交通機関の精神障害者割引
交通機関の精神障害者割引(こうつうきかんのせいしんしょうがいしゃわりびき)では、日本の交通機関における精神障害者保健福祉手帳の所持者を対象とした障害者割引について解説する。
「障害者手帳」と言う表記は狭義では精神障害者保健福祉手帳を指すが、本項で取り上げる交通機関における「障害者割引」は歴史的経緯から身体・知的障害者を対象としている。精神障害者に対する割引は徐々に拡大しているが、障害者割引を適用する事業者の全路線が三障害同一で適用するまでには至っていない。そのため独立した項目として取り上げている。
鉄道運賃
鉄道事業者においては、JR[1]・大手私鉄全社[注 1]については、2025年(令和7年)4月1日までに精神障害者に対する割引制度が導入されることとなっている。
傷痍軍人に対しては明治期から公共交通の割引制度は存在し[2]、現在も戦傷病者は障害の程度により、JR乗車船が一定回数無賃扱いとなり[3]、費用は国が負担している[4]。さらに、戦傷病者に対しては特別急行料金もJRが無賃取扱いとしており、国はその特急料金の一部も負担している[4]。
一般の障害者に対する割引は戦後に旧日本国有鉄道(以下「国鉄」)が導入した。旧国鉄の障害者割引では、介護者を伴わなければ旅行できない重度の障害者の二人分の運賃を実質的に一人分に割引くことを目的としており、さらに、長距離では運賃が高額となることから、100 kmを超える場合には負担軽減の観点から、障害等級を問わず、単独で利用する場合も割引される[5]。
1949年(昭和24年)に身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)が制定され、身体障害者手帳の交付が始まったのに伴い、同法の附則によって国有鉄道運賃法(昭和23年法律第122号)が改正され、大体アメリカの例にならい、介護者を必要とする身体障害者が乗車する際に障害者と介護者の運賃を半額とする旨の規定が追加された[6]。
介護者を必要とする身体障害者は、両眼ともほとんど見えない者、両方の上肢、あるいは両方の下肢が機能を失っている者、常に寝ており、複雑な介護がなければ身体活動のできないような程度の者が対象であった[7]。両方の上肢の機能を失った者は歩行は可能であるが、両手が完全に機能を失っており、財布の中からお金を出すことに非常に困難を来し、歯で噛んで引出しているような、切符を買うのに非常に困難なため対象となったが[6]、聾者(ろう者)[8]や吃音者などは駅の切符が買えることから割引の対象にならなかった[6]。
私鉄に対しては財産権が問題になり、日本国憲法第29条第三項の規定により、私有財産を公共のために使う場合にも、正当な補償が要るという規定があることから、割引を義務付けることは困難であり、公共性を持った国鉄だけに割引が義務づけられた[6]。
その後、1952年(昭和27年)に国鉄は「身体障害者旅客運賃規定」(昭和27年日本国有鉄道公示121号)を制定し、聾者も対象になったほか[8]、100 kmを超える場合には、身体障害の程度が低い者を含め単独乗車の割引を認められた[2]。
一人で歩ける障害者に対する100 kmを超える場合の単独乗車の割引は、国有鉄道運賃法に定める範囲をこえた割引であるが[9]、強い要望もあり、社会政策的な意味から国鉄自身が割引を始めた[10]。遠距離では運賃がかさむことから、学割のような100 km超という例があるので、区切りのいい[11]100 kmを超えた場合に5割引とされた。
以前は国鉄やJRが内部障害者に対する割引を認めていなかったため[12]、身体障害者手帳の中でも第1種または第2種の記載がされる手帳と、いずれも記載がされない手帳が混在していたことになるが、1990年2月1日にJRの割引規則が改正され、JRが全ての身体障害者に対して第1種または第2種の少なくともどちらかの割引の取り扱いを認めたため、現在は全ての身体障害者手帳が第1種または第2種の記載の対象である[13]。
1991年(平成3年)に知的障害者が割引の対象に追加された。
1987年の国鉄分割民営化後は国有鉄道運賃法は廃止され、JRに対する介護が必要な障害者に対する法律上の割引の義務はなくなっているが[8]、旧国鉄から引き継いだJRの旅客運賃割引規則が社内規則として定められており[2]
JRの規則では、JRの第1種(JRの区分は同じ障害種別の同じ等級でも差が生じる場合もあるなど極めて複雑であり、障害等級から容易に判断できないため、手帳にJRの区分の記載がある[注 2])かつ介護者同伴の本人及び介護者の両者の普通乗車券、定期券、回数券、または101 km以上(切り上げ計算のため100.1 km以上が対象)を利用する場合の本人の普通乗車券および12歳未満の第2種障害者の介護者の定期券に限り割引を行っており、連絡運輸の取扱いをする他社線においても同等の割引が行われているが、連絡運輸の取扱いがない私鉄や地下鉄等では割引の対象が異なるなど、必ずしもJRと同等の割引が行われているわけではない。
精神障害者(精神障害者保健福祉手帳のみの所持者)に対しては、上記のJR・大手私鉄以外の事業者は導入に差が出ている。なお後述のように、内容もまちまちで大半の大手私鉄のように第2種では全く意味をなさない或いは適用外と明示する割引もある。また一日乗車券などの割引切符は、そもそもの割引に重畳出来ないとして殆ど適用されない[14][15][16]。
しかし、駅等のバリアフリー化も進み、介護者を伴わず一人で行動できる障害者も増えており、もはや近距離での第1種かつ介護者同伴の制限は、旧国鉄時代の制度を踏襲しているだけで合理性がないのではないかという意見も存在する。一方で、一人で鉄道に乗れるのであれば、割引は不要ではないかという意見も存在する。もう一方で、一人で歩ける障害者に割引はおかしいと思う人もいるだろうが、障害者には多くの金銭的負担があるので、障害者が単独で障害者割引で鉄道を利用したとしても不平等ではないのではないかという意見も存在する[17]。また、障害者、特に精神障害者は平均収入が低く[18]、苦しい生活の中、鉄道の割引を拡充してほしいという切実な声もある。しかし、障害者の経済的な問題を民間事業者に負担させるのは筋違いであり、国などが負担や支援をすべきとJR各社などは主張してきた[19]。(後述のJRの項目も参照)
JRの社内規則における精神障害の割引種別は、精神障害の障害等級の一級を第1種、二級または三級を第2種とする方針が明らかになっており[5]、それに従い厚生労働省が精神障害者保健福祉手帳に旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄を設け、第1種または第2種の記載がされるよう方針を出し[20]、各自治体が令和7年4月1日までに実施している[21]。
JR線の運賃

新しい様式の手帳に変更されるまではスタンプやシールでの対応が行われた
国土交通省はJR各社に対して精神障害者に対する割引の導入を度々協力を要請していた。他の交通機関での導入状況を踏まえ、2025年(令和7年)4月1日発売分より、JR各社において、精神障害者に対する割引が導入される予定である[22][23][24][25]。
JR各社は国鉄時代から引き続き実施している障害者割引や通学定期券の割引を含め、本来は事業者の負担ではなく、国の社会福祉政策として実施されるべきものという考えを表明してきた[26][27][28][29][30][31][32]。
JR各社が2025年4月の精神障害者割引導入を公表したのは、従来から各種団体や国会及び地方自治体での決議に押された部分はあるが[注 3]、発表されたのは2024年4月11日である[33]。最終的に決断のトリガーとなったのは、その10日前の2024年4月1日に、事業者による合理的配慮の提供が義務化された改正障害者差別解消法が施行されるという動きであった。[要出典]なお実施までに約1年の期間をおいたのは、関係機関や省庁との連携、とりわけ今まで無かった精神手帳の「第1種」「第2種」の表示をするまでの期間のためとJRグループのプレスリリースに明記している。
また駅ではなくインターネットで割引乗車券が購入可能なJR東日本のえきねっとやJR西日本のe5489、JR九州のネット予約[34]では、マイナポータルを介して身体・知的障害者割引が可能(JR四国のしこくスマートえきちゃんもミライロID経由で可能)だが、主にマイナポータルに精神障害者割引情報が無いと言う理由で当面適用されない[35]ため、ネット販売に重きをおき窓口(一部「話せる指定券発行機」)対応駅を減少させ限られたJR駅で並ぶ事が多くなると考えられる。特に発券時に障害者本人が手帳本人であると窓口職員が確認する事が必須のため、雑踏や煩い空間が苦手な統合失調症やパニック症候群を持つ者の利用が困難になる事も危惧される。
JRの急行料金
