伊原陵人

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伊原 陵人
阪神タイガース #18
2025年6月8日 阪神甲子園球場
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 奈良県橿原市[1]
生年月日 (2000-08-07) 2000年8月7日(26歳)
身長
体重
170 cm
77 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2024年 ドラフト1位
初出場 2025年3月30日
年俸 3600万円(2026年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

伊原 陵人(いはら たかと、2000年8月7日 - )は、奈良県橿原市出身のプロ野球選手(投手)。左投左打。阪神タイガース所属。

経歴

プロ入り前

小学校1年から父と兄の影響で野球を始めた。だが、練習に対する辛さや試合へのプレッシャーから逃げたいという気持ちが強かったため、橿原市立八木中学校に入学すると野球を辞めて友人とともに柔道部に入部した。柔道にも熱心に取り組んでいたが、帰宅途中に野球部がグラウンドで練習する姿を見たことで野球に対する情熱が再燃し、1年生の終わりごろから軟式野球部に転部した[2][3]。

智辯学園高等学校では3年春の第90回記念選抜高等学校野球大会にエースとして出場し、日大山形との初戦(2回戦)は5回2失点で勝利[4]。創成館との3回戦では9回途中まで1失点と好投したが、試合は延長戦の末敗れた[5]。同年夏は奈良大会準決勝で太田椋擁する天理に敗れた[6]。2学年上に村上頌樹、1学年上に松本竜也と福元悠真、2学年下に岡田皓一朗がいる。

2019年に大阪商業大学へ進学。関西六大学野球連盟に所属する硬式野球部に入部すると、2年秋にリーグ最優秀投手に選出。3年春には5勝0敗、防御率0.28という好投を見せベストナインを受賞。リーグ戦通算では15勝1敗、防御率0.91を記録した[7]。プロ志望届を提出したが、2022年のドラフト会議での指名はなかった[8]。1学年下に上田大河、髙太一、2学年下に渡部聖弥、岡田皓一朗がいる。

2023年にNTT西日本へ入社。入社1年目の第94回都市対抗野球大会では三菱重工Eastとの初戦で先発して6回2失点と好投したが、試合は敗れた[1]。入社2年目も主力選手として好投し、第95回都市対抗野球大会ではベスト8に進出させた[7]。1学年上に泉口友汰がいる。

2024年10月24日に行われたドラフト会議で、抽選で金丸夢斗を外した阪神タイガースから1位指名を受けた。11月14日、契約金1億円プラス出来高払い3000万円、年俸1600万円で仮契約を結んだ(金額はいずれも推定)[9]。背番号は18[10]。担当スカウトは熊野輝光[11]。

阪神時代

2025年、沖縄で行われた春季キャンプを一軍メンバーが集まる宜野座で完走すると[12]、中継ぎとして開幕一軍入りを果たした[13]。3月30日に行われた開幕3戦目・対広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)でプロ初登板(2回無失点)[14]。4月2日の対横浜DeNAベイスターズ戦(京セラドーム大阪)では、同点の延長11回を無失点で抑えプロ初ホールドを記録した[15]。その後も6試合連続無失点を記録するなどアピールを続け[16]、4月20日の対広島戦(阪神甲子園球場)でプロ初先発登板。5回4安打無失点の好投で12球団新人最速となるプロ初勝利を挙げた[17]。その後もシーズン前半は順調に勝ち星を重ね、6月まで5勝を挙げたが、夏場は失速し、7・8月にかけて5連敗を喫した[18]。5勝目以降は勝ち星を挙げられないままシーズンを終え、1年目は登板28試合中先発17試合、5勝7敗、防御率2.29の成績だった。11月26日の契約更改交渉では2000万円増の推定年俸3600万円でサインした[19]。

2026年、春季キャンプでは投手陣最多の798球のブルペン投球を行う[20]。同キャンプからの対外試合では全6試合、計20イニングを無失点とアピールし、開幕ローテーション入りを果たした[21]。4月2日の横浜DeNAベイスターズ戦(京セラドーム大阪)でこの年の初先発登板をすると、5回1失点の内容で、昨年6月8日以来の298日ぶりの勝利投手になった[20]。同月19日の中日ドラゴンズ戦(阪神甲子園球場)では腰部の張りのため緊急降板し[22]、翌20日に登録を抹消された[23]。5月下旬からライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板し、6月3日の二軍戦で実戦に復帰した[24]。6月末から一軍に合流し[25]、7月9日に出場選手登録されると[26]、同日の読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)で5回1/3を1失点の投球を見せ[25]、巨人戦初勝利となる3勝目を挙げた[27]。8月16日の広島戦で4勝目を挙げた[18]が、後述の不祥事が報道されたこともあり、次の先発登板を回避、同20日に登録抹消となった[28]。これ以降は二軍でも実戦登板がないままシーズンを終えた。登録抹消から2か月後となる10月20日より、通常通りの選手活動を再開した[29]。

