「眠り」と彼の異母兄弟「死」 (ヒュプノスとタナトス) ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス (1874)
モルフェウスとイーリス(ピエール=ナルシス・ゲラン, Pierre-Narcisse Guérin(1811)による)

モルペウス(古代ギリシャ語: Μορφεύς、Morpheus、モルフェウス、フランス語: Morphéeモルフェ)はギリシア神話に登場する夢の神。モルペウスとはギリシャ語の morphe からきており、「形作るもの」という意味を持つ。 彼の父ヒュプノス(ラテン語: Somnus,ソムヌス)は眠りの神である。夜の神ニュクスは彼の母であり祖母である。

オネイロイ

ヒュプノスの息子たち、夢の支配者オネイロス(Oneiroi; 「夢」の複数形)には、ポベートール(Phobetor[1]、別名イケロス Ikelos/Icelus)やパンタソス(Phantasos[2])がいる。

彼らヒュプノスの息子たちは、ともに夢に関する分野を司る。

オウィディウスによれば、モルペウスは人間の夢に、彼の兄弟のポベトールとパンタソスはそれぞれ動物と無生物に、働きかけるという。

モルペウス

オウィディウスの『変身物語』によれば、彼は薄暗い洞窟の黒檀のベッドに、ケシの花に囲まれて眠り、特別な力により、夢の中で人間の姿をまねることができるという。 また、王や英雄の夢に深く関わりがあり、しばしば、兄弟の分までひとまとめにして「ギリシアの夢の神モルペウス」といわれる。

薬物のモルヒネ(旧名モルフィウム)の名前は、その夢を誘発する力からモルペウスにちなんで名づけられた。

脚注

  1. ↑ なお phobetor とは本来「怖れさせるもの」の意で、「怖れ」を意味する phobos (大文字で Phobos とすれば恐怖の神ポボスをも指す)の同系語。 phobos は英語などで「恐怖症」を意味する phobia の語源でもある。
  2. ↑ 英語: fantasy 「ファンタジー」 < ギリシア語: phantasia、英語: phantasm 「亡霊、幻影」 < ギリシア語: phantasma などと同系の言葉。
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