JRの急行料金は、JRの第1種障害者かつ介護者同伴の場合に限り、本人と介護者のJRの急行券(指定席利用時の指定席料金を除く)が5割引となる。2025年4月1日からは、精神障害者についても急行券の割引が適用となる。
ただし、特別急行券は割引されないため、新幹線の開通や急行の特急格上げで、定期運転の急行列車が消滅したことで、臨時の急行列車を除き、急行の障害者割引は事実上廃止された。
料金の種類や金額の設定は自由であるため、あえて急行を復活させる理由は特に存在しないと言える[注 4]。
急行券の割引はJR以外の私鉄・第三セクター鉄道の急行では通常行われていないが、秋田内陸縦貫鉄道の急行券はJRの第1種または精神障害1級で介護者同伴の場合は5割引となる[36]。
私鉄運賃
大手私鉄では2025年(令和7年)4月1日までに精神障害者に対する割引制度が導入されることとなっている。大手以外では精神障害者のみ実施していない場合がある。なお九州(沖縄含む)は2024年10月1日実施の肥薩おれんじ鉄道[37][注 5]でJRを除く全ての鉄軌道事業者において距離やJRの種別に関係なく適用となった。割引率はJRと同様の5割引が採用されているが、地方鉄道では最低運賃の設定等[38]により、実際の割引率が5割を下回る場合もある。また、私鉄ではJRと異なり10円未満の端数切り上げの会社も多いため注意が必要である。なお自動券売機に障害者用のボタンが無い場合などは、小児券で代用する旨案内され、購入や乗降の都度手帳かミライロIDの提示が必要になる場合も多い。
2017年(平成29年)4月1日からは、大手私鉄では初めて西日本鉄道[39][注 6]が距離やJRの種別に関係なく割引をグループの筑豊電気鉄道や西鉄バス(系列会社も含む)とともに導入[40]したことを受け、同日福岡県に路線網を持つJR九州バス[41]や昭和バス(佐賀県内では導入済み)[42]・堀川バス[43]、福岡市交通局(福岡市地下鉄)[注 7]も西鉄と同様に割引制度を開始している。なお九州の一般事業者に広く割引が広がったのは、西鉄の九州内での地位(例えば、西鉄のICカードシステムであるNimocaを使用する大分県の複数の事業者)及び同社が九州運輸局で九州内事業者の前で「精神障害者割引をしたため、減収になったケースはなかった」と発言したのが大きいとされ[要出典]、後述のように同社は中長距離バスでも県内から九州内や自社メイン路線に適用を拡大しており、同社に促される形で九州島内完結の高速バスほぼ全てにおいて割引がなされた。一方、中小私鉄や近年開業した旧国鉄転換、新幹線/在来線分離により発足した第三セクター鉄道の多く(2025年4月以降はJR準拠が一部あるものの、精神障害者割引の導入は全社になる見込み[注 8])、富山地方鉄道、三陸鉄道、松浦鉄道、広島電鉄、とさでん交通[44]、長崎電気軌道[45]、熊本電気鉄道[46]、2025年4月1日から東京モノレール[47]やつくばエクスプレス[48]、高松琴平電鉄[49]、JR東海交通事業[50]、アルピコ交通上高地線[51]など多くの事業者が発行自治体、JRの種別や距離に関係なく一律に対象とするケースが増えている。なお2025年4月1日よりJRとの特急列車等が直通運転をしている智頭急行[52](線内の回数券だけ既適用)、伊豆急行[53]、伊勢鉄道(線内相互は制限なく適用)[54]、京都丹後鉄道(WILLER TRAINS)[55]、富士山麓電気鉄道(富士急行線)[56]、伊豆箱根鉄道[57](東武鉄道は直通列車については未発表、小田急電鉄は単独では100キロ以下だが、両者は精神/知的では連絡運輸区間で適用している)はJR基準かつ通算キロ数を元に合算して、自社発着や通過する場合も実施すると発表している[注 9]。なお同様に特急列車等が直通して運転しているえちごトキめき鉄道[58]は開業時から、北越急行は2018年12月1日の運賃値上げ時[59]に、土佐くろしお鉄道[60]は自社で購入した場合に適用している(IRいしかわ鉄道は距離に関係なく適用し、あいの風とやま鉄道やハピライン福井との連絡運輸切符は対象だが、JR七尾線連絡運輸切符は対象外のため、別途精算するよう案内[61])。また2023年に宇都宮ライトレール[62][注 10]が開業時に適用した事で、栃木県内の路線バスも追随したというケースもある[63][64]。
2023年(令和5年)4月1日より近畿日本鉄道(近鉄)でも割引が実施されている[65]。ただし西鉄と異なりJRの身体障害者・知的障害者に対する割引とほぼ同等で、JRと同じになる、101 km以上(切り上げ計算のため100.1 km以上が対象)を利用する場合で、1級では本人及び介護者の両者の普通乗車券および定期券・回数券、2・3級は本人の普通乗車券・本人が小児(12才未満)の場合介護者の定期券に限り割引の対象となる。
以下は近鉄(2025年4月1日以降のJR)と同等の制度で導入されているが、そもそも連絡運輸含めても101キロ以上の区間がないため、単独乗車の規定がない、あるいは空文化している事業者も多い。
2023年10月1日より京浜急行電鉄(京急)[66]、京王電鉄[67]、東急電鉄[68]、南海電気鉄道[69][注 11]。
2024年(令和6年)3月16日に名古屋鉄道(名鉄)[70][注 12]。
同年6月1日に、京成電鉄(京成)が西鉄同様の距離制限なく社線(新京成電鉄(2025年4月1日より京成電鉄に合併)及び北総鉄道)連絡を含む片道乗車券に限り、精神障害者への割引を開始した[注 13][注 14]。2025年(令和7年)4月1日にはICカード・回数乗車券[注 15]・定期乗車券についても精神障害者への割引が開始される予定である。[71][72][73]。
2025年1月19日[74]に阪急電鉄と阪神電気鉄道(それに合わせて山陽電車[75]も値上げと同時また神戸電鉄[76]割引を開始し[77][78])、4月1日から、西武鉄道[79]、京阪電気鉄道、小田急電鉄[注 16]、東武鉄道、相模鉄道が開始する事で大手私鉄全社で精神障害者割引が導入となる。なお西武鉄道だけは51キロ以上が対象。
補足だが北越急行、近鉄、山陽電車[80]やJR九州[81]、JR北海道[82]のように運賃値上げと同時に適用を発表するケースが見られる。これは申請を一本化したい事業者の意向もあるが、その一方で同時に発表される事による一般利用者からの反発を招く恐れがある。
地下鉄運賃
地下鉄や路面電車などはJRや大多数の大手私鉄とは異なり、距離やJRの種別に関係なく単独利用でも割引となる事業者が多い。
| 地下鉄事業者 | 第1種(1級[* 1]) | 第2種(2級・3級[* 1]) | 備考 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 障害者単独 | 介護者同伴 | 障害者単独 | 介護者同伴 | 主にJRと扱いが異なる場合[注 17]を記載 割引率の記載がない場合は5割 | |
| 札幌市営地下鉄[83] | 通学定期は区間自由、小児定期も割引[注 18] | ||||
| 仙台市地下鉄[84] | 通勤定期23.1%引、通学定期は割引なし | ||||
| 都営地下鉄[85] | |||||
| 東京メトロ[86] | 運賃不要の1種2種乳幼児の介護者定期も割引 | ||||
| 横浜市営地下鉄[89] | 2025年4月1日に開始予定、小児定期も割引 | ||||
| 名古屋市営地下鉄[90] | 場合に限る 最大3人 |
場合に限る 最大3人 |
通勤定期約52.25%引[91] 学生定期は区間自由、大学生約52.25%引 元から安価な中学高校比では約45%引[注 19] | ||
| 京都市営地下鉄[92] | |||||
| 大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro)[93] |
第2種の小児は全券種第1種と同じ扱い[注 20] 運賃不要の1種2種乳幼児介護者も全券種割引 | ||||
| 神戸市営地下鉄[94] | |||||
| 福岡市地下鉄[95] | 精神はJRの1種2種と同じ区分になる[* 1] | ||||
[*注]
なお介護者を明確に1人と明記していない場合も1人と記載している。
都営地下鉄[96][注 21]と東京メトロ[97]は2024年8月1日より(普通乗車券のみ、ICカードや回数券、定期券等は2025年4月1日より)、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)は2025年1月19日より[98]精神障害者に対しても割引が開始された。いずれも近鉄と同様の規定であり、単独利用は対象外である。
また多くの政令指定都市の住民の障害者に対しては、大幅な縮小[99]で条件や詳細が選択制である福岡市[注 22]がやや特殊な他は、公営交通が無料や低廉な負担額で利用できる福祉乗車証を発行している。もっとも、市内交通では通常の障害者割引として、岡山市、広島市、熊本市など地元事業者が発行自治体に問わず精神手帳所持者が半額となっているところも多い。