選手としての特徴

170cmと小柄ながら平均約142km/h(2025年シーズン[30])、最速149km/hを記録した直球は、数字以上のキレがあり、空振りが奪える[31]。変化球はカーブ、カットボール、スライダー、フォーク、ツーシームを投じる[3]。

50m走6秒3で、遠投100mを誇る[3]。

不祥事

2026年8月19日、週刊誌「FRIDAY」が同年1月に起きた伊原のスキャンダルを取り上げた[32]。チームメイトも同席する酒の場で、20代女性に暴言を吐きながら暴行した疑惑を報じたもので[33]、記事が出された同日、球団広報部長の大西邦佳は報道陣の取材に対応して謝罪し、事実関係の確認を進めていると説明した[34][35]。

被害届等は提出されておらず、取材時点で翌20日以降もチーム同行予定で処分などは考えられていなかった[34][35]が、翌20日、出場選手登録が抹消された[28]。同日の試合前、球団本部長の嶌村聡が報道陣の取材に対応し、伊原と2日間にわたってのヒアリングを重ね、報道の事実関係をおおむね認めて謝罪し、伊原の抹消はプライベートな案件ながら球団として見過ごすことはできないという結論に至ったためと説明した[36][37][38]。球団は罰金などの処分を科さない方針で、伊原は二軍で通常通りの練習を行うが、抹消期間については被害女性への謝罪を含め、身辺の整理が付くまで無期限であることが嶌村より示唆されていた[38]。同日、球団を通じて伊原自身も謝罪した[39]。

シーズン終了後の10月20日に、嶌村球団本部長の口から、伊原が当該女性との和解が成立したことが発表された。女性からは特に処分の要求はなかった。同日、伊原は事件発覚後初めて報道陣の前に姿を現し、改めて謝罪会見も行われた。これをもって事件は収束し、翌日から実戦復帰も可能となり、通常通りの選手活動を再開することが決まった[29][40]。

詳細情報

年度別投手成績

年

度
球

団
登

板
先

発
完

投
完

封
無
四
球
勝

利
敗

戦
セ
丨
ブ
ホ
丨
ル
ド
勝

率
打

者
投
球
回
被
安
打
被
本
塁
打
与
四
球
敬

遠
与
死
球
奪
三
振
暴

投
ボ
丨
ク
失

点
自
責
点
防
御
率
W
H
I
P
2025 阪神 28170005701.417448110.09542522811136282.291.09
2026 880004200.66715836.03341503341018133.251.33
通算:2年 36250009901.500606146.0128840251152154412.531.15
  • 2026年シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績

年
度
球
団
投手
試

合
刺

殺
補

殺
失

策
併

殺
守
備
率
2025 阪神 2811510.941
2026 814011.000
通算 3621910.956
  • 2026年度シーズン終了時

記録

投手記録
打撃記録

背番号

  • 18(2025年[10] - )

