シェーン・ビーバー

ウィキペディアから、無料の百科事典
シェーン・ビーバー
Shane Bieber
トロント・ブルージェイズ #57
クリーブランド・ガーディアンズ時代
(2022年5月7日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州オレンジ
生年月日 (1995-05-31) 1995年5月31日(31歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2016年 MLBドラフト4巡目(全体122位)
初出場 2018年5月31日
年俸 $10,010,000(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

シェーン・ロバート・ビーバー(Shane Robert Bieber, 1995年5月31日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジ出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。MLBのトロント・ブルージェイズ所属。愛称はノット・ジャスティン(NOT JUSTIN)(後述)。

経歴

プロ入りとインディアンス / ガーディアンズ時代

2016年のMLBドラフト4巡目(全体122位)でクリーブランド・インディアンスから指名され[2]、プロ入り。契約後、傘下のA-級マホーニングバレー・スクラッパーズに所属し、8試合(先発7試合)に登板して防御率0.38、21奪三振を記録した。

2017年はA級レイクカウンティ・キャプテンズ、A+級リンチバーグ・ヒルキャッツ、AA級アクロン・ラバーダックスに所属し、3球団合計で28試合に先発登板して10勝5敗、防御率2.86、162奪三振を記録した。

2018年は開幕をAA級アクロンで迎えた。5月3日にAAA級コロンバス・クリッパーズに昇格した。5月25日にはAAA級グウィネット・ストライパーズ(アトランタ・ブレーブス傘下)を相手に7回雨天コールドゲームながらノーヒットノーランを達成している。23歳の誕生日である5月31日、メジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[3]。メジャーデビューとなった同日のミネソタ・ツインズ戦では先発し、5.2回を投げて4失点だった(勝敗付かず)[4]。この試合後にAAA級コロンバスへ降格したが、再昇格した6月17日の同カードでメジャー初勝利を挙げると、そこから先発ローテーション入りして7月3日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦まで4連勝した[5]。その後もローテーションに定着し、20試合で11勝5敗、防御率4.55の成績で終えた[6]。

2019年5月19日のボルチモア・オリオールズ戦で無四球15奪三振の完封勝利を記録したが、同じ記録ではMLB史上4番目に若い記録となった(ドワイト・グッデン、ケリー・ウッド、ビンス・ベラスケスに次ぐ)[7]。前半で8勝3敗、防御率3.45と安定した成績を残し、オールスターに代替選出された。クリーブランドのプログレッシブ・フィールドで開催された試合で5回表に登板すると3者連続三振を奪い、MVPに選ばれた。本拠地球団の選手がMVPを受賞するのはサンディー・アロマー・ジュニア、ペドロ・マルティネスに次ぐ史上3人目となった[8]。この年は214.1回を投げ15勝8敗、防御率3.28、259奪三振、リーグトップタイの3完投(2完封)を記録[6]。サイ・ヤング賞の投票では4位に入る[9]など飛躍の年となった。

2020年はCOVID-19の影響で60試合の短縮シーズンとなる中、初の開幕投手を務めると、6回無失点14奪三振の快投で開幕戦におけるチームの最多奪三振記録をつくった。開幕から2試合で27奪三振を記録し、カール・スプーナーに並ぶMLB歴代タイ記録となった[10]。8月には防御率1.63、53奪三振でピッチャー・オブ・ザ・マンスを初受賞した。9月11日のミネソタ・ツインズ戦で100奪三振に達し、62.1回での100奪三振到達は2018年のマックス・シャーザーを抜いてMLB史上最速記録となった[11]。好調を維持し続け、最終成績は12先発で8勝1敗、防御率1.63、122奪三振を記録し、投手三冠に輝いた[12]。しかしニューヨーク・ヤンキースとのワイルドカードシリーズ(英語版)初戦では5回途中7失点で敗戦投手となり、2戦目も敗れてシーズンを終えた。オフにはサイ・ヤング賞を受賞[13]し、オールMLBチームのファーストチーム先発投手の1人として初選出された[14]。

2021年4月1日のタイガースとの開幕戦で2年連続2度目の開幕投手を務めた[15]。MLB史上初となる開幕から4試合連続2桁奪三振を記録した[16](3試合の時点で史上6人目[17])。6月15日、右肩甲下筋の張りで自身初の故障者リストに登録された[18]。粘着物質の使用禁止(英語版)によりカーブとスライダーの回転数が著しく落ちていた[19]。7月4日に選手間投票で通算2度目となるオールスターゲームに選出されたが、怪我で辞退している[20]。3ヶ月以上を欠場し、シーズン終盤に2試合3イニングずつという制限付きで復帰した[6]。