福祉乗車証で割引になる事業者では住民とそれ以外で格差が生じている。特に精神障害者割引を実施していない横浜市交通局(2025年3月31日まで)[100][101]、京都市交通局、神戸市交通局は、精神障害者についても住民が無料または低廉な負担となり、住民以外でも身体・知的障害者は地下鉄内短距離、若しくはバスの単独利用でも割引となり、介護者がいない場合やJRの第2種障害者の割引がない都営地下鉄、大阪メトロも住民のみ無料または低廉な負担となる一方で、住民以外の精神障害者はたとえ通勤・通学・通院に利用する場合や、都営地下鉄新宿線本八幡駅や横浜市営ブルーライン湘南台駅(2025年3月31日まで)のように駅所在地が運営事業者の自治体でない場合は最寄り駅でも全く割引されず、手帳発行自治体の住民と住民以外や、障害手帳種別で大きな差が生じている。
路線バス運賃
バス運賃の身体障害者割引は、戦後の物価統制令下で物価庁による1951年(昭和26年)の運賃改定で従来通牒で行なっていた身体障害者割引が設定された[102][103]。その後、1952年(昭和27年)8月にバス運賃の権限が運輸省に戻ることになったが[104]、当時の運賃定額制の実施に伴い、運輸省自動車局長通知「バス運賃の割引について」(昭和27年自旅第1691号)[105]において、それまでの割引を引き継ぎ、身体障害者及び同乗することが必要な介護者の運賃を半額とすることが通知された[2]。当時は普通乗車券のみ割引され、身体障害者手帳の交付を受けている者及び介護人を要する場合は介護人共に五割引であり、単独乗車でも等級や距離の制限を設けない割引が実施されていた[105]。
現在は統一的な運賃は設定されていないため、割引の有無や内容はそれぞれの事業者の判断となるが、国土交通省が告示する「一般乗合旅客自動車運輸事業標準輸送約款」に障害者割引の規定があるほか、上限運賃が認可制であり、輸送約款や上限運賃の認可の際に割引の実施を促す形となっている。
1991年(平成3年)に標準輸送約款の割引対象に知的障害者が追加され、2012年(平成24年)7月31日に改定された標準運送約款の24条に「精神保健及び精神障害者福祉に関する運賃を割引する」旨明記された[106][2]。
標準輸送約款を適用する場合は輸送約款の認可が不要であるが[107]、各社が独自に輸送約款の認可を受ければよく[108]、実際の割引の適用可否は事業者の判断となるが、標準輸送約款の割引対象に精神障害者が加わったことから、精神障害者を割引の対象から外すことは、輸送約款の認可が必要になるという点で身体障害者・知的障害者を割引の対象から外すことと同等の扱いとなっている。しかしながら、独自の輸送約款で認可を受けるか、標準輸送約款を用いる場合も約款と申請運賃が異なっても罰則はないため、身体・知的障害者を割引の対象から外す事例はあまり多くない一方で、精神障害者のみ割引の対象から外す事例は少なくないのが実情である。
割引率は「一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度[109]」で「原則として一定率を減じて運賃設定する」ことが書かれているのみであり、標準運送約款などにも具体的な記述はないが、上記のような経緯があり、過去の運賃および料金に関する制度の通知で、普通運賃は5割、定期券は3割の割引とすることとされていたため、大半の事業者はそれに沿った割引を実施しているが[2]、割引率の基準や目安などは存在しないため、事業者によっては異なる割引率や割引額が設定されることもある。
このように、割引の有無や割引対象、割引率や割引額は事業者が個別に決定するものであり、特に定期券は主流の割引率でも3割であることから、バス運賃では介護者を必要とする障害者の二人分の運賃を実質的に一人分に割引くという本来の障害者割引の目的を完全には果たせていないことが多い。
一方、標準輸送約款でも割引の詳細は規定されていないが、バス運賃の割引は等級や距離の制限を設けないことが多い障害者本人の割引と、JRの第1種などの条件(精神障害2級または3級も含めるなどJRと違う区分の場合もある)での介護者の割引の両方を実施していることが多く、100 km以下などの短距離の単独利用でも割引の対象となる場合が多い[注 23]。
ただし、例えば大阪シティバスでは全てのJRの第1種障害者に対して本人単独と介護者同伴の両方の割引があり、大人の第2種障害者は身体障害者・知的障害者の本人のみ割引されるが、第2種の精神障害者は割引されない反面、定期券の割引率はバスで一般的な3割よりも高い5割であったり[110]、逆に、神奈川中央交通のように、等級を問わず精神障害者に対する割引を行うが、定期券は割引がなかったりと[111][112]障害等級の制限(1級や1・2級)、割引率、定期券の割引有無などが異なることがある。
なおコミュニティバスと呼ばれる自治体(複数もあり)が運営主体で、主に事業者に委託しているバスは、個別に運賃を決定しているため割引形態はさまざまであり、無料から身体障害者でも割引がない場合[113]まであり、委託先事業者とも異なるケースがあるので、制度を都度乗務員や自治体に確認する必要がある。
国土交通省から協力要請が行われていることや、標準輸送約款の割引対象に精神障害者が加わったことなどから、割引を開始する事業者もある。
路線バス運賃は後述する高速バス・長距離バス・空港発着バスを除き、対キロもしくは均一の上限運賃制で、認可を受けた上限運賃の範囲内で設定、もしくは協議運賃となる。
上限運賃の設定の根拠となる原価計算の際に障害者割引を前提としていた場合は、廃止には再度運賃の審査または協議が必要になる可能性が考えられる。割引の廃止はあまり行われていないが、大阪シティバスの自社運行路線では2017年度頃までは精神障害者に対しても割引が行われていたが[114][115]、精神障害者割引が存在しない旧大阪市営バスの事業を引き継いだこともあり、精神障害者のみ割引が廃止された[116][117]事例も存在する[注 24]。
東京都内の一部バス事業者では、東京都居住の精神障害者限定の割引が行われることがあり、都営バス[注 25]、西武バス、国際興業バス、東武グループバス、京成グループバスなどは他県跨ぎ路線を含め発行自治体に関係なく半額を適用しているが、東急バスや京王バスのように、身体障害者・知的障害者は無条件で半額とする一方で、精神障害者は、東京都発行の精神手帳のみ、かつ都内区間だけ利用する場合のみ半額適用にするという特殊な割引が実施されている場合がある。東京都発行の精神手帳のみを対象とした割引ではあるが、東京都との取り決めはなく、東京バス協会に加盟する事業者が自主的に東京都発行の精神手帳のみを対象にしたものであり、東京都から補助が行われているわけではない[118][119][120]。
なお京急バスは都内は上記ルール、神奈川県内は川崎・横浜市内外の路線は神奈川県手帳所持者が割引対象と言う特殊なルールがある[121]。また東京都から山梨県丹波山村や小菅村に入る路線がある西東京バスでは、山梨県を含む全ての道府県発行の手帳では割引にならない[122]。
一方で、補助金によって割引が実施される事例もあり、旭川市では事業者による自主的割引が困難な現状から、3障害共通の取扱いを進めるために補助金を支給しており[123][124]、旭川電気軌道、道北バス、空知中央バスでは、身体障害者・知的障害者は事業者の負担で無条件で半額、精神障害者は市内区間だけ旭川市の補助金で発行自治体に関わらず半額という事例もある。
また、 北海道で半額となる千歳相互観光バスと適用外の道南バスや北海道バスが共同運行しているケースがあり、乗車便により扱いが異なる例もある[125][注 26]。
ちなみにJRグループでは、一般路線バスがないジェイアール東海バス及びジェイ・アール北海道バス以外の一般路線バスでは精神障害者割引を導入しているか2025年4月1日から導入する予定である。具体的にはJR九州バス(日田彦山線BRTを含む)、ジェイアール四国バス、JRバス中国、ジェイアールバス東北の全線及び2025年4月1日以降西日本ジェイアールバス[126]、JR東日本バス(BRT)[127]、ジェイアールバス関東[128][129]全線に適用される予定である。
高速バス・長距離バス運賃
路線バスのうち、専ら一の市町村(特別区を含む)の区域を越え、かつ、その長さが概ね50 km以上の路線、または空港発着で、停車する停留所を限定する路線は、影響が比較的小さい「軽微運賃」として、認可された上限運賃の範囲で決定する上限運賃制よりも緩い事前届出制であるため[130]、変更命令が出されるような極端な事態を除き、基本的に自由に運賃を設定することができる。
前述の路線バスの項目で示したように、割引率に基準や目安があるわけではないが、通常の路線バスと同じく5割引が主流であり、路線バスと同様に、等級や距離の制限を設けないことが多い障害者本人の割引と、JRの第1種または独自の条件で介護者の割引の両方を実施していることが多い[131]。