脚注

  1. 1 2 「【2024年注目選手リスト】NTT西日本・伊原陵人 智弁の先輩、阪神・村上と同じ舞台へ「平均球速」アップと「落ち球」磨く!【社会人野球 投手】」『MBSニュース』2024年2月19日。2024年10月20日閲覧。
  2. ↑ 「もっと社会人野球:柔道部に入り気づいた「やっぱり野球がしたい」 NTT西・伊原」『毎日新聞』2024年10月23日。2024年10月27日閲覧。
  3. 1 2 3 「【ドラフト】NTT西日本・伊原陵人、阪神1位「1年間走り抜ける。目標新人王」指名漏れから成長」『日刊スポーツ』2024年10月24日。2024年10月24日閲覧。
  4. ↑ 「智弁学園3年連続センバツ初戦突破、日大山形を撃破 - センバツ」『日刊スポーツ』2018年3月25日。2024年10月20日閲覧。
  5. ↑ 「【センバツ】智弁学園・伊原、9回途中1失点の好投「ベストピッチできた」」『スポーツ報知』2018年3月30日。2024年10月20日閲覧。
  6. ↑ 「【奈良】天理 宿敵・智弁倒し決勝へ 「恐怖の1番打者」宮崎が勝負決めた」『スポニチ Sponichi Annex』2018年7月27日。2024年10月20日閲覧。
  7. 1 2 「近畿社会人ドラフト候補BIG3を徹底分析! 「2度の指名漏れ」甲子園準V投手、智弁学園エースらが吉報を待つ!」『高校野球ドットコム』2024年10月17日。2024年10月20日閲覧。
  8. ↑ 「大学日本代表でも吉報は届かず…この秋のプロ入りが叶わなかった大学生の逸材たち」『BASEBALL KING』2022年11月11日。2024年10月20日閲覧。
  9. ↑ 須藤佳裕「阪神D1位・伊原陵人、虎でも〝ヒップ〟ステップ・ジャ~ンプ! 尻のサイズとともに能力グングンアップ 「開幕1軍」へ尻上がりストーリーや」『サンスポ』2024年11月15日。2024年12月9日閲覧。
  10. 1 2 「阪神が新入団選手発表会を実施 ドラフト1位・伊原は背番号「18」 2位の今朝丸は「28」」『サンスポ』2024年12月9日。2024年12月9日閲覧。
  11. ↑ 「【阪神】ドラ1伊原陵人、オリ金子千尋…名スカウト熊野輝光氏が退団、独立リーグ香川監督へ」『日刊スポーツ』2024年10月28日。2025年1月13日閲覧。
  12. ↑ 「【阪神】ドラ1伊原陵人、春季キャンプを宜野座組で完走「どんどんアピール」開幕も1軍なるか」『日刊スポーツ』2025年2月28日。2025年5月9日閲覧。
  13. ↑ 「阪神・伊原 中継ぎとして開幕1軍「うれしい。目標にしていたので」 完走へ「状態落とさないように」」『スポーツニッポン』2025年3月27日。2025年4月27日閲覧。
  14. 1 2 3 「【阪神】ドラフト1位・伊原陵人が上々デビュー プロ初登板は2回1安打0封 最速144キロ」『スポーツ報知』2025年3月30日。2025年4月11日閲覧。
  15. ↑ 「【阪神】ドラフト1位・伊原陵人が会心のプロ初ホールド、延長11回を3人斬り「1球1球を勝負球で」」『スポーツ報知』2025年4月2日。2025年5月9日閲覧。
  16. ↑ 波部俊之介「【阪神】伊原陵人デビュー6戦連続無失点、5試合ぶり被安打も「ゼロが1番」セ5球団と対戦し0.00」『日刊スポーツ』2025年4月12日。2025年5月9日閲覧。
  17. ↑ 塚本光「【阪神】伊原陵人、涙の指名漏れから2年…「全てでレベルアップ」12球団新人最速プロ初勝利」『日刊スポーツ』2025年4月20日。2025年5月9日閲覧。
  18. 1 2 秋葉元「阪神・伊原陵人が7.9以来の白星「要所で低めに集めることができた」虎投2年ぶりマルチ安打に「それはたまたま」」『サンスポ』2026年8月16日。2026年8月20日閲覧。
  19. ↑ 秋葉元「阪神・伊原陵人は年俸3600万円でサイン「後半悪くなったのか、このオフにしっかり見つめなおして…」」『サンスポ』2025年11月26日。2026年8月20日閲覧。
  20. 1 2 三木建次「阪神・伊原陵人、298日ぶり勝利に「ほっとしたというよりは…」青木宣親氏のトレーニング導入…次の目標は初の完投勝利!」『サンスポ』2026年4月2日。2026年8月21日閲覧。
  21. ↑ 「【阪神】伊原陵人2日DeNA戦で初登板「いつも通り」対外試合20イニング無失点でローテ入り」『日刊スポーツ』2026年4月1日。2026年8月21日閲覧。
  22. ↑ 倉世古洋平「阪神・伊原陵人 「腰部の張り」で先発ではプロ最短の1回1/3で緊急降板 20日に登録抹消へ」『スポニチ Sponichi Annex』2026年4月20日。2026年8月21日閲覧。
