関取(せきとり)とは、大相撲の番付の階級の総称であり、幕内、十両の力士を指す。これに対し、幕下以下の力士は取的(正しくは力士養成員)という。

概要

呼称は「名乗っただけで関所を通ることができる」ことに由来している[1]。

力士は十両に昇進・在位することで一人前として認められるとされ、関取は一人前力士の総称といえる。

以下に関取と取的との主な差異を列挙する。尚、待遇の大半は十両から幕下に陥落した時点で受けられなくなる。

なお、新十両昇進者は場所前の準備が多いため、番付編成会議の直後に特例として、昇進内定の事実のみ発表される(正式な昇進は番付発表日付)。

平成以降、関取在位経験のある取的力士も、関取に準ずる一人前の力士と見なされる傾向が多々見られる。その一例として、1998年の長野オリンピックでは当時の現役関取(1998年1月場所時点の番付)が大銀杏を結い紋付袴を着用した上で各国選手団の先導役を務めたが、出場国に対して関取の人数が少なかったこともあり、一部の国においては同場所時点で幕下に在位していた元関取[注釈 5]が他の関取衆と同様に大銀杏と紋付袴姿で先導役を務めた。

記録

以下の記録は1927年の東西合併以後のものである。

年少昇進記録

順位昇進年齢四股名最高位
1位17歳2か月貴花田光司(貴乃花光司)横綱
2位17歳9か月萩原寛(稀勢の里寛)横綱
3位17歳11か月北の湖敏満横綱
4位18歳0か月花田満(貴ノ花利彰)大関
5位18歳1か月若瀬川泰二前頭筆頭

四股名は十両昇進時のもの。

年長昇進記録

順位昇進年齢四股名最高位
1位34歳5か月出羽の郷秀之十両14
2位32歳9か月華王錦武志十両6
3位32歳9か月小野錦喜三郎前頭16
4位31歳11か月千代栄栄太(十両8)
5位31歳8か月剣武輝希前頭16

四股名は十両昇進時の四股名

太字は2023年9月場所現在現役力士

一部屋の最多関取人数

1931年1月場所の出羽海部屋の30人(幕内20、十両10)が最多。

脚注

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注釈

  1. ↑ 締め込みの色は「黒・紺・紫色系統の物を使用する」と力士規定に明記されているが、昨今では事実上死文化しており、黄金色、銀鼠色、オレンジ色など様々な色の締め込みが用いられている。
  2. ↑ 幕下以下の力士の廻しは本場所用・稽古用兼用である。木綿製の黒色の廻しで、さがりは糊付けされておらず、紐のままの状態である。
  3. ↑ あまり見かけられないが、長期間関取に在位したり上位在位(三役など)を経験したりした力士が、幕下以下に陥落し関取の身分を失って以降も「○○関」と呼ばれる場合もある。具体例として、2022年11月場所に幕下優勝を遂げた玉正鳳はNHK大相撲中継の優勝インタビューにおいて、6番相撲で当時幕下に在位していた元大関の朝乃山に勝利したことに言及した際に「朝乃山関に勝てたのはすごく嬉しかったので、次も絶対勝ちたいと思っていました。」とコメントしていた。
  4. ↑ 「○○関」の呼称は、角界関係者等にも本来の用途(現時点で関取の身分を持つ力士に対する敬称)と異なった形で用いられることが多く、白鵬は自身の著書『勝ち抜く力』(悟空出版、2015年)p.48で、関取未経験のまま現役を終えた旭天山について言及する際に「旭天山関」と記載していた(同著では力士の敬称が全て「関」で統一されている)。また、元小結旭道山は自身のブログで、やはり関取未経験のまま現役中に死去した勝武士を悼む投稿をした際に「勝武士関 安らかに」と記載していた。
  5. ↑ 星誕期(母国アルゼンチンを先導)・池森(母国ブラジルを先導)・彩豪(キプロスを先導)・五剣山(インドを先導)など。

出典

  1. ↑ 菅野夕霧 (2017年9月22日). “給料0円が年収1600万円に!? 力士の生活が激変する運命の番付とは…”. citrus. 2020年8月29日閲覧。
  2. ↑ 12代芝田山は「一般の人が呼ぶには、○○関でも○○さんでもかまいませんよ」と、松鳳山裕也は「関でもさんでも、一緒ですよ」とそれぞれ見解を述べた。
    関取に「○○関」でなく「○○さん」と呼ぶのは失礼なのか? 芝田山広報部長と元松鳳山に聞いた 日刊スポーツ 2022年10月14日6時0分 (2022年10月14日閲覧)

関連項目

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