また、バスでは急行・特急料金や座席指定料金、特別車両料金などが設定されていることが少なく、全額が運賃の扱いであることが多いため、割引率で5割を採用した場合は鉄道よりも割引率が高くなりやすい傾向にある。
ただし、身体障害者・知的障害者に対する割引についても全く行われていなかったり、主要な予約サイトでは割引が適用できないなどの制限がある場合[注 27]もある他、割引率(または割引額)を引き下げたり、また、認可が必要な上限運賃の制約を受けずに運賃を設定できるため、後述のJALグループ以外の航空運賃同様、通常運賃を高めに設定した上で、障害者割引と併用できない割引(早期申込割引、直前割引、Web申込割引、または特に申込条件のない格安プラン等)を設定したり、ダイナミック・プライシングの普及による普通運賃の形骸化(閑散・繁忙期または時間帯の変動であるが、むろん最繁忙期が普通運賃より安価でも構わない)により、割引率が著しく低下していたり、障害者割引を利用しないほうが安価となる場合もある。
都市間高速バスの割引は、競合する高速バスや他交通機関と比較した考えになったり、通常の路線バスで多くみられる公営バスやコミュニティバスなどの行政が主体の運営や、行政の赤字補填によって維持されている赤字前提の路線ではないことなどから、割引はごく一部の事業者の路線に限られていた。
そのような割引が実施されていたごく一部の路線でも、2010年代後半ころから精神障害者割引の廃止が相次ぎ、2020年代前半にはさらに新型コロナウイルス感染症 (2019年)が追い打ちをかけ、次々に割引が廃止された[注 29]。
JRの鉄道割引発表まで精神障害者割引の廃止を免れていた路線は、加越能バスの名古屋=高岡(氷見)線、ブルーライナー、遠鉄バスの浜松=横浜線や空港連絡バス、しずてつジャストラインの静岡=横浜線、平和交通全線と同社が単独運行開始して後に参入したJRバス関東、京成バスの「エアポートバス東京・成田[注 30]」、関東、名古屋、九州=四国各方面「コトバスエクスプレス」(琴平バス)、広島県内[133]、沖縄本島内の高速バスなどである。
その後JR鉄道割引発表を境に、大手のウィラー(一部の共同運行路線を除く)はJRや大手私鉄などの鉄道割引導入に先駆けて2024年6月1日より割引を開始し[134]、また九州島内最大勢力である西鉄バスが、従来の県内及び一部近県路線に加えて2024年10月1日[135]から大部分の路線[注 31][136]、及びJR九州バスを含む九州内の各事業者[137]が九州島内路線[注 32]に適用、更には2025年4月1日乗車分から奈良交通・関東バスの「やまと号」「ドリームスリーパー[注 33]」[138][139]が、また2025年4月1日発券分よりJRバスグループ[140]、あるいは前述の遠鉄バス[141]やしずてつジャストライン[142]やJRバスとの共同運行路線である京王電鉄バス[注 34]の新宿・渋谷からの浜松、静岡線[143]、名鉄バス[144][145]と実施に向けた流れが出来つつあるが、2025年4月以降ではやや西日本の事業者の方が適用事業者が多く、東日本では前述の事業者と関係する路線以外が少ない。特に西鉄・名鉄を除く大手私鉄系(グループを含む)バス事業者や東北の事業者、北海道の一部を除く高速バス事業者では今のところ実施率がゼロ、若しくは最低限になっている。
ただし、上記の路線バスの項目で示したように、以前は身体障害者・知的障害者に対する割引さえ実施していれば輸送約款の認可を省略できたものの[注 35]、2012年(平成24年)以降標準輸送約款の割引対象に精神障害者が加わったことから、精神障害者を割引の対象から外すことは、輸送約款の認可が必要になるという点で身体障害者・知的障害者を割引の対象から外すことと同等の扱いとなっている。しかしながら、障害者割引を定めない独自の輸送約款で認可を受ければ標準輸送約款に従う必要はないため、割引を実施しない場合も多く、その場合も、身体・知的障害者を割引の対象から外す事例はそこまで多くない一方で、精神障害者のみを割引の対象から外す場合が大半であるのが実情である。
一部の定期観光バスについても、地域やコース、運行会社などによって異なるが、「はとバス[146]」(コース番号のアルファベットがA・B・Cで始まる「定期観光」のみ対象。要電話予約。Web予約不可)「亀の井バス」別府地獄めぐり(割引率は低いが、実質、地獄組合加盟の7地獄の入場券分が割引となる。ハイウェイバス・ドットコム、@バスで電話で予約可能)等が可能。
福祉乗車証制度
精神障害者全体への割引制度がないが、その地方公共団体の住民である精神障害者(精神障害者手帳所持者・療育手帳や身体者手帳の場合は条件が異なる)に対しては福祉乗車証などといった何らかの証明書を交付すると、公営交通などの運賃を無料とする例もある(例:京都市交通局[92])。
仙台市交通局は、2021年3月31日まで仙台市または宮城県発行の精神障害者福祉手帳を提示した場合のみ、本人分の普通乗車券に限って割引対象としていた。翌4月1日以降は手帳の発行自治体を不問とし、あわせて介護者や定期券への割引を開始した[147][注 36]。
地域独自のICカード乗車券では自動的に割引運賃を引き去る機能のある障害者用カードを発行するものがあり、手帳を提示することで購入できるが、多くのカードにおいて手帳に対応した有効期限が1年あるいは当初翌々年の誕生日、以後毎年更新など地元在住者以外では使用しにくいケースが多い[149][150][151]。交通系ICカード全国相互利用サービス加盟のICカードについては、中京圏各社で導入されている「manaca」と西日本鉄道などで導入されている「nimoca」、福岡市交通局の「はやかけん」[152]などの障害者用カードがあるものの、いずれも導入各社の障害者割引制度との関係から、身体、知的も含めて利用できる事業者は限定される。また割引カードで乗り越しても乗り越し運賃を支払えない問題もある(例:名古屋市=名鉄、福岡市=JR九州)。
なお、相模原市[153]・堺市以外の政令指定都市では、静岡市や広島市などで手帳発行自治体に問わず一律の割引措置を行うか、在住者に自治体内の無料パス交付、或いは双方の措置をとっている。また名古屋市においては、手帳所持の市民に福祉特別乗車券を配布した上、2015年(平成27年)10月1日から名鉄バス、2016年(平成28年)4月1日から千葉市(モノレールを含む、また県内もJRバス関東以外の一般バス)に続き、名古屋市が主に出資する全ての交通機関(地下鉄・市バス・名古屋ガイドウェイバスガイドウェイバス志段味線・あおなみ線)で全都道府県・全等級の精神障害者保健福祉手帳所持者に対して、半額割引を行っている[154]。(地下鉄は日進市、ガイドウェイバスは春日井市、市バスは両市を含む9市町に跨がるがいずれも対象である。名鉄、JR東海、近鉄の名古屋市内区間は福祉特別乗車券の対象区間であり名古屋市在住者は実質無償であるが市外在住者が介護者なしで利用する場合は半額割引は対象外(名鉄、近鉄、JR東海は名古屋市内のみ乗車の場合は100 km以内の為介護者なしの場合は対象外)、市も僅かに出資しており、藤が丘駅にて地下鉄と乗り換えが可能なリニモ(筆頭株主は県)は介護者同伴1級のみ対象(身体、知的も介護者同伴のJRの第1種のみ対象、なお100 kmを超える区間は存在しない)のため注意が必要である。)なお三重交通は一般路線バスと一部の高速バスで半額割引を実施しており名古屋市営バス、名鉄バスと同様名古屋市内では市内在住は実質無償、市外在住は半額となる。
船舶運賃
船舶運賃については国土交通省や運輸局の協力要請により適用事業者が多く、シルバーフェリー、太平洋フェリー、新日本海フェリー、商船三井フェリー[155][注 37]、東海汽船[156][注 38]、小笠原海運[157]、東京九州フェリー、名門大洋フェリー、阪九フェリー、四国オレンジフェリー、松山・小倉フェリー、フェリーさんふらわあ、マルエーフェリーなどの中長距離フェリー事業者の大半が、身体・知的と同様の内容で2等船室若しくは2等寝台相当額に対して割引を行なっている。これらは運賃(更に2等寝台等の付加料金)が半額になるため[注 39]、相対的に他交通機関に比べ割引額が高い。 そのほか短距離の航路(自治体直営船含む)も割引が実施されている地域がある。但し青函フェリーやたこフェリーのように廃止された例もある。
なお、船舶において単独で乗船する場合はJRルールに準拠して「101キロ以上の行程」[158]と明記してある航路があるが、これらは鉄道とは異なり単独ではなく他交通機関とトータルで超えるとみなして、実際は一律で割引きにしている場合が多い[注 40]。
航空運賃
航空運賃は高速バスと同様に事前届出制となっている。