  23. ↑ 「【阪神】伊原陵人が出場選手登録抹消…19日・中日戦に先発も「腰部の張り」で2回途中に緊急降板」『スポーツ報知』2026年4月20日。2026年8月21日閲覧。
  24. ↑ 「阪神に朗報 伊原陵人が実戦復帰!3回無失点、安打1本も許さず ツーシームで大砲・山川斬り 2軍戦で再始動」『デイリースポーツ online』2026年6月3日。2026年8月21日閲覧。
  25. 1 2 「阪神・伊原 6回途中を4安打1失点 腰部の張りで離脱も 4月19日以来の先発マウンドで好投」『デイリースポーツ online』2026年7月9日。2026年8月21日閲覧。
  26. ↑ 「阪神・伊原陵人 狙う巨人戦初勝利 長期離脱を経て9日先発 「とにかく勝つだけ」」『スポニチ Sponichi Annex』2026年7月9日。2026年8月21日閲覧。
  27. ↑ 「【阪神】3カ月ぶり3勝目の伊原陵人「まだまだ勝利に貢献できるように」腰の張りから復帰」『日刊スポーツ』2026年7月9日。2026年8月21日閲覧。
  28. 1 2 「【阪神】伊原陵人が登録抹消 22日DeNA戦の先発回避 19日に週刊誌報道で暴行疑惑」『日刊スポーツ』2026年8月20日。2026年8月20日閲覧。
  29. 1 2 「阪神・伊原陵人が女性トラブルの解決を報告 頭を下げ「一生懸命野球に向き合う」 試合出場解禁へ」『スポニチアネックス』2026年10月20日。2026年10月20日閲覧。
  30. ↑ https://spaia.jp/baseball/npb/player/1850363
  31. ↑ 「阪神ドラ1・伊原陵人に阪神ОBが太鼓判!“打てないストレート”で開幕ローテーション入りへ!」『高校野球ドットコム』2025年2月8日。2025年8月29日閲覧。
  32. ↑ 「阪神主力左腕 伊原陵人が「20代女性を泥酔暴行」現場写真を入手【スクープ!】」『FRIDAY(フライデー)』2026年8月19日。2026年8月20日閲覧。
  33. ↑ 井上悟「阪神・伊原陵人に「泥酔暴行」疑惑 FRIDAY報道で気になる藤川球児監督の胸中」『zakⅡ』2026年8月19日。2026年8月20日閲覧。
  34. 1 2 「阪神・伊原陵人に女性トラブル報道 酒席で暴言などの行為と一部週刊誌 球団は「事実関係を確認中」」『スポニチ Sponichi Annex』2026年8月19日。2026年8月20日閲覧。
  35. 1 2 「【阪神】週刊誌報道の伊原陵人 球団謝罪「確認した事実に基づき慎重かつ適正に対応」」『日刊スポーツ』2026年8月20日。2026年8月20日閲覧。
  36. ↑ 「【阪神】伊原陵人の暴行疑惑について球団「おおむね一致」今後は当面2軍降格 嶌村本部長が謝罪」『日刊スポーツ』2026年8月20日。2026年8月21日閲覧。
  37. ↑ 「週刊誌で暴行報道、阪神の伊原陵人が出場選手登録外れる 球団「見過ごすことができない」」『産経ニュース』2026年8月20日。2026年8月21日閲覧。
  38. 1 2 倉世古洋平「阪神・伊原陵人は無期限抹消「女性への暴力」週刊誌報道おおむね一致 球団「見過ごすことができない事案」」『スポニチ Sponichi Annex』2026年8月21日。2026年8月21日閲覧。
  39. ↑ 「阪神・伊原陵人、女性トラブル報道を受け球団を通じコメント「多くの皆さまにご心配をおかけし、お騒がせしておりますこと、心よりおわび申し上げます」」『サンスポ』2026年8月20日。2026年8月21日閲覧。
  40. ↑ 「阪神 伊原が女性トラブルを謝罪、球団本部長「当事者と円満に話し合いができ、解決いたしました」」『デイリースポーツ』2026年10月20日。2026年10月20日閲覧。
  41. ↑ 「【阪神】ドラフト1位・伊原陵人が会心のプロ初ホールド、延長11回を3人斬り「1球1球を勝負球で」」『スポーツ報知』2025年4月2日。2025年4月11日閲覧。
  42. ↑ 「【阪神】ドラ1伊原稜人が今季新人1番星で本拠地3連敗を阻止 佐藤輝明は2発含む6打点」『日刊スポーツ』2025年4月20日。2025年4月20日閲覧。
  43. ↑ 「【阪神】ドラフト1位・伊原陵人がプロ初安打 5回に右前打 本業でも5回まで1失点と好投」『スポーツ報知』2025年5月4日。2025年5月4日閲覧。
  44. ↑ “阪神、伊原陵人のプロ初適時打などで2点を追加! 難敵・大野を相手に四回までに4点を挙げる”. サンスポ (2026年4月11日). 2026年4月11日閲覧。

関連項目

外部リンク