2022年は3年連続3度目、そして「ガーディアンズ」へと改称したチームにとって初となる開幕投手を務めた。オフの11月2日に自身初となるゴールドグラブ賞を受賞、また球団からアンドレス・ジメネス、スティーブン・クワン、マイルズ・ストローを含め4人が選出され、1シーズンのゴールドグラブ受賞者数としてガーディアンズ史上最多記録に名を連ねた[21]。11月16日に、ア・リーグのサイ・ヤング賞投票結果が発表され第7位に選出された[22][23]。

2023年7月15日に右肘の炎症のため60日間の負傷者リスト入りした[24]。同年は21試合に先発登板して6勝(6敗)にとどまり、防御率3.80、107奪三振を記録した[6]。

2024年は2試合に先発登板して2勝、防御率0.00、20奪三振を記録した。4月6日に右肘内側側副靭帯の損傷で、トミー・ジョン手術を受けるため、残りシーズンを全休した[25]。

ブルージェイズ時代

2025年7月31日にカール・スティーブンとのトレードで、トロント・ブルージェイズに移籍した[26]。8月22日のマイアミ・マーリンズ戦にて移籍後初登板を果たし、6回を1失点の内容で1年4カ月ぶりに勝利投手となった[27]。

2026年4月13日、右肘の炎症のため60日間の負傷者リスト入りとなった[28]。

選手としての特徴

平均92.7mph(約149.2km/h)のフォーシームが投球の約6割を占め、それにスライダーとナックルカーブ、他にチェンジアップを交える[29]。また、リリースまで球が体に隠れているようなフォームで投げることができるため、球速以上に打つことが難しい特徴がある。

人物

NOT JUSTIN

NOT JUSTINと書かれたユニフォームを着用するビーバー

2019年8月に自分の公式選手カードの名前が「ジャスティン」と誤記されている写真をツイッターに投稿すると、"本物の"ジャスティン・ビーバーが反応。「僕たちは特別な繋がりがあるみたいだね。」と返信した。さらに、カードの制作会社Topps社の公式アカウントもジャスティンの楽曲「ソーリー(英語版)」の歌詞を引用し、「ごめんねっていうのはもう遅い?(Is it too late to say sorry?)」とユーモアたっぷりに謝罪をした[30]。これを受けてプレイヤーズ・ウィークエンド(英語版)での愛称を「NOT JUSTIN(ジャスティンじゃない方)」に設定する自虐ネタを披露。これに対し、ジャスティンも自身のSNSに投稿した動画で「NOT SHANE BIEBER(シェーン・ビーバーじゃない方)」と記された特製のインディアンスのユニフォーム姿を着用する粋な計らいを見せた[31]。

詳細情報

年度別投手成績

年

度
球

団
登

板
先

発
完

投
完

封
無
四
球
勝

利
敗

戦
セ
丨
ブ
ホ
丨
ル
ド
勝

率
打

者
投
球
回
被
安
打
被
本
塁
打
与
四
球
敬

遠
与
死
球
奪
三
振
暴

投
ボ
丨
ク
失

点
自
責
点
防
御
率
W
H
I
P
2018 CLE 201900011500.688485114.21301323021185060584.551.33
2019 343332215800.652859214.11863140162596186783.281.05
2020 12120008100.88929777.146721011225015141.630.87
2021 16160007400.63640596.2841133041345036343.171.21
2022 313110013800.619791200.01721836021985170642.881.04
2023 21211006600.500533128.01241434031078156543.801.23
2024 2200020001.0004512.01001002000000.000.92
2025 TOR 770004200.66715940.1348701370016163.571.02
2026 11110005200.71424255.255102400441028274.371.42
MLB:9年 154152522713600.6643816939.084111221911910393533673453.311.13
  • 2026年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

ポストシーズン投手成績

年

度
球

団
シ
リ
|
ズ
登

板
先

発
勝

利
敗

戦
セ
|
ブ
打

者
投
球
回
被
安
打
被
本
塁
打
与
四
球
敬

遠
与
死
球
奪
三
振
暴

投
ボ
|
ク
失

点
自
責
点
防
御
率
2020 CLE ALWC 11010254.2922007007713.50
2022 ALWC 11100267.231100800111.17
ALDS 11000255.251300710223.18
2025 TOR ALDS 11000152.250100210326.75
ALCS 22100419.21122001300443.72
WS 21110276.151300300222.84
出場:3回 8732015936.23871200402019184.42
  • 2026年度シーズン終了時

年度別守備成績

年
度
球
団
投手(P)
試

合
刺

殺
補

殺
失

策
併

殺
守
備
率
2018 CLE 2065011.000
2019 341214001.000
2020 122810.909
2021 1648001.000
2022 31151611.969
2023 21121511.964
2024 211001.000
2025 TOR 744001.000
2026 1157021.000
MLB 154617835.979
  • 2026年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 各年度の太字年はゴールドグラブ賞受賞

タイトル

表彰

記録

背番号

  • 57(2018年 - )