航空運賃では、国際線および主要な格安航空会社(LCC)、一部の離島発着便の場合は、従前から身体障害者・知的障害者・精神障害者を問わず障害者割引自体が存在しない。更にLCCの場合は、小児運賃についても存在しない。
他方、障害者割引を実施している航空会社[162][163]については、2016年以降に国土交通省と航空各社の間で精神障害者への割引導入に向けて協議し、準備を進めていた[164]。日本航空とJALグループ各社[165]が2018年(平成30年)10月4日予約・搭乗分より、天草エアライン[166]が同年12月22日搭乗分(同年10月22日予約分)より、全日本空輸[167]・ソラシドエア[168]・スターフライヤー[169][注 41]、AIR DO [170]が2019年1月16日予約・搭乗分より、フジドリームエアラインズが同年3月31日搭乗分(同年1月31日予約分)より、東邦航空(東京愛らんどシャトル)が同年6月1日予約・搭乗分より従来から設定していた国内線の身体障がい者割引が、新たに精神障害者も対象となった。新中央航空も2020年10月1日より身体障害者割引運賃を障がい者割引運賃に変更する形で、精神障害者も対象とした[171]。2024年1月31日就航のトキエア[172]にも設定がある。同伴者も1名に限り、同様の割引が適用となる。
航空各社の障がい者割引は、航空会社や区間により割引率が異なる。特に、JALグループとそれ以外では大きくルールが異なる。
JALグループ(日本航空、日本トランスオーシャン航空等)では2023年4月から障がい者割引は「ディスカウント方式」となっており、「フレックス」、「セイバー」、「スペシャルセイバー」、「往復セイバー」、「プロモーション」の5区分の運賃について、約20%の割引を行う。予約変更等の取り扱いは、各運賃区分によって取り扱いが異なり、ベースとなる運賃区分に準ずる。したがって、フレックス以外は予約を変更することができない[173]。
JALグループ以外の航空会社の場合、JALグループのフレックス同様に通常運賃の一定額を割り引いた運賃を設定している。そのため早期購入割引(ANAスーパーバリュー等)や株主割引、パッケージツアーと比較すると割高になる場合が多い(当日等の割引運賃適用外で搭乗する場合や、繁忙期はこの限りでない)一方で、障がい者割引の場合は、早期購入割引等やパッケージツアーのように発売できる座席数や予約変更に制限がなく、空席があれば片道から購入可能で、且つ予約変更可能であるのが利点となる。ANAの「プレミアムクラス[174]」は、シート料金(ANAは運賃と料金が一体で発売されるため、路線ごとに普通席との差額にバラツキがある)は割引対象外だが、運賃が普通運賃扱いのため、早期購入割引や株主割引と違い、幾分予約しやすい。JALグループも2023年4月の運賃制度変更前は、ANA等と類似の制度であった。
障がい者割引で利用の際、チェックインカウンターにて手帳提示、確認作業終了後に搭乗券控えが渡されるが、JALやANAのマイレージ会員であれば、事前に障がい者手帳のコピー(要写真付き)と申請書(各航空会社ホームページから印刷入手可能)に必要事項を明記の上発送もしくは空港カウンターで登録。登録作業完了後は、通常利用時と同じく、空港でのチケットレス・チェックインレスで搭乗が可能(コードシェア便を含む。空港でも、有人カウンターで障がい者手帳とマイレージカードを提示・手帳情報及び航空券情報を登録すれば期限内は通常時と同じくチェックイン可能)。大手会社のマイレージカードを使用しない予約や大手以外では下記の2種がある。独自のマイレージシステムを持つAIRDO、ソラシドエアではマイレージ情報に対して初回登録時だけ手続きが必要である。それ以外の航空会社では、搭乗都度有人カウンターにて、手帳かミライロIDを提示して手続きを行う必要があるため、特に混雑期や悪天候時などは早めの来港が必要となる[注 42]。また登録済みでも、JAL(ANAは不要)は手帳の有効期限が切れた場合は、改めての手続きが必要であることが、身体・知的療育手帳とは異なる。期限切れの場合は手帳と紐付けた予約が出来ない。(会員外で予約して、当日チェックイン時に窓口で手帳を提示すれば搭乗可能)
また制度ではないが、事前搭乗サービスを実施している航空会社では、手帳かミライロID提示で等級に関係なく対象者となるため、騒がしい待合室での待機が軽減される。
タクシー運賃
日本のタクシー運賃は原則として全ての事業者からの申請(実際には事業者団体による一括申請[175][176])を前提とする同一地域同一運賃制度であったが、1993年(平成5年)10月から同一地域同一運賃が廃止され、上限運賃の改定申請事業者の車両数の合計が当該運賃適用地域における全体車両数の5割を超えた場合に運賃改定手続を開始することになり、1998年(平成10年)3月からは個人タクシーは除外され、申請があった法人事業者の車両数の合計が7割を超えた場合に運賃改定手続を開始することとなった[177]。タクシー運賃は地域ごとの設定であるが、現在は各事業者が個別に運賃改定申請を行うこととなっている[178]。
タクシー運賃は地域ごとに上限運賃と下限運賃(上限運賃から約10%)の範囲内の運賃が申請された場合は自動的に認可される自動認可運賃が設定されており、この範囲内で運賃を申請した場合は審査を省略することができる制度となっている。
タクシーの身体障害者割引は、愛知県でいち早く運転手と愛知県の自動車交通労組の負担で実施されており、熊本県と山梨県でも一部実施されていた[179][180]。
現在の形の障害者割引は、東京都では1990年(平成2年)5月26日に開始され[181]、当初は六大都市等に限られていたが[182]、事業者による運賃改定申請で身体障害者割引が含まれる運賃の申請が行われた地域で新たに実施されるようになり[183]、1992年(平成4年)の夏までに全国で順次導入された[184]。
知的障害者割引は東京都では1992年(平成4年)5月に開始された[181]。
現在は身体・知的障害者ともに全国で割引が実施されており、国土交通省自動車局長通知「一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度について[185]」(2001年(平成13年)10月26日)では身体障害者、知的障害者に対して1割を割引すると記載されるまでに至っている。一方で、統一した実施がない精神障害者は、事業者が割引対象とする可能性がある被爆者・戦傷病者とともに「事業者の申請に基づき個別に設定するものとし、割引率は1割とする」とされている[2]。
精神障害者割引は2025年時点では少なくとも東京都を始めとして大半の地域では行われておらず[186][187][188]、運賃改定の際も割引が含まれない運賃が申請される状況にある。
ただし、個別の事業者で割引が実施される場合があり、遅くとも1998年(平成10年)時点では既に精神障害者割引を実施するタクシー事業者が出てきており[189]、精神障害者保健福祉手帳への写真の貼り付けが行われるようになった2006年以降は特に実施する事業者が増えているほか、タクシー協会単位で実施される場合もあり、大分県[190]、大分個人タクシー協同組合[191]、佐賀県[192]、滋賀県[193]の事業者団体に加盟するタクシーなどで精神障害者割引が行われており、大分県[194]、佐賀県[195]のタクシーでは県内のほとんどのタクシーが精神障害者割引の対象であるとされる。長崎市[196]、胆江支部[197](奥州市、胆沢郡金ヶ崎町)、むつ支部(むつ市)[197]、松戸市[198]のような市町村単位のタクシー協会や支部等でも実施される場合がある。ただし、地域内でも協会に加盟していないタクシー事業者は実施していない可能性もあるため注意が必要である。
さらに、秋田県[199][197]、東京都[187]、愛知県(名古屋交通圏を除く)[200]などに加盟するタクシー事業者の多くが精神障害者割引を実施している。ただし、これらのタクシー協会では全ての事業者の賛同が得られるまでには至っておらず、協会に加盟していても割引を実施していない事業者も存在する[197][199][187][201]。
他方、東京都の個人タクシー組合では2008年(平成20年)5月2日から統一的な精神障害者割引を実施しているため[202][203]、東京の個人タクシーが組合に加盟する場合は割引を実施することになり、個人タクシーは特に割引の導入が進む事態となっている[204]。
このように、同じ地域でも会社により異なり、割引が行われる場合は障害等級や距離にかかわらず10%引となる。運賃料金の内容は車内の見やすい位置に表示があり、精神障害者割引の有無が確認できるようになっている。また運転手の知識のなさゆえに本来割引が受けられる場合でも拒否されたり、逆に対象外であるにもかかわらず身体、知的の手帳と誤認するなどし割引を適用されたりするケースも多く混乱の原因となっている。他の交通機関と異なり歩合給などの制度が影響し、会社によっては障害者割引によって運転手の給与が下がることがあるため、クレジットカードでの支払いとは併用出来ないなどと意図的な不正拒否も行われることもある。なお、実施している割引を不当に拒否することは道路運送法違反として厳正に処分される[205]。
