.231486109.21062055231154177715.831.47
NPB:4年 23600001588059.652965232.21951873992519180762.941.15
  • 2024年度シーズン終了時

年度別守備成績

年
度
球
団
投手
試

合
刺

殺
補

殺
失

策
併

殺
守
備
率
2015 MIA 601001.000
2019 ヤクルト 6510830.857
2020 505611.917
2021 667410.917
2022 556320.818
2023 ARI 63103011.000
2024 2613011.000
MLB 95117021.000
NPB 236282171.875
  • 2024年度シーズン終了時

表彰

  • 東鉄工業presents燕の下の力持ち賞(2021年6〜8月度)[36]

記録

NPB

初記録
その他の記録

MLB

初記録
  • 初登板:2015年8月20日、対フィラデルフィア・フィリーズ戦、2/3回3失点
  • 初先発登板:2023年8月19日、対サンディエゴ・パドレス戦、2回1/3を無失点
  • 初セーブ:2023年4月2日、対ロサンゼルス・ドジャース4回戦(ドジャー・スタジアム)、9回裏に5番手で救援登板・完了、2/3回無失点

背番号

  • 56(2015年)
  • 37(2019年 - 2022年)
  • 30(2023年 - 2024年)

登場曲

代表歴

脚注

  1. ↑ 「Scott McGough Contract Details, Salaries, & Earnings」『Spotrac』(英語)。2023年4月10日閲覧。
  2. ↑ https://cpe-prod.usabaseball.com/documents/3/7/0/239014370/CNT_2010Roster_d1oyphvk.pdf
  3. ↑ 「【燕番コラム】東京五輪中にマクガフに届いた1本の動画 ヤクルトの仲間が心の支えに」『サンスポ』2021年8月13日。2022年1月10日閲覧。
  4. ↑ 菊田康彦「ヤクルト・マクガフの成功秘話… 日本との意外な縁、備えていた活躍の資質【燕軍戦記】」『AERA』2019年7月21日。2020年6月22日閲覧。
  5. ↑ 新外国人選手獲得のお知らせ 東京ヤクルトスワローズ公式サイト(2018年12月25日)、2019年4月21日。
  6. ↑ 「ヤクルト・マクガフ来日初勝利「優勝に貢献したい」」『日刊スポーツ』2019年4月10日。2019年10月7日閲覧。
  7. ↑ 「ヤクルト延長12得点!小川監督が掲げる執念で快挙」『日刊スポーツ』2019年4月10日。2019年10月7日閲覧。
  8. ↑ 「ヤクルト、マクガフ来日初S「3連勝締められて良かった」」『スポーツニッポン』2019年7月5日。2019年10月7日閲覧。
  9. ↑ 「オールスター ヤクルト石山がインフルエンザ罹患のため辞退、マクガフが出場」『スポーツニッポン』2019年7月10日。2019年10月7日閲覧。
  10. ↑ 「ヤクルト・マクガフと新たに2年契約 スアレスとは単年契約 エスコバー、クックは退団」『SANSPO.COM(サンスポ)』2020年11月16日。2021年5月16日閲覧。
  11. ↑ 「【データ】ヤクルト・マクガフが6月10セーブ 高津、林昌勇超えチーム最多」『日刊スポーツ』2021年6月24日。2021年8月29日閲覧。
  12. ↑ 「NPBから3選手! 東京オリンピックのアメリカ代表が発表」『BASEBALL KING』2021年7月3日。2021年8月29日閲覧。
  13. ↑ 「【ヤクルト】守護神・マクガフが東京五輪で抱いた日本球界への尊敬と誇り」『スポーツ報知』2021年8月26日。2022年1月10日閲覧。
  14. ↑ 「ツバメ悲劇、九回暗転 マクガフ背信」『中日新聞Web』2021年11月21日。2022年1月10日閲覧。
  15. ↑ 「日本一王手ヤクルト接戦落とす…守護神マクガフ、Aジョーンズに決勝弾」『日刊スポーツ』2021年11月25日。2022年1月10日閲覧。
