
アルティメット(ultimate)は、100m×37m(フィールドの両端から18m以内はエンドゾーンと呼ばれる)のフィールド内[1]を、7人ずつ敵、味方に分かれて一枚のディスクをパスしながら運び、エンドゾーンを目指す競技フライングディスクの団体競技。
バスケットボールとアメリカンフットボールを合わせた様な競技で、フライングディスク(いわゆるフリスビー)を用いる。相手の陣地のエンドゾーン内でパスをキャッチすると得点(1点)となる[1]。また、68m×23m(エンドゾーン14m)のフィールドで行われる5人制の競技[1]、砂の上で行われるビーチアルティメット[2]、車椅子アルティメット[3]もある。
アルティメットとは英語で「究極」という意味であり、フライングディスク競技の中で走る・投げる・跳ぶといった様々な能力が要求され、名前の通り究極のスポーツであるということから名付けられた。一方で日本フライングディスク協会は球技にはないディスクの飛行特性を利用すること、スピードや持久力を必要とすること、スピリット・オブ・ザ・ゲーム(Spirit of the game)という基本理念に基づいた自己審判制(セルフジャッジ)を採用していることから究極(Ultimate)という名前がつけられたとしている[2]。
1968年にアメリカ合衆国のニュージャージー州メイプルウッド市コロンビア高校の生徒ジョエル・シルバーによって考案されたニュースポーツで[1]、世界選手権や、クラブチーム選手権も行われている。2001年のワールドゲームズの公式種目となった[4]。
2008年発行の日本の中学校学習指導要領解説保健体育編で、ゴール型運動の例としてアルティメットが取り上げられ[5]、学校教育でも普及してきている[1]。国際競技連盟は世界フライングディスク連盟 (WFDF) 。
アルティメットではフライングディスクを地面に落としてはならない。そのため、オフェンスはディスクを落とさないためにダイビングキャッチを試みる。野球のダイビングキャッチとの違いは、フライングディスクには浮力があるため、かなり高い位置でのダイビングキャッチが見られるというところにある。また、ディフェンスは同様に野球のヘッドスライディングのごとくダイビングカットを試みる。このダイブはまさに華麗であり、空中での攻防戦がアルティメットの最大の魅力と言える。
ボールは必ず放物線を描き、すぐに落ちる。
試合時間が経過した時点で、決勝点に届いていなければ決勝点の再設定を行うシステム。試合時間経過後、最初の得点が入った時点で決着がつかなかった場合、17点を上限として、勝っているチームの得点に2点を加算した得点を決勝点とし、その決勝点を先取したチームの勝利となる。
TO(ターンオーバー)とは攻守交替のことで、必ずしもプレーを止める必要はない。エンドゾーン内でTOが起こった場合は、その位置から最も近いゴールライン上までディスクを運び、再開する。
アルティメットでは身体接触をファウルと呼び、その他の反則はヴァイオレーションと呼ぶ。セルフジャッジのため、各プレーヤーがルールをしっかりと覚えていなければならない。反則のコールに対して異議を唱えることをコンテストと言い、お互いのプレーヤーが納得できなければプレーを反則のコールが起こるひとつ前の段階に戻す、ワンバックというルールも存在する、非常に紳士的な競技であるため、スピリット・オブ・ザ・ゲームに則って行われなければならない。
身体接触全般。チェック後、ディフェンス側のファウルの場合カウントは0から、オフェンスファウルの場合はファウル時のカウントから再開される。スロー時にディフェンスファウルをコールしても味方にパスが繋がった場合、プレーオンとコールすることによりプレーを止めずに続けることが出来る。
プレーヤーが所持しているディスクをはたいたり、あるいはプレーヤー自身に対するファウルをすることによりディスクを落としたり奪ったりする反則。カウントはファウルと同じ。
オフェンスのキャッチ時にディフェンスが起こすファウル。ファウルが起こらなければ確実にキャッチできたと予想される場合はキャッチが認められる。また、エンドゾーン内でキャッチングファウルが起きた場合、ファウルがあった地点から最も近いゴールライン上から再開される。キャッチできたと予想される場合は得点が認められる。
ディフェンス側がファウルによりオフェンスをコート外、あるいはエンドゾーン外に押し出す反則のこと。この場合キャッチはコート内でなされたものと認められ、エンドゾーンの場合は得点が認められる。
走路妨害の反則。故意かどうかに関わらず、相手の進路(5m以内)を横切ること。チェック後、コール時のカウントから再開。
ディスクを持った後に3歩歩いたり、持っているプレーヤーの軸足が浮いたり、ずれたりすること。また、両膝をついてスローするとトラベリング。カウントはピックと同じ。
ストーリングカウントが早いと感じるときにコールする。プレーを止めずにカウントを2戻す。同じターンにもう一度同じ反則があった場合、チェック後カウント0からの再開となる。
ディスクを持っているプレーヤーの3m以内に2人以上相手チームのプレーヤーがいる状態。カウントはファストカウントと同じ。
ポジショニングをすること、またはそのポジショニングをスタックと言う。縦に並んで左右のスペースを用いるヴァーティカルスタックと、横に2列並んで前後のスペースを用いるホライゾンタルスタックがある。
マンツーマンディフェンスは1人のオフェンスに対し、1人のディフェンスがつくディフェンス方法。
ゾーンディフェンスはそれぞれのディフェンスが定められたゾーンを守るディフェンス方法。1-3-3、2-3-2が主流であり、それを変形させた3-3-1、3-2-2、4-2-1など様々なゾーンディフェンスが存在する。
マンツーマンとゾーンの中間と言えるディフェンス方法。定められたスペースに入ってきたオフェンスに対しマンツーマンでつく。2人を2人で見る2人クラムというように一部のメンバーだけで行うことも可能。
1ターン内にディフェンススタイルを変更することにより相手の混乱を誘う作戦。ゾーンからマンツーマン、マンツーマンからゾーン、クラムからマンツーマンなどはしばしば用いられる。
フォースミドル (FM) は相手のオフェンスを真ん中に寄せるようにするディフェンス方法。リスクは伴わないが、TOさせることもまた難しい。
サイドスローあるいはバックスローのみを投げさせるようにするディフェンス方法。守りやすいが、リスクを伴う。
ビーチアルティメット (beach ultimate) とは、その名の通り、ビーチで行うアルティメットのことであるが、ルールが若干異なる。
4年に1度開催される国際的なトップアスリートによる総合競技大会、ワールドゲームズで競技フライングディスクの種目となっている。男女混合 (mixed) 部門形式にて実施される。
また、その前年に世界選手権が行われており、ワールドゲームズの予選も兼ねている。2012年の世界選手権は7月7日-14日まで堺市で行われた[6]。また、2020年7月11日-18日まで、オランダ・レーワルデルで実施が計画されていた。
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