また、地方公共団体によっては障害者に対してタクシー利用券が交付されることもある。
有料道路料金
有料道路料金は介護者が同伴の場合でも料金が変わらないため、介護者を伴わなければ旅行できない重度の障害者の二人分の運賃を実質的に一人分に割引く障害者割引は存在しない。
有料道路の身体障害者割引は、身体障害者が移動する場合に、ハンドル操作や各種装置の運転操作に困難を伴い、身体的な苦痛や疲労が著しいため、走行の条件のよい有料道路を利用することが相当程度余儀なくされている実情があり[206]、通勤、通学、通院等の日常生活において、有料道路を利用する障害者に対して、自立と社会経済活動への参加を支援することを目的としている[207]。また、肢体不自由者が運転する場合には、走行条件のよい有料道路を通行することが交通安全上も望ましいという判断も働いている[208]。
有料道路の身体障害者割引は1979年(昭和54年)6月1日に開始された。対象は歩行機能が失われた下肢または体幹の不自由な身体障害者であり、これは、足がわりとして自動車を運転する障害者に対する割引が目的であり、より重度の障害者は対象外であった[209]。さらに、聴覚障害者等の他の身体障害者は、歩行機能が失われているというわけではなく、自動車を足がわりとしなければならないという程度が低く、道路の場合は一般道路の通行もでき、有料道路の通行を余儀なくされる程度も下肢体幹不自由者に対してかなり低いため、対象外となった[210]。また、日常活動で利用する範囲という観点から、日本道路公団(現:NEXCO)以外の道路の割引は、隣接する都道府県までに制限されていた[211]。
上肢(手)に障害のある人が運転できる自動車も開発されたこともあり[212]、歩行機能が失われているというわけではないが、1986年(昭和61年)12月から手の不自由な障害者が運転する場合も割引されるようになった[208][213]。
しかし、1992年(平成4年)6月15日に道路審議会で、内部障害者の運転と重度障害者の介護者の運転を割引の対象とする答申が出され[214]、結局1994年(平成6年)には、歩行機能、運転の苦痛や疲労、交通安全上の望ましさの程度にかかわらず、すべての身体障害者本人の運転が割引対象となった[215][216]。
また、このときに介護運転として、重度の身体障害者、重度の精神薄弱者(知的障害者)の移動のために介護者が運転する場合も対象となった[215][216]。
一方で、精神障害者は、そのような身体障害者の割引の趣旨とは少し違うため、割引は行われていない[217][218][注 43]。また、上記のように身体障害者と知的障害者の間でも格差が存在する[注 44]。
2024年時点では、減収により収支に与える影響や本制度のこれまでの経緯、他の公共交通機関における割引の実態等を踏まえつつ、制度の趣旨に該当する精神障がいの程度とそれに伴う移動の困難性を考慮している状況であり、現時点で精神障がい者の方に直ちに障害者割引を適用することは難しいとしている[219]。
なお、重度の身体・知的障害者の介護者の運転が割引となった際は、精神障害者保健福祉手帳の制度ができる1995年(平成7年)の前年であり、精神障害者は障害の事実が手帳等で確認できないため、対象外とされたが[220]、手帳の制度ができた後の1999年(平成11年)に開始された身障者等割引制度研究会では、精神障害者のうち、単独では移動が著しく困難な者の介護者運転の場合についてのみ割引の対象としてはどうかという議論もあった[217]。しかし、この時は結局重度の精神障害者の介護者の運転も対象にはならなかった。
これは、以前は精神障害者保健福祉手帳に本人の写真が貼付されていなかったため、身体障害者や知的障害者に対して実施している本人が乗車していることの確認が困難であることも課題の一つではないかとされていたが[221]、写真の貼り付けが行われた2006年以降も割引の対象とはなっていない。
このように、現在ではNEXCO管轄の高速道路・有料道路[222]、都市高速などの地方道路公社の多く[223]では本人運転と介護運転で高速道路料金の割引が行われており、本人運転では等級にかかわらず全ての身体障害者が全ての距離で対象になり、介護運転では重度の身体・知的障害者が介護者の運転する車に同乗する場合に対象となる。なお、重度の障害の範囲はJRの区分の第1種と同等である。身体障害者で本人が運転しない場合は割引の条件が厳しくなっており、知的障害者は本人の運転は割引されず、重度の障害者の介護運転の割引に限られる。
2021年7月19日~2021年8月9日の東京オリンピック期間中と2021年8月24日~2021年9月5日の東京パラリンピック期間中に首都高速道路が行う1000円上乗せは通常割引の対象とならない精神障害者も事前申請により免除となる。(新型コロナウイルス感染症の流行拡大に伴い東京オリンピック・パラリンピックが364日延期した為対象期間が変更された。)
精神障害者への割引適用拡大の動き
上記の問題に対し、国が主体となって3障害一律の割引を行なうために動くべく、2016年3月頃から各地の都道府県議会で「障害者差別解消法に基き、精神障害者に対しても同一の交通機関の割引を行う」決議が全会一致でなされている[224][225][226]。
2021年6月11日、赤羽一嘉国土交通大臣から国土交通省内各局に対し、「真の共生社会実現に向けた新たなバリアフリーの取組」に関する大臣指示を行った。その中で、精神障害者割引の導入促進に関して、「本取組の具体的な方向性や目標等を早期に定め、その実現に向けた検討等を開始すること。」を指示内容として明記している[227]。
なお療育手帳では、全日本手をつなぐ育成会等、関係諸団体の運動の結果、JR運賃や鉄道料金の割引制度が設けられた[228]。
脚注
注釈
- ↑ 但し多くの大手私鉄の最大区間は100キロ以下なので、第2種の101キロ以上(西武は51キロ以上の条件)と言う条件は実質無意味である事に注意
- ↑ JRの区分は障害年金の等級や特別障害者の区分などとも異なり、例えば視覚障害では4級の1と4級の2で区分が違うなど一見して判断できないため、身体障害者手帳または療育手帳には旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄に第1種または第2種の記載があり、JRの割引規則上の区分を確認できるようになっている。精神障害者保健福祉手帳についても、JR各社等での精神障害者割引導入に伴い、旅客鉄道株式会社旅客運賃減額欄に第1種または第2種の記載がされる予定である。
- ↑ 2022年以降にJR西日本グループの宮島連絡船、嵯峨野観光鉄道の精神障害割引開始、JR九州の日田彦山線BRTでの実施例があり、緩やかに実施されるであろうと言う兆しはあった。
- ↑ 特急料金を急行料金よりも安価に設定することも可能であり、全車特別車両化や、ライナー列車のように乗車整理券として料金を徴収するなどのあらゆる料金設定が考えられる
- ↑ なおそれまでは1級は身体/知的1種と、2級は身体/知的の2種(かつ101キロ以上)と同じで3級は対象外と同日までの鹿児島県のいわさきバスネットワークと同じ取扱であった。
- ↑ 自動券売機で切符を買う際、「車いす」ボタンを押すと駅係員(駅員無配置駅では不可)が出て、手帳の有効性を確認した後、障がい運賃への切り替え作業が必要。乗下車共、自動改札利用可能
- ↑ 福岡市交通局は、2017年3月までは福岡市在住の福岡市高速鉄道福祉乗車証・福祉割引証所持者(精神障害者保健福祉手帳所持者は、保健所で手続きが必要だった)のみに制限されていた。身体・療育の手帳所持者は従前より居住地の制限等はなく割引の適応対象となっていた。
- ↑ 2025年3月9日現在、JR準拠で4月以降実施は道南いさりび鉄道、愛知環状鉄道、伊勢鉄道(伊勢鉄道線内相互は距離に関係なく適用)、京都丹後鉄道、既適用の秋田内陸縦貫鉄道、智頭急行(線内回数券だけ先行)。それ以外の会社は距離に関係なく適用。
- ↑ 2025年2月25日発表、4月1日実施のJR西日本の旅客運送規則改正(精神障害者運賃割引規則)によると智頭急行などのJR線の間に挟まれて運転する列車の運賃は、身体障害者割引同様前後のJR線を合算して会社線分を合算して割引く規則になる。これはJR他社は公表していないが、対象が全国であるため、同一の規則が制定されたと思われる。
- ↑ 同社の身体及び知的障害者割引は第2種は本人のみだが、精神は級を問わず介助者が対象になる珍しいケースである。
- ↑ 但し南海では、鉄道だけだと2種では和歌山県から大阪市内を経て和歌山県に戻るような101キロ以上、若しくは南海フェリーの61キロと合算する39キロ以上の連絡運輸の場合のみ適用。