  16. ↑ 「燕・高津監督とマクガフが交わした熱いハグ 守護神の絆にファン感動「涙腺崩壊」」『Full-Count』2021年11月24日。2022年1月10日閲覧。
  17. ↑ 「【日本ハム】万波中正、アルカンタラの連続ホームランで9回同点 マクガフは今季初失点」『日刊スポーツ』2022年5月26日。2022年12月4日閲覧。
  18. ↑ 「ヤクルト悪夢の逆転サヨナラ負け!9回裏マクガフが吉田正の特大2ラン被弾、自身の悪送球も オリックスと2勝2敗1分で並ぶ」『TBS NEWS DIG』2022年10月27日。2022年12月4日閲覧。
  19. ↑ 「【データ】ヤクルト・マクガフ日本シリーズ3敗目 救援では史上最多 最多は阪急山田久志9敗」『日刊スポーツ』2022年10月27日。2022年12月4日閲覧。
  20. ↑ 「ヤクルト・マクガフが退団 来季の米大リーグ復帰を目指して」『サンスポ』2022年11月30日。2022年12月4日閲覧。
  21. ↑ 「2022年度 自由契約選手 公示」『NPB.jp 日本野球機構』2022年12月2日。2022年12月4日閲覧。
  22. ↑ 「Diamondbacks Sign Scott McGough To Two-Year Deal」『MLB Trade Rumors』(英語)、2022年12月15日。2022年12月16日閲覧。
  23. ↑ 「Press release: D-backs agree to terms with Scott McGough on a 2-year contract」『MLB.com』2022年12月15日。2022年12月16日閲覧。
  24. ↑ 「Diamondbacks' Scott McGough: Earns first save」『CBSSports.com』(英語)、2023年4月3日。2023年4月4日閲覧。
  25. ↑ 「前ヤクルト守護神・マクガフがメジャー初先発 ダルと投げ合い、3回途中無失点 ネット大興奮」『Sponichi Annex』2023年8月20日。2023年8月20日閲覧。
  26. ↑ MLB公式プロフィール参照。
  27. ↑ “D'Backs Exercise Option On Kelly, Decline Option On McGough; Pederson Declines Mutual Option” (英語). MLB Trade Rumors (2024年11月2日). 2025年2月16日閲覧。
  28. 1 2 3 “Diamondbacks Sign Scott McGough, John Curtiss To Minor League Deals” (英語). MLB Trade Rumors (2025年2月11日). 2025年2月16日閲覧。
  29. ↑ 「ヤクルト、新助っ人2選手と契約締結 158キロ右腕マクガフとソフトB・スアレスの実兄」『ベースボールチャンネル』2018年12月26日。2021年5月31日閲覧。
  30. ↑ 赤尾裕希「【燕番コラム】ヤクルト・マクガフと高津監督の絆 1年目オフの思い出」『サンスポ』2022年8月23日。2022年12月4日閲覧。
  31. 1 2 康彦菊田「(2ページ目)バーネット、ロマン、マクガフ……スワローズ”ナイスガイ外国人選手”の系譜」『文春オンライン』2021年2月4日。2024年12月24日閲覧。
  32. ↑ 「中継ぎエース、ヤクルト・清水が語った「勝利の方程式」 マクガフ&石山の裏話明かす」『サンスポ』2021年11月28日。2024年12月24日閲覧。
  33. ↑ 「「いつか息子にチャーハンを…」。家族と離れ、異国でプレーする助っ人たちのあっぱれな心意気」『web Sportiva』2021年7月16日。2021年7月18日閲覧。
  34. ↑ 「1年で退団のつもりが… 助っ人右腕を"翻意"させた「予想以上」の日本野球」『Full-Count』2022年12月19日。2023年11月29日閲覧。
  35. ↑ “Tom McGough - BR Bullpen”. baseball-reference.com. 2025年2月13日閲覧。
  36. ↑ ennoshita_YSのツイート(1441304851674120197)

関連項目

外部リンク