脚注

  1. ↑ “Shane Bieber Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2023年6月7日閲覧。
  2. ↑ “2016 DRAFT TRACKER” (英語). MLB.com. 2023年8月2日閲覧。
  3. ↑ “Indians add RHP Shane Bieber to roster; debut tonight in Minnesota” (英語). MLB.com (2018年5月31日). 2018年8月20日閲覧。
  4. ↑ “Cleveland Indians at Minnesota Twins Box Score, May 31, 2018” (英語). Baseball-Reference.com. 2018年8月20日閲覧。
  5. ↑ “Gomes' grand slam helps Indians rally past Royals, 6-4” (英語). ESPN (2018年7月4日). 2022年5月2日閲覧。
  6. 1 2 3 4 MLB公式プロフィール参照。2025年8月1日閲覧。
  7. ↑ “Shane Bieber fans 15 in shutout win vs Orioles” (英語). MLB.com (2019年5月20日). 2022年5月2日閲覧。
  8. 1 2 “Tribe's Bieber named All-Star Game MVP”. MLB.com (2019年7月10日). 2019年7月10日閲覧。
  9. ↑ “2019 Awards Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2022年5月2日閲覧。
  10. ↑ “インディアンスのビーバー、開幕2試合で27奪三振”. 日刊スポーツ (2020年7月31日). 2022年5月2日閲覧。
  11. ↑ “New ace? This pitcher's off to historic start”. MLB.com. 2020年9月28日閲覧。
  12. ↑ “Indians Shane Bieber Ends the 2020 Season Winning the Pitching "Triple Crown" in the AL” (英語). スポーツイラストレイテッド. 2020年9月28日閲覧。
  13. ↑ “2020 Awards Voting” (英語). Baseball-Reference.com. 2022年5月2日閲覧。
  14. ↑ Anthony Castrovince (2020年12月10日). “Here is the star-studded 2020 All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2021年11月27日閲覧。
  15. ↑ Mandy Bell (2021年4月2日). “Bieber joins elites on OD; Tribe O falls short” (英語). MLB.com. 2021年4月9日閲覧。
  16. ↑ “ビーバーがメジャー新記録の開幕4戦連続2桁奪三振 ライアンに並ぶ48K”. 日刊スポーツ (2021年4月19日). 2022年5月2日閲覧。
  17. ↑ “インディアンス・ビーバー 開幕から3試合連続2桁奪三振、史上6人目”. 日刊スポーツ (2021年4月14日). 2022年5月2日閲覧。
  18. ↑ “キャリア初IL入りビーバーが不満吐露「最悪のタイミング、腹立たしい」”. 日刊スポーツ (2021年6月16日). 2022年5月2日閲覧。
  19. ↑ “Fantasy Baseball Today: Logan Gilbert changing narrative, spin rate plummets for Shane Bieber, injury updates” (英語). CBSスポーツ (2021年6月14日). 2022年5月2日閲覧。
  20. ↑ Sarah Langs, Thomas Harrigan (2021年7月11日). “Your 2021 MLB All-Stars by position” (英語). MLB.com. 2021年7月13日閲覧。
  21. ↑ “Andrés Giménez, Steven Kwan, Myles Straw, Shane Bieber win 2022 Gold Glove Awards” (英語). MLB.com. 2022年12月9日閲覧。
  22. ↑ 全米野球記者協会(BBWAA)から4位票が1、5位票が3の計5ポイントを獲得。
  23. ↑ “Astros’ Justin Verlander wins his third AL Cy Young” (英語). BBWAA – Baseball Writers' Association of America (2022年11月16日). 2022年11月17日閲覧。
  24. ↑ Guardians ace Shane Bieber is transferred to the 60-day IL in a procedural move Leader-Telegram. Associated Press
  25. ↑ Shane Bieber injury: Guardians ace to undergo season-ending surgery on pitching elbow CBS Sports
  26. ↑ “Shane Bieber traded to Blue Jays”. mlb.com (2025年7月31日). 2025年7月31日閲覧。
  27. ↑ Steve Gorten (2025年8月22日). “Bieber completes long road back with 9-K gem in Blue Jays debut” (英語). MLB.com. 2025年8月23日閲覧。
  28. ↑ Blue Jays Acquire Lenyn Sosa MLB Trade Tumors
  29. ↑ “Shane Bieber Pitching Stat Details”. Baseball Cube. 2018年8月20日閲覧。
  30. ↑ “ジャスティン・ビーバーに間違えられた野球選手、SNSに投稿したところジャスティン本人が反応! 予想外の結末にびっくり”. tvgroove[信頼性要検証]. 2020年9月10日閲覧。
  31. ↑ “人気歌手J・ビーバーが同姓右腕に粋な計らい 特製ユニ「シェーンじゃない方」”. Full-Count. 2020年9月10日閲覧。
  32. ↑ “All-MLB Team” (英語). MLB.com. 2021年11月27日閲覧。

関連項目

外部リンク