- ↑ 利用する機会が多いと思われる豊橋=名鉄岐阜間は99.8キロと僅かに101キロに届かないため、ここも割引が常時有効とは言いがたい。但し、豊橋からだと名鉄岐阜から各務原線の隣駅の田神まで買えば101キロを超えるため、田神駅まで買い名鉄岐阜で途中下車した方が安くはなるが逆は不可なので、制度を用いて有用なケースは限られると言える。
- ↑ 同社と相互直通運転運転をしているのは後述の東京都交通局以外、芝山鉄道があるが同社は2025年4月1日導入
- ↑ 同日に併せて、身体障害者・知的障害者の割引も見直しが行われ、距離制限も撤廃され、更には介護者1名を含め障害者手帳の種別や等級を問わず適用となった。
- ↑ 各社では普通回数券の発売は終了しているが、障害者用回数券は発売しているため障害者用回数券の適用範囲を同等とすると思われる
- ↑ 自社線内で101キロを超える区間はないが、後述のように東京メトロのプレスリリースで特別急行券を併用する場合に限り発売される北千住=箱根湯本間の連絡運輸に関しては適用と発表している。なお小田急と箱根登山鉄道の最長区間でも101キロに僅かに届かないため、両社のリリースは上記例以外空文化している。
- ↑ JRの割引は、近距離の場合
*第1種障害者と介護者が同時に乗車する場合の普通、回数、定期乗車券
*定期乗車券を使用する小児の第2種障害者と介護者が同時に乗車する場合の介護者の定期券(小児の定期券は割引されない)
が対象であり、これと異なる場合を記載したが、障害者割引回数券の発売の有無(または代替のICカード還元)は省略した。また、JRでは100 kmを超える場合も単独乗車では定期券の割引がないのに対し、単独割引を実施している事業者は単独乗車用の割引定期券も発売しているが、同様に省略している。 - ↑ 通学での利用有無や通学経路に限らず通学定期券として購入可能であるため、常に小児の通学定期料金からの割引となる。
- ↑ 他路線の通学定期券に相当するが、通学での利用有無や通学経路に限らず購入可能(札幌市営地下鉄と同様)としていることから、学生定期券と呼称している。
通学経路に限らず通学定期券として購入可能であるため、常に学生定期料金からの割引となる。
障害者割引学生定期券は小学生の学生定期券と同額となるため小学生の割引はなく、中学生以上で割引。 - ↑ JRでは小児の第2種障害者は介護者の定期券のみ割引であるが、Osaka Metroでは第2種の小児は介護者の定期券に加えて本人の定期券も割引となる上に、定期券だけでなく普通券や回数カードも本人と介護者が同時に乗車する場合に割引。乗車券不要の第1種と第2種の乳幼児の介護者も割引され、これも同様に定期券だけでなく普通券や回数カードも割引。
- ↑ 成田空港(京成・成田スカイアクセス線経由)か都営地下鉄を経て京急で101キロを超える上大岡以遠の列車が僅かながらあり連絡運輸もしているが、京急のプレスリリースで「第2種は対象外」「京急線内の利用に限る」としているため、割引にはならない。
- ↑ 前年度の所得が200万円未満、▽身体障害者手帳1級~3級▽療育手帳A▽精神障害者保健福祉手帳1級▽被爆者健康手帳▽戦傷病者手帳、交通用福祉ICカードや福祉乗車証など7種の券種のうち1種を年に1回交付https://www.city.fukuoka.lg.jp/shicho/koho/fsdweb/2022/0701/0502.html
- ↑ 日本一長い路線バスとして有名な奈良交通の八木新宮線でも、距離の制限のない精神障害者割引がある。
- ↑ その後、大阪シティバスでは2025年1月19日から旧大阪市営バスの路線を含むすべての路線で小児以外は1級のみというかつての自社運行路線の割引よりも縮小された形で単独・介護者同伴時の両方で精神障害者割引が開始された。
- ↑ なお東京都民は乗車証が交付されるため、都営交通は無料である。
- ↑ また2024年9月までの九州産交バスや宮崎交通では、割引対象の手帳発行自治体は問わないが、主たる営業県から他県に跨ぐ路線の区間を精神だけ対象外にしていたと言うケースがあった。
- ↑ 例えば高知駅前観光が運行する高知・徳島〜東京間のスマイルライナーは、ソメイユプロフォン設定便以外の障害者割引で精神手帳も対象だが「発車オ〜ライネット」だけ2000円割引。
- ↑ グループの大阪バスや北海道バスの高速・路線バスも順次終了。なお後に設置した沖縄営業所所属の路線バスは、手帳の提示で割引可能。
- ↑ 一例として、東京バスグループ[注 28]は2019年12月31日、オリオンバスは2022年1月1日に割引を撤廃し、オリオンバスは知的障害者に対する割引も2022年1月12日から廃止された[132]など廃止が相次いだ。要因として、コロナ禍による経営悪化及び、精神手帳が割引の対象外だったJRグループや当時のウィラーをはじめとした大多数の事業者を避け、割引を実施する事業者に手帳所持者が集中した事が一因と考えられる。
- ↑ なお、この路線のみJRバス関東が精神障害者割引を行っている理由は、平和交通の方針に合わせ後に同路線に参入したため制度を揃えたためである。従ってJRバス関東では、この路線以外の高速路線とその後適用した福島県・栃木県・茨城県内以外の一般路線バスの路線で割引を行っていない。また京成バスは以前「東京シャトル」として同区間を運行していた際は対象外であったが2020年2月1日より他3社の「THEアクセス成田」と統合した際JRバス関東と同様に平和交通の意向に揃えて割引を実施した形である。なお京成バスはJRバス関東と異なり一般路線バスは、グループ会社を含めて以前より全国の手帳所持者に対して対象であった。
- ↑ 自社単独の新宿=福岡の「はかた号」(プレミアムシート料金は無割引)を含むが、福岡=名古屋の名鉄バス運行便など、共同運行路線の一部を除く
- ↑ 大部分の九州島内路線、適用外は2025年3月31日までの新八代駅=宮崎駅間の「B&Sみやざき」など
- ↑ 座席料金相当分は、他の障害者割引同様無割引。
- ↑ 京王電鉄バスは、主に中央高速バスでのリーダーシップを持っているが、現在のところ非適用の姿勢を取っている。
- ↑ 道路運送法 第十一条 第3項の規定で標準輸送約款を採用する場合は輸送約款の認可が不要であり精神障害者割引が標準輸送約款に追加される前は身体障害者・知的障害者に対する割引さえ実施していれば独自の輸送約款を使用しない限り認可が不要であった
- ↑ 同じく宮城県内、仙台市内で路線バスを運行する宮城交通とミヤコーバスは従前通り、「仙台市または宮城県発行の精神障害者福祉手帳のみ」・「普通運賃のみ」・「本人に限り」割引を適用している[148]。
- ↑ 閑散期限定の「シングルプレミアム」・「シングルスーペリア」キャンペーンの予約でも精神障がい手帳の割引を受ける事が可能。
- ↑ 全等級の運賃及び料金及び、高速船料金に対して半額
- ↑ 個室が割引になるフェリー会社でも、定員に満たない人数に必要な貸切料金は割引にならず、割引前普通運賃と同等のケースが多い。
- ↑ 一例として定期船 フェリーみしまの鹿児島~竹島間は94 kmであるが、運賃表では割引は片道101 km以上としながら鹿児島~竹島間を含むとされ実質的に距離制限がなかったり[159]、そもそも101 km以上の条件が記載されていない運賃表もある[160]。一方で、南海フェリーのように、フェリーのみの利用では101 km以上の距離制限をなくした上で、南海鉄道との連絡運輸では営業キロの合計が100 kmを超えた場合は南海電鉄区間も単独乗車でも割引するという形でフェリーの営業キロが意味を持つ事例もある[161]。
- ↑ ホームページからの予約は不可(普通運賃で一旦予約後、電話またはメールで障がい者割引適用希望の旨、伝える必要あり)。出発日が近い場合は、従来通り、有人カウンターにて搭乗手続きが必要。その時も手帳の確認を求められる。
- ↑ 自社便同士で同日乗り継ぎ予約、または復路同日便利用の場合、航空会社によって異なるが、一葉で予約をした場合、1便目に搭乗する時のみ、手帳をチェックされるが、改めてカウンターでのチェックインが不要な場合もある。
- ↑ ただし、山口県 健康増進課[出典無効] の様に通行料金の割引を行う場合もある。
- ↑ 有料道路に関しては、知的障害者向けの割引も「重度の知的障害者が介助者の運転する車に同乗する場合」に限られており、身体障害者と知的障害者の間でも割引に格差がついているのが現状である。
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- 1 2 東京のタクシー 2013, 一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会, p. 29
- ↑ 第121回国会 参議院 運輸委員会 第2号 平成3年9月19日. Vol. 183. 19 September 1991.
- ↑ 第120回国会 参議院 運輸委員会 第4号 平成3年4月11日. Vol. 120–123. 11 April 1991.
...そのうち札幌市及びその周辺地域のいわゆるAブロックの運賃改定申請の中には身障者割引制度についての申請も含まれているという状況にございます。それから、残りのB、C、Dのブロックについては割引制度が含まれていないというのが現状でございます。...事業者の自主的な判断にゆだねるということでございますけれども、...できるだけ身障者割引制度が導入されるように指導してまいりたいというふうに思っております。
- ↑ 第123回国会 参議院 運輸委員会 第9号 平成4年6月18日. Vol. 220. 18 June 1992.
- ↑ “一般乗用旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度について”, 国土交通省自動車交通局長通達, (2001-10-26)
なお最新の版は国土交通省 一般乗用旅客自動車運送事業に関係する主な告示・通達を参照 - ↑ 東京のタクシー2024, 一般社団法人 東京ハイヤー・タクシー協会, (2024-06), "身体障害者の方への割引に加え知的障害者の方に対してもメーター表示額の10%の割引を実施しています。"
- 1 2 3 “タクシー運賃料金表”. 一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会. 2024年9月3日閲覧。 “なお、精神障害者の方への割引につきましては、現在都内タクシー事業者の一部がサービスを導入していないため、”
- ↑ よくあるご質問, 一般社団法人 東京ハイヤー・タクシー協会 三多摩支部広報委員会 2025年3月14日閲覧, "「身体障害者手帳」または「療育手帳」を乗務員に提示すれば、運賃料金を1割引いたします。"
- ↑ 第142回国会 参議院 交通・情報通信委員会 第9号 平成10年4月7日. Vol. 141. 7 April 1998.
- ↑ 運賃・料金, 一般社団法人 大分県タクシー協会 2025年1月23日閲覧。
- ↑ 精神障がい者へのタクシー運賃の割引が導入されます, 大分県
- ↑ 一般タクシーの運賃・料金, 一般社団法人 佐賀県バス・タクシー協会 2025年1月23日閲覧。
- ↑ 「タクシー運賃精神障がい者割引(1割引)」の実施について(お知らせ), 一般社団法人 滋賀県タクシー協会, (2020-09-30)
- ↑ 精神障がい者に対するタクシー運賃割引に関するお知らせ, 大分県精神保健福祉会
- ↑ 5.運賃・料金の割引サービス, 佐賀市
- ↑ 協会の概要, 一般社団法人長崎市タクシー協会, (2012-12)
- 1 2 3 4 行政相談を契機とした「タクシーの障害者割引適用時の適正対応に関する調査」 結果報告書, 東北管区行政評価局, (2019-03), p. 5-6
- ↑ “運賃・料金”. 【一般社団法人】千葉県タクシー協会. 2025年3月11日閲覧。
- 1 2 “一般乗用旅客自動車運送事業運賃料金表”. 一般社団法人 秋田県ハイヤー協会. 2025年1月11日閲覧。
- ↑ 精神障害者の方に対するタクシー運賃1割引を 2021年4月1日(木)より開始します, 愛知県タクシー協会
- ↑ “【独自】精神障害者、運賃1割引きに 愛知県タクシー協会の55事業者”. 中日新聞
- ↑ サービス改善への取り組み, 一般社団法人 東京都個人タクシー協会
- ↑ 運賃料金案内, 日個連東京都営業協同組合
- ↑ 精神障害者に対する公共交通機関の運賃割引等に関する協力について, 北陸信越運輸局石川運輸支局長, (2024-03-27), p. 10
- ↑ 関東運輸局東京運輸支局長 (2007-09-28), タクシーの障害者割引適用時の取扱いについて, 社団法人東京都個人タクシー協会
- ↑ 第145回国会 参議院 総務委員会 第2号 平成11年3月9日. Vol. 90. 9 March 1999.
- ↑ “障がい者割引”. NEXCO西日本. 2024年7月13日閲覧。
- 1 2 第114回国会 参議院 建設委員会 第4号 平成元年6月20日. Vol. 210–211. 20 June 1989.
- ↑ 第87回国会 参議院 地方行政委員会 第8号 昭和54年5月22日. Vol. 340–342. 22 May 1979.
- ↑ 第87回国会 衆議院 予算委員会第五分科会 第1号 昭和54年2月27日. Vol. 087–093. 27 February 1979.
- ↑ 第91回国会 参議院 建設委員会 第3号 昭和55年2月21日. Vol. 126–127. 21 February 1980.
- ↑ 第104回国会 衆議院 建設委員会 第10号 昭和61年4月11日. Vol. 38. 11 April 1986.
- ↑ 第116回国会 参議院 決算委員会 第4号 平成元年11月17日. Vol. 288–289. 17 November 1989.
- ↑ 第126回国会 参議院 建設委員会 第4号 平成5年3月29日. Vol. 194. 29 March 1993.
- 1 2 第132回国会 衆議院 交通安全対策特別委員会 第5号 平成7年3月9日. Vol. 81. 9 March 1995.
- 1 2 第142回国会 参議院 国土・環境委員会 第11号 平成10年4月23日. Vol. 139. 23 April 1998.
- 1 2 第154回国会 参議院 内閣委員会 第12号 平成14年5月23日. Vol. 164–167. 23 May 2002.
- ↑ 第154回国会 参議院 内閣委員会 第12号 平成14年5月23日. Vol. 164–167. 23 May 2002.
- ↑ なぜ精神障がい者を障害者割引の対象としないのですか。, NEXCO東日本, (2024-03-28)
- ↑ 第129回国会 衆議院 建設委員会 第8号 平成6年6月20日. Vol. 76. 20 June 1994.
- ↑ 精神障害者に対する各種割引制度の適用について(あっせん), 総務省行政評価局長, (2004-12-09), p. 6
- ↑ NEXCO西日本 障害者割引
- ↑ 福岡北九州高速道路公社 障害者割引について
- ↑ 公共交通運賃 精神障害者割引進まず 九州 バス、鉄道 4割未導入 2015年6月4日 西日本新聞、2016年10月25日閲覧
- ↑ 県議会精神障害者の運賃割引意見書を可決/鹿児島 2016年3月24日 毎日新聞、2016年10月25日閲覧
- ↑ 精神障害者に対する公共交通機関の運賃割引の適用を求める意見書、2016年6月15日、東京都議会議事録
- ↑ 「真の共生社会実現に向けた新たなバリアフリーの取組」に関する大臣指示について ~全ての人が同じように便利に安心して利用できる公共交通機関を目指す取組を進めます~ 令和3年6月11日 国土交通省 2021年6月11日閲覧
- ↑ 当事者からの意見-知的障害の立場から「知的障害」と認定されるまでの問題点 北沢清司 「ノーマライゼーション 障害者の福祉」2004年12月号 日本障害者リハビリテーション協会 2010年9月30日閲覧